2017年11月21日
アイデアよもやま話 No.3866 紙も燃えなくする”魔法の塗料”!

8月18日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で紙も燃えなくする”魔法の塗料”について取り上げていました。

そこで関連ネット記事(こちらを参照)と合わせてご紹介します。

 

大日技研工業株式会社(東京都中央区)は、帝人株式会社(大阪市北区)および大丸興業株式会社(大阪市中央区)と共同で、リン系難燃剤「FCX−210」を使用した水性透明難燃塗料「ランデックスコート 難燃クリア」を開発しました。

 

番組では実際に普通の新聞紙を使った実験を行っていました。

新聞紙の右半分だけにこの”魔法の塗料”、すなわち「ランデックスコート 難燃クリア」を塗り、新聞紙に火を点けてみると、左半分のみが燃えてしまうという結果になりました。

大日技研工業の佐藤 康弘さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「塗料を塗ることによって、燃焼に必要な可燃物と酸素の結びつきを抑えることから得られます。」

 

「集合住宅などで大火事があった際に、逃げる時間を稼げる。」

「もしくは火を食い止められる。」

「そういったことで、人命が少しでも助かれば幸いに思います。」

 

更に、塗料の膜が出来るので、水が染み込むということもありません。

また、においもしないといいます。

 

同製品は、世界で初めてノンハロゲンアクリル系 水性透明難燃塗料として、紙だけでなく、木材、繊維、ゴム、プラスチックなど幅広い可燃物の表面に塗布するだけで、自然の風合いを維持しながら、高い透明性と高い難燃性の両立を実現しました。

なお、大丸興業株式会社は防災の日の9月1日より総代理店となって販売を開始しています。

ちなみに、価格は1kg当たり8000円(税別)です。

 

このように燃えにくく透明性が高いので、古民家や文化財などで火災を防止するためにこの”魔法の塗料”を塗ることも出来るといいます。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

今回ご紹介した“魔法の塗料”を全てのモノに塗れば、火災はなくなるはずです。

しかし、そのためにはそれ相応のコストがかかります。

では、コストとの兼ね合いでどのようなモノをこの塗料で塗ればいいかというと、古民家や文化財など以外に住宅の壁紙や絶対に燃えて欲しくないモノが候補として挙げられます。

 

ということで、もし今回ご紹介した“魔法の塗料”の価格が火災保険料よりも安くなり、しかも法律でこのような塗料の使用を義務付ければ、火災による被害を最小限に止めることが出来ると思われます。

ですから、メーカーには是非“魔法の塗料”のコスト削減に取り組んでいただきたいと思います。


 
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