2017年06月21日
アイデアよもやま話 No.3735 “味覚センサー”で食の未来を変える その1 食品メーカーの間で急速に普及する“味覚センサー”!

“味覚センサー”については、アイデアよもやま話 No.2798 人を幸せにする味覚センサー!などで何度かお伝えしてきました。

そうした中、4月1日(土)放送の「ミライダネ」(テレビ東京)で食の未来を変える“味覚センサー”について取り上げていたのであらためて2回にわたってご紹介します。

1回目は、食品メーカーの間で急速に普及する“味覚センサー”についてです。                                                         

 

今、コンビニなどで人気ラーメン店の味を再現した「名店カップ麺」がかなりの人気といいます。

中でも2008年の発売以来ロングセラーとなっているのが「蒙古タンメン中本」(税込み204円)です。

辛くて美味い、“辛美味”が癖になると評判です。

 

創業およそ50年の蒙古タンメン中本の上板橋本店で大勢のお客を魅了し続けてきたのが蒙古タンメン(税込み800円)です。

秘伝の美味辛味(うまから)噌で味付けした野菜と肉は特性の太麺との相性が抜群です。

実際に、こちらの2代目店長、白根 誠さんに開発に協力したカップ麺を久しぶりに食べてもらいましたが、良く出来ているとカップ麺の味を認めています。

 

しかし、開発までにはメーカーに度重なるダメ出しをしていました。

味を再現する難しさを痛快したといいます。

白根店長は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「味っていうのは算数じゃないですもん。」

「誰がやっても1+1は2になるわけじゃないんだ。」

「大変だった、これを作るのは。」

 

料理のプロも四苦八苦する味の再現、これを魔法のようにやってのける2人がおります。

そこには驚きの未来をつくる種がありました。

 

全国に480店舗を展開するお菓子メーカー、シャトレーゼの港北東急SC店(横浜市都築区)では、幅広い品揃えの洋菓子に和菓子も充実、売れ筋のどら焼きは北海道産のあずきを使った贅沢な味わいが楽しめると大人気です。

今売れに売れていると女性たちや糖尿病の方に大人気なのは糖質70%以上カットシリーズです。

 

そんな大人気のどら焼きの開発にはある秘密兵器、すなわち“味覚センサー”の存在がありました。

この“味覚センサー”が食の未来を大きく変えようとしているのです。

シャトレーゼ中道工場(山梨県甲府市)では、糖質の少ない食物繊維などでどら焼きの生地だけでなくあんこまで作っているのです。

今までとは全く異なる材料からどら焼きの味を再現する、そんな困難なミッションを可能にしたのが“味覚センサー”という味を測定する機械なのです。

この“味覚センサー”を使えば、あらゆる食品の味を数値化出来るので、そのデータをもとに本物のどら焼きの味を違った材料で再現出来るのです。

 

この“味覚センサー”は削り節にも使われています。

メーカーのマルトモの本社工場(愛媛県伊予市)では様々な魚で削り節を作っています。

マルトモでは数種類の削り節をブレンドすることで、カツオだけでは出せないうま味豊かな商品を開発しているのです。

その開発の立役者が“味覚センサー”なのです。

マルトモ 開発本部の土居 幹治本部長は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「センサーでいろいろブレンドを変えて、データでどのブレンドで一番良いポジションにいるかを検証出来て、最高の配合を組むことが出来ます。」

「“味覚センサー”なくては商品開発は成り立たない。」

 

様々なブレンドを“味覚センサー”で計測、その中からうま味とコクが従来品をはるかに上回るブレンドを選び、「マルトモ だしの力」として商品化したのです。

 

こうして味の味覚を数値化出来る“味覚センサー”は今日本中の食品メーカーに急速に広まり、販売台数は400を超えました。

 

島根県奥出雲町で“味覚センサー”がある悩みを解決していました。

老舗の森田醤油店では、国産の大豆にこだわり、昔ながらの製法で醤油を作り続けています。

“味覚センサー”により味を“見える化”出来、自社の商品の特徴を分かり易くアピールすることが出来るようになりました。

その結果、営業のツールとして非常に役立っているといいます。

 

島根県商工会連合会では「島根のおいしさ再発見!」という冊子を作成し、県内のメーカーが製造する60種類の商品を“味覚センサー”で分析し、その特徴を分かり易くまとめました。

この取り組みのきっかけについて、島根県商工会連合会の主事、齊藤 和博さんは番組の中で次のようにおっしゃっています。

「とにかく一口食べていただけるためにこういったもの(“味覚センサー”)を使いながら進めていくと。」

「使い方によっては秘密兵器になると思っていますね。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

“味覚センサー”は今や食品メーカーにとって、美味しい味を本来とは別な食材で再現したり、新たな商品開発をするうえでなくてはならない存在になるつつあるようです。

また、味を数値化出来ることによって、“味の見える化”が可能になり、商品の味を購入者に訴えるうえでの説得力ある強力なツールとしての利用も始まっています。

このように“味覚センサー”は、食の新しい世界の扉を開いた世界に誇る日本発の画期的な技術だと思います。

 

次回は、“味覚センサー”の開発秘話と食の未来を切り拓く可能性についてお伝えします。


 
TrackBackURL : ボットからトラックバックURLを保護しています