2016年01月14日
アイデアよもやま話 No.3286 進化する防犯カメラ その4 防犯カメラがもたらす新たな問題!

今や、防犯カメラを街のあちこちにある見慣れた光景となっています。

そうした中、昨年11月2日(月)放送の「白熱ライブ ビビット」(TBS)テレビで最新の防犯カメラについて取り上げていたので4回にわたってご紹介します。

4回目は、防犯カメラがもたらす新たな問題についてです。

 

これまで3回にわたって防犯カメラのメリットについてご紹介してきました。

ところが、防犯カメラを巡っては新たな問題も発生しているのです。

 

防犯カメラを自宅に設置したことで慰謝料約90万円を請求された一般家庭も出てきました。

あるお宅で隣のお宅とちょっとトラブルがあったので防犯カメラを設置しました。

すると、隣のお宅からプライバシーの侵害で訴えられ、結果的に訴訟問題になり慰謝料約90万円ということになりました。

なお、このケースではただ撮っていただけでなく、その映像をインターネット上に載せていたことも相まってこのような結果になったといいます。

今回の裁判の判決でも、防犯目的の要素があってもプライバシーを侵害するような設置は許されないと判断されたのです。

 

要するに、防犯目的とプライバシー保護とのバランスが重要なのです。

どんなに防犯に有効な防犯カメラでもプライバシーの侵害をもたさすものは法的にも許されません。

一方、いかにプライバシー保護がなされても、防犯に有効でなくては防犯カメラとしての役割を果たせないのです。

 

更に、インターネット固有の問題があります。

それは、今回ご紹介した事例のように一旦ネット上に公開されてしまった情報は、完全に消し去ることがほとんど不可能であるということです。

ということは、プライバシーを公開された方は最悪の場合には生涯にわたってそのことで悩み続けることにもなるのです。

そういう意味で、今回の事例は隣のお宅とのトラブルで隣のお宅に非があったとしても、それ以上に防犯カメラで隣のお宅の様子を撮った映像をネット上で公開した行為がプライバシーの侵害として慰謝料約90万円という結果をもたらしたのです。

 

ということで、防犯カメラには様々なメリットがある一方で、盗撮者やストーカーなどにより悪用されるリスクをはらんでいるのです。

ですから、今話題のドローンと同様にリスクを少しでも少なくするような使い方の啓もう活動や規制が求められるのです。


 
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