6月26日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でマネキンから作られたスピーカーについて取り上げていたのでご紹介します。
現役を引退したマネキン人形、自慢のボディを再利用したのがマネキンスピーカー(こちらを参照)です。
充電式なのでコードなど煩わしいものは一切なく、オシャレなインテリアとして使えるように開発されました。
頭の部分に載せた円筒形の機器を取り外すと、音が鳴らなくなります。
この機器は、既存のバイブレーションスピーカーという、振動で音を出すスピーカーで、これとスマホをブルートゥースでつないで音楽を流しているのでコードなど不要で見た目をスマートに保てます。
また、マネキンの内部が空洞になっているので、ギターなどの弦楽器と同じように音が出せるのです。
このマネキンスピーカーを開発したThink Cinq Labの開発者の一人、星野 孝司アートディレクターは、長年ファッション業界に蔓延する問題を解決したかったといいます。
「マネキンとかが素材が土に返らないもので、FRPという素材でできていますので、細かく刻んで焼却するのが本来あるべき姿でしょうけども、すごくお金がかかってしまうので、実際はそのまま捨てられるケースが多い・・・」
「このままだと、傷がついていたり、割れていたりするのでこのままでは使えないので、布をかぶせることで吸音材的な役割も出てきますので、音質もしまるような・・・」
現役時代は華やかなステージに立つマネキンですが、多くの末路はそのまま廃棄されてしまいます。
その数は年間10万体にもなるといいます。
見た目はちょっと不気味かもしれませんが、実は開発者の心がこもったこのマネキンスピーカー、商品名「華音」で今秋にも受注発売を始める予定といいます。
ちなみに、価格は3万円からといいます。
なお、マネキンの表面はデニムと皮のものがありますが、これも廃棄物を使っています。
そして、腕などもオプションで付けることが出来ますが、それによって音質も変わってきます。
また、和柄のものは外国人向けに今後海外でも販売をしていきたいといいます。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
まず、マネキンとスピーカーの組み合わせにちょっと驚きましたが、すぐにインテリアとしてもちょっとお洒落な感じがしてきました。
しかし、実際にこのスピーカーを置くとなると、少し広い部屋でないと部屋が狭苦しくなってしまうのではと心配になります。
また、肝心の音質はどうなのか気になるところです。
それはともかく、特別に音質が良くなくても普通のレベルで音楽を楽しめる分には、商品価値があると思います。
それと、今まで廃棄されていたマネキンをマネキンスピーカーとして蘇らせたアイデアはとても好感が持てます。
更に、マネキンの表面に廃棄物のデニムや皮を使用しているところなどエコで統一しているところも特に環境問題に関心の高いユーザーには評価が高いと思います。
また、コードレスなのでとこでも簡単に移動出来るところもいいと思います。
こうしたアイデアに接するたびに、アイデアは既存の要素の組み合わせであることを思い起こされます。