2018年10月25日
アイデアよもやま話 No.4156 お茶の美味しい飲み方!

以前、アイデアよもやま話 No.3127 驚くべき緑茶パワー その1 「氷水出し緑茶」の驚くべき美味しさ!で氷水出し緑茶の美味しさについてお伝えしました。

そうした中、6月23日(土)放送の「おはよう日本」(NHK総合テレビ)でお茶の美味しい飲み方について取り上げていたのでご紹介します。 

 

実はお茶を入れる時、あることを変えると普段飲んでいるお茶が劇的に美味しくなるというのです。

日本茶インストラクターの柳本 あかねさんは美味しいお茶の入れ方のポイントについて次のようにおっしゃっています。

「一番重要なのがお湯の温度だと思いますね。」

「温度を気を付けるとグッと味が変化しますので。」

「お湯の温度が低いとまろやかで、甘味のあるお茶が出来上がります。」

 

暖かいお茶を飲む時のポイントは、沸騰したお湯をそのまま入れず、お湯の温度が70℃くらいまで下げること、素手で触っても熱くない程度です。

お茶の成分は、温度によって溶けだす濃さが違うのです。

主な成分は甘味のアミノ酸、渋み・苦味のカフェイン、温度が低いと甘味の成分が際立ち、高いと渋みや苦味の成分が強くなるのです。

 

番組では実際に美味しいお茶の飲み方を伝えていました。

1煎目は煎茶を茶さじ2杯分に60℃ほどのお湯を入れます。

待ち時間は1分、すると苦味が一切なくて、お茶の甘味が際立ちます。

そして、2煎目は80℃のお湯を入れ、1回目より冷ます時間を短めにすると、甘味に加えて渋みなども引き出せるのです。

このように温度を変えるだけでいろんな味が楽しめます。

 

続いては夏にぴったりのちょっと変わったお茶の入れ方です。

茶葉の上に氷をそのまま入れて、常温の水を茶葉が浸るくらいまで入れます。

甘味を引き出すために5分間じっくり待ちます。

こうして飲むと、ぬるま湯でいれた1煎目よりももっと味が濃い甘味が引き出せるのです。

 

次は玉露の美味しい飲み方です。

玉露というと、ちょっと高級感がありますが、甘味がたっぷり含まれていますので煎茶よりも温度の低い1煎目は60℃で入れるとよいということです。

茶葉の量は煎茶と同じ茶さじ2杯分、そして入れるお湯の量も小さい茶碗に半分くらい入れて3分間待ちます。

すると普段飲んでいるお茶とは全然違う、甘味のある美味しいお茶を飲むことが出来ます。

 

これだけではありません。

玉露は茶葉が柔らかいので、お茶を入れた後そのまま食べることも出来るのです。

番組では茶葉にポン酢をかけてみました。

するとお茶の葉に含まれている食物繊維なども取ることが出来るのです。

食べると柔らかく、おひたしを食べているようで、その味は茶葉っぽくないといいます。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

番組を通して、あらためて日本茶の飲み方のアイデアについて感心しました。

こうしたアイデアの源泉は、お茶に含まれているアミノ酸やカフェインの風味、あるいは入れたお湯の温度によりアミノ酸やカフェインの溶け出す度合いが異なる性質を把握したところにあるのです。

これまで冷やした甘味のあるお茶を飲んだら、その後は茶葉を捨てていましたが、この番組を見てから、捨てずに熱いお湯を入れて少し苦味のあるお茶を飲むようにしました。

更には、玉露は茶葉が柔らかく、食べれば植物繊維として取ることも出来るのです。

 

考えてみれば、肉など他の食べ物も焼いたり煮たり、あるいは刺身として、いろいろな食べ方があります。

しかし、美味しい食べ方を追求するためには、それぞれの食材の性質を様々な観点から把握し、更に他の食べ物との相性も追求することにより、より美味しい食べ方、あるいはより栄養分を吸収出来る食べ方が出来るのです。

 

このように考えていくと、私たちは何気なく当たり前のように毎日いろいろなものを食べたり、飲んだりしていますが、その裏には一つ一つの食べ物、あるいは飲み物をどのようなかたちで提供するか、あるいはどのような組み合わせで提供するかというアイデアが無数に存在しているのです。

ですから、たかが料理と侮ることは出来ないのです。

料理や飲料の世界も無限のアイデアに満ちているのです。


 
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