2017年01月05日
アイデアよもやま話 No.3592 2017年のヒット商品のキーワードは”手ぶら”!

昨年11月3日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で2017年のヒット商品のキーワードについて取り上げていたのでご紹介します。

 

日経トレンディが発表した2016年ヒット商品ランキングは以下の通りでした。

1位 ポケモンGO(スマホ向けゲームアプリ)

2位 君の名は(映画)

3位 iQOS(煙が出ない加熱式タバコ)

4位 インスタグラム(スマホから投稿できる写真共有サービス)

5位 メルカリ(主に個人間(CtoC)による物品の売買を行えるスマホ向けアプリ)

 

では2017年のヒット商品の予測ランキングはというと、以下の通りです。

1位 ノールックAI家電(音声認識によりAIで家電を操作)

2位 ソニー「エクスペリア イヤー」(マイク内蔵のイヤホンによりスマホを操作)

3位 自撮り用ドローン「ドビー」、メガネ装着カメラ「ブリンカム」(手ぶら撮影商品)

 

昨年はスマホ関連の商品がヒットした一方で、歩きスマホが問題になりました。

今年はこの問題に対応した商品が増えるといいます。

日経トレンディの編集長、伊藤 健さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「必ずしもスマートフォン(スマホ)を見ていなくてもネットにつないで情報を仕入れるとか、あるいはネット通販するとか、そういうサービスを受けられるシーンが増えてくるかなというふうに思います。」

 

2017年のヒット商品予測は既に商品化が決まっているものですから、これから楽しみなのはどんな商品が今は予測されていないけれども大ヒットするかです。

ちなみに、昨年大ヒットした「ポケモンGO」も「君の名は」も一昨年のこの時期には予測には入っていませんでした。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

まず、2016年ヒット商品ランキングから言えることは、人はワクワクするもの、感動的なもの、あるいはこれまでない便利なものを求めているということです。

 

2017年のヒット商品予測については、確かに今年の年末にどのような結果になっているかは楽しみです。

しかし、伊藤さんのおっしゃるように、ヒット商品のキーワードの一つは”手ぶら”であることは間違いないと思います。

 

そこであらためて私たち一般生活者には日々の暮らしの中でどのような潜在的要求があるのかに思いを巡らしてみました。

すると、以下のような要件が浮かんできました。

・人とのコミュニケーションの延長線上

・高齢者など誰にも優しいシンプル操作

 

具体的に一般家庭での普段の暮らしをイメージしてみました。

例えば、お湯を沸かしたい時には、「お湯を沸かせて」と一言言えば、お湯が沸くと「お湯が沸きました」と言ってくれます。

また、お風呂に夜8時ごろに入りたいと思えば、「8時にお風呂に入りたい」と言えば8時には「お風呂の用意が出来ました」と言ってくれるのです。

こうした光景は、どちらが頼む側になっているかは別として夫婦間の普段の会話のやり取りそのものだと思います。

そしてもう一つ、バックグラウンドミュージックを聴きながら何かをしたい時に、「バックグラウンドミュージックを聴きたい」と言えばバックグラウンドミュージックが聞こえてくるのです。

 

こうしたあらゆる家電の操作が人とのコミュニケーションの延長線上で出来れば、高齢者など誰でも抵抗感なく受け入れることが出来ます。

そして、このような生活がスマホアプリにより現実のものとなりつつあります。

まさに“手ぶら”生活です。

しかし、人とのコミュニケーションの延長線上であることを突き詰めていくとスマホというかたちよりもアンドロイド(人型ロボット)とのコミュニケーションで、ちょっとした世間話も交わせるような関係が望まれるのです。

そして、このような方向性は既にソフトバンクの「ペッパー(Pepper)」などでどんどん進みつつあります。

 

このように見てくると、AI(人工知能)やロボット、IoT(モノのインターネット)などの技術の進化により“手ぶら”な暮らしはもう少しのところまで近づいてきているのです。


 
TrackBackURL : ボットからトラックバックURLを保護しています