2018年10月23日
アイデアよもやま話 No.4154 iPS細胞と同様に期待されるMuse細胞の可能性!

前回もご紹介したように、iPS細胞を用いると、あらゆる組織や臓器を作り出すことが可能となり、病気や怪我で失った機能を取り戻せるのではないかと期待されています。

そうした中、9月3日(月)付けのネットニュース(こちらを参照)でiPS細胞と同様に期待されるMuse細胞について取り上げていたのでご紹介します。

 

三菱ケミカルホールディングス傘下の生命科学インスティテュート(東京・千代田、木曽誠一社長)は9月3日、開発中の再生医療製品「Muse(ミューズ)細胞」の新たな臨床試験(治験)を始めると発表しました。

既に急性心筋梗塞の治験が1月からスタートしており、今回は2つ目の治験として脳梗塞治療を狙います。

有効性や安全性を確認し、早期実用化を目指します。

 

ミューズ細胞は東北大学の出沢真理教授らの研究チームが発見した多能性細胞の1つで、様々な細胞に分化する性質が知られています。

点滴で静脈に送り込むと体内の傷ついた場所に集まり、組織や細胞を再生する性質があるのです。

この性質を使った様々な研究が進んでいます。

 

生命科学インスティテュートは東北大学病院で9月から脳梗塞患者を対象にした治験を始めます。

脳梗塞による年間死亡者数は6万人以上とされ、脳梗塞を含む脳血管障害は日本における入院原因の第2位です。

発症後に運動機能障害などの後遺症も起きるため、要介護になる可能性も高いです。

 

これまでのラットを使った治療実験では運動機能の改善効果が確認されており、今回、実際の脳梗塞患者を対象にした治験で安全性や有効性を確かめます。

 

今回の治験は脳梗塞発症後2週間以上が経過した20歳以上80歳以下の患者が対象で、身体機能の障害などを起こしていることが治験に参加できる患者の条件となります。

約35人を対象に治験を進め、2020年1月の終了を見込んでいます。

 

以上、ネットニュースの内容の一部をご紹介してきました。

 

私の周りにも脳梗塞を患って、身体機能の障害を起こしている人が何人かおります。

そうした人たちは大なり小なり日々の暮らしで不自由な思いをしています。

そして、家族など周りの人たちの支援も必要になります。

また、脳梗塞を含む脳血管障害は日本における入院原因の第2位といいます。

そうした中、様々な細胞に分化する性質を持つ多能性細胞の1つであるミューズ細胞は、

点滴で静脈に送り込むと体内の傷ついた場所に集まり、組織や細胞を再生する性質があるというのです。

この記事を見る限り、ミューズ細胞にはiPS細胞と同様の可能性が秘められていると期待出来ます。

まさにノーベル賞級の大発見だと思います。

ですから、2020年1月の終了を目指す実際の脳梗塞患者を対象にした治験を是非成功させていただきたいと思います。

そして、少しでも早く実際の医療現場での治療に使えるようになって欲しいと思います。

更に、脳血管障害だけでなく、他の病気の治療にも効果を発揮出来ればと期待したいと思います。

ということで、国はこのような研究開発にこそ十分な補助金を付けるべきだと思います。

 

このように、今や医療の世界も様々な発見がなされています。

そこで思い起こされるのは、これまで何度となくお伝えしてきた言葉、「アイデアは存在し、発見するものである」です。


 
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