以前、アイデアよもやま話 No.2593 電池推進船の乗船体験! でバッテリーで進む船についてご紹介しました。
そうした中、9月6日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で波力で発電する船について取り上げていたのでご紹介します。
波が高ければ高いほど実力を発揮するエコなボートの研究開発が東京大学生産技術研究所 千葉実験所(千葉市稲毛区)の広大なプールで行われています。
波の力を使って発電し、動力や照明などの電力に使うというエコなボートなのです。
その仕組みは、フロートと呼ばれるボートの左右の2つの浮舟に付けられたサスペンションがモーターを回すことで発電するというものです。
また、このサスペンションは発電だけでなく、波の揺れを約7割も抑えることが出来るといいます。
燃料のおよそ3割を削減出来るというこの船ですが、現在海での実験を重ねていて、3〜4年後の実用化を目指しています。
実際に研究開発をされている北澤研究室の博士課程3年、韓 佳琳さんはこの技術について番組の中で次のようにおっしゃっています。
「これは新たな交通手段になる可能性も高いですね。」
「船酔いの人も海に出られるようになり、交通手段に船を選択出来るようになれると思います。」
今実験に使っているのは2、3人乗りですが、大型にすることも可能といいます。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
波力だけでは、太陽光発電や風力発電と同様に天候次第で発電量が不安定です。
ですから、当然波力だけで船を進めることは出来ません。
しかし、この技術を冒頭でご紹介したバッテリーで進む船と組み合わることにより航続距離を伸ばすことは可能です。
ですから、是非両者で協業することをお勧めしたいと思います。