2017年04月17日
アイデアよもやま話 No.3679 AIが運用する投資信託の個人向け販売開始!

2月1日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でAI(人工知能)が運用する投資信託の個人向け販売について取り上げていたのでご紹介します。

 

大手金融機関として初めて三菱UFJ信託銀行は2月1日からAIが資金を運用する投資信託「AI日本株式オープン」の販売を始めました。

AIは様々な経済指標やニュースなどの情報を分析することで現物株や先物の売買を自ら判断します。

試験運用では昨年6月のイギリスのEU離脱決定の直後には損失を出したものの11月のアメリカ大統領選挙でトランプ候補が優勢となり、株価が急落した局面では損失を回避するなど自ら学習するのも大きな特徴です。

三菱UFJ信託銀行では、AIは人間に比べてリスク回避能力が高く、長期的には安定した収益を生み出せるとしています。

三菱UFJ信託銀行の岡本 訓幸さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「株式市場の上下動に左右されない安定した収益を生み出す商品(なので)、広く世の中に受け入れられるのではないかと。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

いよいよ株式投資の分野においてもAIが活用されるような時代を迎えました。

証券会社や信託銀行などの投資機関の一部がAIを活用しているうちは、相対的に優位な立場でより多くの利益を確保出来ると期待出来ます。

しかし、AIの活用による株式投資のメリットが広く認知されるようになって、将来的に個人投資家も含めてほとんどの投資機関がAIを活用するようになったらどのような状況を迎えているでしょうか。

それぞれの投資機関の活用するAI同士の性能競争になると思われます。

そうなると、自分の直接関知しない世界で、それぞれのAI同士の間で株式売買が行われるようになります。

しかも、ディープラーニング(深層学習)を活用したAIの決定に至るアルゴリズムは分からないと言われています。

このように考えてくると、株価の上下に一喜一憂し、自分の判断で株の売買をしていた時代が懐かしく感じられる時代がやがて訪れるのではないでしょうか。

 

今や自動車の世界においてもAIを活用した自動運転の時代がすぐそばまで来ています。

更に、IoT(モノのインターネット)関連技術も並行して普及していくと、まさに電脳化社会の到来が間近に感じられます。

こうした時代には、私たち人間の暮らし全般も大きく変化すると思われます。

働き方においても、増々思考、あるいはアイデアが重視されるようになるはずです。

ですから、これから到来する電脳社会について行けるように、更にはうまく活用出来るように私たち一人ひとりがこれまでとは違った能力を身に付けていくことが求められるのです。


 
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