2016年03月29日
アイデアよもやま話 No.3350新たなカーシェアリングの潮流 その2 利用の少ない平日の利用拡大策!

1月25日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で新感覚のカーシェアリングについて取り上げていました。

そこで番組を通して、新たなカーシェアリングの潮流について4回にわたってご紹介します。

1回目は、ベンツなどの高級車や名車を中心としたカーシェアリングを展開するディー・エヌ・エーのサービス「Anyca(エニカ)」についてご紹介しました。

2回目は、利用の少ない平日の利用拡大策についてです。

 

カーシェアリング市場は、2012年には70億円、2014年には154億円でしたが、2020年には395億円に伸びると予想されています。

土日に利用が偏る中、市場の拡大に欠かせないのが平日の利用拡大なのです。

 

そこで、1回目でご紹介した「Anyca」の仕掛け人、大見 周平さんは「Anyca」の次の一手を繰り出そうとしています。

同じクルマを何度も繰り返しシェアし、信頼関係を築いたユーザー向けにスマホで開けられるカギ、スマートキーを配布する計画です。

1月末を目途にテストを始め、今春には実用化したい考えです。

目指すのは、平日の利用拡大です。

平日はクルマの受け渡しをしたくても朝と夜のタイミングしかダメなので、スマートキーにより立ち会わなくてもカーシェアが出来るのです。

 

一方、都内にある民間の学童サービス、明光キッズでは子どもたちに放課後の学習や遊びの場を提供しています。

明光キッズでは、子どもたちの送迎用にオリックスのカーシェアリングを利用しております。

利用は、小学校や自宅への送迎が中心、1日2〜4回程度です。

自社でクルマを持つと管理費がかかり、土日は利用していないのでカーシェアリングを利用しているといいます。

 

クルマがあるのは教室から歩いて2分ほどの場所、この駐車スペースは明光キッズ専用です。

オリックス自動車のカーシェアリング部、池田 学部長は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「土日は圧倒的にこの辺りは住宅街ですから個人さんがご利用いただくわけですけど、平日は法人さんですね、昼間の長い時間は法人さんが使っているケースが多いので、うまく個人さんと法人さんでご利用をシェアいただいていると。」

 

「カーシェアリングは、利便性をご理解いただければ爆発的に増えると考えています。」

「それに向けて、利便性の向上などを一生懸命工夫していきたいと思っています。」

 

平日に利用する企業とタッグを組んだことで、こちらは同社の周辺のステーションに比べ、1.5倍の売り上げを誇っているといいます。

 

カーシェアリング市場の今後の成長を見込んで、ネット業界だけでなく最近は自治体などからも参入が相次いでいるといいます。

しかし、現状ではまだ十分に収益を上げているとは言えない企業がほとんどであり、平日の収益をどう上げていくかという課題に各社が知恵を絞っているところだといいます。

 

ということで、当面のカーシェアリング市場拡大のカギは、利用の少ない平日の利用拡大策にあるようです。


 
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