2016年03月09日
アイデアよもやま話 No.3333 宇宙技術の防災活用!

1月4日(月)放送のニュース(NHK総合テレビ)で宇宙技術の防災活用について取り上げていたのでご紹介します。

 

地震や洪水など自然災害が相次ぐアジアで被害を最小限に抑えるために日本のJAXA(宇宙航空研究開発機構)の主導のもと、各国が今力を入れているのが宇宙観測衛星のデータの活用です。

 

人口2億5000万人、地震や津波、火山の噴火が相次ぐアジア屈指の災害多発国、インドネシアでは多発する自然災害に技術革新が進む宇宙技術の応用が進められています。

インドネシア航空宇宙研究所では、人工衛星から送られてくるリアルタイムのデータを防災に役立てようという取り組みが進められています。

 

猛威を振るったインドネシアの大規模森林火災では、衛星で地表温度を観測することで火災が起きている場所を的確に把握し、消火活動を支援しました。

自国の地球観測衛星を持たないインドネシアでは、日本とアメリカ、そしてフランスから衛星の観測データの提供を受け、洪水の危険のある場所の予測など防災に活用しています。

インドネシア航空宇宙研究所のデータセンター長は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「インドネシアには広大な土地と海があり、最も効果的な手段が衛星の活用です。」

 

こうした取り組みを支援しているのが、日本のJAXAです。

昨年12月にインドネシアのバリでアジア各国を中心に28の国と地域から400人以上の宇宙開発関係者を集めて開催したアジア・太平洋地域宇宙機関会議では、災害時の観測データを迅速な救援活動に役立てるため、各国の防災機関との連携強化を確認しました。

 

日本が宇宙技術の防災活用を主導する背景には、日本が持つ高い技術を各国に売り込む狙いもあります。

小型衛星に搭載可能で宇宙空間での衛星の姿勢を正確に把握出来る装置に、各国の宇宙機関の関係者が高い関心を示していました。

 

今回ご紹介したような宇宙技術の防災活用は、とても有効、かつ効率的な取り組みだと思います。

アメリカなどで宇宙技術の軍事的な活用も一方では進められていますが、防災活用のような平和的な利用の面での日本の先進技術の世界展開を進め、世界的な貢献をしていただきたいと思います。


 
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