2016年08月02日
アイデアよもやま話 No.3452 和食も楽しめる「民泊」の提案!

5月13日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でニューヨークで人気の和食の焼き魚について取り上げていました。

そこで、今回は番組を通して「民泊」と和食の組み合わせについて私の思うところをお伝えします。

 

アメリカのニューヨーク州ブルックリンに午前10時の開店前からお客が並び、週末には2時間待ちというお店「OKONOMI」があります。

カウンターとテーブルを合わせても12席しかない小さなお店ですが、お客に人気の秘密は“焼き魚”定食にあります。

このお店のオーナー兼シェフの原口 雄次さんがお店を構えたのは2年前、寿司や刺身以外にも日本流の魚の食べ方を知ってもらいたいと始めました。

メニューは魚の塩焼きをメインにご飯やおかず、漬物に味噌汁が付いた一汁三菜が基本で魚は数種類の日替わりです。

ちなみに、料金は焼き魚定食で19ドルからです。

 

お客を魅了する魚の美味しさには秘密があります。

築地に次いで世界第2位の規模を誇るニューヨーク市内にあるフルトン魚市場には様々な魚が集まります。

実は、原口さんはアメリカで魚の卸売りに長年携わってきた“魚の目利き”なのです。

アメリカで圧倒的に人気なのはサーモンやマグロ、しかも消費される魚の約9割は輸入ものなのです。

原口さんはあえて地元産の新鮮な魚を選ぶ、それが「OKONOMI」の強みなのです。

そして、人気の秘密はもう一つ、ラーメンです。

夜は魚を使ったラーメン屋に早変わりするのです。

普通のラーメンと違い、海鮮が入っているのでお客に好評なのです。

昼と夜で業態を変えることで違った魚の食べ方をお客に知ってもらえるというわけです。

原口さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「ニューヨークのレストラン自体の魚のメニュー数は日本の10分の1くらいだと思うんですよ。」

「すぐそこにいるのにみんな魚に目を向けていない、それはすごいもったいないなと思って魚の懸け橋になれたら・・・」

 

アメリカの食文化を変えたい、そんな原口さんの想いが行列を作り出しているのです。

 

さて、政府は一般住宅に旅行者らを有料で宿泊させる「民泊」の全面解禁に向け、旅館業法上の許可なしで誰でも部屋を貸し出せる制度案をまとめました。

5月末に閣議決定する政府の規制改革実施計画に盛り込むといいます。

マンションなどを所有する貸主がネットを通じて都道府県に必要な書類を提出すれば、誰でも「民泊」に参入出来るようになります。

 

以上、番組の内容をご紹介してきましたが、アメリカのニューヨークでこれほど和食の魚料理に人気があるとは驚きです。

一方で今、国は2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックで海外からの旅行者の宿泊受け入れ施設不足の対応策として「民泊」を進めようとしています。

 

私は幼い頃の「民宿」を思い出しました。

1050年代〜1970代にかけては、まだまだレジャーブームの到来と宿泊施設不足のギャップを埋めるために私の住んでいた千葉県外房の海岸近くの村のあちこちに「民宿」がありました。

そして、夏のピーク時にはどの「民宿」も満員で泊まることが出来ずに帰る海水浴客が続出するほどでした。

なので、現政権が進めている地方創生にも合致する海外旅行者が安く泊まれ、しかも焼き魚などの和食も楽しめる「民宿」を「民泊」の一環と位置付けて検討したら良いのではないかと思いました。


 
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