2017年03月14日
アイデアよもやま話 No.3650 紙のセルロースから液晶が!

1月22日(日)放送の「未来の起源」(TBSテレビ)で紙のセルロースから液晶を作る技術について取り上げていたのでご紹介します。

 

東京理科大学総合化学研究科古海研究室の鈴木 花菜さん(22歳)は、紙の主成分セルロースに2種類の物質を合成させることで液晶を作ることに成功しました。

温度によって見える色が変わりますが、加熱する温度の違いで赤、青、緑と光の三原色を全て表示でき、希望の色のまま固定することも出来ます。

鈴木さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「液晶ディスプレイなども応用が考えられるんですけども、固まったまま砕くことで化粧品や自動車の塗装などに応用出来るんじゃないかと期待しています。」

 

現在の液晶は石油資源が原料ですが、この研究によって不要になった紙から液晶を作ることが出来、石油資源の節約や環境問題への貢献が期待出来ます。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

まず液晶が紙のセルロースから作られるというのに驚きです。

以前から、化石燃料から再生可能エネルギーへの転換の必要性について何度となくお伝えしてきました。

しかし、一方で石油を原料にした商品は沢山ありますから、石油がなくなったらこうした商品を作る原料として石油の代替原料はどうすればいいのかという対応が気になっていました。

ですから、紙のセルロースから液晶だけでなく、化粧品や自動車の塗装にも応用出来るという可能性は持続可能な社会の実現に向けて大変な朗報だと思います。

是非、大量生産、および低価格化に向けてメーカーと共同で研究開発に取り組んでいただきたいと思います。


 
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