これまで置くだけで充電できるワイヤレス給電について何度かお伝えしてきました。
そうした中、9月6日(土)放送のニュース(NHK総合テレビ)でこのワイヤレス給電について取り上げていたのでご紹介すます。
ワイヤレス給電の技術は生活の様々な場面で実用化されています。
コップに入れるだけで充電される電動歯ブラシはわざわざケーブルをつなぐ煩わしさがないということでお客から好評を得ているといいます。
また、スイカなどのICカード乗車券にも活用されています。
カードに電流が流れてICチップが起動し、データを自動改札機に送るのです。
このワイヤレス給電には電磁誘導と呼ばれる現象が利用されています。
このワイヤレス給電ですが、これまでにない革新的技術をアメリカの大学が開発しました。
コイルや回路に工夫を施した結果、これまでよりも10倍ほど距離を離しても電気を流すことが出来るようになったのです。
これを受けて、世界中で新たな製品の開発が進められています。
東京大学大学院では、部屋に敷き詰めることで、どこでも電気を送れるタイルを開発しています。
一方、アメリカの企業は机に置くだけでスマホを充電できる仕組みを開発中です、
また、IHIでは駐車場所が多少ずれても充電可能な電気自動車(EV)用ワイヤレス充電器を開発中で、3年以内の実用化を目指しています。
更に、ワイヤレス給電の技術はロボット開発にも取り入れられています。
早稲田大学のグループは人が立ち入れない森林などで放射線を測定するロボット開発を進めています。
このロボットは測定が終わると自動的に元の場所に戻り、ワイヤレスで充電を行います。
人がロボットの世話をする手間が省け、ロボットの普及を後押しするとグループでは期待しています。
このように、ワイヤレス給電が様々な分野で利用出来るよう、製品の開発が急速に進められています。
なので、将来、家庭や職場から電源コードがなくなる日が来るかもしれません。
もし、家庭から電源コードがなくなったら、2つの点で暮らしが大変良くなります。
1つは、電源コードがなくなるのですから、室内が大変すっきりします。
もう一つは、大地震などがきっかけで起こる通電火災が防げることです。