2012年11月06日
アイデアよもやま話 No.2288 女性が日本を救う! その2
10月17日(水)放送のクローズアップ現代 (NHK)のテーマは「女性が日本を救う!」でした。
今回は番組を通して海外の取り組みについてご紹介します。  

日本のお手本として参考にすべきはオランダの取り組みです。
というのは、オランダもかつて日本と同じように男性は仕事、女性は家庭というな役割分担の状況だったからです。
オランダは、30年前には女性の労働参加率が約2割と日本よりも低かったのですが、今では日本を抜いて世界でもトップクラスの8割に達しています。
そのカギはパートタイム労働です。
これを活かすことで長い不況から脱し、”オランダの奇跡”と呼ばれる経済復活を果たしたのです。
それを象徴するのは、女性管理職の4割がパートタイマーということです。
そうした働き方を可能にしていることの一つは1996年に施行された労働時間差別禁止法です。
この法律によって、同一労働同一賃金で同じ労働なら待遇の差別が法律で禁止されたのです。
また、ライフステージによってパートタイムになったりフルタイムになったりと、労働時間を柔軟に変更することも出来ます。
これによって、子供を産んでも安心して働き続けることが出来るようになり、働く女性が増えたのです。

これは国にとってもプラスでした。
働く人が増えたことで税収が増え、国の財政は慢性的な赤字から脱しました。
そして、年金や職業訓練など社会福祉に予算を回すことが出来るようになったのです。
二人の子供のいるある夫婦の場合、夫婦でフルタイムからパートタイムに変更しました。
その結果、収入は夫婦で1.5人分に減ってしまいましたが、今の生活に満足しているといいます。
ちなみに、こちらの奥様(41歳)は現在金融会社で週4日働くパートタイムの管理職です。

夫のピーターさんは番組の中で次のようにインタビューに答えています。
「家庭を犠牲にして仕事のために全てを懸ける時代は終わったんです。」
「仕事は沢山していますが、家庭にはより多くを捧げています。」
「今では仕事と家庭のバランスがとtれています。」

また、奥様のリンダさんは番組の中で次のようにインタビューに答えています。
「(パートタイムは)男性のためになれば、女性のためにもなります。」
「男性の選択肢が増えれば、女性の選択肢も増えますから。」

このように、かつて日本と同じような状況だったオランダはパートタイム労働を活かすことで長い不況から脱し、”オランダの奇跡”と呼ばれる経済復活を果たしたのです。
ですから、日本もその気になれば、日本流の”日本の奇跡”を起こすことが出来るのです。
オランダに出来て、日本に出来ないはずはありません。
そして、そのカギを持っているのは強い危機感、そして強力な使命感とリーダーシップを持った総理大臣なのです。
ということで、次回は日本の取り組みについてご紹介します。

 
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