2018年10月29日
アイデアよもやま話 No.4159 アイデア方程式 出張中のトラブル×?=イオン飲料!

イオン飲料はスポーツをしている人たちや健康志向の高い人たちを中心に今や世界的に普及しています。

そうした中、7月5日(木)放送の「アイデアの方程式」(テレビ東京)でイオン飲料について取り上げていたのでご紹介します。 

 

皆さんは旅先でアイデアが沢山浮かぶといった経験はないでしょうか。

普段と違う環境、見知らぬ異国の風景、旅は未知の刺激に溢れています。

今夜の方程式はそんな旅先で起きた思わぬハプニングがアイデアにつながったお話です。

 

スポーツの後や風呂上りに素早く水分や電解質を補給出来るイオン飲料、誕生したのは38年前の1980年でした。

そのきっかけはメキシコ、病院用の点滴液を手掛けるメーカーの研究員は出張中に激しい下痢に襲われ、脱水症状に陥ってしまいました。

現地の医師から手渡されたのはなんと刺激の強い炭酸飲料でした。

「弱った身体にもっと優しい飲み物はないだろうか・・・」、帰国した研究員は手術で疲れた医師が疲労回復にあるモノを利用していたことを思い出しました。

それは点滴です。

「私が求めていたのは飲む点滴液だ!」、この発想がきっかけとなり、身体から失われた成分を補給するイオン飲料が誕生しました。

健康志向を追い風に大ヒットしました。

イオン飲料の原点は出張中のトラブルと飲む点滴という着眼点にありました。

ちなみに、このイオン飲料の商品とは「ポカリスエット」でした。

 

ということで、今回のアイデア方程式は出張中のトラブル×飲む点滴=イオン飲料でした。

 

なお、フランスの作家、マルセル・プルーストは次のような言葉を残しています。

「本当の旅の発見は新しい風景を見ることではなく、新しい目を持つことにある。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

毎回この番組を見ていて思うのは、いろいろな発明のきっかけの意外さです。

病院用の点滴液を手掛けるメーカーの研究員が出張中に激しい下痢に襲われ、脱水症状に陥ってしまったことがイオン飲料発明のきっかけであったということはなんとなくうなずけます。

そのきっかけのプロセスを以下に分解してみました。

・研究員自身が点滴液を手掛けるメーカーの研究員であること

・出張先で激しい下痢で苦しんだこと

・現地の医師から手渡されたのは刺激の強い炭酸飲料であったこと

・手術で疲れた医師が疲労回復に点滴液を利用しているところをたまたま見かけたこと

・この光景を見て、下痢で苦しんだ自分が求めていたのはこの点滴液だと閃いたこと

 

このように見てくると、発明の生まれるいくつかの要因が明らかになってきます。

それを以下にまとめてみました。

・日頃から好奇心旺盛で問題意識が高いこと

・何らかの問題あるいは課題を抱えていること

(自身が下痢になったこと)

・それらの解決のきっかけになることに遭遇すること

(医師が疲労回復に点滴液を利用しているところを見かけたこと)

・この3つがつながってイオン飲料のアイデアが閃いたこと

 

ということで、番組の中でフランスの作家、マルセル・プルーストの言葉が紹介されていますが、これは日頃から好奇心旺盛であることがあることが前提だと思うのです。

今回登場した研究員も問題意識がなければ、医師が点滴液を利用している光景を見かけても何にも閃かなかったと思うのです。

しかし、好奇心旺盛な人にとっては、旅先の見知らぬ土地はいろいろな刺激を受けます。

ですから、旅をする時間がない人でも身近なところで普段は通らない道を歩いてみることも何か閃くきっかけになる可能性を秘めているのです。

またここまで大げさに考えなくても、変わったデザインのお宅や美味しそうな料理のお店などを見つけることが出来るかもしれないのです。

 

ちなみに、点滴液ですが、私の親戚のお宅では幼い娘さんが風邪をひいた時に、病院には行きますが、風邪薬をもらうことなく栄養分の生き届いた点滴を依頼しているといいます。


 
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