めったに虹を見ることはありませんが、虹を見ると何となく幸せな気分になれます。
そうした中、9月1日(火)放送のニュース(NHK総合テレビ)で人工的な虹について取り上げていたのでご紹介します。
建築やデザインを学ぶ西日本工業大学(北九州市)の約30人の学生たちが故郷の街を元気づけようと街に虹をかけ、それを写真に撮って多くの人たちに見てもらおうという取り組みを始めました。
思い通りに虹をかけるには人工的に雨を降らせるしかありません。
そこで市販のホースと散水機を使って実験しました。
虹が見えるのは太陽が真後ろにある時です。
更に、水滴に対する見る人と太陽の角度が約40度になった時に生まれることが分かっています。
現場での目視や勘に頼るだけでは思うような虹をかけることは出来ません。
これまでの経験を踏まえ、太陽の角度をもとに虹の見え方を予測する装置が必要と考えました。
3Dプリンターで精密に型を取り、プラスチックの板を半円のかたちに曲げて作ります。
その名も「ニジミエールDX(デラックス)」です。
虹が見える原理に基づいて設計されていて、ファインダーをのぞき、虹の位置を決めると、それに応じた太陽の角度が分かる仕組みです。
以下は、実際に国際友好記念図書館(北九州市門司区)での実験結果です。
太陽が最適な位置に来るのを待ち、虹をかけたい場所に向けて放水します。
指示に合わせて水を撒く位置を調整します。
準備からおよそ1時間、狙い通りの虹が浮かび上がりました。
大学生たちはこれまでに北九州市内の11カ所で虹をかけました。
撮影された写真はインターネットで公開し、多くに人に見てもらいたいと願っています。
地元の街が虹のように輝いて欲しい、学生たちは希望を込めて虹をかけ続けます。
このように、「ニジミエールDX」で理想の虹がかかる太陽の角度を予測することにより、虹がかかるのに最適な時間帯が分かるのです。
ですから、どこでも人工的に虹をかけることが出来ます。
ただし、風の強さにより、放水が思うようにいかないと虹をかけることは出来ません。
ということで、まだ「ニジミエールDX」には改良の余地がありそうですが、将来的にあちこちの観光地やレジャーランドなどで自動的に虹を発生させる装置が開発されれば、大いに人々を楽しませてくれるはずです。
ですから、是非そうした装置の開発まで進めて欲しいと思います。