2018年07月05日
アイデアよもやま話 No.4060 吉本興業がノーベル賞学者と新会社設立!

3月28日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で吉本興業によるノーベル賞学者との新会社設立について取り上げていたので、4月2日(月)付けの関連ネットニュース(こちらを参照)と併せてご紹介します。

 

吉本興業は、バングラデシュの経済学者でノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌスさんと新会社を設立しました。

ユヌスさんは、無担保少額融資活動で2006年にノーベル平和賞を受賞し、ソーシャルビジネスの育成支援に取り組んでいました。

ユヌスさんが提唱する「ユヌス・ソーシャルビジネス」の実践と普及に向けて提携することで合意した吉本興業は2月1日に100%子会社のユヌス・よしもとソーシャルアクション株式会社(yySA)を立ち上げ、 具体的な事業の準備を進めています。

 

全国47都道府県を拠点に活動する吉本興業の芸人が地域の課題を見つけて解決するソーシャル事業を推進します。

吉本興業では、2011年より全国47都道府県に芸人が移住する「住みます芸人」の活躍により、地域活性化に力を入れてきたことや、2015年にはアジア6ヵ国でも芸人が活動しています。

このような「住みます芸人」たちが現場で向き合った地元の課題を、スタートアップ企業の方々の、全く違う視点や新しいアプローチとマッチングすることが課題解決への道となるのではないかという思いで具体的な向き合いの場作りを始めることにしています。

 

また、3月28日(水)、東京・日本外国特派員協会(FCCJ)にて、「ユヌス・よしもとソーシャルアクション概要発表会見」が開催された場で、ユヌスさんは、ソーシャル・ビジネスについて、「さまざまな課題があると思いますが、いわゆるプロの知識ではなくて、地域の人たちと一緒に考えて実践していくことは重要なこと」だと話し、「そういった観点からも、47都道府県の「住みます芸人」という地域活性化のシステムはすばらしい」と評価しています。

その上で「ともにみんなが力をあわせ、楽しく、そして的確に問題に取り組むことで、資本主義のシステムを乗り越え、全く新しい手法を使って社会をよりよいものにしていきたいと思います」と意気込みを述べていました。

 

以上、番組、および関連ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

 

そもそもお笑いの吉本興業がノーベル賞学者と新会社を設立したというその組み合わせが意外に思います。

しかし、考えてみれば、人々にお笑いを提供するということは、No.662 笑いの力!No.876 ちょっと一休み その119 『健康長寿のヒケツ!』でもお伝えしたように、“健康寿命”や“心の豊かさ”を向上させる上で、とても重要なサービスです。

また、ユヌス・よしもとソーシャルアクションによる単なるお笑いや演芸の提供を超えて、国内外を問わず世界規模で資本主義のシステムを乗り越え、全く新しい手法を使ったソーシャル・ビジネスを展開するという事業は、日本の産業の新しいあり方の一つだと思います。

是非、成功させていただきたいと思います。


 
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