2017年07月10日
アイデアよもやま話 No.3751 ステンレスの板でかんざし作り!

5月8日(月)放送の「Oha!4 NEWS LIVE」(日本テレビ)でステンレスの板を使ったかんざし作りについて取り上げていたのでご紹介します。

 

株式会社山崎製作所(静岡県静岡市)で作られるかんざしはステンレスの1枚の板からできています。

まず精度の高い大型の機械でステンレスの板にレーザーで切り込みを入れると平面の状態のかんざしのかたちが出来ます。

それになめらかな立体感が出るように一つ一つに磨きをかけ、柄にはわざと細かな傷をつけて滑り止めにし、最後に角度をつけます。

こうして、板金加工技術の粋を集めたかんざしの出来上がりです。

 

このかんざしやインテリアなどのオリジナル商品は、インターネットを中心に販売していますが、全国各地から注文が入るそうです。

この道40年のベテラン職人、望月 正敏さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「全然違う仕事だから、どうなるのかと思った、本音はね。」

「でも、やってみなきゃ分からないから。」

 

同じく、この道40年の月見里 弘美さんは、次のようにおっしゃっています。

「若い子に付けてもらわないとね。」

「(かんざしに)色を付ければ、もっといいなと社長に言うんですよ。」

 

男性職人ばかりの町工場でこのステンレスのかんざしをデザインしている山崎 かおり社長の娘、山崎 瑠璃さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「他のデザイナーさんてかっこいいデザインをされる方が沢山いるんですけど、私はそういうことが出来るわけじゃないんですけど、その代わりに板金のことは他のデザイナーさんよりも知っていると思うので、その中で金属の可能性に挑戦出来ることを考えながらデザインしていますね。」

 

オリジナル商品を考える中で、ヘアアクセサリーを作りたいと声を上げた元美容師の従業員、内田 絵利子さんにかんざしでヘアアレンジをしてもらうと、なんと1分で完成しました。

内田さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「誰でも簡単にアレンジ出来るように丈夫に作られていまして、とてもおさまりがよく出来ています。」

「ここは職人の手で磨いて光らせているんですけども、ずっと輝きが変わらず長持ちします。」

 

次には、カジュアルラインの新しい感じのヘアアクセサリーに力を入れていきたいといいます。

職人の技と女性のアイデアが生み出したかんざしで町工場の加工技術や新しい挑戦をこれからも発信していくといいます。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

ヘアアクセサリーというアイデアと板金加工で培われた技術、それにステンレスという素材の組み合わせで出来るかんざしは、これまでのかんざしとは当然趣を異にします。

ですから、新たな需要を生む可能性が広がります。

こうした山崎製作所の取り組みのように、自社の持つ技術力、あるいは特色を生かした新商品開発の大きな流れが経済活性化の起爆剤となるのです。

 

ということで、経済活性化は飽くまでも個々の企業の新商品、あるいは新サービスの開発力に依存しているのです。

こうした動きが停滞してしまえば、国の経済力も大変危うい状況になってしまうのです。


 
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