最近、AI(人工知能)の活用事例が次々に報道されています。
そこで、AIの活動事例の第2弾として5回にわたってご紹介します。
3回目は、AIによる顧客満足度の計測についてです。
11月27日(日)放送のニュース(NHK総合テレビ)でAIによる顧客満足度の計測について取り上げていたのでご紹介します。
車の自動運転技術や医療の現場、更にプロ棋士と囲碁の対戦をしたり、受験に挑んだり、いずれも使用されているのはAIです。
そのAIは実用化が急速に進んでいて、大手メーカーなどは顧客満足度を高めるための取り組みに導入しています。
大手電機メーカー、富士通のコールセンター(川崎市中原区)では、顧客満足度を把握するAIを導入し、日々の業務の改善につなげています。
AIは電話口の顧客の声の高さや明るさ、それに特徴が出やすい話し始めなどの話し方を分析、その結果を100点満点で採点します。
例えば、AIが顧客の声を明るいと判定すると高い点数が出ますが、低い声や不満感情を帯びた声だと低い点数になります。
ある女性オペレーターは、番組の中で次のようにおっしゃっています。
「お客様がどのようなポイントで満足度が上がったのか下がったのか、それが“見える化”出来たことが非常に大きいかなと。」
今後は、銀行の窓口業務などでの活用も検討するといいます。
富士通研究所の主任研究員、大谷
猛さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。
「人間が感じるのと違う結果が出てしまうとか、そういった精度の問題はこれから精度を高めていかないといけない。」
なお、AIは大型の商業施設でも活用されています。
専用のアプリをダウンロードしたスマホでレストランの日本語メニューを撮影すると、料理名や食材などの情報が英語・中国語・韓国語の3ヵ国語で表示されます。
東芝の商品開発部、主幹の梅木
秀雄さんは番組の中で次のようにおっしゃっています。
「翻訳だけでなく知識を含めてご提供することが“おもてなし”には必要かなと。」
「その中でAIを使って学習ももっと効率よくやろうと思っています。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
今回ご紹介した富士通のコールセンターにおける顧客満足度を把握するAIの導入に関しては、顧客の声の表情を通しての顧客満足度の評価と同時にオペレーターの声の表情や対応の仕方と顧客満足度との相関関係も把握すれば、更にコールセンターのサービス向上に役立つと思います。
こうした流れの先には、コールセンターのオペレーター業務も全てAIに置き換わる時代の到来が見えてきます。
また、AIの大型の商業施設での活用に関しては、メニューの単なる翻訳だけでなく食材などの関連知識を含めて情報提供するという観点ではAIはとても有効なツールになると思われます。
しかし、スマホでこうしたサービスを受けるだけではあまり面白みを感じません。
そこで、アンドロイド(人型ロボット)などのロボットにこうしたAIを搭載することでちょっとした世間話などのコミュニケーションも出来るようになりますから将来的にはアンドロイドがこうしたサービスに使えわれるのではないかと思います。