2018年05月12日
プロジェクト管理と日常生活 No.540 『公衆無線LANのリスク!』

3月16日(金)放送の「ニュース7」(NHK総合テレビ)で公衆無線LANのリスクについて取り上げていたのでご紹介します。

 

公衆無線LANは、FREE WIFIなどの名称で通信料金を気にせずインターネットに接続出来、ホテルや飲食店などを中心に普及が進んでいます。

外出先でスマホやパソコンからネットに接続出来るということでとても便利ですが、リスクもあります。

 

NHKが情報セキュリティ会社と共同で調べたところ、都内の主な繁華街では暗号化されていない公衆無線LANが多く見られることが分かりました。

例えば、スマホで買い物をする時に使ったクレジットカードなどの重要な情報が盗み見られたり、サイバー攻撃に悪用されたりする恐れもあるといいます。

 

東京・渋谷のハチ公前で公衆無線LANの設定をオンにすると、多くのポイントが出てきます。

中には公衆無線LANもあります。

NHKは情報セキュリティ会社と共同で公衆無線LANの実態について利用者の多い都内4ヵ所の街頭で安全性を検証しました。

渋谷のハチ公前広場ではセキュリティレベルの低いアクセスポイントが沢山立ち上がっているのが見受けられました。

そして、暗号化されていないアクセスポイントが29ヵ所ありました。

調査の結果、受信したアクセスポイント1700ヵ所あまりのうち、暗号化されていない公衆無線LANは14%あまり、そのほとんどで第三者に通信内容を盗み見られたり、サイバー攻撃に悪用されたりする恐れがあることが分かりました。

 

暗号化されていない公衆無線LANのリスクを確かめるため、研究室に模擬的な環境でNHK記者のスマホを使用した実験を番組で行いました。

スマホから会員制のサービスにログインすると、入力したIDやパスワードが通信傍受した別のパソコンに表示されてしまいました。

NHKと共同調査したPWCサイバーサービス サイバーセキュリティ研究所の神薗雅紀所長は次のようにおっしゃっています。

「クレジットカードの番号、個人情報などをやり取りした場合も捉えることがございますし、業務情報やメールの中身なども見られる場合がございます。」

「暗号化が施されていないものは、中身を見られてしまうと理解したうえで使うことが重要となります。」

「自己防衛という観点で、機微な情報をオープンネットワークを使っている場合は入力しないとか、そういった意識を付けていただくことが重要だと言えます。」

 

安全に使うためにはどうするかですが、安全な公衆無線LANかどうかを見分けるポイントの一つは鍵のマークです。

スマホやパソコンの中には暗号化された無線LANのアクセスポイントに“鍵のマーク”を表示する機能のものがあります。

 

また、総務省は3月16日に利用者が公衆無線LANを使う際に暗号化されたものを選べるように、サービスを提供する側が選択肢を増やすことなどを提言する報告書をまとめました。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

携帯電話やスマホの普及は私たちの日常生活の様々な面で便利さを提供してくれています。

ですから、今や無くてはならない必需品の代表格です。

しかし、どんなものにも便利さの反面リスクがあります。

携帯電話やスマホもその例外ではありません。

また、リスクにもほとんど実害のない低いレベルから生命に係わる高いレベルまでいろいろあります。

今回ご紹介した公衆無線LANの暗号化されていないアクセスポイントは、個人情報など重要な情報の漏えいのリスクをもたらすので無視出来ません。

 

では、公衆無線LANの情報漏えいリスク対応策ですが、最もユーザーの手間を省く対応策としては、プロバイダーの提供するセキュリティ対策アプリが考えられます。

すなわち、公衆無線LANにつなげる際に、安全性のあるものだけに対象を絞ってプロバイダーが提供するというサービスです。

 

今や、携帯電話のプロバイダーにより、送信されてくる迷惑メールについては既に対応策がなされていますが、今回ご紹介しているようにこちらから送信するデータについてのリスク対応策については私自身よく理解していません出でした。

そこで、あらためて私がスマホを契約しているAUにこの件で問い合わせたところ、既に安全なアクセスポイントにのみ接続出来るような設定になっていることが確認出来ましたので一安心です。

ちなみに、こうした設定方法について、アンドロイドとアイホンという2つの機種のタイプによって異なることも分かりました。

 

ということで、既に携帯電話やスマホのプロバイダーによって公衆無線LANのリスクは技術的には対応可能ですので、ユーザーが購入時にきちんとその旨を店員に伝えて設定してもらえれば、個人情報など重要データの漏えいは防げるのです。


 
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