2010年03月27日
プロジェクト管理と日常生活 No.116 『チェックポイントはマスター・スケジュールの重要な通過点!』
プロジェクト管理と日常生活 No.72 『マスター・スケジュールの作成はプロジェクト成功のカギ』でプロジェクト管理におけるマスター・スケジュールの重要性をお伝えしました。
マスター・スケジュールとは、プロジェクトの開始から完了までを見通した基本計画です。
ところが、プロジェクトの規模が大きくなるに従って実際にマスター・スケジュールどおりにプロジェクトを進めるのは大変なのです。
ですから、品質、コスト、納期(QCD:Quality、Cost、Delivery)の観点からみて、当初の計画に比べて品質目標を達成出来なかったり、予算を超過したり、納期遅れを起こすプロジェクトが少なからず発生しているのが現実です。

そもそも、少しでもこのようなリスクを回避するためのツールとして、マスター・スケジュールがあり、その中の重要な通過点であるチェックポイントがあるのです。
チェックポイントとは、プロジェクトマネジメントによる大きな決断をすべきポイントです。
例えば、開発プロセスの中で、次の局面の作業に進むべきかどうか、あるいは大きな問題が起きた場合のQCDの観点からみた総合的な対策などの決断です。

この基本的な考え方は、日常生活の中でもいろいろと応用できると思います。
例えば、ピアノやバンドなどのライブ・イベントを計画してマスター・スケジュールを作成した、とします。
それには、次のような項目が盛り込まれるはずです。
1.ライブ・イベントのテーマの設定
2.開催要領の決定
  ・演奏曲数、および演奏曲の決定
  ・開催予定日の決定
  ・来場者数の予測
  ・予測来場者数に見合った開催場所の要件の決定
  ・開催場所のレンタル料金や予測来場者数などを考慮した入場料金の設定
3.練習スケジュールの決定
4.開催場所の決定
5.開催予定日の3ヶ月くらい前を目処に、演奏曲の仕上がり具合をみて、曲の入れ替えの決定
6.開催予定日の2ヶ月くらい前を目処に、直近の予想入場者数を元に開催の可否、開催場所などの見直し
7.来場予定対象者への正式な開催案内の送付
8.ライブの開催
9.次回ライブに向けての開催メンバーによる打ち上げ、反省会

ざっと、以上のような項目を上げましたが、項目5、および6がチェックポイントに相当します。
その時点での状況次第で、決定する結果が変わり、その後の進め方に大きな影響を与えるのです。
実際に、日常生活ではあまりないとは思いますけれど、このようにチェックポイントを設定しておくことによって、不測の事態が起きてもあわてずにスムーズな対応が出来るようになるのです。

 
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