2006年05月29日
No.130 ユーモアの効用!
以前、No.45 ちょっと一休み その5 『笑顔の効用』でも”笑い”について取り上げました。
今回は、5月21日のテレビ番組「NHKスペシャル」のテーマは「”笑い”がビジネスを変える」の内容をご紹介いたします。
その中で取り上げられていましたが、情報処理推進機構(IPA)内に「笑力研究会」なる研究会があるそうです。
今、日本企業の中に、“笑い・ユーモア”に活路を見出そうとする動きがあり、去年7月に日本を代表するIT企業の面々が、共同で「笑力研究会」を発足させた、とのことです。
その背景にはIT企業によるシステム開発が開発チームにストレスをもたらしている、という問題があります。
非常に興味をひいたのは、その先駆者と言えるアメリカの航空会社SOUTHWEST AIRLINESの話です。
この会社は、職場は社員が来たくなる楽しい場所でなくてはならない、というユーモア哲学で継続的な成長を遂げています。
番組の中で、いくつかユーモアの具体例が紹介されておりました。
私はこの航空会社の飛行機に乗ったことはありませんが、乗ったことのある方はきっとユーモアを感じられたのではないかと思います。
その哲学の具現化のために、企業文化推進室という専門部署があります。
その室長が番組の中でインタビューに答えていた内容がとてもそのユーモア哲学を分かりやすく説明していたので以下にご紹介します。
・にっこり笑って冗談を言い合うことには深い意味があります。
・根を詰めて真剣に考え過ぎないことが大切です。
・その方が発想が豊かになり生産性も上がります。
・逆境の中でこそ、笑って物事に対処する必要があります。

このような職場環境の中で、この会社では社員の提案でアメリカ初のビジネス・アイデアが次々に生まれているそうです。
1996年、ホームページでの航空チケットの予約システムの開発はアメリカ初のアイデアで部署の違う5人にのおしゃべりから生まれたのです。
その中の一人が番組の中でインタビューに答えていた内容を以下にご紹介します。
・ここでは、みんなが仕事を楽しんでいます。好きな仲間と好きな仕事を出来る、とても楽しい環境にいます。
・ですから、自然にアイデアが浮かび、提案出来るんです。
・みんながこの職場が好きだからこそ、会社に利益をもたらすアイデアはないか考えているんです。

このシステムの導入は会社の危機を救っただけでなく、大幅な経費削減を実現しました。
今、この会社では人事採用の段階からユーモアセンスを重視しています。
人事採用担当マネジャーが番組の中でインタビューに答えていた内容を以下にご紹介します。
・一番知りたいのはクリエイティブな方法で問題を解決出来る力があるかどうかです。
・多くの場合、それはユーモアのセンスがあるかどうかでわかります。

社員のユーモアセンスに磨きにかけること、それがこの会社にとって業績を上げるための最大の投資だそうです。
ということで、アイデアを生み出すためにユーモアがいかに大切か、ということをこの番組をとおしてあらためて感じました。
そして、これもとても重要な要素ですが、隠れたメリットとして、ユーモアは素晴らしいチームワークをもたらす、と思います。
ユーモアのあるところには、お互いに自由闊達に話し合える雰囲気が生まれるからです。

 
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