2016年06月14日
アイデアよもやま話 No.3416 iPS細胞で皮膚まるごと再生!

髪の毛が薄くなり、悩んでいる男性は少なからずいらっしゃるといると思います。

そして、これまで何度となくお伝えしてきたiPS細胞による再生医療技術がその悩みを解決してくれるのではないかと密かに期待されている方もいらっしゃると思います。

そうした中、4月2日(土)付けの朝日新聞ネットニュースで朗報記事を目にしたのでご紹介します。

 

マウスのiPS細胞を使い、毛を生み出す「毛包(もうほう)」や皮脂腺などを含む皮膚全体をまとめて再生することに成功した、と理化学研究所(理研)などのチームが発表しました。

やけどや重度の脱毛症などの治療に役立つ可能性があるといいます。


皮膚は表皮や真皮などの層状になっていて、毛包、皮脂腺、汗腺などが含まれます。

ヒトの皮膚から表皮のみを培養してやけどの治療に使う再生医療製品はありますが、複雑な構造をした皮膚全体をまとめて再生したのは初めてといいます。

理研多細胞システム形成研究センター(CDB)の辻孝チームリーダーは「ヒトのiPS細胞でも同様に皮膚をまとめて再生することは可能だろう」といいます。

 

ということで、今回の実験結果の延長線上で考えると、いずれ植毛技術やカツラなどに頼らなくても頭皮全体をまとめて再生することにより、やけどや重度の脱毛症の方のみならず薄毛の方もその悩みから解放される時代の到来が期待出来そうです。

 

なお、6月7日(火)付けネットニュースによると、理化学研究所などは、iPS細胞から作った網膜細胞の移植手術について、他人のiPS細胞を使った治療を目指すと発表しました。

2017年前半には、手術を行いたいとしているといいますから、実用化はすぐそこまで近づいているのです。

 

このように、iPS細胞関連の再生医療技術は様々な人体の部位を対象に研究が進められているのです。


 
TrackBackURL : ボットからトラックバックURLを保護しています