昨年11月19日(日)放送の「未来の起源」(TBSテレビ)で画期的な透明で曲がる太陽電池について取り上げていたのでご紹介します。
東北大学大学院工学研究科でこれまで発電出来なかった場所で発電するための研究を行っているのは加藤 俊顕准教授(36歳)です。
加藤さんが開発したのは透明で曲げることの出来る太陽電池です。
利用したのはTMD(遷移金属ダイカルコゲナイド)という透明な半導体材料です。
TMDを使用する場合、これまで電極には同じ種類の金属を使うのが一般的でした。
しかし加藤さんは使用する金属を変えることで世界最高の発電効率を実現したのです。
これにより窓ガラスやクルマのフロントガラスなど、これまでの太陽電池が使えなかった場所でも発電が出来るようになると期待されています。
なお研究の原動力について、加藤さんは次のようにおっしゃっています。
「一つ成果が出て、論文なり何なりを発表したんです。」
「そうすると地球の裏側の人たちからメールが届くわけですね。」
「すごく衝撃で自然とやる気が出てくるというような感じですね。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
今や太陽光は再生可能エネルギー発電の大きな柱として国内でもかなり普及してきています。
しかし、メガソーラーの設置場所を目にするたびに、景観上いかがなものかと思ってしまいます。
また、地球温暖化の進む中、これまで木で覆われていた場所が更地になってメガソーラーに変貌してしまうといったことも疑問を感じていました。
それでも“脱化石燃料”、“脱原発”を目指して再生可能エネルギーへのシフトを進めなければなりません。
そうした中、今回ご紹介した透明で曲げることの出来る太陽電池はあらゆる建物やクルマなどの窓ガラスに設置出来るようになるのです。
更に、透明で曲げることが出来るのですから、ガラスだけでなく、あらゆる建物の表面に設置出来ると考えられます。
ですから、再生可能エネルギーの主力になり得ると大いに期待出来ます。
ということで是非、官民協力のもとに加藤さんの開発された太陽電池を実用化し、世界中に普及させて欲しいと思います。