2018年02月05日
アイデアよもやま話 No.3931 AIは敵か味方か? その1 AIは投資リターンの大きい分野から普及していく!

AI(人工知能)がどんどん進化しており、私たちの暮らしの中にAIは徐々に普及しつつあります。

そうした中、私たちは人類の敵か味方かというような観点でAIについて考えがちです。

そこで、昨年11月23日(木)放送の「深層ニュース」(BS日テレ)で「AIは敵か味方か」をテーマに取り上げていたので5回にわたってご紹介します。 

1回目はAIは投資リターンの大きい分野から普及していくことについてです。

なお、番組ゲストは40年以上AIの研究をされてきた東京大学大学院の中島 秀之特任教授と経営戦略コンサルタントの鈴木 貴博さんでした。

 

このお二人は番組冒頭の「AIの進歩で私たちの生活・仕事は何年後に何が激変するか?」という質問に対して次のようにおっしゃっています。

(中島さん)

「技術的な意味でいうと5年後に生活のあらゆるところにAIは入り込んでくると思います。」

「ただ、制度としてはもう少し遅れるかもしれないので10年後かもしれないとは思いますけども。」

(鈴木さん)

「私も5年後ですね。」

「2022年に完全な自動運転車が出現すると言われているんです。」

「これをきっかけに世の中は大きく動いていくと思います。」

 

AIは敵か味方か、目まぐるしいスピードで技術が進歩を続けるAIですが、昨年人間に勝利するまで10年以上と言われていた囲碁で世界最強の棋士に圧勝、更に人間の生活を支援してくれるAIや自ら個性を育むAIなどが次々と発表されています。

いずれ人間の知能を凌駕するともいわれるAI、やがて訪れる時代の転換点に私たちはAIとどう共存していけばいいのでしょうか。

 

産業革新機構などが開発したドローンは稲の上空を飛行しながら1株ごとに生育の状況を診断し、分析を踏まえて瞬時に肥料や農薬を蒔いていくといいます。

更に三菱UFJ銀行が独自に開発を進めているのは3Dの仮想銀行員で、資産運用やローンの相談など銀行員が担っていた店頭業務を将来行うことを想定しています。

将来は店舗の無人化も検討しているそうです。

この他にも株取引や企業の従業員採用など様々な技術開発がいろいろな分野で進んでいます。

AIの開発にはそれなりの投資が必要なので、株取引のように投資リターンの大きいところから攻略していこうというのがポイントだと静木さんは指摘しております。

 

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

 

今やAI、ロボット、IoT(モノのインターネット)の3つの組み合わせの技術による商品やサービスが続々と登場してきつつあり、世の中をがらりと変えようとしています。

しかし、冷静にこうした状況を見ていくと一気にこれらが普及していくのではありません。

ビジネスとして成功させるためには、投資リターンの大きい分野から徐々に普及していくのです。

それでも将来有望な商品やサービスと言えども多額の開発費がかかってしまうケースが一般的です。

ですから、国などからのこうした開発費の補助金による支援、および商品やサービスに対する購入補助金による支援、あるいは必要に応じた制度や法律の変更などが早期の普及には必要になってきます。

こうした取り組みは、特に日本のような少子高齢化先進国で労働人口の減少が進みつつあるに国とってはとても重要なのです。


 
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