ネット検索していてたまたま目に留まった記事では以下のような内容を伝えていました。
・今となっては意外に思われるかもしれないが、初期のヒトラーは当時のドイツ国民から圧倒的な信頼と支持を受けていた。
・実際、ヒトラーはクーデターとか非合法的に世論を完全無視する形でドイツを“乗っ取った”のではなく、いちおう合法的民主的手続きを経て首相に就任し、政権の座についたのである(1933年1月30日)。
・1934年8月、ヒトラーは大統領と首相を統合した「総統」職を新設して、自らそのポストにつき、国民投票で是非を問うた。賛成票は90%にのぼった。
・ヒトラーは就任わずか4年で、夢も希望もない不況下にあったドイツ経済を、活気満ち溢れた景況に一変させてしまった。
・他のヨーロッパ諸国では、数多くの失業者たちが1個のパンを求めてうめいていたとき、全ドイツ国民にパンと仕事と生き甲斐を提供したのである。
・ドイツ国内の失業者は影をひそめ、1940年にはその総生産力は世界の総生産力の11%に相当するまでに至った。ナチス・ドイツはアメリカに次いで世界第2位の経済大国にのしあがったのである。
ちなみに、1936年夏にベルリンで開催された「第11回オリンピック大会」が、今では当たり前となっている開会式の「聖火リレー」など、ヒトラーによって初めて行なわれたものであり、まさに現代オリンピックの原型となったといいます。
以上、記事の一部をご紹介してきました。
こうしてみてくると、残虐な独裁者というイメージの強いヒトラーですが、その反面さまざまな独創的な政策、およびその実行力においてとても優れた政治家だったという実像が浮かび上がってきます。
そして、無視出来ないのは国民の支持率の高さです。
国民の圧倒的な支持があったからこそ、ヒトラーは独裁者になり得たのです。
そこで、私たち国民に求められるのは、国の指導者が最終的に何を目指しているのか、あるいは一つ一つの政策に対する是非を見極めることの出来るような能力を身に付けることです。
特に経済政策に優れた実績を示した政治家には私たち国民の目は甘くなりがちですが、だからといって他の政策一つ一つも望ましいとは限らないのです。
そういう意味で、新聞やテレビ、あるいはネット上の情報の正確さ、あるいは分析の妥当性はとても重要になります。
誤った情報を元にしては、その是非を正しく見極めることは出来ないからです。
ですから、特にネット上の情報についてはその内容の信頼性の有無がとても重要になります。
さて、アメリカのトランプ大統領はかつてのヒトラーほどの国民からの支持率を得ていませんが、それでも半数前後の有権者の支持を得ており、「アメリカ第一主義」を掲げ、雇用最優先の政策を進めようとしています。
たとえ雇用政策が成功を収めたとしても、アメリカ国民には他の政策の是非をしっかりと見極め、おかしな政策に対してはしっかりと異議を唱えて欲しいと思います。