2018年05月18日
アイデアよもやま話 No.4019 IoTが孤独死を救う!?

高齢化社会が進行する中、最近一人暮らしをする高齢者が増えており、“孤独死”という言葉をよく耳にするようになりました。

その結果、独り暮らしの方が自宅で亡くなられても何日も発見されないというような事態が起こっています。

 

こうした状況を受けて、警備会社では、毎日必ず使用する空間である居間やトイレなどにセンサーを取り付け、24時間反応がないとそのお宅に電話連絡し、電話に出ないと緊急出動するというようなサービスを提供しています。

 

一方、宅配サービスでも一人暮らしのお宅への配達の際に、様子を伺うといったような付帯サービスを行っているところもあるようです。

しかし、こうしたサービスでは一人暮らしの方が動けなくなったり亡くなられても、暫くしてからでなくては発見されないことがあり得ます。

 

そこで思い付いたのがIoTの活用です。

例えば、トイレやお風呂などにセンサーを取り付け、入ってから一定の時間が経過しても出てこなかったら、あらかじめ登録済の緊急連絡先に自動で連絡するといったようなサービスです。

あるいは、GPSを搭載したスマホなど小さな機器を一人暮らしの方に肌身離さず持っていただいて、どこにいても身体に異常をきたした際に、ボタンを押せば、緊急連絡先とつながって会話が出来たり、自分の位置情報を相手に伝えることが出来るようなサービスです。

ちなみに、このようなサービスについては、自宅内という限られた空間では既に一部の警備会社により提供されております。

 

このように、一人暮らしの方の安否確認方法、および急を要する対応策については、日々の暮らしの住環境におけるセンサーの取り付け、および本人にGPS機能のある機器を持ってもらうことによる2つの情報源がベースになると思います。

ですが、将来的にはこうした情報源をベースとした、より進化した方法で多くの孤独死が救われるようになると思います。

 

実は現在、私の父も実家で独り暮らしの不安を抱えながら暮らしております。

そして、本人は長年住み慣れた実家で自分のペースでゆったりと暮らせるメリットと独り暮らしの不安とのジレンマの中で、遠く離れた息子の家に移り住んだり、施設への入所よりも実家暮らしを選択しているのです。

そこで、息子の立場から、独り暮らしの不安を少しでも解消するための方策をあれこれ考えてきました。

そこで大きく2つの不安解消策に行き着きました。

1つ目は、毎週定期的に息子たちが実家に行って買い物や話し相手になることです。

2つ目は、お風呂場やトイレなどで倒れても、短時間のうちに緊急連絡先に連絡出来るようにすることです。

1つ目については、既に実施中ですが、2つ目についてはあれこれ探していました。

そうした中、目に付いたのは4月4日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でご紹介したパナソニック βの活動の最初の成果「HomeX ZERO」です。

カラフルなセンサーと白いハブがポイントです。

例えばセンサーを冷蔵庫に入れると、人が扉の開け閉めをしたり、モノを取り出した、などの情報を検知します。

ゆくゆくはセンサーで人の行動と家電の状態を把握し、ハブを通じてデータベースで分析、家電が状況に合った機能やサ−ビスを提供するということを想定しています。

 

このような機能を持つ「HomeX ZERO」は私の抱えている父の不安解消策として簡単に応用出来るはずですので、出来るだけ早く製品化をお願いしたいと思いました。

そこで、早速パナソニック本体のお客様相談センターにその旨、依頼をしましたが、あてになるかどうかは分かりません。

しかし、商品化されればかなりの引き合いが期待出来そうなので、どこかのメーカーがいずれ商品化することは間違いなさそうです。


 
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