2017年01月31日
アイデアよもやま話 No.3614 格差社会アメリカの実態 その2 アメリカは格差社会先進国!?

今、世界各国で格差社会が進行し、世界的に問題視されています。

日本もその例外ではなく、非正規社員の割合の増加により格差社会が広がっています。

そうした中、昨年11月3日(水)放送の「BS世界のドキュメンタリー選」のテーマは「パーク・アベニュー 格差社会アメリカ」でした。(2012年11月30日放送の再放送)

そこで、ちょっと内容は古いですが、番組を通して格差社会アメリカの実態について5回にわたってご紹介します。

2回目は、アメリカは格差社会先進国についてです。

 

先進国における流動性(ジニ係数)の主な比較は以下の通りです。

1位 デンマーク 0.15

9位 日本    0.34

12位 スイス   0.46

13位 アメリカ  0.47

 

(補足)

ジニ係数とは社会における所得分配の不平等さを測る指標であり、「不平等の尺度」で0から1の間の小数値になり、0ならば完全な所得平等を示し、1に近づくほど格差が顕在している社会で、社会騒乱多発の警戒ラインは、0.4であると言われています。

なお、アメリカと日本のジニ計数の推移(こちらを参照)をみると、両国とも明らかに増加トレンドにあることが見て取れます。


コロンビア大学の経済学部教授、ジェフリー・サックスさんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「私が育った頃は、アメリカは中流家庭が大半を占める国とされていました。」

「勿論少数の大富豪と貧しい人はいましたが、大半の中流家庭によって国の健全性が保たれていると考えられていたし、それが国の誇りでした。」

「しかし、もはやそういう社会ではありません。」

 

大富豪とそれ以外の人々との間に経済格差は常に存在していました。

しかし過去30年間で何かが変わってしまいました。

その差が天と地ほどに開いたのです。

レーガン・ブッシュ政権の経済政策顧問だったブルース・バートレットさんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「低所得者層の収入が伸び悩んだ一方、富裕層では急激な所得の増加が見られました。」

 

戦後の数十年、アメリカの所得の増加分は全ての階層に分配され、大半は平均的な庶民に渡っていました。

所得増加分の階層別分布(1947〜1977)は以下の通りです。

富裕層上位  1%

 富裕層   10%

 残り    90%

 

しかし1970年代後半から90%の人々の取り分は上位1%の超富裕層に完全に吸い上げられるようになりました。

ちなみに、この超富裕層とは数千人しかいないのです。

更に、2010年にはたった400人の億万長者(超富裕層)が下から数えて半分の1億5000万人分の一般層の合計額以上の富を得ているのです。

「740番地」の著者、マイケル・グロスさんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「富豪中の富豪という人たちがいます。」

「トップ1%の更に1%の大富豪です。」

「彼らは本当に限られた数ヵ所にしかいません。」

 

そして、パーク・アベニュー740番地にはアメリカの他のどのビルよりも多くの超富豪たちが住んでいます。

ちなみに、現在のここの住民の多くは今一番お金を持っているヘッジファンドの人たちで、1930年代の石油業界の人たちに匹敵するといいます。

パーク・アベニュー740番地の中で、一番豪華な部屋に住んでいるのがスティーブ・シュワルツマンさんです。

37部屋もあり、豪華絢爛な内装で広さは1800岼幣紊發△蠅泙后

彼は3千万ドルでここを購入しましたが、資産50億ドルのウォール街の超大物には小遣い程度の金額です。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

それにしても、2010年にはアメリカ国内でたった400人の超富裕層が下から数えて半分の1億5000万人分の一般層の合計額以上の富を得ているという現実は驚きです。

 

ちなみに世界規模でみると、世界人口の半分36億人分の総資産と同額の富が8人の富豪に集中しているといいます。(貧困撲滅を掲げるイギリス非政府組織(NGO)「オックスファム(Oxfam)」が2017年1月16日に発表)

 

ですから、アメリカは先進国の中でも格差社会先進国であり、世界規模でみてもとんでもなく格差社会が進行しているのです。

 

次回は、なぜアメリカで格差社会が進んでしまったのかその背景についてご紹介します。


 
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