昨年12月7日(木)放送の「アイデアの方程式」(テレビ東京)で面ファスナーについて取り上げていたのでご紹介します。
自然界からヒントを得てアイデアが閃くのはよくあることです。
面ファスナーもその一つです。
手軽で便利な面ファスナーですが、その誕生は60年以上前のことでした。
豊かな自然に囲まれたスイスです。
1948年、愛犬と一緒に狩りに出かけた開発者は野生ごぼうの実が犬の毛や洋服に付くのを不思議に思いました。
顕微鏡で見れば、ごぼうの実には無数のトゲが、しかも先端が釣り針のように曲がっていました。
それを見た開発者は妻のドレスを思い出しました。
妻のドレスのホックなど、留めるのも面倒だが、ごぼうの実の構造を応用すれば着脱が自由自在の魔法のホックが出来るじゃないかと考えました。
ごぼうの実のアイデアは良かったのですが、製造技術の開発は困難を極めました。
先端がカギ状に曲がったナイロン糸の開発に約7年もかかりました。
今では血圧計や宇宙服、消防服などにも欠かせないものになっている面ファスナーですが、全ては狩猟犬に付いたごぼうの実から始まっていました。
ということで、今回のアイデア方程式は狩猟犬×ごぼうの実=面ファスナーでした。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
今回ご紹介した番組を通してあらためて思うのは、常に問題意識を持つところからアイデアは閃くということです。
そして、アイデアが閃くのは一瞬、でもアイデアをかたちにするまでには大変な労力や資金、そして時間がかかることが多いということです。
どんなに素晴らしいアイデアも実現するまでは決して諦めないという“ネバー・ギブアップ”精神を持って臨まなければ、アイデアをかたちにすることは出来ないと腹をくくらなければ成し遂げることは出来ないことが多いのです。