8月14日(月)付けネット記事(こちらを参照)で「未来都市」に変貌中の中東のドバイについて取り上げていたので5回にわたってご紹介します。
アラブ首長国連邦(UAE)の商都ドバイでSFの世界のような驚きのプロジェクトが進行中です。
世界のスタートアップ企業からアイデアを募り、そのパイロット事業をドバイで実施することでイノベーションを加速する狙いです。
輸送、建設、医療など7つの分野で将来のビジョンを描き、ポスト石油時代の「未来都市」を他国に先駆けて実現しようとしているのです。
そこで2回目にご紹介するのは最高時速が新幹線の4倍の「ハイパーループ」についてです。
ドバイが進める次世代交通システムは「空飛ぶタクシー」だけではありません。
「ハイパーループ」という高速大量輸送プロジェクトにも取り組んでいます。
列車が鉄のレールの上ではなく、真空にした鉄管の中を移動する仕組みです。
列車を磁気で浮上させ、空気抵抗のない状態で動かすため、旅客機以上の速度、時速1200kmが出せるといいます。
新幹線の4倍、リニアモーターカーの2.4倍のスピードです。
しかも建設費は既存の高速鉄道の10分の1に抑えられるとしています。
車で2時間かかるドバイ〜アブダビ間が12分で結べるといいます。
なお、「ハイパーループ」は電気自動車メーカー、テスラの最高経営責任者(CEO)で、宇宙輸送システムを手がけるスペースXの創業者でもあるイーロン・マスクさんが2013年に構想を打ち出し、注目されました。
以上、記事の内容をご紹介してきました。
1回目でお伝えしたように「空飛ぶタクシー」の実際の導入には安全上のさまざまな規制という高いハードルがあります。
しかし、今回ご紹介した「ハイパーループ」は地下のトンネル内を走行するので安全上の課題や規制などのハードルはそれほど高くないと思われます。
また、そのスピードはリニアモーターカーの2.4倍のスピードといいますから、実現すれば世界最高の超高速大量輸送システムとなります。
しかも、地下であれば既存の鉄道網やリニアモーターカーのように用地買収などの手間がかからないので建設期間が大幅に短縮出来ます。
ということで、「ハイパーループ」は未来の大量輸送交通網の一つとして大いに期待出来そうです。
ちなみに、「ハイパーループ」の研究・開発は着々と進んでいるようです。(詳細はこちらを参照)