今回は前回に引き続いてアイデア方程式についてです。
7月12日(木)放送の「アイデアの方程式」(テレビ東京)で無害な夜光塗料について取り上げていたのでご紹介します。
暗闇を照らし、生活を便利に、私たちの安全を陰で支える夜光塗料、そんな夜光塗料の世界で今注目を集めている画期的な新素材があります。
今夜は100年の歴史を塗り替えたと称賛される方程式です。
時計の文字盤や標識など、幅広い分野で利用されている夜光塗料、今世界中から注目を浴びているのが新素材を使った無害な夜光塗料です。
有害物質を含むことから、それまでの夜光塗料が廃止されたのは1990年代、開発メーカーは暗闇で光る新素材を探すもそう簡単には見つかりませんでした。
しかし、ヒントは突然やってきました。
開発者が電気を消した瞬間です。
「消した蛍光灯がうっすら光ってるぞ、これは使えるかもしれない!」
開発チームは蛍光灯が消えた後に残る光の元素を特定し、この元素に様々な物質を加えることで誕生したのが新素材、ルミノーバを加えた夜光塗料です。
従来の10倍という明るさを実現しました。
その性能が評価され、国内外の高層ビルなどの重要施設で避難誘導表示にも採用されています。
有害物質を含まない、新時代の夜光塗料は消した蛍光灯に残る光をヒントに生まれていました。
ということで、今回のアイデア方程式は有害な夜光塗料×蛍光灯=無害な夜光塗料でした。
誰もが一度は見たことのあるぼんやり光る蛍光灯ですが、まさに“灯台下暗し”です。
アイデアとはごく身近にころがっているものなのかもしれません。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
今回ご紹介した無害な夜光塗料も前回ご紹介したイオン飲料と同様にそのきっかけは、消した蛍光灯がうっすら光っている光景をたまたま見かけたという偶然にあります。
この偶然も普通であればそのままで終わってしまいますが、夜光塗料メーカーで暗闇で光る新素材を探している問題意識の高い開発者だからこそ、この偶然を見過ごさなかったのです。
しかし、こうしたヒントを得た後は、蛍光灯が消えた後に残る光の元素を特定し、この元素に様々な物質を加える研究開発が続けられたのです。
こうして誕生したのが新素材、ルミノーバを加えた夜光塗料です。
このルミノーバの誕生は様々な物質の組み合わせであり、まさに「アイデアは既存の要素の組み合わせ」の結果であり、「アイデアは存在し、見つけるものである」のです。
これまでも繰り返しお伝えしてきたように、アイデアのヒントを得ても、発明して実用化に至るまでには大変な苦労が待ち構えているのです。
ですから、発明には、目的を達成するまでは決して諦めない、ネバー・ギブアップ精神が求められるのです。
こうした優れたアイデア力のある人たちによる様々な発明の積み重ねの上に、私たちは便利さ、あるいは豊かさを享受することが出来ているのです。
今回ご紹介した、有害物質を含まず、従来の10倍という明るさを実現した夜光塗料も今や国内外の高層ビルなどの重要施設で避難誘導表示として採用されており、私たちの安全に寄与してくれているのです。