2017年12月25日
アイデアよもやま話 No.3895 高価な薬の成分を含む卵で薬を安価に!

10月8日(日)付けのネットニュース(こちらを参照)で高価な薬の成分含む卵について取り上げていたのでご紹介します。

 

遺伝子を自在に改変出来るゲノム編集の技術を利用し、がんや肝炎の治療にも使われる高価な薬の成分を含む卵をニワトリに産ませることに、産業技術総合研究所関西センター(大阪府)などが成功しました。

 

薬を安価に作る新手法で、共同研究する企業が来年中にも、まず研究用試薬として従来の半額程度の値段で販売する予定です。

将来は、薬を現在の1割以下の価格に抑えることを目指すといいます。

 

なお、この薬の成分は、免疫に関係するたんぱく質の一種「インターフェロンβ(ベータ)」で、悪性皮膚がんや肝炎の治療薬のほか、ウイルス研究用の試薬としても使われます。

ただ、これまでは生産には大規模な培養施設が必要で、成分自体の価格も数マイクロ・グラム(マイクロは100万分の1)あたり3万〜10万円と高価でした。

 

以上、記事の内容をご紹介してきました。

 

ゲノム編集については、これまで何度かお伝えしてきましたが、今回ご紹介したように、ゲノム編集の技術を利用して高価な薬の成分を含む卵をニワトリに産ませて安価な薬を作るというのはゲノム編集の健全な利用方法だと思います。

今後とも、こうした方法で高価な薬の成分が安価になれば、高齢化に伴う医療費の増加を食い止める効果的な手段の一つになると期待出来そうです。


 
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