ブラインドといえば、建物の外からの光を適度に調整して遮る使い方が一般的です。
そうした中、9月7日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で光を取り込むブラインドについて取り上げていたのでご紹介します。
外の光を取り込んで部屋全体を明るくするブラインドがシャープにより開発されました。
カギはブラインドの上の方に使っている特殊な羽根です。
この特殊な羽根には入射光を屈折するフィルムの加工がされており、天井の方向に出射光が広がるようになっているのです。
天井に光を反射させることで部屋全体に光を行きわたらせるということなのです。
その明るさは照度計で測ると13倍にもなっています。
なお、この採光フィルムは自社開発の液晶テレビの工学設計技術を応用して開発したといいます。
採光フィルム自体は去年開発したものですが、より使いやすくするためにブラインドに転用しました。
この採光ブラインドを使うと電気代を約4割削減出来るといいます。
そして、今年度末までの発売を目指すといいます。
シャープの研究開発事業本部の植木 俊さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。
「(天井の色による採光効果の違いについて、)天井が黒の場合はあまり効果がないと思います。」
「オフィスのようなところに導入することを想定していまして、オフィスであれば大体天井は白いので効果は得られるかなと思っております。」
この採光ブラインドはオフィスだけでなく、同じく天井の白い病院や学校で使うことを考えているといいます。
なお、晴れの日はいいのですが、曇りや雨の日は採光効果は下がるので従来の照明と併用することを勧めています。
価格はまだ未定ですが、一般のブラインドよりは高くなりそうですが、長い目で見ればコスト削減につながるとシャープでは見込んでいます。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
エネルギー対策については、大きく以下の3つが考えられます。
・エネルギーを作り出す創エネ
・エネルギーを蓄える蓄エネ
・エネルギーの使用を節約する省エネ
建物の省エネには既にいろいろな技術が普及していますが、今回ご紹介した光を取り込むブラインドは照明の新たな省エネ効果をもたらすものと大いに期待出来ます。
ですから、是非5年ほどで投資が回収出来るような価格設定で販売して欲しいと思います。