2017年07月21日
アイデアよもやま話 No.3761 水中ドローン登場!

ドローンといえば、多くの方は空中を飛び回るドローンをイメージすると思います。

そうした中、5月16日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で水中ドローンについて取り上げていたのでご紹介します。

                     

アメリカやヨーロッパで業績を伸ばしている中国のロボットメーカーが5月16日、日本市場への初参入を発表しました。

第一弾の製品として投入するのは水中で使うことを目的としたドローン「パワーレイ(Power Ray)」(商品名)です。

ちなみに、見た目は魚のエイをモデルにしているといいます。

本体には2つのヘッドライトと4K映像が撮影出来るカメラが搭載されています。

推進力を生み出すのは2つのスクリュー、更に本体の中心には水中に沈んだり浮かび上がったりするためのスクリューもあります。

「ワパーレイ」はコントローラーの2つのレバーで操作をします。

水深30mまで潜水可能で、水中の映像をリアルタイムで楽しめます。

ただし、コードレスではないようです。

また、魚群探知機で魚の居場所を探すことが出来るなど、釣りに特化した機能も売りです。

釣り竿の仕掛けに、遠隔操作で鉄の部品を取り外すことが出来るこの機能、魚の居る場所に仕掛けを直接運んで魚を釣り易くします。

ちなみに、最上位機種の価格は21万8000円(税別)といいます。

 

なぜ日本で空のドローンよりも水中ドローンを先に発売させたのかについて、開発・販売元のPower Visionのウォーレン・ヅェンCEOは番組の中で次のようにおっしゃっています。

「日本は海に囲まれているので日本では水中の方がより興味を持たれると思った。」

 

「平和的な関係はグローバルな成長のチャンスで、双方にとって良い。」

「協力ムードであれば、ビジネスチャンスも増える。」

 

日本はアジアの中でも、趣味として釣りやダイビングをする人が多く、クルーザーを所有する富裕層も多いといいます。

そのマリーンレジャー関連の市場規模は1兆5000億円とアジア最大級なのです。

一方、中国の市場規模は日本の半分以下といいます。

ウォーレンCEOは日中関係の改善にも期待を寄せます。

 

番組ゲストで、レオス・キャピタルワークス社長の藤野 英人さんは次のようにおっしゃっています。

「(「パワーレイ」について、)かなりワクワクしましたよね。」

「中国というと、安いモノを大量に作るというイメージがあったんですけど、最近はワクワクドキドキするものを市場に提供してきているなというイメージがあります。」

「でも一方では、日本の場合はデフレの中で縮こまっている感触がありますね。」

「節約が重要で、節約だったり、デフレの環境の中で伸びている会社が多くて、もっともっと自由に楽しく、ワクワクドキドキ出来るような製品がちょっと少ないから、出てくれるといいなと思いますね。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

空を飛び回る空中ドローンで撮った映像を見ると、とても新鮮な驚きを覚えます。

そうした中で、水中ドローンの登場は普段見慣れている海の中の景色がどんなものなのか、実際にドローンで撮った映像を見てみたくなります。

 

更に、「パワーレイ」は釣りに特化した機能もありますが、こうした利用方法はちょっと意外でした。

釣り好きの人からの引き合いが期待出来そうです。

 

さて、昨日は日本でも開発が進む”空飛ぶクルマ”についてご紹介しましたが、いずれ人を乗せて水中を進むドローンも実用化されるのではないかと大いに期待が持てます。

 

番組コメンテーターの藤野さんのおっしゃるように、ただ日々の暮らしを便利にするため、あるいは省エネなどに貢献するための商品づくりも大切ですが、購入者をワクワクドキドキさせてくれるような商品づくりも大切だと思います。

 

商品には便利さの提供とともに感動を与えるという2つの力があると思います。

特に先進国においては、日々の暮らしに必要な商品は既にほとんど行き渡っています。

そこで、“ワクワクドキドキ商品”こそが私たちに感動を与えるだけでなく、経済の活性化にもつながるのです。

ということで、日本の企業にもあっと驚くような商品づくりに挑戦し続けていただきたいと思います。


 
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