これまで、No.3408 ちょっと一休み その545 『気になる超未来の地球とは その2 19億年後、そして28億年後の地球の未来とは・・・』やNo.3486 ちょっと一休み その558 『現在の火星は超未来の地球の姿?』で予測される未来の地球についてご紹介してきました。
そうした中、6月5日(日)付けのギズモード・ジャパン配信のネットニュースで人類滅亡後の地球では何が起こるか、3億年後までシミュレーションを取り上げていたのでご紹介します。
記事によるシミュレーション結果は以下の通りです。
■ 人間がいなくなってたった数時間で、世界中の明かりはほとんど消えてしまいます。
これは、多くの発電所が火力で動いていて、常に燃料を補充し続ける必要があるからです。
なので風力発電所は潤滑剤の効果がなくなるまで、太陽光発電所はソーラーパネルにほこりがたまるまでは動き続け、水力発電所は数カ月から数年くらい持つかもしれません。
■ 2〜3日くらいすると、地下鉄が水没してしまいます。
地下水を排出するシステムが人間なしでは動かせないためです。
■ 10日後くらいには、ペットや家畜が餓死してしまいます。
ただ大型犬は野生化して、小型犬や他の動物を襲うようになり、狼と交配していきます。
■1ヵ月後には原子力発電所の冷却水が蒸発し、福島やチェルノブイリどころではない放射能災害が起こります。
■ 1年後には人工衛星が落ち始めます。
■ 25年もすると、ほとんどの都市では道路も建物も植物に覆われ、ドバイやラスベガスのような砂漠の中の都市は砂に埋もれます。
■ 300年後には、ビルや橋など建造物の金属が腐食して倒壊し始めます。
■ 1万年後には、人間の痕跡は石でできた建造物だけになります。
ピラミッドや万里の長城、米国大統領の顔を刻んだラッシュモア山などですが、これらも数十万年で消えていきます。
それでも5000万年後にはまだガラスやプラスチック片が残っていますが、1億年後にはそれすら消え去ります。
3億年後とかにまた知的生物が登場しても、人間がいたことに気づかないようです。
ということは、逆に過去には全く違う知的生物とか文明が地球上にあったかもしれないのでしょうか。
以上、記事の内容をご紹介してきましたが、約46億年という地球の悠久の歴史からすると、約700万年の人類の歴史はとても短く思えます。
また、これまでの地球の歴史の中で、惑星の衝突、あるいは火山の大噴火や氷河期などその都度、生物は絶滅の危機を迎えたり、大変な状況の中を潜り抜けてきました。
そして今、人類は自らの活動により地球温暖化や地球環境の破壊をもたらしつつあります。
更に、核兵器の保有により地球上を破壊しつくすほどの力を秘めています。
そして、核兵器の廃絶をしないかぎり、常に核戦争勃発のリスクを抱えているのです。
それでも地球の悠久の歴史からみると、例え核戦争が勃発して人類が地球上から生滅しても今回ご紹介したように地球の持つ壮大な治癒力で何億年後かには人類が生存した形跡さえほとんど消し去ってしまうのです。
そして、記事でも触れているように、もしかしたら何億年か前には知的生物が生存していたかもしれませんし、人類のいなくなった何億年後かには新たな知的生物が繁栄しているかもしれないのです。
このように考えてくると、平家物語の出だしにある“諸行無常”、そして松尾芭蕉の唱えた“不易流行”という言葉が浮かんできました。
人類と言えどもいずれ消滅する生物のはかなさ、そして消滅する一方で姿、かたちは変われど新たな生物の誕生、そして消滅という循環、繰り返しです。
たまには、こうした地球の悠久の歴史の中で、私たち人類を見つめ直すことがあってもいいのではないでしょうか。
また、このような視点から新たな価値観が生まれてくると思うのです。