2017年12月29日
アイデアよもやま話 No.3899 最新のデジタル漫画事情!

10月14(土)放送の「マツコ会議」(日本テレビ)で最新のデジタル漫画事情について取り上げていたのでご紹介します。

 

デジタル化により、いろいろな分野で作業の効率化が図られていますが、漫画制作の世界も例外ではありません。

デジタルマンガ制作にかかる初期投資はパソコン代など約20万円で、それ以外の費用をかけずに描けるといいます。

また、髪の毛の長さを約0.08mmまで細い線まで描けるのです。

更に、線を引くだけで簡単にコマ割りが出来るのです。

こうした様々なデジタル技術の進歩やインターネットにより以下のようなメリットがあるといいます。

・従来のアナログ作業だと3分かかる作業が3秒ほどで出来ること

・メールでのやり取りで作業が出来るので、デジタルアシスタント(デジアシ)がわざわざ作家のお宅に訪ねる必要がなくなったこと

・作家の家は6畳一間の広さでも十分であること

 

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

 

このように見てくると、漫画制作の才能のある人にとっては、若くてもユーチューブなどにアップすることにより自費出版するためのハードルがとても低くなっていると思われます。

 

さて、番組の内容はともかく、とても驚いたことがありました。

デジタルマンガ専門学校の東京デザイナー学院(水道橋)に在学中の韓国出身の男性は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「自分は出版マンガの方が好きなんですけど、韓国の場合は今出版業界自体がほぼなくなって、みんなWebに行っちゃったんです。」

「韓国の場合はもうWebマンガしか残っていないですから、みんなスマホでマンガを見る時代になっているんです。」

「これ(スマホの画面のスクロールによりマンガを読み進む様子)を見たら理解し易いと思います。」

「自分は日本のページをめくるようなマンガを描きたいから日本に残りたい感じがあるんです。」

 

今や、韓国ではWebマンガしか残っていないということですが、中国のような新興国や途上国でもかつての日本などが歩んできたマンガの世界とは違い、いきなりWebでマンガが制作され、それをスマホで読むということが当たり前の時代を迎えているようです。

 

このように、技術の進歩の激しい時代においては、様々な分野でこれまで先進国が経てきた作業プロセスをたどる必要がなくなり、一足飛びに資金がそれほどかからず、作業時間も短くて済むような作業プロセスでこれまでと同等、あるいはこれまで以上の成果を得ることが出来るような時代を迎えているのです。

日本に限らず、先進国でビジネスに係わる人たちはこうした技術革新に伴う新興国や途上国のビジネスの動きを的確に把握し、対応していかなければやがて技術革新の波に乗り遅れてしまうと危惧されます。


 
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