2017年03月21日
アイデアよもやま話 No.3656 がんを「兵糧攻め」にする飲み薬の開発に道が開けた!

前回、将来的には肺炎を撲滅出来る可能性を持ったワクチンについてご紹介しました。

そうした中、3月15日(水)付け読売新聞の夕刊でがんを「兵糧攻め」にする飲み薬

に関する記事に目が留まったのでご紹介します。

 

がん細胞の栄養源を断ち、「兵糧攻め」にする新たな化合物を開発し、増殖を抑えることに成功したとする研究成果を大阪大学の金井好克教授(薬理学)らのチームがまとめました。

マウスで効果を確認しており、2018年度から薬剤として患者に使用する臨床試験(治験)を阪大病院で開始し、新治療薬の開発を目指すといいます。

 

がん細胞は表面のたんぱく質の「入り口」から栄養源のアミノ酸を取り込んで増殖するとされています。

チームはこれまでに様々ながん細胞に共通して存在する「LAT1」と呼ばれる入り口を特定し、この入り口を塞ぎ、がん細胞へのアミノ酸の補給を阻む化合物を開発しました。

 

患者への負担が少ない飲み薬として開発する方針で、金井教授は「既存の抗がん剤と併用することで、より高い効果が期待出来る。治療が難しい患者に対する新しい薬になれば」と話しています。

 

以上、記事の内容の一部をご紹介してきましたが、今回の記事に接し、医療法にもいろいろあるものだとあらためて思いました。

 

現在、日本人の死亡原因は男女ともがんが1位といいます。

そのがん細胞の栄養源を断ち、「兵糧攻め」にする新たな化合物が開発されたというのはとても画期的なことだと思います。

治療薬として実際の医療現場での使用はまだ先の話で、始めは既存の抗がん剤と併用することからスタートするということですが、将来的にはどんながんにも効く特効薬、しかも飲み薬への実用化の道が開けました。

実現出来れば、多くのがん患者は手術や放射線治療、あるいは抗がん剤の副作用から解放されます。

そればかりでなく、医療費削減にも大きく貢献し、間違いなくノーベル賞級の発明となります。

 

ということで、是非少しでも早くどんながんにも効く飲み薬の実用化を目指して研究を進めていただきたいと思います。


 
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