2016年09月26日
アイデアよもやま話 No.3505 拡大する”一人企業” その1 プロジェクトチーム化で可能に !

ネット社会を背景に、”一人企業”は今やかなり普及しているようです。

そうした中、”一人企業”について2つの番組で取り上げていました。

そこで、番組を通して5回にわたってご紹介します。

1回目は、”一人企業”を可能にするプロジェクトチーム化についてです。

 

7月26日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で”一人企業”での巨大ビジネスについて取り上げていたのでご紹介します。

 

働き方が多様化している中、個人で大企業並みに大きな事業をいくつもこなす人が増えています。

起業というとハードルが高そうですが、特別な才能がなくても出来るといいます。

高木 克人さん(43歳)は2つの会社を経営する社長で、年商は合わせて6000万円といいます。

事業は徐々に1年半前くらいから軌道に乗ってきたといいます。

以前は楽天の営業マンだった高木さんは4年前、40歳を目前にネット通販関連ビジネスの立ち上げを決意しました。

しかし、高木さんの仕事場は今でも自宅とシェアオフィスだけです。

ネット会議は声を出せる飲食コーナーで行います。

ある日のネット会議では、ある企業から依頼されたホームページのデザイン会議で、相手は主婦のデザイナーです。

高木さんの2つの会社の社員は高木さんのみです。

各分野のプロとプロジェクトごとにチームを作って仕事をすることが成功の秘訣だといいます。

高木さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「例えば会社を辞めた人の中で優秀な人が集まって、ネットワークを築いて組織化したいなと思いますね。」

「私には能力があまりないのでネットワークですね、みんなで考えてやっている。」

「私は商談しているだけなので、たまに。」

 

7月中旬、高木さんが訪れたのは、コンサルティング依頼を受けた名古屋市の企業です。

依頼者は創業55年の老舗ふとん店です。

高木さんは主婦のデザイナーと協力して作り上げたホームページのデザインを提案しに来たのです。

依頼者には今回の提案を満足してもらえたようでした。

高木さんは、今の仕事のスタイルに手ごたえを感じていました。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

大企業と言えども、個々の新しい開発や業務については小規模のプロジェクトチーム化を取り入れて進められているのが一般的です。

そう考えると、“一人企業”でも事業のアイデア次第でプロと言われる人たちとプロジェクトチームを組むことによって、アイデアをかたちにすることが出来るのです。

勿論、“一人企業”である以上、今回ご紹介した高木さんの活動は、アイデアだけでなくプロデューサー、兼プロジェクトリーダーと言えます。

こうした位置づけで考えると、“一人企業”でもアイデア次第でいくつものプロジェクトを立ち上げると、場合によってはいくつもの企業を経営することも可能になるのです。

 

こうしたことを容易に出来るようにした背景は、冒頭にお伝えしたようにネット社会なのです。

インターネットを通して、様々なスキルと持った人たちと結びつくことが出来、またラインなどを使えば、無料でコミュニケーション出来ます。

また、必要な情報についてもクラウド化しておけば、関係者が容易に情報を共有化しておくことが出来ます。

更には、出来上がったサービスや商品の販売についても、楽天やヤフーなどのネット通販を通して容易に販売ルートを作り上げることが出来ます。

また、こうした情報はネットを通して不特定多数の人たちにオープンになります。

ですから、以前よくいわれていたように、仮に提供するサービスや商品に1万人に一人の人が興味を持ってくれたとしても、1000万人規模では1000人の人に情報が伝わるのです。

そして、こうした中で、たとえ数人の人だけが購入してくれたとしても、購入者の満足度次第でその良さはネットを通して拡散していくというのが今の“一人企業”を取り巻く枠組みなのです。

 

ということで、アイデアとそれを達成したいという強い意欲のある方々は、老若男女を問わず、“一人企業”に挑戦してみていただきたいと思います。


 
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