2016年12月17日
プロジェクト管理と日常生活 No.467 『商品開発におけるユーザー要求とユーザー要件の関連!』

ここしばらくは、プロジェクト管理の中でもリスク管理に関連した内容が続いておりましたが、今回は久しぶりにプロジェクト管理の観点から商品開発におけるユーザー要求とユーザー要件の関連についてお伝えします。

ちなみに、プロジェクト管理と日常生活 No.281 『ユーザーの言いなりだけではシステム開発は失敗する!』でプロジェクト開発におけるユーザー要求とユーザー要件の関連についてお伝えしたことがあります。

 

そもそもユーザー要求とは、お客様の声そのものです。

ユーザー要求には具体的に以下のような内容が含まれます。

・インタビューやアンケートの結果

・新聞の読者やテレビの視聴者の声

・ブログなどでの声

 

また、ユーザー要求は大きく2つに層別出来ます。

一つは、既存のある商品に対しての要求です。

具体的には、ここが使いにくい、あるいはこういう機能が欲しいといったようなユーザーの生の声を通した不満です。

ユーザー要求をまとめるにあたっては、ユーザー要求からいかに真のユーザー要求を突き止めるかがポイントになります。

なぜならば、ユーザーは現象面から自分の不満を表現しがちで、必ずしも商品開発に直接結びつくような要求をしているとは限らないからです。

もう一つは、今は市場には存在しないけれど、ユーザーはこのような商品を求めているのではないかというようなユーザーの声なき声、すなわち潜在的な要求です。

ソニーのウォークマンやアップルのiPodなどはこうした代表例と言えます。

なお、最近は自社の持つ既存の技術を使ってどのような商品を作ることが出来るかといったようなところから商品開発に結びつける事例もあるようです。

 

一方、ユーザー要件とは、こうしたユーザー要求を元に具体的に商品を開発するうえでの要件としてまとめたものを指します。

こうした要件を構成する項目としては価格、使い勝手や安全面での品質などが挙げられます。

 

いずれにしても、世の中の商品はユーザー要求に基づいたユーザー要件が出発点となって次々に生まれてくるのです。

そして、どんなに画期的な商品も需要のある限りその開発に終わりはなく、ユーザーの生の声、あるいは潜在的なユーザーの声を元により良い商品の開発が求められるのです。


 
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