2017年12月28日
アイデアよもやま話 No.3898 みんなが得する“みな得フードシエアリング”!

11月2日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で耳慣れない言葉ですが“みな得フードシエアリング”について取り上げていたのでご紹介します。 

 

東京都港区にある、自然栽培の食材にこだわっている食べ物屋「食や」ですが、どうしても残る料理が出てしまうのが飲食店の宿命です。

そこでオーナーが利用しているのが「TABETE」というアプリです。

飲食店が余分に作り過ぎたり、予約のキャンセルなどで余った料理をアップ、それを見た登録者は処分価格で食べられるというシステムです。

みんなが得するからみな得フードシエアリング”です。

ちなみに、ある日「食や」が1300円の弁当を800円でアップしたところ、すぐにお客がやって来ました。

「食や」のオーナー、梶本 亮さんは番組の中で次のようにおっしゃっています。

「ありがたいお話しなんですけども、うちの経営の問題もありますけれども、社会的な問題も、やっぱりフードロスは・・・」

 

現在は15店舗、登録者1100人でテスト運営中ですが、他にも同じような仕組みが広がりつつあるといいます。

「TABETE」を運営する株式会社コークッキングのCEO、川越 一麿さんは番組の中で次のようにおっしゃっています。

「ちょっとしたお得感を「食べ物を助けに行く」、フードレスキューと言ってるんですけども、そのフードロスの削減だったり、気軽な社会貢献につながっていればいいなと。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

前回は企業の余った在庫処分をするビジネスモデルをご紹介しましたが、今回ご紹介したのは飲食店の余った料理の有効活用と言えます。

国内のみならず世界的にこうした飲食店での余った料理の有効活用は共通の課題だと思います。

一方、こうした取り組みとネットの活用はとても相性がいいと思います。

もし、自宅付近、あるいは出先など、自分のいる場所の近くのファミレスやレストラン、あるいはコンビニから「TABETE」のようなアプリで情報発信していれば、少しでも安く食べたい、あるいは買いたいと思っている消費者にとってもメリットがあります。

 

ということで、究極的には、あらゆる商品の過剰在庫において、その商品を提供する側と商品を購入する側との利害が一致するようなシステムの世界的な普及が進めば、アイデアよもやま話 No.843 近江商人の教え!でもお伝えしたように、まさに「三方良し」なのです。


 
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