2018年01月13日
プロジェクト管理と日常生活 No.522 『建築家、安藤忠雄さんの提案する津波対策!

東日本大震災以降、津波対策として防潮堤があちこちの海岸に建設されてきています。

津波のリスク対応策としては、高い防潮堤を建設したり、公共インフラを海岸線から離れた高台に移転するなど、いろいろなアイデアがあります。

しかし、中でも防潮堤は一般的に高さがあり、周辺住民は日々塀のような取り囲まれた中で暮らしているように感じ、景観上からもなんとかならないものかと思っていました。

そうした中、11月5日(日)放送の「安藤忠雄の対談〜この国の行く末〜」(BSフジ)の冒頭で、安藤さんは津波対策について次のようにおっしゃっていました。

「私は本当は津波対策では、1m行って50cm、50m行く、また1m上がって50m行くような防潮堤がいいということなんですよ、段状の。」

「それならば海が見えるから。」

「と思ってたんですけども、あんまり相手にされなかったね。」

「海が見えるし、自然なかたちになるじゃないですか。」

 

以上、番組の一部をご紹介してきました。

 

安藤さんのお考えの通りの防潮堤だと、かなりのスペースが必要になると思われますが、何十年あるいは何百年という長い周期で発生する大津波のために周辺住民が日々高い防波堤に囲まれて暮らすのはどうかと思われます。

防潮堤に限らす、様々な公共施設の建設には機能性からだけでなく、景観など人々の暮らし易さの観点も含めて検討していただきたいと思います。

 

なお、こうした基本的な考え方はリスク対応策を検討するうえでとても大切だと思うのです。


 
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