今日は月遅れのお盆だからというわけではありませんが、5月30日(月)放送の「はやドキ!」(TBSテレビ)で宇宙葬について取り上げていたのでご紹介します。
宇宙葬が民間の宇宙開発によって誕生しました。
株式会社銀河スペース(大阪市西区)の常務取締役、出口 裕久さんは宇宙葬を手掛けるようになった理由について次のようにおっしゃっています。
「今、お墓を購入するのも大変ですし、管理していくのも大変な時代ですから、そういうお墓以外の供養するかたちということで宇宙葬という夢のあるかたちを紹介したいと思って始めました。」
墓地不足や後継者不在による墓じまいなど昨今のお墓事情もあり企画したのです。
先例はアメリカの企業にあり、業務提携をしているのです。
ちなみに、遺灰を収めるのは直径1cmほどの小さなカプセルで、世界中から集まった遺灰をロケットに搭載します。
そして、宇宙葬も以下のように何種類かあります。
(プラン) (内容) (価格) (打上げ時期)
1.宇宙飛行 宇宙空間へ 48万6千円 1年に一度
2.人工衛星 地球を周回 102万6千円 1年に一度
3.月旅行 月面まで飛行 270万円 5年に一度
4.宇宙探検 宇宙の果てへ 270万円 5年に一度
中でも人工衛星に乗せて飛ばすプランでは最長240年間も地球を周回します。
更に、アプリで遺灰の位置を確認することが可能なので、空を見上げればいつでも大切な方をしのぶことが出来ます。
これまで300人以上が宇宙葬を行いました。
宇宙葬は生前に申し込むことも可能といいます。
実際にこの宇宙葬を決断した50代のある男性は、番組の中で次のようにおっしゃっています。
「うちの田舎のお墓が、年寄りがいなくなると子どもたちや孫がちゃんとみてくれるのかどうか、やっぱり負担をかけるんじゃないかというのがちょっと心配でして・・・」
今後、宇宙葬が日本の葬儀事情解決の一翼を担うようになるかもしれません。
それにしても人生最後の旅は宇宙と思えば、宇宙葬がとてもロマンチックに思えてきます。
しかし、宇宙葬にしてしまうと、お墓はありませんからたまに残された家族や親戚の方などがお墓参りをしたくても出来なくなってしまいます。
また、多くの人たちはどんなかたちであれ自分のお墓を望んでいるのではないでしょうか。
このように考えていくと、宇宙葬を申し込む多くの方々は従来通りお墓に遺骨を入れ、それに加えて宇宙旅行もしたいという方々ではないかと思われます。
また、費用面で問題がなくとも独身のまま生涯を終える方々の中にも生前予約で宇宙葬を望む方々がいらっしゃると思います。
一方、お墓を購入するのも管理していくのも大変と思われる方々にとっては、宇宙葬よりも遺体や遺灰を海や山などの自然に還す自然葬の方を検討された方がいいと思います。
その理由は、宇宙葬は最低で50万円近くかかりますが、5万円たらずで海洋散骨を代行してもらえるからです。
いずれにしても、今のまま格差社会が改善されず、貧困層が増えていくと費用面で否応なく自然葬が増えていくように思えます。