2009年05月23日
プロジェクト管理と日常生活 No.72 『マスター・スケジュールの作成はプロジェクト成功のカギ』
プロジェクト管理の世界では、プロジェクト計画を立てる際、マスター・スケジュールの作成は必須であることは常識です。
マスター・スケジュールとは、プロジェクトの開始から完了までを見通した基本計画です。
プロジェクト開発に限らず、マスター・スケジュールを作成することは成功のカギなのです。
マスター・スケジュールは、言ってみれば物事を成し遂げるうえでの一連の計画上のクサビのようなものです。
そして、基本的にマスター・スケジュールはよほどのことがないかぎり変えることはありません。
実際に、マスター・スケジュールをよりどころにプロジェクト開発を進めると精神的に随分楽なのです。
なぜなら、ちょうど敷かれた線路上を進んでいくように感じられ、クサビに当たる箇所は例えてみれば駅のようなものです。
ですから、ゴールである終着駅までの駅の数がマスター・スケジュールを構成する項目の数に当たる、と言えます。
例えば、全くお金がない状態で、子供が月初めに60日以内に何かゲームソフトを買うことを計画した場合、それをマスター・スケジュールで表してみます。
そうすると、マスター・スケジュールを構成する項目、および期間には以下のようなものが考えられます。
1. 3日以内に、買いたいゲームソフトを決める。
2. 4日以内に、いつ買うか、具体的な購入日を決める
3. 6日以内に、買うことを決めたゲームソフトの価格と毎月のお小遣いからの差分から、今月、来月のお小遣いからのゲームソフト充当分を決める。
4. 今月末に、計画どおりのお小遣いが残っているかどうかをチェックし、計画よりマイナスであれば、その分を翌月使うのを控える金額を決める。
5. 計画していた来月の購入日に、予定通り買うことを決めたゲームソフトを購入する。
いかがでしょうか。
漠然と買いたいと思っているだけでは、実際に買うことは難しいのです。
でも、このように買うまでのマスター・スケジュールを書き出してみると、買うまでの一歩、一歩の道筋がはっきりしてくると思います。
この例は、とても単純です。
でも、どんなに規模の大きい作業でも、基本は同じでゴールまでの道筋をはっきりとまとめることが出来れば、実現の可能性は飛躍的に高まります。
そして、線路が敷かれて見通しが立っているのですから、とても精神的にも楽に作業を進めることが出来るのです。
逆に、どんなに達成したいと思っていることでも、マスター・スケジュールとしてまとめておかないと実現可能性はおぼつかなくなってしまうのです。
しかも、ゴールまでの線路がはっきり見通せないのですから、精神的にも安心出来る状態でいることは出来ないのです。

 
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