画期的な素材、ナノセルロースについては以前アイデアよもやま話 No.3238 木からできた新素材!でもご紹介しました。
そうした中、昨年12月7日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でマツダの車両用新素材について取り上げていたのでご紹介します。
ナノセルロースは植物繊維の一種で、原料は木材、鉄と比べて5分の1の軽さですが、5倍以上の強度があり、樹枝などの補強材として利用されます。
現在、多くの企業が夢の素材として開発を進めています。
そうした中、マツダは植物が原料のバイオプラスチックを新型の多目的スポーツ車「CR−5」に採用します。
素材そのものに光沢があることから、塗装する必要がなく、工程を省くことが出来ます。
マツダ・車両開発本部の一原 洋平さんは次のようにおっしゃっています。
「お客様には商品性、地球環境に対しては環境性、弊社にとっては経済性、そういった“三方良し”として今後どんどん使っていきたいと考えております。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
これまで何度となく繰り返しお伝えして来たように、地球上の化石燃料は有限です。
しかもその可採年数はせいぜい今後200年ほどと見込まれており、化石燃料由来の商品はいずれ作れなくなってしまうのです。
そういう意味で、化石燃料に代わる植物由来の製品化は避けて通れないのです。
そうした中、今回ご紹介したマツダによるバイオプラスチックの新型車への採用は的を射ています。
またナノセルロースについては、現在多くの企業が開発を進めているといいますが、商品化のネックはコストにあると思われます。
しかし、ナノセルロースには鉄に比べて軽さ、強度においてメリットがあるので、是非開発を急いで低価格での製品化を実現して欲しいと思います。
製品化され、自動車のボディに全面採用されれば、燃費も間違いなく格段に良くなるはずです。