2018年10月07日
No.4140 ちょっと一休み その667 『台風24号を経験して思ったこと』

9月30日(日)の夜10時頃から10月1日(月)の明け方にかけて東日本を通過した台風24号は房総半島にも被害をもたらしました。

この時たまたま外房の海沿いの実家に帰省していた私もこの台風の被害を久しぶりに経験しました。

そこで、今回はこの時に感じたことをお伝えします。

 

9月30日の日中は比較的いい天気でまさに“台風前の静けさ”という感じでした。

そして午後9時頃就寝したのですが、0時過ぎにトイレに起きた時にはまさに暴風雨状態でその後は大雨が家に吹き付ける音、そして最大瞬間風速が30mを超えていると感じた強風により築100年近くになる家がミシミシと鳴る音で不安を感じて夜明けまで眠ることが出来ませんでした。

更に、3時頃から何回か断続的に停電があり、その後停電になってしまいました。

この時に役立ったのが事前に用意していたランタン型の照明器具です。

このお蔭であわてることもなく、夜中にトイレに行く時など室内を歩くことが出来ました。

更にランタン型の照明器具だと、テーブルの上に置いてパソコンなども使うことが出来ました。

また、いつも持ち歩いているバッグにフル充電したスマホの充電用の携帯用バッテリーを入れてあったのでバッテリー切れにならず、スマホでちょくちょく台風の様子を確認することが出来ました。

ということで、最新の台風情報を把握したり、家族や友人・知人などとお互いに連絡を取り合ううえで、今やスマホは必須です。

ですからスマホの充電用にフル充電した携帯用バッテリーを手元に置いておくことも必須なのです。

 

夜が明けて台風が過ぎ去った後も半日近くは風速10〜20m近くの風が続いており、海もかなり荒れていました。

この時、あらためて台風の広範囲にわたる威力の凄さを感じました。

 

さて、朝方、外の様子を見ようと実家の周りの様子を見に出かけたところ、庭の木が1本倒れていました。

そして

また、私の実家は小さな漁港に面しているのですが、漁師の作業場になっている小さな小屋のトタン屋根の一部が吹き飛んでおり、また他の小屋の1つは土台を残して横倒しになっていました。

実はこの横倒しになった小屋のそばに電柱があり、その電柱に備え付けの機器の一部が破損してしまい、それが一部の家の停電の原因になっていることが後でわかりました。

 

さて、停電により困ったのは食べ物をどう食べるかです。

普段は高齢の父が一人暮らしをしており、出来合いの食品をスーパーやコンビニで買って、電子レンジでチンして食べているので、困ってしまいました。

ところが、幸いにしてガスは大丈夫でしたので、電子レンジの代わりにガスを使うことにしました。

大きめの鍋に水を入れ、その上に温めたい食品を容器ごと載せて暫くガスでお湯を沸騰させたのです。

このくらい温めれば大丈夫だろうと思った時間に容器を取り上げてみたところ、容器の底はほとんど熱くなっていませんでした。

そこで今度は別の透明で薄めの容器に入れて熱したら、今度はすぐにフニャリと曲がってしまい、慌ててすぐに取り出しました。

ではどうするかですが、最初の容器よりも多少薄めの容器に入れ替えて試してみたところ、今度は電子レンジでチンしたのと同様の具合に温めることが出来、無事にいつものような食事にありつけました。

ということで、コンビニなどで販売されている食品の容器の中には種類によって断熱性が考慮されているとあらためて思いました。

また私の自宅もそうですが、オール電化のお宅では、停電対策としてカセットコンロを常備しておくことが必要です。

 

夜が明けて、10月1日、いつも早朝に一人太極拳をしている、実家からトンネルを一つくぐった海岸に行こうとしたところ、時速20mを超えるような連続した強風と波しぶきで途中で引き返してしまいました。

この時感じたことは、地形や風の向きによって同じ地域でも風の威力が異なるということでした。

 

また今回の台風では思わぬ被害に遭いました。

それはテレビなどでも報道されていた塩害です。

強風に乗って波しぶきが飛んで来て塩分が駐車しているクルマの表面に付着していたのです。

塩分は見た目にも明らかにかなりの量であり、クルマの表面の塩分を布で拭き取ろうとすると場所によっては塩分を水で溶かしたようなドロドロ状態でした。

こうしたこともあって、千葉市内では悪天候にも係わらず洗車場にクルマの行列が出来ている様子がテレビで報道されていました。

塩分が付着したまま放置すれば錆びる恐れがあるので洗車場に駆け込んでいたのです。

なので、私も台風25号が去った後、あらためて最寄りのディーラーで洗車場してもらおうと思っています。

 

報道によると他にも塩害についてはいろいろとあるようです。

10月1日以降、千葉県や神奈川県の沿岸部で通報が相次いだ、電線などから火花が散る現象、電線などに付着した海水が原因と見られています。

そのメカニズムですが、電気を通さない絶縁体に“塩水”をかけて電気を通してみると、次々と放電、そして激しく発光し、ショートしてしまいました。

これは、付着した塩水が乾くことで水分が蒸発し、電気を通し易い“塩”だけ残ってしまったからなのです。

10月3日、京成電鉄で停電が発生し、一時運転見合わせ、約7万2000人に影響しました。

停電の理由は送電線からの出火、これも送電線に吹き付けられた海水が関係し、ショートしたことが原因と見られています。

 

10月5日朝、千葉県などにある京成線の送電設備3カ所から火花が出ているのが見つかり、京成電鉄は午前9時32分から京成上野―成田空港間など全線で運転を取りやめました。

台風24号による強風で海水が巻き上げられ、塩分が架線に付着したことによる塩害と見られています。

また、JR総武線の千葉駅でも午前6時頃に架線から火花が散り、一部の電車に遅れが出ました。

同じく、塩害の可能性があるということです。

この他にも塩害の被害は農作物にも及んでいます。

塩害で葉っぱが傷んでしまい。売り物にならなくなり、農家は大打撃です。

また、消費者にとってもその分価格も跳ね上がってしまうのです。

 

さて、停電を巡って東京電力とのやり取りがありましたが、結果として10月1日の夜10時頃にようやく復旧しました。

電気が復旧した時に、停電だった家の明かりがパッと点いた時には思わず「ようやく点いた」と心の中で叫んでいました。

停電していた時間は10月1日早朝の3時頃からその日の夜10時頃までの7時間ほどでしたが、それでも照明が点かなかったり、テレビが見れなかったり、バッテリー切れでパソコンが使えなくなったり、電子レンジが使えなかったり、シャワーが使えなかったりといろいろと不便を感じました。

ちなみに、台風24号の影響で千葉県内だけでも8万戸で停電したといいますが、他の都道府県でもかなりの停電があったようです。

報道によれば、静岡県内では最大70万戸以上も停電したといいます。

 

停電に関して思ったのは、停電であることを電力会社に電話で伝えようとしても回線が混んでいて何度かけ直しても中々つながらなかったことです。

この件については、是非電力会社に対応策を検討していただきたいと思います。

 

さて、実家の近所の人から今回の台風24号について、「今まで経験した中で最も被害が大きかった」と聴きましたが、地球温暖化の進行とともに台風は今後ともより大型化し、より大きな影響をもたらすと考えられます。

また、地球温暖化対策もすぐに効果をもたらすことは出来ません。

また台風24号が去ったと思ったら、今週末も台風25号が日本海側を縦断する経路をたどっています。

ですから、大型台風の被害を最小限に食い止めるために、巨大地震対策と同様に、停電対策やいざという時に避難出来る場所の確保などの対応策を日頃からしっかりとしておくことが必要なのです。


 
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