2017年06月23日
アイデアよもやま話 No.3737 “環境に優しい”ライブ!

5月30日(火)放送のニュース(NHK総合テレビ)で環境に優しいライブについて取り上げていたのでご紹介します。

 

水素と酸素によって発電し、CO2を発生しない、環境に優しい次世代のエネルギーとして注目されている燃料電池の普及を目指そうというライブが5月29日に武道館で行われました。

ライブを行ったのは、ロックバンドの「LUNA SEA」です。

電源の一部に燃料電池を取り入れ、環境に優しいエネルギーの大切さをアピールしました。

 

武道館の外に置かれた燃料電池車が水素を使って発電した電気をケーブルによりステージ脇の電源装置に送ったのです。

このライブは、環境問題に高い関心のある「LUNA SEA」のギタリスト、SUGIZOさんの発案で実現しました。

今回は2時間半のライブ全編にわたり、燃料電池車からSUGIZOさんが弾く全ての楽器に電気が供給されました。

SUGIZOさんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「バンド全員の音、ゆくゆくは照明も映像を含めたステージパフォーマンスにおける全ての電気を水素、または再生可能エネルギーで担うことが出来たら、それこそ本当にステージ表現とエネルギー文化においての新しい一歩になるのではないかと思います。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

いろいろな人たちが集まるライブの場で、一部の楽器でも燃料電池車が水素を使って発電した電気を使用したライブを行おうとするミュージシャンが出てきたという状況は、地球環境問題により多くの人たちに関心を持っていただくうえでとても素晴らしいことだと思います。

 

ただ、気になることがあります。

というのは、番組では燃料電池車の水素がどのように作られたかには触れられていませんでした。

もし、火力発電で発電した電気で水素を作って、その燃料タンクを載せた燃料電池車で発電した電気を使用していたのであれば、再生可能エネルギーを使用したとは言えません。

ですから、今回のライブを契機に、太陽光など再生可能エネルギーで発電した電気を大容量のバッテリーに蓄電し、その電気を使用するといったかたちでのライブをより多くのライブ関係者が目指すような流れが出来れば、持続可能な社会の実現に向けて、とても望ましい動きになると思います。


 
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