これまで何度となくいろいろな笑顔の効果についてお伝えしてきました。
そうした中、9月18日(木)放送のニュース(NHK総合テレビ)でスポーツにおける“笑顔”の効果について取り上げていたのでご紹介します。
通常の走りと笑顔を浮かべながらの走りとを比べると、後者の方がタイムがいいといいます。
意識して笑顔にすることで肩の力が抜け、腕の振りがスムーズになるからなのです。
実験に参加した男子学生の場合、通常では12.207秒、笑顔では11.867秒とタイムは0.34秒速くなりました。
そして、実験の結果、13人のうち7人にタイムが縮まる効果があり、全体の平均でも0.18秒短縮できました。
更に、効果はピッチングの実験にも表れました。
被験者の男子学生の場合、球速が通常の場合114キロ、笑顔の場合127キロと球速が13キロ速くなりました。
13人のうち9人で球速が速くなり、全体の平均でも12キロ速くなりました。
これらの実験を指導した東海大学の高妻
容一教授は、番組の中で次のようにおっしゃっています。
「日本スポーツ文化の中で、何をへらへら笑っているんだという指導者がいまだにおられますけれど、スポーツ科学をもっと取り入れないと世界と競争出来ない時代ですから、いろいろな面で変わりつつあると思います。」
ただし、自然に笑顔が出るようになるにはトレーニングが必要で、高妻さんは全国の高校野球の監督などを定期的に訪問して指導を行っているといいます。
高妻さんによる笑顔を活用するトレーニングはとてもシンプルで素晴らしいアイデアだと思います。
確かに、気分的にリラックスした状態の方がスポーツだけでなく楽器の演奏などいろいろな分野でも良い結果が期待出来ます。
そして、リラックスした状態にする手段として笑顔がとても効果があるというわけです。
更に、笑顔には周りの人をもリラックスさせる効果があると思います。
ですから、意識してでも笑顔を心掛けることは、自分にとっても周りの人たちにとってもリラックス効果をもたらす素晴らしい表現であり、コミュニケーションの基本だと思うのです。
ということで、高妻さんには自然に笑顔が出るようになるためのトレーニングをいろいろな分野を対象に普及させて欲しいと思います。