これまでアイデアよもやま話 No.1726 ネイチャー・テクノロジーで究極のエコ社会が実現!?やアイデアよもやま話 No.3929 アイデア方程式 タイル×?=汚れにくい外壁!で自然界の生き物が生き抜くために持っている優れた知恵を私たちの生活に生かす研究、すなわちネイチャー・テクノロジー(Nature Technology)についてご紹介してきました。
そうした中、1月25日(木)放送の「アイデアの方程式」(テレビ東京)でくっつかないフタについて取り上げていたのでご紹介します。
ヨーグルトのフタをはがしてみると、裏側にヨーグルトがべったりついていることがほとんどです。
ところがくっつかないフタが発明されたのです。
フタの裏に付き易いヨーグルト、当たり前だったこの光景が劇的に変わったのです。
斬新なアイデアで生まれた新技術によって、運んでいる途中に何度揺れたとしてもフタにヨーグルトがくっつかないのです。
長年、乳製品メーカーにとって悩みの種だったヨーグルトのフタ問題、開発者のこの悩みを解決するヒントは意外な植物にありました。
それはハスの葉でした。
水をはじく秘密、それは葉の表面の小さな凹凸、これが水や汚れを付きにくくしていたのです。
その構造を応用したのがとろみの液体でもはじく、くっつかないフタです。
ナノテクノロジーでハスの葉の再現に成功したのです。
小さな不便も見逃さない、これぞジャパンクオリティです。
今後様々なモノへの応用も期待される新素材はハスの葉から生まれていたのです。
不便を解消したい、そんな一途な想いがハスの葉の“気付き”を生み出したのです。
この開発者はその源泉であるハスの葉を今でも机のそばに置いているそうです。
ということで、今回のアイデア方程式はヨーグルトのフタ×ハスの葉=くっつかないフタでした。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
考えてみれば、植物に限らず動物など他の生物も種類によってかたちや大きさ、あるいは生息する地域など様々です。
そうした中において、少しでも生存し易いように今回ご紹介したハスの葉のようにそれぞれ独自に進化しているのです。
ですから、これまで何度かご紹介してきたように、様々な生物の持つ優れた知恵を私たち人類は応用することによってより多くの便利さを手に入れることが出来るのです。
さて、ヨーグルトのフタに限らず、液状のものを入れた瓶のフタには内容物がくっついていることがよくあります。
そこで、今回ご紹介した“くっつかないフタ”があれば、こうしたささやかなロスをなくすことが出来ます。
更に、瓶そのものも同様にハスの葉の知恵を応用すれば、無駄なくきれいに食べることが出来ます。
そればかりでなく、食べた後の片付けもとても楽になります。
そこで、他にどんなところに応用出来るかを考えてみたら、以下のようなものを思い付きました。
・建物の外装
・自動車などのガラスやボディ
こうしたところに応用出来れば、いつも綺麗な状態に出来、汚れを落とす手間も不要になるので、是非実用化していただきたいと思います。