2021年12月09日
アイデアよもやま話 No.5134 日本の物価が上がらない背景は日本人の価値観!?
8月19日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で日本の物価が上がらない背景について取り上げていたのでご紹介します。 
なお、日付は全て番組放送時のものです。

アメリカの西海岸、カリフォルニア州ロスアンゼルスのショッピングモールで人気を集めているのが日本の回転寿司チェーン「くら寿司」のシャーマン・オークス店です。
2009年にアメリカに進出し、現在アメリカ国内で30店舗を展開しています。
タブレットで注文するのも日本と同じです。
ただ、日本と比べて大きく違うのが価格です。
こちらの店では一皿2ドル95セント、約325円と日本の3倍ほどします。
それでもアメリカの人々は口をそろえて手頃な価格だと強調します。

でもなぜ日本より価格が高いのでしょうか。
その理由を探るためにまずは日本のくら寿司の田無駅前店と比べてみることにしました。
日本ではレーンを回る寿司は一皿110円、マグロなど材料費の高いネタからコーンやサラダなど安いものまでいろいろありますが、日本とアメリカの材料費に比較について、くら寿司 広報宣伝IR部長の岡本浩之さんは次のようにおっしゃっています。
「材料費は大体50%弱が原価で、アメリカもそんなに大きくは変わらないですね。」

日本とアメリカ、ともに人気の高いサーモンで比べてみると、ネタの大きさはほぼ同じ、むしろ価格の安い日本の方がボリューム感があるくらいです。
更に米自体はカリフォルニア米を使っているアメリカの方が安いといいます。

ではなぜアメリカの回転寿司は高いのでしょうか。
日本から取り寄せているレーンや皿、抗菌カバーが価格にも影響しているのでしょうか。
岡本さんは次のようにおっしゃっています。
「この機械、レーンとかも日本から送ると、アメリカの場合、若干(輸出する分)高くなるものはありますね。」

ただ、その影響は微々たるものだといいます。
では、大きな差を生んでいる理由はどこにあるのでしょうか。
岡本さんは次のようにおっしゃっています。
「一番大きく違うのは人件費ですね。」

価格差を生んでいるのは人件費だといいます。
アメリカのくら寿司の人件費はいったいいくらなのでしょうか。
カリフォルニア州の最低賃金は時給14ドル(約1540円)と、日本(平均930円)の約1.6倍ですが、こちらのくら寿司では時給15ドルを支払っているそうです。
更に店内を見比べてみると、アメリカではお客が席につくと、スタッフが水やガリ、ワサビなどを持ってきてくれます。
無人の案内システムやレジを取り入れ、セルフサービスを徹底する日本と比べると、店内で働くスタッフの数は日本より多くなります。
また、魚などの下ごしらえをセントラルキッチンを使って効率的に行っている日本と比べて、国土が広く、店舗と店舗の距離が離れているアメリカではスタッフが店内で調理、これも人件費がかかる要因になっています。
更にアメリカ法人、くら寿司USAの姥 一社長は次のようにおっしゃっています。
「最低賃金が9ドル(990円)から14ドル(1590円)まで上がっています。」
「全体的に報酬が50%、5〜6年前と比べて底上げされていると。」

カリフォルニア州の人件費の上昇は驚くほどだといいます。
2015年からの6年間で約1.55倍と、日本の全国平均1.16倍と比べると上げ幅が大きくなっています。
アメリカのくら寿司ではこの人件費の上昇に合わせるかたちで1ドル値上げしましたが、それでも客数は伸びています。
姥社長は次のようにおっしゃっています。
「値段を上げたとしても、全員がお給料が上がっているような状態ですので、特に皆さん収入も上がっているので、値段が上がっても気にせずに、客数があまり減ることもなくというのがアメリカの現状だと。」

この取材をしたディレクターの話では「日本では110円なら110円と“価格ありき”で、企業努力でその価格にしようとするが、一方でアメリカは人件費、材料費と積み上げ型で値段を決める、この差が大きくなるのではないか」ということです。
こうした状況について、番組コメンテーターでニッセイ基礎研究所の主任研究員、久我 尚子さんは次のようにおっしゃっています。
「日銀がよく「日本の価格は粘着的」と言いますけども、消費者の価値観もお金を使わなくても楽しめるのが当たり前にもはやなっていますよね。」
「(まさに価値観の相違ではという指摘に対して、)はい。」

「(低価格で美味しいものを得られることに私たちは慣れてしまっているが、それが日本の経済の体温を低くしているという指摘もあるが、日本を元気にするために消費力を上げていくためにはどうすればいいかという問いに対して、)個人が中長期的に安定した収入が得られるという見通しが持てるようになることが必要だと思います。」
「すごく難しい課題ではあるんですけども、今、予期せずしてコロナ禍でテレワークが浸透して、副業、兼業がし易くなったり、産後も仕事がし易くなっているという情況で個人としても世帯としても複数の収入を得やすい状況が続いています。」
「その中で私は特に女性の消費に注目しているのですが、こちら(添付参照)は同じ年収階級の男女の消費性向を比べたもので、特に現役世代が多い、年収200万円以上のところで男性を女性が上回っているんですね。」
「同じだけお金を持っていると女性の方が使うので、就労環境が整備されて女性がもっと稼げるような環境が整うとコロナ禍で遠回りのようでいて実は日本経済に一番効いてくると思います。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

そもそも企業が製品やサービスという商品の価格を決めるベースは大きく以下の2つです。
コストの積み上げ+利益
対象:人気商品
   ブランド力のある商品
まず販売価格を決定し、次にそれに合わせたコストのコントロール
対象:競争の激しい商品
   薄利多売を狙った商品

番組のくら寿司の事例では、アメリカ国内は,如日本国内は△箸いΔ海箸砲覆蠅泙后

一方、消費者の金銭的な余裕も商品の売れ行きに大きな影響を及ぼします。
そこで、消費者の金銭的な余裕の決定要因ですが、それは消費者物価動向に比べて相対的な賃金上昇率の向上です。
消費者物価動向に比べて賃金上昇率の方が上であれば、購買意欲が増しますが、賃金上昇率の方が先行きも含めて下であれば、将来に不安を感じ、購買意欲は落ち込んでしまいます。

こうした観点から見ると、アメリカは経済が上向いており、物価の上昇もありますが、それ以上に給料が増えているので経済の好循環が回っているのです。

一方、長期にわたって日本は物価の上昇がほとんどなく、昇給もほとんどない状態が長く続いてきたのです。
そこで、岸田政権は“新しい資本主義”(こちらを参照)と銘打って、こうした状況を打破しようとしているわけです。
具体的には、政府が賃上げ企業への税の優遇政策をしてでも賃金の上昇率を上げ、消費者の購買意欲を高め、経済の活性化を図り、好循環を作り出すという戦略です。
一方で、必要なのは企業が活動し易いように国や自治体による様々な規制を無くし、より多くの企業が魅力的な商品を開発し、利益を出してその一部を継続的な賃上げにつなげるという、企業の視点に立った好循環を作り出すという戦略です。

いずれにしても経済政策として最も重要なことは企業の規模に関らず、より多くの企業がベンチャー精神を失わず、常に社内で自由闊達に議論を闘わせ、世界に先駆けて魅力的な商品を継続的に作り出し、その利益の一部を適正に賃上げに反映させることだと思います。


添付:

DSCN9338.jpg

 
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2021年12月08日
アイデアよもやま話 5133 医療費の拡大は雇用の拡大、およびDXでカバー!
先日、たまたま生活保護の医療費における自己負担がゼロであることを知りました。
そこで生活保護と医療費との関係についてもう少し知りたくなり、ネット検索した中から、ちょっと古いですが、2015年7月1日付け記事(こちらを参照)の一部をご紹介します。
なお、日付は全て記事掲載時のものです。

・生活保護以外の医療費は収入によって自己負担がありますが、生活保護の医療費はいくら収入があっても自己負担は発生しません。
・もともと日本において、生活保護でなくても、医療費について、収入があっても病院にかかった場合、自己負担はなかったが、1980年代に、中曽根内閣において、初めて医療費の収入に応じた自己負担制度が導入されました。この時の負担割合は1割です。
・次に医療費の収入に応じた自己負担割合が引き上げられたのが、1990年代後半に小泉さんが厚生大臣の時に1割から2割に引き上げられました。
・2000年代前半に医療費の収入に応じた自己負担割合が引き上げられました。小泉さんが、首相の時に2割から3割に引き上げられました。
・このようになぜ、医療費の収入に応じた自己負担割合が引き上げられたのでしょうか。高齢者が増えて、医療費が増えてしまったからです。
・生活保護制度に関しては、自己負担は導入されておらず、無料のままなので何回も病院にいき、(これを頻回受診といいます)医療費の増大を招いているとの批判がでているのには注意しなくてはいけません。そのため、生活保護を受けていれば、医療費の収入に応じた自己負担は発生せず、無料のままだと安心していると足元をすくわれないともかぎりません。
・安倍首相(当時)は政府の借金を減らすため、その方法として社会保障費の伸び率を抑える、要は削減を掲げています。その中であきらかに生活保護制度が狙われています。その証拠に昨年、何十年ぶりに生活保護法が改正されました(改正かなという感じもありますが) 要は市役所の調査権限の拡大(良くよめば、たいしたものではありませんが)、不正受給の罰則強化です。この事は生活保護の医療費には関係ない事ですが、別に厚生労働省の通知という形で、いろいろ縛りを作っています。
・例えば、昨今、騒がせているのは、ジェネリックの導入です。生活保護を受給している方は、できるだけ病院へ受診して処方された場合、ジェネリックの医薬品を希望するように指導されています。なぜかといえば、ジェネリックの医薬品のほうが値段が安いので、医療費の削減につながるからです。生活保護費の約50%弱が医療費です。生活保護費を削減するには医療費の削減が重要視されるのは、当然といえるでしょう。また、病院へ頻会受診している生活保護者については、市役所の担当者にリストを出し、本当に必要なのか調査するような事も行っております。
・しかし、人工透析のようにどうしても週3回通院しないといけない方もいいます。そうすると月の通院回数は、12日は必要になります。これを頻会受診だからといって、通院回数が削減されたら生命の危険にかかわります。
・しかし、人工透析についてはあまり言われないようです。生命に関わるからでしょうか。それもあるかもしれませんが、別の要因もあります。人工透析は1人当たり、1年間で医療費が1千万円かかります。だから、最近人工透析クリニックが増えており、送迎ありなどとサービスもいいです。
・なぜ言われないかといいますと、人工透析の医療費は生活保護法でなく、自立支援法という法律から出ているので、どんなに人工透析で通院しても生活保護の医療費に影響がないからです。
・生活保護における医療費の収入に応じた自己負担には問題点があります。そもそもジェネリック医薬品に変えた結果、以前より体調が悪化したと訴えるケースは増えています。
・また、医療機関の決定については、被保護者の意に反してはならないという項目もあるので、市役所の人に言われてもなぜ、その病院に受診しなくてはいけないのか、しっかり主張する事が重要でしょう。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

この記事を通して、医療に関するいろいろな想いが浮かんできたので以下にまとめてみました。
(問題点)
・生活保護費の約50%弱が医療費で占められている
・少子高齢化の進行に伴い、医療費は当分増加傾向が続く
・新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、国民へのワクチンや治療薬の無料摂取に膨大な費用がかかる
・コロナ禍の影響で失業者が増え、それに伴い生活保護者が増加すると、その分医療費の増加が見込まれる
・ジェネリック医薬品に変えた結果、以前より体調が悪化したと訴えるケースが増えている

(対応策)
・以下の対策により雇用拡大を図る
  成長分野の事業に取り組む企業への補助金などによる支援
  失業者や転職希望者への技術獲得支援
  高齢者や専業主婦でも働き易い労働環境の整備
・国による国民の健康管理全般のプロセスのDX(デジタルトランスフォーメーション)の観点からの見直し
  コロナ禍の対応策の不備なども参考して国民の医療関連業務全般におけるプロセスをDXの観点からの見直し、コスト削減を図る
・医療施設でのDXを進め、コスト削減を図る
  医療施設の運用プロセスのDXの観点からの見直し
  オンライン診療の拡大
リモート手術の導入
  AIやロボットの活用
・再生医療やウイルスなどにおける先進的な医療技術の研究開発支援に十分な国費を投入する
・生活保護者に限らず、過剰な治療や入院を抑制するチェック機能を整備する

いずれにしても日本の国民健康保険制度は全ての国民がアメリカなどに比べて相対的にかなり安価な治療費で病院で受診出来る制度は継続すべきです。
また生活保護者の医療費は原則として自己負担が発生しない状況も続けるべきだと思います。
ですから医療費も含めた生活保護費の拡大は雇用の拡大、およびDXによる生産性向上でカバーすべきなのです。
そうでないと、持続可能な福祉社会はいずれ破綻してしまうのです。

 
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2021年12月07日
アイデアよもやま話 No.5132 日本は資源大国になり得る!?
8月18日(水)付けネット記事(こちらを参照)で実は資源大国、日本について取り上げていたのでその一部をご紹介します。 
なお、日付は全て記事掲載時のものです。

世間の目が「脱炭素」に集まれば集まるほど、比例するかのようにエネルギーや地下資源への関心も高まっている。そんななか、原油や天然ガス、石炭などエネルギー資源はおろか、鉄、銅、アルミニウム(ボーキサイト)といった主流の金属からレアメタル、レアアースに至るまで、ほぼ全てを輸入に頼る日本の“無資源国ぶり”に嘆き悲しむ向きもある。しかし、実は数は少ないものの、産出量で世界トップ10入りを果たす地下資源があることはあまり知られていない。

(石灰石:100%自給の代表格)
国内需要を100%自給できる数少ない地下資源の代表格で、2020年の産出量は約1億3000万t(石灰石鉱業協会)。ほぼ全量が国内で消費され輸入に回されるのはごくわずか。半分がセメントの原料、約2割がコンクリート用骨材(砕石や砂利)として利用される。また、1割強は製鉄所で使用され、鉄鉱石から抽出されたドロドロに溶けた鉄(銑鉄)の中に投入し不純物(スラグ)を除去、いわば“あく抜き”材として使われる。このほかにも強い中和作用を応用し、火力発電所の排煙の中の亜硫酸ガスを無害化する脱硫装置で使用されたり、食品添加物として用いられたりする。
・世界産出量は不明だが中国が圧倒的1位でることは間違いなくシェアは半分以上、数十億トン以上と推定、また2位はアメリカで日本は3〜5位と見られる。

(ヨード(ヨウ素):埋蔵量は世界最大)
元素記号「I」、原子番号53の物質で、日本の資源量は世界トップクラス。2020年の世界産出量は約3万tで、1位のチリ約2万tに次いで2位の日本は約9000tを産出。つまり両国で世界市場の約97%を牛耳る超寡占ぶりだ。また、世界の埋蔵量は推定620万tで日本はこのうちの実に約490万t、8割を占める圧倒的1位。しかもその大半を千葉1県で産出するというから驚きで、その規模は世界シェアの25%を握る。
・ヨードはレントゲンの造影剤として重宝されているほか、消毒液(ヨードチンキ)・うがい薬(イソジンなど)や防カビ剤、液晶パネルの偏光フィルム、飼料、酢酸製造用の工業触媒など用途は広い。
・また、放射線の被ばく防止剤としても特に重要で、原子力災害時に大気中に噴出される放射性ガス内に含まれる放射性ヨウ素は甲状腺に溜まりやすく体内被ばくによる甲状腺がんの危険性があり、放射性ヨウ素の蓄積を防ぐために安定ヨウ素剤の服用が有望とされる。東日本大震災のときも同剤が一躍注目を集め、海外からも問い合わせが殺到したという。ある種の“戦略物資”でもある。

(「都市鉱山」は技術・規模ともに世界トップクラス)
・リサイクルが進むなか、廃棄されたデジタル機器の基盤や半導体に使われる金、銀、白金など貴金属やレアメタルを抽出する、いわゆる「都市鉱山」の技術や規模において日本は世界でもトップクラス。近年ではレアメタルを中心に世界産出量ランキングでトップ10入りする例がいくつか出現するほど。もちろん以下に掲げる金属類は日本において天然では全く産出されない。

(インジウム:世界の約1割は日本産)
・元素記号「In」、原子番号49の銀白色の金属で年間約70t産出(2017年)、堂々の世界3位を誇る。世界の年間産出量(2019年)が約714tなのでうち約1割は“日本産”という計算となるから驚き。ちなみに1位は中国(約4割)、2位は韓国(約3割)。熱伝導に優れ融点が低い(=溶けやすい)ことから、半導体や液晶パネル、LEDなどデジタル分野で重宝されている。

(パラジウム:水素社会での活躍に期待)
・元素記号「Pd」。原子番号46の銀白色の金属で年間7.7t産出し世界第6位。世界の年間産出量は226tで1位は南アフリカの38%強、2位はロシアの38%弱、3位はカナダの約7%となり、3カ国で世界の実に9割近くを握る。装飾用・歯科用のほか、産業用では電極、触媒として広く使われ、近年では大量の水素を内部に蓄積できる特性を応用、水素吸蔵合金として水素社会での活躍が期待されている。

(ガリウム:半導体に不可欠、人肌で溶ける金属)
・元素記号「Ga」、原子番号31の銀白色でアルミニウムに近い種類の金属だが、融点が約30℃で人肌でも溶けてしまうという特異な性質を持つ。年間約10t産出し世界第6位。世界全体の産出量は720tで、1位は中国83%とほぼ独占。LEDや半導体に不可欠で、将来的には核融合炉の冷却剤としても期待されている。

(白金:環境対策にも貢献)
・元素記号「Pt」、原子番号78で「プラチナ」の名でも馴染み深い貴金属で年間1.7t産出し世界7位。世界の産出量は199tで1位は南アフリカが7割強、2位はロシアの1割強、3位はジンバブエの7%と3カ国で世界の9割を支配。自動車の排ガス浄化や燃料電池など各分野で触媒として活躍。

今後SDGsがさらに深く社会に浸透、天然資源のリサイクル率もさらにアップしていけば、近い将来日本は国内のリサイクルで必要とする資源の大半をカバーできる、究極の“循環型国家”へと進化していくかもしれない。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

そもそも資源小国と言われ、金属資源のほぼ100%を輸入していると言われるほど多くの資源を海外からの輸入に依存している日本の国内に自給率100%の石灰石、そして埋蔵量が世界最大のヨード(ヨウ素)があるという事実には驚きます。

一方、廃棄されたデジタル機器の基盤や半導体に使われる金、銀、白金など貴金属やレアメタルを抽出する「都市鉱山」の技術や規模において日本は世界でもトップクラスで近年レアメタルを中心に世界産出量ランキングでトップ10入りする例がいくつか出現するほどといいます。

更に工場などから出る煙からCO2を取り出し、海底に送り、そこの微生物たちにCO2を与え、メタンガスを作らせ、エネルギーとして利用するといった研究も進められています。(参照:アイデアよもやま話 No.3718 夢の海中都市 その2 深海資源の活用!) 
また、金、銀、銅などの鉱物が沖縄の深さ1000m以上の深海の底にあるのです。
日本の近海にはこうした海洋資源が沢山眠っていて、その埋蔵量は300兆円以上と言われています。(参照:アイデアよもやま話 No.4226 沖縄の深海に眠る埋蔵量300兆円の”お宝”!

こうした状況から以下のような取り組みを進めれば、日本は一躍世界でも指折りの資源大国に生まれ変わることが出来るのです。
・世界中の「都市鉱山」からレアメタルを取り出す
・世界中の工場などから出る煙からCO2を取り出し、海底に送り、そこの微生物にCO2を与え、メタンガスを作らせ、エネルギーとして利用する
・日本の近海の海洋資源を採掘する

しかし、こうした取り組みには大きな課題があります。
それはビジネスとして継続出来るほどの“低コスト”です。
日本の最先端の技術力で是非この大きな課題をクリアし、日本を資源大国に生まれ変わらせると同時に、世界的な見地から“脱CO2”の貢献につなげて欲しいと願います。

 
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2021年12月06日
アイデアよもやま話 No.5131 新型コロナ耐性ランキング、日本は?
8月16日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で新型コロナ耐性ランキングについて取り上げていたのでご紹介します。
なお、日付は全て番組放送時のものです。

解説キャスターで日本経済新聞 編集委員の滝田洋一さんは次のようにおっしゃっています。
「ブルームバーグが集計している新型コロナウイルスへの耐性、つまりどのくらいコロナに対して粘り腰を発揮出来るかっていう指数なんですけれども(添付参照)、かつてはアメリカは感染が非常に深刻でしたから順位が低かったんですけども、ワクチンの接種でググっと順位を上げているじゃないですか。」
「一方、日本はというと、このところちょっとデルタ株の拡大なんかで順位を下げているというのが現状じゃないかと思います。」
「(アメリカは6月に1位になっているが、経済の再開が進んだということで、ワクチン接種がいち早く進んだということもあるのかという問いに対して、)一言付け加えるとすると、その国なり社会がコロナに対してどう対処するのか、アメリカの場合は“ウィズコロナ”、コロナとの共生を腹をくくった部分があると思うんですよね。」
「日本はそこのところが腹をくくり切れてないというのが一番大きな要素ではないかと思います。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

なお、11月24日(水)付けネット記事(こちらを参照)でも同様のテーマを取り上げているのでその一部を以下にご紹介します。

・ブルームバーグが毎月まとめる「COVIDレジリエンス(耐性)ランキング」は、新型コロナウイルス感染拡大の抑制や死者数、ワクチン接種、渡航再開に向けた進展などさまざまなデータを組み合わせて調査し、パンデミック(世界的大流行)の中で最も安全な国・地域の番付を1年間にわたって発表してきた。
・この調査で明確になったことが一つある。それは過去の実績が将来の成功、あるいは失敗を保証しないことだ。昨年11月の統計開始以降、番付の最上位層と最下位層は毎月変動してきた。ワクチン接種開始やデルタ変異株の台頭、最近では経済再開に向けた動きがパンデミックの過程で重要な要素となっている。
・対象となる53カ国・地域で最初に上位に並んだのは隔離措置や国境管理など感染抑え込みで厳格な対策を取った所だ。その後、上位に入ったのはワクチン接種が最も速いペースで進んだ国・地域。現在は、高い接種率と社会・経済活動の正常化を同時に確保している国が高位にランクされている。
・パンデミック下のこうした変化を踏まえると、1年間を通じてトップを維持した国・地域はない。ニュージーランドやシンガポールはかつて、2020年の大半の期間について感染を抑え込みコロナ禍以前の正常レベルを維持して1位となったが、新規感染を許さない「ゼロコロナ」のとりでがデルタ株流行で崩れると、ロックダウン(都市封鎖)や制限が復活。6月に一時的にトップに立った米国と、ワクチン接種が最も速いペースで進み21年の最初の数カ月に規制を緩和・解除したイスラエルでは夏にワクチン未接種者を中心に再び感染が広がった。
・先進国でワクチンが普及し政府が規制解除に動き始める中で、6月のランキングは従来10項目で構成してきた指標に、経済活動の再開と正常化に向けた進展を反映する新たな2項目を加えた。「ワクチン接種後の越境可能ルート」と「フライト能力」だ。
・コロナをインフルエンザのような特定地域での発生を指すエンデミックとして受け入れる国では、ロックダウン実施や人々の公的活動回避という傾向は低い。オフィスや小売店舗などへの移動の水準を示す「地域の流動性」の指標はギリシャや米国、英国、ドイツでなお比較的安定している。4カ国はいずれも昨年末時点から、週間ベースでの活動縮小が10%を超える事態を回避している。
・一方、感染再拡大で人々の移動制限がかかったパキスタンや韓国、日本、チリ、イスラエルなどはこの4カ月、活動が10%以上、縮小している。ニュージーランドはこうした活動縮小がこの1年に6回に及んだ。感染抑制措置の停止と実施を繰り返したことを反映した。
・新規感染者ゼロを目指すゼロコロナ戦略を世界で唯一続けている中国本土と香港は今年の序盤以降、国内活動縮小が10%を超えたことはない。広大な中国の場合、デルタ株流行を抑制するため一部の地域で講じられたロックダウンが、全国的な活動に影響を及ぼす状況に至るのはごくまれだ。
・ゼロコロナ戦略で際立つ成功は死者数を抑えたことだ。人口100万人当たりの死亡者数でみると、中国が3人と最も少なく、53カ国・地域の中で番付トップ。まだ国境閉鎖中のニュージーランドは8人で2位だった。台湾、韓国、オーストラリアなど最初の年に感染拡大をうまく抑制した国・地域は100人未満。一方、ペルーは6093人で最下位。米国と欧州諸国は約2000人だった。
・現在、多くの先進国がブースター(追加免疫)接種と子供のワクチン接種を急いでいる。こうした行動は、パンデミックからのゆっくりとした脱却継続に十分だろうか?それとも新たな波、場合によってはより悪性の変異株が流行し、行動制限に逆戻りするのだろうか?

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

こうして見てくると、新型コロナウイルスの感染拡大の当初、そして変異ウイルスの感染拡大など、その時々の各国の感染状況、および対応策の効果の有無によってブルームバーグが毎月まとめる「COVIDレジリエンス(耐性)ランキング」の順位は先ほどの日米のランキングを見てもかなり変動幅があります。
そして、その変動要因は大きく以下の3つがあると考えられます。
・感染拡大前の初期の対応(渡航制限などの水際対策やロックダウンなどによる感染拡大阻止)
・マスクやうがい、あるいは“3密”(密閉・密集・密接)の回避
・タイムリーなワクチンの接種や治療薬の投与

さて、これらの情報とプロジェクト管理と日常生活 No.722 『「オミクロン株」の急拡大による医療崩壊のリスク対応策』など過去のブログを参考にして、あらためてコロナ禍への取り組み方について以下にまとめてみました。
(ゴール)
・コロナ禍以前の暮らしや経済をベースに、コロナ禍の状況下で新たに取り組み始めたライフスタイル(リモートワークやオンライン授業など)を新たな選択肢に加えて、コロナ禍以前よりも効率的で豊かな暮らしを手に入れること
(実施策)
・変異ウイルスの感染予防はワクチンを、また感染後は治療薬を特効薬として、これらが実用化されるまでは「COVIDレジリエンス(耐性)ランキング」の項目や専門家の意見を参考にして、感染拡大阻止、あるいは医療崩壊阻止と経済とのバランスの取れた対策を講じる

なお、国にとっても企業にとっても前向きに考えれば、ヒトとの非接触、あるいは移動制限などが強いられるコロナ禍は従来の業務プロセスの見直し、あるいは新しいビジネスの種を見出す絶好のチャンスと言えます。
そして、デジタルの観点からの業務大改革、すなわちDX(デジタルトランスフォーメーション)が今やあらゆる企業に求められているのです。
また、今後とも次々に発生すると見込まれる変異ウイルスによるパンデミックのリスクはいつまで繰り返されるか分からない状態です。

こうした状況下において、企業が生き残るための必須要件について、私の思うところを以下にまとめてみました。
・ネットベースのビジネスプロセスへの再構築
・国内外のサプライチェーンのコロナ禍耐性の強化

要するに、ネット経由のビジネスプロセスのみでも企業が存続出来る体質に改善すること、そして国内外のサプライチェーンの見直し、および再構築をし、コロナ禍においても自社に関するサプライチェーンを途切れさせないことです。


添付:

DSCN9336.jpg

 
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2021年12月05日
No.5130 ちょっと一休み その802 『ISSで”宇宙オリンピック“が開催!』
8月9日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でISSでの”宇宙オリンピック“の開催について取り上げていたのでご紹介します。

ISS(国際宇宙ステーション)で”宇宙オリンピックが開催されました。
ピンポン玉に息を吹きかけ、相手の陣地へ、競技名は「ノーハンドボール」、日本人宇宙飛行士、星出明彦さんも参加するチームドラゴンとチームソユーズに分かれ、ゴールを目指します。
その他、「シンクロナイズド浮遊」や華麗に縦や横に体を回転させる「体操」の競技が行われました。
また、ISSでは次の2024年のオリンピックがフランスのパリで開催されることもあり、星出さんからフランス人宇宙飛行士のトマ・ペスケさんにオリンピックの旗の引き継ぎも行われました。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

東京オリンピックは7月23日から8月8日にかけて開催されましたが、これに合わせるかたちでISSでも”宇宙オリンピック“が開催されていたというニュースはいかにも宇宙開拓時代を象徴するイベントだと思います。
将来、月や火星など他の惑星に何十万人、あるいは何百万人規模の人類が定住するような時代になると、オリンピックに限らず、オンラインゲームなど様々な国際大会ではなく、宇宙大会が開催されるようになると思います。
そういう意味で、今回ご紹介した”宇宙オリンピック“はこうした大会の先駆けと言えます。

さて、ここで想像力を働かせると、人類が移住してその人口が数十万人規模くらいまで増えると、それぞれの惑星ごとに、地球上では満たされなかった不満を解消するそれぞれの理想を掲げた新たな国家が誕生するのではないかと思われます。

 
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2021年12月04日
プロジェクト管理と日常生活 No.722 『「オミクロン株」の急拡大による医療崩壊のリスク対応策』
8月6日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で新型コロナウイルスのデルタ株の急拡大による医療崩壊のリスク対応策について取り上げていたのでその一部をご紹介します。 

医療崩壊を防ぐ“スピード戦略”について立教大学ビジネススクールの田中道昭教授は次のようにおっしゃっています。
「やはりワーストケース(最悪の事態)に備えるということでいうと、死者を一人でも減らす、医療崩壊を防ぐことが一番重要な政策ですよね。」
「(そのために必要なことについて、)“スピード戦略”ということで、経営管理、特に生産管理の要諦から考えてみました。」
「1つ目は同期化ということですね。」
「同期化はズバリ、デジタル化に近いんですけども自宅療養者が大きなカギだと思いますので、自宅療養者とデジタルでつながる、それからタイミングを揃える、そして常時接続をするということですよね。」
「今やなかなか電話も通じないような状況なので、まずはスマホのアプリ、ラインでもいいと思いますので、常時で接続するということで、デジタル化、同期化をするということですね。」
「それから(2つ目は)大規模・集中化は大規模な施設、ホテルを借り上げて自宅療養者をいち早く集中管理するということですよね。」
「やはり自宅で療養してもらうというのは様態が急変するリスクがありますから、喫緊の課題だと思いますし。」
「3つ目は分けて管理する(分類管理)ということで、重症者、中症者、軽症者を分けるということですし、入院の判断基準とかいろんな状況を見える化することも非常に重要だということですね。」
「(中々こういったことが進まない現状があるが、)規制の問題とかいろいろあると思いますけど、あるべき姿かもしれませんけども、今こそ一段と危機感を高めてこういった医療体制を構築すべきタイミングですよね。」

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

立教大学ビジネススクールの田中教授の唱える医療崩壊を防ぐ“スピード戦略”について以下にまとめてみました。
・ワーストケース(最悪の事態)に備えるということで、死者を一人でも減らす、医療崩壊を防ぐことが一番重要な政策である
・その“スピード戦略”は以下の通りである
1.同期化
自宅療養者とデジタルでつながる、タイミングを揃える、そして常時接続をする
2.大規模・集中化
大規模な施設、ホテルを借り上げて自宅療養者をいち早く集中管理する
3.分類管理
重症者、中症者、軽症者を分けて管理する
入院の判断基準などいろんな状況を“見える化”する

なお、11月30日(火)付けネットニュース(こちらを参照)では新型コロナの新たな変異ウイルス「オミクロン株」について取り上げていたので以下にその一部をご紹介します。

・新型コロナの新たな変異ウイルスが広がっているのを受けて、政府は、世界のすべての国や地域を対象に30日から、外国人の新規入国を原則停止しました。ウイルスの監視体制も合わせて強化するなど、国内での感染拡大を防止したい考えです。
・南アフリカで確認された新たな変異ウイルス「オミクロン株」の感染が各国に広がっているのを受けて、政府は、世界のすべての国や地域を対象に、30日午前0時から外国人の新規入国を原則停止しました。
・こうした措置の期間は当面、1か月とするとしています。
・政府は、こうした対策に加えて、帰国者の健康状態の確認を徹底することにしているほか、検疫で陽性になったすべての検体のゲノム解析を行うなど「オミクロン株」の監視体制も合わせて強化することで国内での感染拡大を防止したい考えです。
・日本が30日から、世界のすべての国や地域を対象に外国人の新規入国を原則、停止したことについて、日本に最も多くの技能実習生を送り出しているベトナムでは、戸惑いが広がっています。

以上、ネット記事の一部をご紹介してきました。


「オミクロン株」は今までの変異ウイルスに比べて一段と感染力が強くなっているといい、パンデミックへの警戒感が世界的に広がっています。
また、変異ウイルスは今後とも発生すると見込まれます。
こうした状況を踏まえて、プロジェクト管理の観点から「オミクロン株」の感染リスク対応策について、上記の情報も参考にして以下にまとめてみました。
(リスク対応策)
・ワクチンの接種
・外国人の新規入国の原則停止、およびウイルスの監視体制の強化
・日常的な感染防止策(うがい、マスクの着用、3密(密閉・密集・密着)の回避など)
・定期検査(PCR検査など)

(コンティンジェンシープラン)
・治療薬と投与
・田中教授の唱える医療崩壊を防ぐ“スピード戦略”の具体策の策定
・最悪の事態に備えたロックダウンなどの具体策の策定

ということで、新型コロナウイルスの今後の変異株対策として最も重要なのはワクチン接種、および治療薬の投与なのです。
しかし、残念ながらこの両方ともタイムリーに開発され、実際に接種や投与がされることはあまり期待出来ません。
ですから、これらが有効に機能するまでの期間は他のリスク対応策、あるいはコンティンジェンシープランで変異ウイルスに対抗せざるを得ないのです。

 
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2021年12月03日
アイデアよもやま話 No.5129 10万円相当給付で事務経費1247億円に!
11月26日(金)付けネット記事(こちらを参照)で10万円相当給付の事務経費が1200億円になると報じていたのでその一部をご紹介します。 

18歳以下への10万円相当の給付について、財務省は、現金とクーポンに分けて給付することで、事務的な経費が、現金で一括給付するのに比べて、およそ900億円高い1200億円となることを明らかにしました。

政府が新たな経済対策に盛り込んだ、18歳以下を対象にした一人当たり10万円相当の給付は所得制限を設けたうえで、5万円の現金給付を行ったあと、残りの5万円は来年春の卒業・入学シーズンに向けて、クーポンを基本に給付する方針です。

(11月26日の衆議院予算委員会の)理事懇談会のあと、立憲民主党の後藤祐一氏は記者団に対し「タイミングをずらしてクーポンを給付するのは、来年の参議院選挙に近い時期に行うためだと見ている。来月の臨時国会で厳しくチェックしていく」と述べました。


以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

なお、その後、11月29日(月)付けネット記事(こちらを参照)では以下のように報じています。

29日に行われた立憲民主党の会議に出席した内閣官房の担当者の説明で、クーポン支給をした場合の事務費用は967億円で、クーポン支給を行わず10万円を現金で一括支給した場合の事務費用は、約280億円になることが新たに明らかになった。

コロナ禍の影響で所得減に苦しんでいる世帯は多いと思うので、そうした世帯に対して基準を設けてある程度給付をすること自体は望ましいと思います。
しかし、問題はその給付方法です。
11月29日付けの報道によれば。現金とクーポンに分けて給付することにより、事務的な経費が現金で一括給付するのに比べて約967億円高い1247億円となることです。
もし一括給付であれば約280億円で済んでいるのです。
この差額約967億円があれば、どれだけ他の用途に予算をつけられるかを考えなかったのでしょうか。
しかもその理由について、「タイミングをずらしてクーポンを給付するのは、来年の参議院選挙に近い時期に行うためだ」という見方があるのです。

もし、この指摘が本当だとすれば、とんでもないことです。
まさに“政権ファースト”です。
常識的に考えれば、10万円相当を現金で一括給付するのであれば約280億円で済むのに現金とクーポンに分けて給付することにより967億円ほど高くなるのであれば一括して給付するという判断が妥当です。
今の政権がこうした常識的な判断が出来ないことに日本の将来に対してとても危機感を感じます。

そもそもマイナンバー制度の導入時に国民や企業への給付などへの活用を想定したインフラを構築していれば、今回検討中の給付もほとんど事務的な経費がかからずにタイムリーに実施出来るはずだったのです。
ですから、これまでの政府におけるデジタル化、あるいはDXへの取り組みにおける先見力の無さ、マイナンバーカードの導入の中途半端さは大いに責められるべきです。

このような状態で国がDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組んでもDXのメリットを最大限に発揮出来るとはあまり期待出来ません。
ですので、是非、岸田総理にはDXの推進においては、台湾のように世界的に見ても優れたDXに造詣の深い人材に全権を与えるくらいの覚悟で取り組んでいただきたいと願います。(参照:アイデアよもやま話 No.5029 参考にすべきオードリー・タンさんの基本的な考え方!

今のような状況では、日本は増々世界のDXの流れから取り残され、世界の二流国に転落してしまいます。
ただし、救いなのは日本には沢山の先進的な技術を有する企業があることです。
ですから国のリーダーたる総理大臣のリーダーシップで交響楽団の指揮者のごとく、多くの企業が活動し易い環境を整備し、これからの国のあるべき姿を目指して束ねていけば、“ジャパン・アズ・ナンバーワン”の地位を取り戻すことは可能なのです。

ということで、岸田総理には是非“ジャパン・アズ・ナンバーワン”からの凋落におけるリベンジを果たすべくリーダーシップを発揮していただきたいと思います。

 
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2021年12月02日
アイデアよもやま話 No.5128 損保ジャパン、契約判断にAIを導入!
8月16日(月)付けネット記事(こちらを参照)で損保ジャパンによる契約判断へのAIの導入について取り上げていたのでその一部をご紹介します。 

損害保険ジャパンは企業向け保険の契約を結ぶ際の判断を無人化する。イスラエルのスタートアップ企業であるプランク社と提携し、同社の人工知能(AI)を活用する。ネット上の膨大な公開情報を収集し、引き受けの可否や保険料の算出に役立てる。最終的に9割を無人化し、最大で年150億円のコスト削減につなげる。日本でもIT(情報技術)を保険の高度化に役立てる「インシュアテック」の導入が本格化してきた。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

これまでAI、あるいはDX(デジタルトランスフォーメーション)の活用については以下のように何度となくお伝えしてきました。
アイデアよもやま話 No.3491 AIの活用事例 その5 新たな保険商品の開発!

アイデアよもやま話 No.4048 健康診断の結果の提出だけで保険料が割引に!?

アイデアよもやま話 No.5018 DXで成功を収める中国の大手保険会社!

今回ご紹介した損害保険ジャパンの事例は、企業向け保険の契約を結ぶ際の判断におけるAIの導入です。
これにより従来の契約関連作業の多くをわずかな時間でこなせるようになります。
その結果、以下のメリットをもたらします。
・AIによる作業の肩代わりにより浮いた人手を新規顧客の開拓などに充てられるようになる
・契約関連作業プロセス全体のスピードアップが図られ、新たなビジネスチャンスの獲得など競争力の強化が期待出来る
・コスト削減により保険料の引き下げも可能になる

なお、AIは文字通り、これまで人が行ってきた頭脳労働を支援したり、肩代わりしたりするといったように人類に“頭脳革命”をもたらす強烈な存在です。
また、DXの推進によりこれまでのような業務プロセスの改善とは次元の異なる改善をもたらします。
これまでの業務改善は一般的に部分最適(Partial Optimization)が狙いでしたが、DXで狙うべきは全体最適(Total Optimization)なのです。
ですから、AIやロボット、あるいはIoTといったデジタル関連技術を活用したDXに効果的に取り組むことによってどの企業にとっても明るい未来を切り開くチャンスがあるのです。

 
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2021年12月01日
アイデアよもやま話 No.5127 究極のエネルギー、“核融合”開発の最前線!
8月12日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で究極のエネルギー、“核融合”開発の最前線について取り上げていたのでご紹介します。 
なお、日付は全て番組放送時のものです。

機動戦士ガンダムの最新映画「閃光のハサウェイ」や2014年に公開されたSF映画「インターステラ」の中で登場するロボットや宇宙船の動力源として描かれてきたのが核融合です。
究極のエネルギーとも言われる核融合開発の最前線では日本の技術力が生かされていました。

フランス東部のプロバンス地方、東京ドーム9個分の広大な敷地に核融合実験炉、ITER(イーター)が建設中です。
ヨーロッパ各国や日本、アメリカ、ロシア、中国など33ヵ国が参加する国際プロジェクト、総工費は約2兆5000億円、4年後の2025年に模擬燃料による運転を始める予定です。
イーターのベルナール・ビゴ機構長は次のようにおっしゃっています。(2016年10月)
「再生可能エネルギーを補完するための選択肢として核融合は非常に有望だ。」

核融合とは、太陽を地上に再現する究極のエネルギーと言われています。
核を分裂させる原子力発電と異なり、核融合は水素などの原子核をぶつけ合うこと(核融合反応)で大きなエネルギーを生み出します。
イーターでは太陽の中心温度より約9倍高い1億5000万℃まで燃料を加熱することで核融合を起こします。
この時、燃料1グラムで石油8トン分のエネルギーが得られるというのです。

実は核融合の技術では日本がリードしているのです。
イーターに参加している量子科学技術研究開発機構(茨城県那珂市)には大型核融合実験装置、JT−60SAが設置されており、イーターに先駆けて実験を始める計画です。
核融合エネルギー部門長の栗原研一さんは次のようにおっしゃっています。
「核融合はほとんど最先端の技術でつくっていますので日本の産業界の力が十分に発揮されて初めて出来る。」

日本企業も核融合炉の主要な部品を作っています。
東芝のグループ会社、東芝エネルギーシステムズの京浜事業所(横浜・鶴見区)が今作っているのは重さ300トンを超える超電導コイルという部品です。
巨大な部品でも厳しい精度が求められます。
この製造に携わってきた下之園勉さんは次のようにおっしゃっています。
「1ミリ以下という厳しい精度を要求されて、それを達成するのに非常に苦労しました。」

出来上がった部品が次々にフランスに向けて出荷されていて、核融合の実用化への動きが加速しています。
しかし、東日本大震災では福島第一原発が電源を失い、核燃料を冷却出来ず、メルトダウンなどの大事故を起こしました。

核融合の場合、危険性はどうなのでしょうか。
量子科学技術研究開発機構 核融合エネルギー部門長の栗原研一さんは次のようにおっしゃっています。
「核融合反応では“核の暴走”は一切考えられない。」
「スイッチを切れば止まる。」

電源を切れば核反応は止まるため、同相することはないと考えられています。
また、核融合ではコバルト60などの放射性物質が発生しますが、原発で出る廃棄物に比べて管理する期間が短いといいます。
栗原さんは次のようにおっしゃっています。
「だいたい2050年までにはなんとか核融合エネルギーの発電を実現したいと思っています。」

新たなエネルギー技術には日本のベンチャー企業も取り組んでいます
2012年に創業した株式会社クリーンプラネットは国内スタートアップ評価額ランキングでは1300億円で6位(7月1日時点)で、注目のユニコーン企業です。
開発するのは大企業から転職してきた技術者たちです。
トヨタ自動車から転職した、クリーンプラネットの技術部門の最高責任者、遠藤美登さんは次のようにおっしゃっています。
「トヨタ自動車で燃料電池車の開発をしていました。」
「水素をほとんど使わずに熱が出るのは非常に有効な技術だと魅力を感じまして、・・・」

その技術がかつて常温核融合と呼ばれた凝縮系核融合です。
ここでは東北大学と産学共同で開発を進めています。
東北大学 電子光り学研究センターの岩村康弘特任教授が使うのはニッケルの上にナノレベルの薄い膜を張った独自の材料です。
この材料を真空にした容器に入れて水素を吸収させます。ヒーターで900℃まで急加熱することで水素どうしがぶつかり、核反応が起き、核融合より常温でエネルギーを生み出すというのです。
岩村特任教授は次のようにおっしゃっています。
「燃料を食わないでエネルギーが出ますので、宇宙空間とか燃料へのアクセスが限られたところには非常にメリットがあるだろうと。」
「夢から一歩、実現に踏み出したというとこだと思っています、」

究極のエネルギーと言われる核融合、実用化に向けた動きは着々と進んでいます。
この核融合ですが、既に民間企業でも開発競争が激しさを増していて、グーグルやアマゾンの創業者、ジェフ・ベゾスさんも商用化に向けて巨額の資金を投じています。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

以下に番組の要点をまとめてみました。
・日本も含め世界33ヵ国が参加する、フランスに核融合実験炉「イーター」を建設するという国際プロジェクトが進行中で、4年後の2025年に模擬燃料による運転が開始予定で、2050年頃までには核融合エネルギー発電を実現したいとの期待がある。
・「イーター」は再生可能エネルギーを補完するための選択肢として有望視されている。
・核融合とは、太陽を地上に再現する究極のエネルギーと言われており、核を分裂させる原子力発電と異なり、核融合は水素などの原子核をぶつけ合うこと(核融合反応)で大きなエネルギーを生み出す。
・核融合の技術では日本が世界をリードしており、日本の産業界の力が十分に発揮されて初めて出来るとの見方がある。
・核融合反応では福島第一原発事故のような“核の暴走”は一切なく、スイッチを切れば止まる。
・核融合ではコバルト60などの放射性物質が発生するが、原発で出る廃棄物に比べて管理する期間が短い。
・「イーター」では太陽の中心温度より約9倍高い1億5000万℃まで燃料を加熱することで核融合を起こし、この時、燃料1グラムで石油8トン分のエネルギーが得られる。
・かつて常温核融合と呼ばれた新たな凝縮系核融合技術に日本のベンチャー企業も東北大学との産学共同で取り組んでいる。
・用途として、宇宙空間など燃料へのアクセスが限られたところには非常にメリットがあると期待される。
・究極のエネルギーと言われる核融合は実用化に向けて着々と進んでいる。
・核融合について、既に民間企業でも開発競争が激しさを増しており、グーグルやアマゾンの創業者、ジェフ・ベゾスさんも商用化に向けて巨額の資金を投じている。

以上、要旨をまとめてみました。

福島第一原発事故の発生前までは原発は究極の発電と見られていました。
ところが、この事故後、世界の原発に対する理解は一変し、今や“脱原発”、および再生可能エネルギー(太陽光発電など)へのシフトが世界の主流となっています。

そうした中、今回ご紹介した“核融合”の実用化に向けた世界的な共同プロジェクトの取り組みは新たな核融合技術により再び核の持つ膨大なパワーによる発電を利用しようとしているのです。

ここで“核融合”の実用化に向けて懸念材料が以下のように3つ考えられます。
・開発期間
  2050年頃までの実用化を目指しているが、これでは2050年までに地球の平均気温の上昇を1.5℃以下に抑えるというCOP26で設定した目標の達成に間に合わない
・発電コスト
  番組からは発電コストが不明である。
・安全性
  原発と違い、“核融合”発電はスイッチを切れば止まる。
  しかし、原発よりも核廃棄物の管理期間が短いとは言え、核廃棄物が発生する。
  その管理期間は具体的にどのくらいの量で何年くらいなのか、そして核廃棄物をどのように安全に管理するか、具体的に検討されているのか

ということで、「イーター」国際プロジェクトには上記の課題をクリアし、世界各国の英知を結集させ、更に最大限の開発資金を投入し、なんとか前倒しして2030年頃までを目途に実用化していただきたいと思います。
もし、“核融合”発電がこのようなペースで実現出来れば、太陽光などによる再生可能エネルギーとの共存により“脱原発”、および“脱化石燃料”へのシフトの早期実現につながるのです。
ということは、少なくともエネルギーに関して人類は持続可能な社会を実現出来ることになるのです。
こうした人類の消費する様々な資源を持続可能にする人類の行為の積み重ねが人類による完全に持続可能な社会の実現につながるのです。

また、こうした世界的な共同プロジェクトへの取り組みの積み重ねは米中対立など世界平和の阻害要因を抑制し、相互協力、あるいは相互理解を通じて平和な社会の実現にも貢献出来るのです。

 
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2021年11月30日
アイデアよもやま話 No.5126 賞味期限を延長出来る新容器!
8月12日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で賞味期限を延長出来る新容器について取り上げていたのでご紹介します。 

スーパーマーケットのイオンスタイル幕張新都心の精肉コーナーを覗くと普段よく見るトレーに入った肉が並べられています。
しかし、鶏肉はトレーを使わない商品になっております。
見慣れた油の容器も紙パックに入っています。
そして無印良品 銀座の売り場(東京・中央区)でもペットボトルのドリンクをアルミ缶に切り替えています。
これまでペットボトルで販売した炭酸飲料の容器が全てアルミ缶に代わっています。
今、売り場が様変わりしています。

容器の変化について、街の人に聞いてみると、多くの人が環境問題への対策として脱プラスチックを上げました。
しかし理由は他にもあります。
トレーを使わない鶏肉を製造している株式会社ウェルファムフーズ(東京・千代田区)事業推進本部の本間文菜さんは次のようにおっしゃっています。
「通常の(トレー)商品は店頭に並べてその日か次の日くらいまでだと思うんですけども、消費期限を2日伸ばせることが出来ました。」
「(その理由について、)人の手にも触れないので鮮度を保つことが出来ているので。」

実は社会問題になっている食品ロス対策になるといいます。
実はスーパーなどでは加工工場から送られてくる業務用パックに入っている肉を従業員がトレーに詰め替えるのが一般的です。
これを工場で真空パックにする方式に変えれば、空気や人の手に触れないためトレーの商品に比べて消費期限は2日から4日にと倍に伸びます。
更にスーパーでの詰め替え作業が減るため人手不足対策にも役立ちます。
メリットばかりに見えますが、なぜ今までやってこなかったのか、その理由について本間文菜さんは次のようにおっしゃっています。
「トレーの方がお肉のプリっと感が見えて、美味しそうに感じられると思うので、それに比べると真空パックだと少し水っぽい見栄えなので、そこが少しデメリットではあるのですが、衛生的なので(コロナ禍の)世の中のニーズに合っていると思います。」

無印良品がペットボトルからアルミ缶に切り替えたのも賞味期限が従来の180日から270日と90日間伸び、食品ロス対策にもなるためです。

油に至っては紙にすることで、なんと賞味期限が1年も延びたといいます。
JIオイルミルズ 油脂事業部の宮崎朋江さんは次のようにおっしゃっています。
「通常の牛乳パックと同じかたちなんですけど、実は構造が全然違います。」

油の品質維持にとって最大の敵は酸化です。
この紙パックは、紙の他に油が染み込むのを防ぐポリエチレンフィルムと酸素の侵入を防ぐバリアフィルムを重ねた5層構造になっています。
油は元々金属缶(1950年頃〜 賞味期限:2年)や一升瓶((1959年頃〜 賞味期限:約2年))で販売されていましたが、利便性を追求する中で浸透したのがプラスチック容器(1975年頃〜賞味期限:1年)です。
軽くて運び易いうえに取っ手が付くなど、持ち易さも加わりました。
しかし、賞味期限は短くなっていったのです。
食品ロスなどの社会問題の解決のため、2年の開発期間を経て今月(8月)からまずは2つの商品の販売を始めます。
宮崎さんは次のようにおっしゃっています。
「紙容器の方がプラスチック容器に比べると作るのに時間がかかる面もありますので、少し割高になってしまうんですが、他の業界を含めて幅広く紙容器が広がっていくのではないかなと思っています。」

脱プラスチックと食品ロス対策、2つの大きな社会問題が生み出す容器の新常識、今後も広がりを見せそうです。
新型コロナウイルスの影響もあって、自宅で料理をする人が増えている中、そういった方が食品のまとめ買いをするケースが多いということで、そういった動きが企業がこうした賞味期限を延ばすことが出来る容器に切り替える動きを後押ししたということでした。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

まず、番組で取り上げていた新しい容器のメリットについて以下にまとめてみました。
・トレーを使わない真空パック方式に変更
消費期限が2日から4日へと2日延長
人手不足対策(スーパーでの詰め替え作業が不要)
・油の容器をプラスチック容器から新開発の紙パックに変更
賞味期限が1年から2年へと1年延長
・ペットボトルのドリンクをアルミ缶に変更
賞味期限が180日から270日へと90日延長

こうしてまとめてみると、現在の食品用の容器にはプラスチックやガラス、アルミ、鉄などいくつかの種類があります。
更にこれらと真空パックなどの技術を組み合わせて商品として提供されているのです。

一方、こうした容器を作るうえで以下の課題があります。
・脱プラスチック
・食品ロス対策(賞味期限や消費期限の延長)
・低コスト
・人手不足対策(原料から商品提供までのプロセスの見直し)

このように現在、自社で取り扱っている商品の課題を整理することによって新たな商品開発につながる可能性が広がるわけです。

なお、こうした課題をバランスよく解決し、最終的にはCO2排出量ゼロを実現し、“持続可能な社会”の実現を図ることが食品用の容器に原料から商品提供までのプロセスに関わる業界に求められているのです。
そして、こうした社会を構成する個々のプロセス全体のCO2排出量ゼロを実現することが“持続可能な社会”の実現につながるのです。

 
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2021年11月29日
アイデアよもやま話 No.5125 投機マネーで高騰する国産ウイスキー!
バブルと言えば、17世紀のオランダでチューリップ球根の価格が異常に高騰したチューリップ・バブルが歴史上有名です。(こちらを参照)
また、日本でも1986年12月から1991年2月51ヵ月間に日本で起こった資産価格の上昇と好景気、すなわちバブル景気が有名です。(こちらを参照)
そうした中、8月11日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で投機マネーで高騰する国産ウイスキーについて取り上げていたのでご紹介します。 
なお、日付は全て番組放送時のものです。

昨年、香港のオークションで日本のウイスキーの高値記録を更新したのがサントリーのシングルモルトウイスキー、「山崎55年」です。
落札価格は約8500万円でした。
世界で日本のウイスキーの評価は年々高まっていますが、皆さんの家に眠っているかもしれない国産ウイスキーも今、意外な高値で取引されているのです。
神奈川県厚木市、家庭のお酒を出張買い取りする株式会社ファイブニーズ 酒買取販売事業部の椚(くぬぎ)春佑さんは大量のウイスキーを売りたいとの連絡で飛んできました。
出てきたのは品薄状態の続く「山埼12年」、更に世界的に評価の高い「イチローズ モルト」も、全て箱に入っています。
ウイスキー 9本で買取価格は18万円、買った時の価格の2.6倍で売れました。
原酒が不足し、買取価格が年々高騰、椚さんは次のようにおっしゃっています。
「1年後、現状から1.5倍くらいまでは余裕で伸びていくんじゃないのかなと考えています。」
「(買い取ったウイスキーの値段について、横浜・中区のファイブニーズ 神奈川横浜店
で)一番値段が上がっているところで言いますと、「山崎18年」ですね。」

希望小売価格が2万5000円のこのウイスキー、店頭価格は5倍の12万5000円、それでもすぐに売れるといいます。
その理由について、椚さんは次のようにおっしゃっています。
「エンドユーザーは中国の富裕層の方ですね。」
「本当に「山崎18年」が飲めるのがステータスといった状況の方がご購入されているような状況ですね。」

世界的な評価の高まりで国産ウイスキーの輸出額は2020年に約271億円と、2010年の約17億円から10年で16倍となっています。
そのため国内では手に入りにくくなり、価格の高騰が起きていたのです。
6年前に11ヵ所だった国内のウイスキー蒸留所は現在37ヵ所、新たな蒸留所が続々と開設されています。
その一つが世界有数のスキーリゾート、北海道・ニセコ町にあります。
今年3月に稼働を始めたニセコ蒸留所です。
実はここ、日本酒「八海山」で知られる、新潟県にある八海醸造のグループ会社が運営、ニセコ町から誘致を受け、本格的にウイスキー事業に乗り出したのです。
八海醸造の副社長、南雲真仁さんは次のようにおっしゃっています。
「スキーリゾートとして世界的に注目を浴びるような土地でもあるので、日本酒を製造する中で培った発酵の技術を生かしながら、とにかく品質の良いものを作っていきたい。」

日本酒の輸出に力を入れる八海醸造、国産ウイスキーの海外展開で更に成長を目指します。

埼玉県利根川のほとり、羽生市で国産ウイスキーをいち早く確保しようという新たなビジネスが動き出していました。
その仕掛け人、ユニカスクの社長、上海生まれのクリス・ダイさんが訪ねたのは今年2月に稼働を始めた東亜酒造 羽生蒸留所です。
20年ほど前、国内市場の縮小で蒸留所の操業を停止しましたが、今回、クリスさんの後押しもあって再開することが出来ました。
東亜酒造の社長、仲田恭久さんは次のようにおっしゃっています。
「すぐ販売いただけるというお話があったのは大きな力にはなりました。」

通常、ウイスキーはボトルにするまで最低でも3年樽で熟成させる必要がありますが、既に販売済みでオーナーがいるといいます。
クリスさんは樽の状態でヨーロッパの投資家に数億円で売ったというのです。
クリスさんは次のようにおっしゃっています。
「すごく甘いアロマが出てきている。」
「やっぱり繊細な味わいが日本の精密な管理の下で作られているというのはグローバルに知られていることで、海外の投資家も愛好家もバイヤーも期待をしております。」

クリスさんが始めたのは樽の状態でウイスキーを買えるユニカスク(UniCask)という新たなサービスです。
お客がユニカスクを通して蒸留所の樽を買うとユニカスクが証明書を発行します。
3年後、お客は出来上がったウイスキーをボトルで受け取ることが出来ます。
更に熟成させて価値を高めてから樽の権利を第三者に売ることも出来るのです。
お客はスマホで樽の温度や湿度をいつでも確認出来、取引記録もブロックチェーンで安全に管理しているといいます。
投資は熟成したばかりの樽にまで、国産ウイスキーブームが過熱しています。
解説キャスターで日本経済新聞論説主幹の原田亮介さんは次のようにおっしゃっています。
「新しいものが出来てくると品質が上がってきますし、安いものがより美味しくということだと思うんですよ。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

まず、昨年の香港のオークションで日本のウイスキー、「山崎55年」の落札価格が約8500万円だったという事実、そして世界的な評価の高まりで国産ウイスキーの輸出額は2020年には2010年の16倍となっているという事実にはとても驚きます。
いつかこのバブルも弾けますが、それまでに「山崎55年」の落札価格はいくらまで上がるのでしょうか。

こうした状況において、自分の両親、あるいはその先代に多少の資産家でウイスキー好きの人がいたら、ダメで元々でウイスキーの保管してありそうな場所を探してみる価値はあると思います。
他にも世界で日本のウイスキーの評価は年々高まっているといいますから、ウイスキー好きの方は以前購入して何十年か保管しっぱなしの国産ウイスキーがあったら、ネット検索してどのくらいの価格で売買されているか確認してみたらいかがでしょうか。

一方、このウイスキーの購入者はどのような想いを込めてどんな状況で飲むのでしょうか。
あるいは当初から更なる値上がりを見込んで投資目的での購入かもしれません。

それはさておき、国産ウイスキーの買い取り価格高騰の理由は以下の2つといいます。
・原酒の不足
・中国の富裕層がエンドユーザー

こうした海外からの需要に応えるように国内では日本酒メーカーの参入も含めて新たな蒸留所が続々と開設されているといいます。
しかも、通常、ウイスキーはボトルにするまで最低でも3年樽で熟成させる必要がありますが、既に販売済みでオーナーがいたり、樽の状態でウイスキーを購入出来るユニカスク(UniCask)という新たなサービスがあるのでビジネスリスクは低いと思います。
また、長い目で見れば、中国の富裕層は今後も増え続けると見込まれます。
ですから、国産ウイスキーの過熱状態は当分続くのではないでしょうか。
また、こうした過熱状態だからこそ、ウイスキーをボトルにするまでの樽での熟成期間をより短くする技術が実現出来ればという思いが強くなってきます。

いずれにしても冷静に考えれば、ある商品に当初の価格の何十倍、あるいは何百倍もの値が付くという情況は異常です。
しかし、こうしたバブル状態はヒトの気持ち、すなわちいくら払ってでも是が非でも購入したいというとても強い欲望がそうさせているのです。
そしてこうした欲望を抑えるのはとても難しいことを今回のウイスキー・バブルも物語っています。
一方で、こうした強烈な欲望が経済の活性化につながっている側面もあるのです。
ですからヒトの欲望は社会的な観点からすれば、“諸刃の剣”と言えます。

 
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2021年11月28日
No.5124 ちょっと一休み その802 『もし人類が”不老不死”の時代を迎えたら・・・』
アイデアよもやま話 No.5115 iPS細胞関連研究の最前線 ー その3 若返りの研究!でiPS細胞の生みの親、京都大学iPS細胞研究所の所長でもある山中伸弥教授により若返りの研究が進められているとお伝えしました。

こうした若返り技術の実用化によっていよいよ人類の“不老不死”の時代到来が現実味を帯びてきます。
まさに人類は神の領域に入っていくかもしれないのです。
もし本当に健康な状態で“不老不死”の時代を迎えたら、私たちの暮らしは一体どうなるのでしょうか。
以下に私の思うところをまとめてみました。
・人類は自分が死にたくなるまで死ぬことが出来なくなる
・すると、以下のような事象が新たに発生する
  地球上は人類であふれてしまう
  国が適切な制度設計をしなければ、増々格差社会が広がってしまう
  中には、生き続けるのに疲れて自ら命を絶つ人も出てくる
  独裁政権が主流で自由や人権の尊重されない社会が一般化されれば、人生に絶望する人が増えて、精神的な“この世の地獄”を迎えることになる
  100%持続可能な社会が実現しなければ、やがてあらゆる資源が枯渇してしまう
  資源の奪い合いで世界中のあちこちで紛争が起きる
  やがて人類は何らかの手段で地球上で人類が暮らせる適正人数まで絞り込もうとする
  その解決策として、火星など他の惑星への移住が本格化する

考えてみれば、人類が“不老不死”の時代を迎える以前に人類の総人口は増えつつあります。
そして、石油などの化石燃料は何百年か後には枯渇することが明らかです。
また平均寿命も年々伸びており、特に途上国も経済発展とともに平均寿命の伸び率は加速していくと見込まれます。
更に現在の医療技術の進歩のスピードからすれば、細胞の老化防止技術やiPS細胞などの再生医療技術もどんどんその成果を発揮し、早ければ今世紀中にも“不老不死”の時代を迎えることになるのです。

ということで、こうした観点からもあらゆる面での“持続可能な社会”の実現が必須となってくるのです。

 
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2021年11月27日
プロジェクト管理と日常生活 No.721 『半導体不足に見る日本企業の危うさ!』
今や半導体は電力に次ぐ“産業界の米”と言えるほどに無くてはならない存在になっております。
そうした中、8月5日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で半導体不足に見る日本企業の危うさについて取り上げていたのでその一部をご紹介します。 

アメリカの最新の調査によりますと8月2日の時点で半導体不足の影響による自動車の減産台数は全世界で576万台に達しました。(出典:Auto Forecast Solutions Inc. 8月2日Automotive Newsより)
最も大きな影響を受けている地域は北米で約184万台の減産となっており、2番目はヨーロッパで約174万台、3番目は中国で約111万台です。

一方、半導体の生産能力(2020年12月)は台湾がトップで21.4%を占めています。
2位は韓国(20.4%)、3位は日本(15.8%)、4位は中国(15.3%)で北米(12.6%)はこの10年間で中国に抜かれて5位に転落しました。
バイデン政権はこうした状況に危機感を強めて半導体の生産を国内に回帰させる動きを加速させています。

7月中旬、アメリカ南部ケンタッキー州にある自動車レース場、そこに未完成のピックアップが大量に放置されていました。
その半導体不足の影響で生産が止まったのです。
こうした状況に強い危機感を示しているのがバイデン政権です。
8月4日、バイデン大統領は次のようにおっしゃっています。
「この半導体ウエハーは電池や大容量通信網と並ぶインフラだ。」
「必需品を他国に依存しないようサプライチェーンの強化が必要だ。」

ミネソタ州ミネアポリスはハイテク産業の集積地として知られる町です。
町の郊外にあるポーラー セミコンダクターの工場は24時間稼働していています。
製造部門トップのスルヤ・アイヤー副社長は次のようにおっしゃっています。
「非常に忙しい。」
「注文が殺到していて稼働率はピークに近い。」

ポーラーでは現在コロナ前の水準と比べて生産量を約2割増やしています。
300人ほどの従業員を抱えていますが、人手が足りず、初任給を引き上げて人材を募集しています。
自動車や家電、産業機械などで使われる半導体ウエハーを作っていますが、売り上げの5割以上が自動車向けです。
半導体は自動車のエアコンやエンジンなど様々な部品に使われています。
電気自動車や自動運転技術の普及などでクルマに使われる半導体の数は今後更に増えていく見込みです。
ポーラーでは少なくともあと2年は半導体の需要が増え続けると見て投資をしています。
アイヤー副社長は次のようにおっしゃっています。
「空きスペースに製造装置を入れて、生産能力を増強する。」

しかし、製造装置の納期が従来より半年ほど延びているといいます。
アイヤー副社長は次のようにおっしゃっています。
「製造装置の納期が遅れる要因の一つに中国からの旺盛な需要がある。」
「中国は半導体産業を育成する決意だ。」
「巨費を投じて製造装置を大量購入している。」

中国は2014年に国家半導体ファンドを設立、これまでに約5.8兆円を投じ、半導体の自給率引き上げを図っています。
今年から来年にかけて世界の29ヵ所で大規模な半導体工場の建設が始まる予定ですが、中国は最多となっています。
なお、各国の計画数は以下の通りです。(出展:SEMI)

中国本土  8
台湾    8
米州    6
欧州・中東 3
日本    2
韓国    2

このような中国の動きに対抗すべく、アメリカ議会上院は6月、自国の半導体産業に約5.7兆円を通す法案を可決しました。
国を挙げた動きの中でひと際注目を集める半導体製造会社がミネソタ州ブルーミントンにある、アメリカ資本100%のスカイウォーター・テクノロジーです。
この会社のトップ、トーマス・ソンダーマンCEOは今年4月にナスダック市場への上場を果たしました。
ソンダーマンさんは次のようにおっしゃっています。
「パンデミックが起きたことで半導体を国内で生産する大切さを誰もが認識した。」
「国防総省は重要な半導体部品をアメリカ製にすることを望んでいる。」

スカイウォーターはアメリカ資本の会社であることを前面に打ち出し、軍事向けの半導体を生産、今年に入り、フロリダ州で第2工場を取得するなど、大規模な投資を続けています。
ソンダーマンさんは次のようにおっしゃっています。
「ものづくりを全て海外に依存してはならない。」
「偉大な会社、いや偉大な国家はモノを製造する。」

解説キャスターで日本経済新聞論説主幹の原田亮介さんは次のようにおっしゃっています。
「(海外に依存してはいけないという危機感が伝わってくるが、なぜここまで半導体の自国生産を強化しようとしているのかという問いに対して、)最大の半導体トップ企業は台湾のTSMCという会社なんです。」
「台湾は(中国本土との間で)台湾海峡の緊張がある。」
「もし万が一、何かあった時にTSMCから半導体が全く入ってこないかもしれない。」
「で、トランプ政権の時から話しかけて、今度アメリカに(120億ドルで)工場を建設することになりましたと。」
「(ということは、台湾有事をアメリカは意識しているということなのかという問いに対して、)そうですね。」
「それでTSMCだけじゃ足りないので、第2位のサムスン電子にアメリカ本土に来てもらうということで170億ドルの工場建設、5月に米韓の首脳会談があったんですが最大のテーマがこのサムスン電子の工場建設だったと言われていますね。」
「更に老舗のインテルが200億ドルでアリゾナに工場を建設するということで、これだけの規模の投資をアメリカ国内に呼び込んだというわけですね。」
「で、補助金520億ドルをこういう工場の建設に出そうという動きになっていますね。」
「(一気に動き出している中で、日本の姿がないというのはなぜなのかという問いに対して、)日本は今最先端の技術を持つ企業が中々ないということで、経済産業省はTSMCに日本にも工場を作って欲しいと言っているんです。」
「それがうまくいかないと日本にある関連企業もアメリカに行っちゃうかもしれないということはちょっと心配ですね。」

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

番組の内容も参考にして世界的な半導体不足の原因、半導体不足によるリスク、およびリスク対応策について以下にまとめてみました。

(世界的な半導体不足の原因)
・半導体の確保を海外に依存している割合が多い
・コロナ禍により世界的にサプライチェーンに影響が出ている
・自動車業界だけでも半導体不足の影響で無視出来ないほどの減産をもたらしている

(半導体不足によるリスク)
・半導体不足の影響は軍事的な安全保障など様々な分野にも影響をもたらしている
・各国は半導体の自給率引き上げを図り、半導体製造装置の需要が増え、納期が従来より半年ほど延びているが、こうした傾向は当面増々強まると見込まれる
・半導体の確保が不十分な状態が続くと見込まれると、自動車メーカーなど半導体に依存している割合の高い企業は海外に移転してしまうリスクが生じる

(半導体不足のリスク対応策)
・半導体の生産における必須の原料やパーツを他国に依存しないサプライチェーンの構築
・半導体の自給自足率の引き上げを狙いとした半導体製造メーカーによる生産総量の拡大

なお、経済安全保障については、プロジェクト管理と日常生活 No.713 『日本企業にも必要な経済安全保障 その1 民主主義陣営の国々で進みつつある経済安全保障対策!』、およびプロジェクト管理と日常生活 No.714 『日本企業にも必要な経済安全保障 その2 セキュリティ・クリアランス(SC)」への取り組み!』などでもお伝えしてきましたが、今回ご紹介した半導体不足による自動車業界への影響は最も象徴的な事例と言えます。
そして、その根本的な要因は以下の2つと考えられます。
・中国による国内での“まず中国共産党ありき”の政策、および覇権主義の国際的な展開
・コロナ禍や地球温暖化による自然災害の及ぼすサプライチェーンへの影響

ちなみに、我が家でも先日トイレの買い替えをしましたが、コロナ禍の影響で生産国の生産能力の激減により商品によっては3ヵ月待ちと言われ、あらためてコロナ禍の影響の大きさを実感しました。

ということで、長期的な視点に立った経済安全保障は国家の喫緊のリスク対応策と言えるのです。
勿論、台湾有事を想定した国防対策も国家的に重要なリスク対応策です。

 
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2021年11月26日
アイデアよもやま話 No.5123 グレタさんが教えてくれた世の中を変える革命の取り組み方!
11月6日(土)付けネット記事(こちらを参照)で地球温暖化阻止に向けたグレタ・トゥンベリさんの取り組みについて取り上げていたのでその一部をご紹介します。
なお、日付は全て記事掲載時のものです。

国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が開催されているイギリス北部グラスゴーで11月5日、地球温暖化対策の強化を求めるデモが行われ、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(18)が参加した。グレタさんは演説で「COP26が失敗だということは周知の事実だ」と批判した。

グレタさんはCOPについて「(各国の)リーダーたちが美しいスピーチをしたり、派手な目標を発表したりするPRイベントになった」と指摘。「彼らは私たちの叫びを無視することはできない」と語り掛けると、聴衆から歓声が上がった。
主催者の発表で、デモには約2万5000人が参加。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

トゥンベリさんの活動、およびその世界的な影響についてはこれまでプロジェクト管理と日常生活 No.611 『私たちが思っているよりも緊迫化している地球温暖化リスク その1 16歳の少女の訴えが世界を動かす!?』プロジェクト管理と日常生活 No.622 『”世界平和”という一点だけでつながる世界的な国民運動の必要性』などで何度となくお伝えしてきました。
トゥンベリさんがたった一人で地球温暖化阻止に向けて始めた活動が今や世界的に認知され、若者を中心に世界中の多くの人たちを巻き込んで大きな流れを作った功績はとても大きいと思います。
そして、トゥンベリさんの活動は、今や国民運動の世界的な高まりは世界の指導者たちにも影響を及ぼすことが出来るのではという期待を実感出来るほどに成長しているのです。
まさに“静かなる革命”の実現可能性を示しているのです。

そして、その活動指針として以下の2つがあります。
・ある目標を達成するうえで、自分(、あるいは自分たち)に何が出来るか、自分で考えて具体的な解決策を実行に移す
・世界的な連帯で最大限の効果を上げる

なお、現在、以下の3つが世界的な最重要課題となっています。
・世界平和の維持
・自由、人権の尊重
・“持続可能な社会”の実現

この3つの課題解決に向けて、以下の活動の世界規模での展開の必要性を私は実感しています。
1.正確な状況の把握が可能な環境の整備
2.デモ
3.不買運動
4.クラウドファンディング
5.覇権主義国の標的に遭った国への様々なかたちでの支援

以下はそれぞれの項目の補足です。
1. 正確な状況の把握が可能な環境の整備
フェイクニュースの拡散を阻止する取り組みの世界展開(フェイクニュースは人々の判断を狂わす)
2. デモ
上記の課題解決を阻止する国を標的とした世界規模のデモの定期的な開催
3. 不買運動
上記の課題解決を阻止する国を標的とした不買運動
4.クラウドファンディングの活用
  上記の課題解決に大きく貢献出来る可能性のある商品の開発メーカーへのクラウドファンディング参加による資金的な支援
5.覇権主義国の標的に遭った国への様々なかたちでの支援
以下のような中国による理不尽な行為
・中国からパイナップルの輸入禁止をされた台湾に対する支援
・中国からワインなどの輸入制限をされたオーストラリアに対する支援(参照:プロジェクト管理と日常生活 No.688 『オーストラリアへの経済制裁に見る中国の脅威とその対応策!』

ということで、トゥンベリさんの活動から連想された、実行性のある市民革命への取り組み方(案)をまとめてみました。
こうした取り組みを継続的に進めれば、3つの課題は解決出来るのです。
中国の覇権主義阻止も例外ではありません。

 
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2021年11月25日
アイデアよもやま話 No.5122 コンビニでの処方薬受け取りにファミマも参入!
8月5日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でコンビニでの処方薬の受け取りサービスについて取り上げていたのでご紹介します。 

コンビニエンスストア(コンビニ)のファミリーマート(ファミマ)に設置されたのは処方箋が必要な薬を24時間受け取れる専用ボックスです。
最短で当日の受け渡しが出来るところが最大の特徴だといいます。

ファミリーマート としまエコミューゼタウン店(東京・豊島区)など都内の8店舗が8月6日に始める処方薬の受け取りサービス「ファミマシー」の実証実験、身分証明書を提示するなど、オペレーターの指示に従っていくと、専用ボックスの扉が開き、受け取れる仕組みです。

ライバルとの違いについて、ファミリーマート 新規事業開発本部のマネージャー、佐藤玲さんは次のようにおっしゃっています。
「最短で即日で受け渡しが出来るのは一つの特徴だと思っています。」

ファミマが提携している薬局はオンライン薬局を運営するベンチャー企業の株式会社ミナカラ(minacolor inc.)です。
ミナカラは処方薬の配送をセイノーホールディングス傘下の運送会社に委託していて、スピードアップを実現したといいます。

利用の仕方は以下の通りです。
まず診察を受けた病院で医師の処方箋をミナカラにファックスしてもらいます。
次にミナカラの行っているオンラインの服薬指導を受けるとファミマの専用ボックスで薬を受け取れる仕組みです。
薬は宅配で受け取ることも出来ますが、コンビニで受け取るメリットについて、佐藤さんは次のようにおっしゃっています。
「ご自分の好きな時に受け取れるという利点があります。」
「もう一つはプライベートというか、同居人の方に病気のことをあまり詳しくお伝えしていないとかがコンビニで受け取れるのは一つの利点だと思っています。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

以前にもお伝えしたように、コンビニエンスストアと言えば、その名の示すように便利なお店で、食品から始まって様々な商品を扱うようになり、銀行のATMなどのサービスまで展開してきました。
ですから、今やコンビニは私たちの暮らしに無くてはならない存在になっています。
そのコンビニが更に処方薬の受け取りサービスまで取り扱うというのです。

今回ご紹介したように、ファミマの一部の店舗では処方箋が必要な薬を24時間受け取れる専用ボックスを設置し、8月6日から実証実験が始まったというのです。
しかも最短で当日の受け渡しが出来るといいます。

またこのサービスの展開にあたってファミマが提携しているのはオンライン薬局を運営するベンチャー企業の株式会社ミナカラで、ミナカラは処方薬の配送をセイノーホールディングス傘下の運送会社に委託しているといいます。

さて、ここで気になるのはこのサービスの利用料ですが、病院に行って診察を受け、処方箋を受け取り、病院の最寄りの薬局に行って薬を受け取って帰宅するまでの時間を考えると、それなりの利用料で済めば、とても便利なサービスだと思います。

ちなみに、私の関連事例を以下にご紹介します。
現在、私は実家で一人暮らしの父の介護のため、毎週帰省しています。
そして、以前、父の服用する薬を受け取るためだけに父を連れて通院し、受診していましたが、そのうちコロナ禍の影響もあり、私だけが病院に行き、処方箋を受け取り、そのまま薬局に行って薬を受け取るようになりました。
その後しばらくして、ケアマネージャーから、病院と提携関係にある訪問介護支援センターに薬を注文すれば、毎週1回実家を訪問してくれるマッサージ師が代わりに持参していただけると教えてくれました。
ですから、今では私が事前に電話で訪問介護支援センターに薬を注文するだけで週単位で父は薬を受け取ることが出来るようになっています。

父のケースは訪問介護支援センター経由で薬を受け取ることが出来ますが、今回ご紹介した処方薬も以下のようなプロセスで自宅、あるいは最寄りのコンビニなどで受け取れるサービスが望ましいと思いました。
・電話や専用アプリを介して患者やその家族がが病院に薬を出してくれるように依頼する
・病院は薬の処方箋を作成し、専用アプリを介して提携している薬局にその旨伝える
・薬局は処方箋に基いて処方薬を用意し、その旨患者にアプリを介して連絡する。
・アプリを介して連絡を受けた患者、あるいはその家族は自宅、あるいはコンビニなど、あらかじめ指定しておいた方法で薬を受け取る
・支払いは電子決済を利用する

さて、こうしてまとめてみると、今回ご紹介した専用アプリ「ファミマシー」も現状に合わせた中途半端なシステムと言えます。

これまでDX(デジタルトランスフォーメーション)の重要性について何度となく繰り返しお伝えしてきましたが、DXは従来のプロセスを前提にした改善では中途半端で終わってしまうのです。
DXは過去のしがらみから解放された自由な発想であるべきプロセスをあれこれ考えて、それを大前提で取り組まなければデジタル化の最大の恩恵を受けることは出来ないのです。
ですから、これからの時代はどの業界も“DXを制する企業がビジネスを制する”と認識し、真剣に取り組むことが求められているのです。
また、これまでデジタル化に積極的に取り組んでこなかった企業、あるいは競争力のなかった企業ほどDXは競争力を高める絶好のチャンスとなります。

 
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2021年11月24日
アイデアよもやま話 No.5121 金融で「環境改善」が進む!?
7月28日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で金融による環境改善について取り上げていたのでご紹介します。 

ヤフーやラインなどを傘下に持つZホールディングスが新たな債権を7月28日に発行しました。
その名も「グリーンボンド」、「環境債」とも言われ、環境対策に使い道を限定した債権なのですが、なぜ今IT大手がグリーンボンドを発行したのでしょうか。
今回のグリーンボンドの額は200億円に及びます。
Zホールディングスの坂上亮介最高財務責任者は次のようにおっしゃっています。
「グリーンボンドへの投資家の関心度は非常に高かったです。」
「当社にとってみても投資家層の拡大にも今回つながったのかなと思っていると。」

今回、65の企業や大学から投資を得られました。
環境への意識の高まりでグリーンボンドを発行する動きは世界的に広がっています。
他の債権と比べて金利が低くても買い手が見つかることなどから日本でも発行総額は初めて1兆円を超えました。
今回グリーンボンドを選んだ理由について、坂上さんは次のようにおっしゃっています。
「インターネット企業としての電力消費の最大はデータセンターなんですね。」

環境対策として重要視したのは電力消費です。
子会社のヤフーでは消費電力の95%がデータセンターで使われています。
Zホールディングスは今回調達した資金を省エネ対応のデータセンターの建設に使う他、子会社のヤフーで使う電力を2023年度には100%再生可能エネルギーで賄えるようにします。
坂上さんは次のようにおっしゃっています。
「この先、いろんな企業が再生可能エネルギーを調達することは容易に想像出来ますので、そういう意味でも当社としてはとにかく先に早くやることが大事だと感じています。」

一方で、このグリーンボンドで既に課題も出てきています。
日本取引所グループの清田瞭CEOは次のようにおっしゃっています。
「(集めた資金を)本当にグリーンに使っているかどうかを含めて認証する制度を入れるべきではないかという観点もあって、・・・」

こうした状況に東京証券取引所は金融庁とともに第三者機関が資金の使い道をチェックするなど、グリーンボンド市場の整備に向けた検討を行っています。
こうした状況について、解説キャスターで日本経済新聞論説主幹の原田亮介さんは次のようにおっしゃっています。
「(グリーンボンドは)金融を道具にして地球環境を改善する試みの一つなんですね。」
「で、企業はグリーンボンドを発行して年金基金などの投資家からお金を調達して再生可能エネルギー事業や新技術開発(、すなわち環境改善事業)に使うということなんです。」
「で、日本は欧米に比べると5年くらいこの分野の取り組みに遅れたと言われていたのがようやくかたちになってきたという感じです。」
「(メリットがあるからこそ広がりのある需要も出てくるということなのではという指摘に対して、)はい。」
「特に欧米の投資家は年金などの運用方針で環境を非常に重視するということになっていると。」
「そうすると、環境にお金を使う企業の社債は大変投資が集まる。」
「そうすると、金利が安くなってコストも安くお金を調達出来るということなんです。」
「(環境を使ってマネーの流れをつくるということだと思うが、)環境にまつわる新技術というのは例えば水素など沢山あるが、」日本政府は先日2兆円規模のファンドを10年間でイノベーションに充てるということを言っている。」
「その時に重点分野、例えば水素だとか蓄電池だとか、そういうものを方向を示して民間のお金の呼び水にしようとしています。」
「(道筋をつけてあげるということかという問いに対して、)そうですね。」
「(ただ、国ということに関していうと、アメリカやヨーロッパなどはもっともっと進んでいるということについて、)バイデン政権は200兆円、EUは100兆円という数字になっているのですけど、そうすると日本は民間のお金の呼び水としても2兆円をうまく使って、民間は更にタッグを組んでより効率的に開発をすると。」
「それによってグリーンボンドの市場が更に膨らんでいくということを期待したいですね。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

これまで何度となくお伝えしてきたように、地球温暖化対策として“持続可能な社会”の実現、およびそのための指針として“SDGs”(参照:No.4578 ちょっと一休み その710 『日本も国家としてSDGsに真剣に取り組むべき!』)が今や世界各国や世界中の企業から取り組むべき重要事項として認識されつつあります。

今回ご紹介した、環境対策に使い道を限定したグリーンボンドはまさに“SDGs”に関する金融業界の取り組みの一環と言えます。
また投資家の関心度も非常に高くなっているので、今後とも投資家層の拡大が期待でき、こうしたビジネスの拡大が見込まれます。

Zホールディングスが7月28日に発行した新たなグリーンボンドでも65の企業や大学から投資を得られましたが、他の債権と比べて金利が低くても買い手が見つかることなどから日本でも発行総額は初めて1兆円を超えました。
なお、Zホールディングスが今回グリーンボンドを選んだ理由は、インターネット企業としての電力消費の最大はデータセンターということで、今回調達した資金を省エネ対応のデータセンターの建設に使いたいといいます。
ですから、単なる債権の発行ということではなく自らの省エネ対策に直結する、とても理にかなった取り組みだと思います。

一方で、このグリーンボンドで既に課題も出てきています。
集めた資金を本当にグリーンに使っているかどうかを含めて認証する制度導入の必要性です。
こうした状況に東京証券取引所は金融庁とともに第三者機関が資金の使い道をチェックするなど、グリーンボンド市場の整備に向けた検討を行っています。

また、日本は欧米に比べると5年くらいこの分野の取り組みに遅れたと言います。
その背景には、日本の政府、および企業に欧米に比べて相対的な地球温暖化の進行に対する危機感の無さがあると思います。
更にその裏にはやはり相対的に日本国民の危機感の無さがあると思います。
というのは、国民の強い意志を政府も企業も無視出来ないからです。
報道で知る限り、少なくともヨーロッパの国民は総じて環境問題に強い関心を持っていると思います。
ですから、金利が安くとも環境にお金を使う企業の社債は大変投資が集まることにつながっているのです。
こうした金融界の取り組みは地球温暖化阻止に向けて資金面から好循環をもたらすと期待出来ます。

なお、日本政府は2兆円規模のファンドを10年間でイノベーションに充てるといいますが、バイデン政権は200兆円、EUは100兆円を計画していますから、規模的に見て桁が違い、見劣りしてしまいます。
ファンドの規模はともかく、どのように持続可能な社会の実現に向けて、効率的、かつ効果的に取り組んでいくのかそのグランドデザインが最重要です。
是非、岸田総理にはリーダーシップを発揮していただき、日本という国を新しい、世界に誇るべき国に蘇らせていただきたいと思います。
やはり、停滞している国を蘇らせるには国の強力なリーダーシップが不可欠なのです。

 
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2021年11月23日
アイデアよもやま話 No.5120 国内初量子コンピューターが始動!
スパコン(スーパーコンピューター)についてはアイデアよもやま話 No.4703 誇るべきスパコン世界一の「富岳」アイデアよもやま話 No.4954 世界No1スパコン「富岳」の実力!などでお伝えしてきました。
また、スパコンの更に上を行く量子コンピューターについてもアイデアよもやま話 No.3883 新型量子コンピューターの国産機登場!などでお伝えしてきました。
そうした中、7月27日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で国内初で始動の量子コンピューターについて取り上げていたのでご紹介します。 

日本IBMと東京大学が7月27日に量子コンピューターを国内で稼働させました。
この量子コンピューターの計算能力は桁違いで、スパコンでは1万年かかるとされる問題を3分20秒で解いたという事例もあります。
量子コンピューターの登場で私たちの生活、そして経済はどう変わっていくのでしょうか。

東京大学の藤井輝夫総長は次のようにおっしゃっています。
「(量子コンピューターは)手掛けることが難しかった未踏の問題を解決出来る可能性を秘めております。」

7月27日、稼働を始めた量子コンピューター「IBM Quantumu Systemo One」はアメリカのIBMが開発したもので、商業利用されるのは日本で初めてです。
従来のコンピューターは「0」と「1」の組み合わせで情報を処理するのに対し、量子コンピューターで使う量子には「0」でもあり「1」でもあるという特殊な状態があり、それを利用してまとめて計算出来ます。
イメージとしては4桁のカギの番号を特定する場合、従来のコンピューターでは最大1万通りを試す必要がありますが、量子コンピューターでは瞬時に特定出来てしまうといいます。

では量子コンピューターは私たちの生活にどんな変化をもたらすのでしょうか。
IBMが量子コンピューターを設置するかわさき新産業創造センターを番組が訪問しました。
日本IBMの技術部門のトップ、森本典繁常務執行役員は次のようにおっしゃっています。
「(量子コンピューターの処理速度について、)ざっくり言って1万倍、10万倍、100万倍、こういったような単位で計算が速くなったり、効率化出来る可能性がある分野があります。」
「(今回発表されたのは様々な分野で利用出来る「量子ゲート型」ですが、そんな分野での活用を見込んでいるのかについて、)材料や物性の研究開発、創薬、バイオ、そしてエネルギー、こういったエリアに応用が期待されている。」
「今のスパコンでは出来ないくらいの超越したレベルの成果を出す必要があるんですね。」
「一番早く効果が表れる分野では2〜3年の間に一つぐらいはそういう分野が出てくるということを我々は期待しています。」

この量子コンピューターはトヨタ自動車、日立製作所など12社が参加する産学の協議会が主体となって利用されます。
この量子コンピューターを使って研究開発を始める一つが化学メーカーのJSR株式会社(川崎市川崎区)です。
JSRは半導体に不可欠な「フォトレジスト」という材料の他、液晶ディスプレーの材料などを手掛けています。
新たな商品の開発には原料の候補となる多くの物質から適切な物資を見つけるのに実験を繰り返す必要があり、年単位の時間がかかることもあります。
JSRの永井智樹さんは次のようにおっしゃっています。
「量子コンピューターに期待するところは大きいです。」
「実用化された暁には材料開発の速度が飛躍的に上がると期待しています。」

こうした実際の実験に至る前に無数の組み合わせのシミュレーションが必要で、通常のパソコンを使っています。
量子コンピューターを使うと研究開発期間が短縮され、コストの削減にもつながるといいます。
永井さんは次のようにおっしゃっています。
「半導体とかディスプレーの材料は非常に商品のライフサイクルも短く、材料開発に要する時間は非常に限られたものになっております。」
「(量子コンピューターの実用化で)早くいいものをお客様に届けることが出来ると考えております。」

医薬品や様々な電子機器に使われる半導体の材料の開発などで量子コンピューターをいかに使いこなせるか、今後の企業の競争力を左右しそうです。

材料開発、創薬、バイオ、エネルギーといった様々な分野での応用が期待されている量子コンピューターですが、こうした状況について解説キャスターで日本経済新聞 編集委員の滝田洋一さんは次のようにおっしゃっています。
「将来性が大変有望なんですが、ただ現状、日本を取り巻く国際環境を考えると、AIもそうですけども量子コンピューターは米中の先端技術競争が非常に激化しているわけですね。」
「そこでグーグルの元CEOのエリック・シュミットさんなんですけども、最近日本経済新聞のインタビューに答えて、中国に対する警戒感を露わにしてるんですね。」
「(GAFAの元トップから見ても中国はかなり肉薄してきているのかという問いに対して、」その危機感は非常に強いです。」
「今、シュミットさんはどういう仕事をしているかというと、アメリカの人工知能国家安全保障委員会の仕事(委員長)をやっており、官民の重要な仕事なんですけども、そこで報告書を出しているんです。」
「(この報告書で)何を言っているのかと、「先端技術の主導権を中国に奪われてしまう恐れがあるんだ、アメリカの安全保障を脅かすんだと」ストレートに言っているわけです。」
「(そうした中、今回、量子コンピューターを開発したIBMの現地法人、日本IBMは東大と組んだわけですが、そこにはどういう意味があるのかという問いに対して、」はっきりしています。」
「これも報告書で出てきますけれども、「日本の技術者・大学・政府とより緊密な協力関係を結びたい」ということを言っているわけですね。」
「その意味で日本IBMと東大、そしてもう一つ、実はドイツで稼働させているわけですね。」
「非常に戦略的な意味合いがあると思います。」
「(大変重要な分野ですから技術的安全保障、経済的な安全保障の面でも信頼のおける相手とでないとタッグが組めないということではないかという指摘に対して、)まさに表裏一体だと思います。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

それにしても今回ご紹介した、7月27日に商業利用において国内初で稼働させた量子コンピューターはスパコンでは1万年かかるとされる問題を3分20秒で解いたという事例もあるといいますから、まさにその計算能力は大幅な桁違いです。
私たちの生活にもたらす効果を以下にまとめてみました。
・これまで手掛けることが難しかった未踏の問題を解決出来る可能性を秘めている。
・材料や物性の研究開発、創薬、バイオ、そしてエネルギー、こういったエリアに応用が期待されている。
・量子コンピューターが実用化された暁には材料開発の速度が飛躍的に上がり、研究開発期間が短縮され、コストの削減にもつながる。

しかし一方で、以下のような懸念材料もあります。
AI同様に量子コンピューターは米中の先端技術競争が非常に激化しており、しかもこの分野の主導権を中国に奪われてしまう恐れがあり、アメリカや日本などの安全保障を脅かリスクがあるというのです。
こうした懸念材料を払拭する解決策として、アメリカは信頼のおける日本、およびドイツの研究機関とより緊密な協力関係を結びたいと考えているというのです。

こうしたアメリカの動きを見ても、今の中国は南シナ海における領土拡大のみならずAIや量子コンピューターといった先端技術分野においてもこれまで世界をリードしてきたアメリカにとって侮れない存在になってきつつあるのです。

注視すべきはこうした先端技術分野を制する国が世界を制し、同じく先端技術分野を制する企業がビジネスを制するということです。
ですから、日本もアメリカに“おんぶにだっこ”状態に甘んじず、アメリカや中国に対抗出来るくらいの独自開発に取り組むべきなのです。

ということで、岸田政権には是非こうした先端技術分野の研究開発への重点的な支援をしていただきたいと思います。
なお、AI、および量子コンピューターの実用化は今も世界的に終息の兆しが見えないコロナ禍用のワクチンや治療薬の開発においても多大な貢献をもたらすと見込まれるのです。
更にコロナ禍後を見すえても国の規模に関係なく、こうした先端技術分野を制する国が世界をリードしていくことが出来るのです。
そして、間違いなく日本はそうした国の候補になり得るのです。

 
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2021年11月22日
アイデアよもやま話 No.5119 100%和紙の洋服!
7月23日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で100%和紙の洋服について取り上げていたのでご紹介します。

和紙の糸はねじったり、折ったりすると柔らかくなり、体になじむ特徴があるそうです。
紙ですが、洗濯機で洗っても破れることはありません。
この和紙の洋服、着る以外にも活用方法があるのです。(8月中旬に発売予定)
開発したクレサヴァ株式会社の園部皓志社長は次のようにおっしゃっています。
「天然繊維として、土に返ることが出来ます。」
「そこから生産される野菜の栄養価が非常に豊富というデータが出ております。」

着古したこの和紙の洋服は回収して農園で畑の肥料として再利用します。
土の中のバクテリアが土を分解することで土壌が豊かになり、栄養価の高い野菜を収穫することが出来るといいます。

環境庁によると、国内で廃棄される衣服の量は昨年12月から今年3月までで約50万トンもあるのです。
これが開発にきっかけになったといいます。
園部社長は次のようにおっしゃっています。
「私自身が以前ファストファッション出身でございまして、大量生産・低価格で良いものを届けるのは素晴らしいことだと私は思っております。」
「ただ、その中でもやはり廃棄物が残っている現状ではありました。
「そこをどう改善していくかが大きな大義だと思っております。」

例えば、和紙で出来た自分の洋服を庭に埋めて、そのまま野菜を作ってもいいのです。
それでも和紙は分解されるのです。
ただ、Tシャツでも2万円以上するので、結構お高めなのでしっかり着古してから土に還すといいかもしれません。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

なお、クレサヴァについてもう少し知りたくなり、ホームページを覗いてみたら以下の記述がありました。
SDGs ((持続可能な開発目標)の地球を守る為の計画「アジェンダ2030」に因んだ、つくる責任、つかう責任に貢献する循環型ビジネスモデルを築きました。

積極的にサーキュラー・エコノミー(循環型経済)を導入し、ビジネスやブランド開発に取り組みます。

ですから、今や持続可能な社会の実現を目指し、サーキュラー・エコノミーを大前提で事業に取る組む企業が現れているのです。

そもそも和紙で洋服が作れるというアイデアが奇想天外ですが、番組を通して和紙の糸の特徴を以下にまとめてみました。
・和紙の糸はねじったり、折ったりすると柔らかくなり、体になじむ。
・和紙の服は洗濯機で洗っても破れることはない。
・着古した和紙の洋服は回収し、農園で畑の肥料として再利用出来る。
・ただし、Tシャツでも2万円以上ととても高価である。

なお、クレサヴァのホームページには和紙の糸の力について以下の記述があります。
・調湿機能
紙の呼吸により湿度を保ち、蒸れを防ぎ快適な状態を維持します。
・保温性
  熱伝導性と繊維の絡み合った層により高い保温性を実現。
・耐久性
  洋紙は100年、和紙は1000年と言われるほど保存性は高く耐久性があります。
・抗菌・消臭効果
  繊維がフィルターとなり埃や花粉菌などを吸着。消臭効果も。
・紫外線
赤外線カット
絡み合った繊維により光を乱反射
・軽量
  他の繊維と比べ、非常に軽い素材。
快適な着心地を実現。

こうしてまとめてみると、和紙はとても環境に優しい素材と言えます。
また、和紙で作られた洋服は体になじむといいます。
しかし、とても高価であるという大きな課題があります。
Tシャツでも2万円以上するのですから、スーツであれば10万円前後はすると思われます。

ということで、何とか技術力で少しでも従来の洋服並みの価格まで下げていただきたいと思います。
そうすれば、今や世界中がSDGs(参照:No.4578 ちょっと一休み その710 『日本も国家としてSDGsに真剣に取り組むべき!』)に則った持続可能な社会に向けて取り組んでいますから、世界中からの引き合いが期待出来ます。
その結果、持続可能な衣類による社会が実現出来るのです。

 
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2021年11月21日
No.5118 ちょっと一休み その801 『人類を地球の悪玉ウイルスから善玉ウイルスへと転換させることの必要性』
アイデアよもやま話 No.5113 iPS細胞関連研究の最前線 ー その1 iPS細胞を使った日本発のコロナ治療薬の開発!で山中教授の研究に対する想いに触れて、半世紀以上にわたりウイルス研究と感染症対策に取り組んできた、日本を代表するウイルス学者で東京大学名誉教授の山内一也さんのたどり着いたウイルス研究の成果の一端を思い出しました。(参照:No.4998 ちょっと一休み その781 『人類とウイルスの関係は敵対と共生!?』
以下にその骨子とも言える内容をまとめてみました。
・海は地球上で最大のウイルス貯蔵庫であることが認識され、我々の体にも腸内細菌や皮膚常在菌などに寄生する膨大な数のウイルスが存在する。つまり、我々はウイルスに囲まれ、ウイルスとともに生きているのである。
・ウイルスの自然宿主ではウイルスは共存を図っている。
・西ナイル熱、SARS,鳥インフルエンザのようなキラーウイルスと呼ばれる悪玉ウイルスの側面は人間が作り出した現在社会のみで起きているものである。
・ウイルスは長い間、コロナウイルスに例えていえば、コウモリという宿主でずっと1万年からやってきているが、人に来るように仕向けているのが人間社会である。
・我々の遺伝子のヒトゲノムの4割ぐらいはウイルスで、我々自身の中でウイルスと私たち人間とは一体化しており、「ウイルスといっても病気を起こすというウイルスだけじゃないので、我々はウイルスと一緒に生きているわけである。

一口にウイルスと言っても、善玉と悪玉があり、基本的に私たち人類の体の中には膨大な数のウイルスが存在しているのです。
そして、新型コロナウイルスなどの悪玉ウイルスの側面は人間が作り出した現在社会のみで起きているという指摘はグサッと私の胸に突き刺さってきました。

以前、私は見方によっては人類は地球上の悪玉ウイルスのような存在なのではないかと思い至りました。
そのきっかけは、現在の地球温暖化の進行は人類の諸活動に起因しているというIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の指摘です。
そして、山内名誉教授は、悪玉ウイルスの側面は人間が作り出した現在社会のみで起きていると指摘しているのです。
そして、豊かさを追求し続ける人類の諸活動は今や、地球温暖化の進行により地球環境にこれまでにない負荷を与え、自らの暮らしをも脅かしつつあるのです。
また、人類は自らの諸活動に起因して悪玉ウイルスを誕生させ、その感染拡大に脅かされているのです。
ですから自業自得と言えます。
人類は、中でも各国の指導者はこうした状況をしっかりと認識し、人類を地球上の悪玉ウイルスから善玉ウイルスへと転換させることが人類の存続のために、そして地球からも求められていることを重要視すべきなのです。

 
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2021年11月20日
プロジェクト管理と日常生活 No.720 『2030年には太陽光の発電コストが最安に、しかし、課題も・・・
7月13日(火)付けネット記事(こちらを参照)で2030年には発電コストが最安になる太陽光発電について取り上げていたのでその一部をご紹介します。 

経産省が7月12日の有識者会議で示した試算では、2030年に新たな発電所を作った場合の発電コストが、事業用の太陽光で8円台前半から11円台後半、原子力は11円台後半以上などとなり、最も安いとされてきた原子力を太陽光が下回った。

太陽光パネルの費用が下がる一方で、原子力の安全対策コストが上昇したことなどを受けたものだが、天候による発電量の変動が大きい太陽光で、電力が確保できない場合のバックアップ費用などは含まれていない。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

以前から専門家の中には太陽光など再生可能エネルギー発電コストはどんどん安くなり、一方で福島第一原発事故をきっかけに原発は安全対策コストや核廃棄物の処理コストなどが膨らみ続けるという指摘がなされていました。
また、火力発電の燃料となる石炭や石油、天然ガスの可採年数もせいぜい長くても150年にも満たないと予測されています。(こちらを参照)
そうした中、経産省の有識者会議で示した試算ではいよいよ2030年には事業用の太陽光発電コストが原発コストを下回ることになったのです。

ただ、太陽光発電の普及にあたっては以下のようにいくつかの課題があります。
・発電量が天候や時間に左右され、不安定である
・太陽光パネルは巨大台風などによる暴風で吹き飛ばされ、凶器と化すリスクがある
・メガソーラーは環境破壊をもたらす

こうした課題対応策として、以下のようなアイデアがあります。
・太陽光発電の無料設置サービス利用による戸建て住宅での普及の拡大(参照:アイデアよもやま話 No.5077 転換点を迎える日本の電力事情!
・オフィスビルや工場などの施設でも設置出来る透明な太陽光発電の設置(参照:アイデアよもやま話 No.3949 画期的な透明で曲がる太陽電池!
・発電効率の良い太陽光発電の導入の普及(参照:アイデアよもやま話 No.3949 画期的な透明で曲がる太陽電池!アイデアよもやま話 No.4483 透明な太陽光発電!
・余剰電力を蓄えるバッテリーの導入
・太陽光発電パネルの設置における安全基準の見直し(風速90m程度でも絶えられるようにする)

こうしてまとめてみると、バッテリー価格がまだ高額なので、太陽光発電で発生した電力を安定的に供給するためには更に太陽光発電装置本体の価格を下げ、またバッテリー価格も下げることが求められます。
こうした中、EV(電気自動車)の普及に伴い、搭載するバッテリーを家庭用電源として使用すれば昼間の電力供給量のピークカットは可能です。
それでもそのためにはそれを可能にするための装置が必要になり、その価格も数十万円はします。

このように考えてくると、やはり夢物語のように思われますが、アイデアよもやま話 No.2025 私のイメージする究極の発電装置とは・・・の要件を満たす再生可能エネルギー発電の研究開発が必須なのです。

 
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2021年11月19日
アイデアよもやま話 No.5117 “プロセスエコノミー”が日本の伝統工芸を救う!?
7月22日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で日本の伝統工芸を救う可能性を秘めている“プロセスエコノミー”について取り上げていたのでご紹介します。

長引くコロナ禍で日本の伝統工芸が大きな危機を迎えています。
外国人を含む観光客の激減で土産物店での売り上げが大幅に減少しているためです。
そうした中、作品を売るだけではなく、作品を作るプロセスを公開して現金化する新たな仕組みが注目を集めています。

愛媛県内子町、人口約1万6000人のこの町は平安時代から続くとされる大洲和紙の生産地です。
昔ながらの手すきで作られる和紙は高級品として知られています。
和紙職人の齋藤宏之さんは金属箔を使って装飾を施すギルディングという技法をフランスで学び、大洲和紙と組み合わせたギルディング和紙を考案しました。
フランスやイタリアで展示会を行うなど、アートとして高い評価を得てきました。
しかし、齋藤さんは次のようにおっしゃっています。
「コロナがあってお店が閉まったり、外国からのお客さんが減っているというところでかなり売り上げが激減しまして、月によっては9割減なんていう月もありました。」

長引くコロナ禍で町を訪れる観光客が激減、齋藤さんの作品を販売するお店にはほとんどお客が来なくなったのです。
そうした中、齋藤さんは新たな挑戦を始めていました。
スマホで自ら製作工程を撮影、その様子があるアプリ上で配信されていました。
実は齋藤さんが使い始めたのはベンチャー企業、株式会社ワントゥテンが開発した「Enu」(エヌ)というアプリです。
澤邊芳明代表は次のようにおっしゃっています。
「作り手の皆さんも製作品は出来上がっていますけど、作るまでの思いだったり、途中の作業であったり、そういうところを伝えることでよりファンを増やすことが出来ると思っています。」

このアプリは通販機能を持つだけでなく、製作工程を公開する機能を持っているのが特徴です。
現在登録しているのは約20人の職人たち、双方向でやり取りが出来るSNS機能やストアをタップすると作っている商品が提示され、購入まで出来るeコマース機能が付いています。
参加を決めた齋藤さんは次のようにおっしゃっています。
「「和紙って何?」っておっしゃる10代、20代の子も多いので、出来れば若い層から知ってもらうのが一番だと思うんですが、双方向でのコミュニケーションで今までにない(商品の)アイデアなどが発生する可能性があると期待しています。」

有料会員のファンからの支援の代わりに会員だけにしか見せない作業風景などを配信します。
料金は100円〜99万円まで職人が設定可能で、齋藤さんも今後有料化を検討しています。

このアプリの開発に携わった歌舞伎役者の市川海老蔵さんは次のようにおっしゃっています。
「やはり日本がコロナ禍の中で伝統文化の人たちが歌舞伎をはじめ、伝統工芸も含めて大変弱体化し出している・・・」

「Enu」を開発した澤邊代表はこのプロセスを売る“プロセスエコノミー”が今後広がると見ており、次のようにおっしゃっています。
「世界のマーケットからも日本の工芸品は非常に評価を受けています。」
「だけど、ほとんどの方がものすごく高いモノづくりの思想とこだわりと技術を持っているのに、伝わっていないがために販売出来なかったり、ファンが少ないという方がいっぱいいます。」
「まずは(職人の登録を)1000人、売り上げは10億円ですね。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

長引くコロナ禍で飲食業や観光業をはじめ多くの産業が売り上げの激減で大打撃を受けてきました。
最近は全国的な感染者数の減少により、ようやく人の流れが少しずつ増え出していますが、それでもコロナ禍以前に比べればまだまだのようです。
そして、コロナ禍の危機に直面して、それぞれの企業は生き残りを賭けて様々な工夫をしてきています。
そして、外国人を含む観光客の激減で日本の伝統工芸も例外ではなく、大きな危機を迎えているのです。
そうした中、大洲和紙の生産地、愛媛県内子町で昔ながらの手すきで作られる和紙は高級品として知られておりますが、やはり売り上げの激減で大打撃を受けているのです。
そこで和紙職人の齋藤さんは打開策として、作品を売るだけではなく、作品を作るプロセスを公開して現金化する新たな仕組みを始めたのです。

その仕組みを支えるのが「Enu」(エヌ)というアプリです。
その特徴を以下にまとめてみました。
・通販機能だけでなく、製作工程を公開する機能を持っている。
・その狙いは、製作品だけでなく、作るまでの思いや製作プロセスなどを伝えることでファンを増やすことである。
・職人は和紙の製作工程を自ら撮影して、その様子をこのアプリにアップして配信することが出来る。
・双方向でやり取りが出来るSNS機能もある。
・双方向でのコミュニケーションで今までにない商品のアイデアなどが発生する可能性がある
・更に有料会員のファンからの支援の代わりに会員だけにしか見せない作業風景などを配信出来る。
・こうしたプロセスを売る“プロセスエコノミー”は今後広がる可能性を秘めている。

なお、このアプリの開発に携わった市川海老蔵さんは、コロナ禍で伝統文化の人たちが歌舞伎をはじめ、伝統工芸も含めて大変弱体化し出していると危惧されていますが、今回ご紹介した「Enu」というアプリはコロナ禍における伝統文化の救済ツールとしてだけでなく、コロナ禍後も見据えた、日本の伝統文化の良さを世界中に広め、ファンを増やし、工芸品などの売り上げを伸ばし、更には観光客として日本を訪れていただき、日本という国のファンになって帰国していただくといった流れが出来る可能性を秘めています。
更に少子高齢化が進む中、また伝統工芸などを引き継ぐ人が減少しつつある中、ファンになった外国人の中からこうした分野の後継者が出てくる可能性も秘めています。
現在、「Enu」に登録しているのは約20人の職人たちといいますが、その中から一定の成果が出てくれば、やがて登録者数が増え、「Enu」を開発した澤邊代表の見込んでいるように職人の登録者1000人、売り上げ10億円の達成も出来ると思います。

それにしても、どんな状況になってもインターネットがつながってさえいれば、コミュニケーションが取れるのですから、用途に応じたアプリを活用すればビジネスが可能になるだけでなく、伝統文化など世界中の人たちの営みを伝えて理解してもらえるのです。
ですから、インターネットは人類が生み出した発明の中でもコミュニケーション革命をもたらした画期的な発明だとあらためて思います。

 
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2021年11月18日
アイデアよもやま話 No.5116 ”非接触レジ”で客単価が2割アップ!
7月22日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で客単価が2割アップする”非接触レジ”について取り上げていたのでご紹介します。

大手スーパーではヒトやモノにほとんど接することなく買い物が出来る”非接触レジ”を使ったお客の方が客単価が約2割高いことがわかりました。

スーパーマーケットのイオンスタイル幕張新都心(千葉市美浜区)で今導入が進んでいるのが「レジゴー」というシステムです。
買い物カゴに専用のスマホをセットし、買い物をスタート、商品を手に取り、バーコードを読み取ってカゴに入れていきます。
すると、その商品名と価格、そして商品の総額がスマホに表示されます。
商品をカゴに入れた段階で計算は完了、セルフレジのQRコードを読み取れば後は支払うだけです。
店側の人手不足対策やお客が並ばなくて済むなどがメリットとして考えられていました。
しかし、導入が進むにつれて意外なデータがありました。
イオンリテールの執行役員、山本実さんは次のようにおっしゃっています。
「客単価の差が15〜20%ぐらいございます。」
「「レジゴー」の方が沢山お買い物いただいていると。」

いったいなぜなのでしょうか。
お客に聞いてみると、以下のような声がありました。
「予算を決めておいて、ここ(画面)を見ながら買うので、逆に買い過ぎなくなったかな。」

「前はすごくなんでも見るものを(カゴに)入れてたんだけど、合計金額が出ているので無駄なものは買わないようにしようかとかいうのがあるので・・・」

しかし、データでみるとこうした人は少数派だといいます。
その理由について、山本さんは次のようにおっしゃっています。
「他のところで買っている商品が全て私どもの売り場の中で“買い忘れ”なく買っていただくことで(購入する)点数が伸びていると。」

カゴの中身がスマホで見て分かるため、「節約」よりも「買い忘れ」が減った効果の方が大きかったと分析しています。
更にお客の「気分」も関係するといいます。
1週間に2度は来るという男性客は商品のバーコードを慣れた手つきで読み取ります。
そして次のようにおっしゃっています。
「面白いよ。」
「欲しいものは入れちゃいますね。」

自分でカゴに入れるのが楽しくて買ってしまう効果もあるようです。
山本さんは次のようにおっしゃっています。
「勿論、鮮度や価格も重要ですけども、それに加えてお客様の体験値や買い物の楽しさを提供する必要があると考えております。」

この“非接触マジック”とも言える“客単価”のアップ、実はスーパー以外の業種でも見られるといいます。
7月21日に東京・町田市で100店舗目をオープンした中華料理チェーン、ぎょうざの満洲、店に入るとテーブルにはQRコードが表示されています。
一部店舗では自分のスマホで注文から決済までを“非接触”で行えるモバイルオーダーを導入しているのです。
気になるお客の単価ですが、副社長の池野谷高志さんは次のようにおっしゃっています。
「(モバイルオーダーを)使っていただいた方はそうでない方と比べますと、100円ぐらい客単価が増えているということ。」

ぎょうざ定食が450円とリーズナブルな価格が売りのお店、100円は大きな単価のアップです。
ある男性客は次のようにおっしゃっています。
「店員さんに声をかけなくてもスムーズに自分の携帯からサクサクと注文が出来て、「これも頼んじゃおう」っていうのが子どもとか家族と来ると、デザートとかも頼み易い。」

店側がモバイルオーダーで更に期待を寄せるのが“お土産ぎょうざ”などのテークアウト商品です。
飲食に来たお客が食事中にお土産を買うことも出来るからです。
池野谷さんは次のようにおっしゃっています。
「一度使って頂いた方がリピートして更に利用していただける確率が高いので、コロナが収まった後でもモバイルオーダーは増えていくと思います。」
「非常にうちの大きな柱になると思います。」

コロナ禍で加速した“非接触”ですが、消費に新たな効果を生み出しているようです。
アマゾンなどのネット通販がリアルを脅かすと言われて久しいですが、こうした状況について、解説キャスターで日本経済新聞論説主幹の原田亮介さんは次のようにおっしゃっています。
「リアルをデジタルに置き換えるというのが今までの流れなんですけど、このレジを見ているとネットのショッピングモールでカゴに入れる作業をリアルに置き換えた、逆にしたんじゃないかと思いますね。」
「ネットモールだとまずカートに入れて次に決済方法を決めてそれで決済するわけですね。」
「ところが「レジゴー」だと、お店に入って例えば果物があったら、この色はどうだとか匂いはどうかなって確認をしてスキャンをする。」
「それでカートに入るわけですね。」
「それで支払いに行って無人のレジで最後はキャッシュレスでやってもいいし、現金でも払えるわけです。」
「(ですからネットショッピングとリアルの体験の融合ということなのではという指摘に対して、)そうですね。」
「カートで商品を何買ったか一覧出来るので、ゆっくり見て回れると。」
「ネットだと、時間を有効に使えるとか言いますけど、意外に探すのに時間がかかる。」
「あるいは広告がかなりストレスになったりすると。」
「例えば今、ガソリンスタンドのセルフというのは割と普通ですよね。」
「だから一般の手厚い小売サービスを見直すきっかけが、消費者が変わることで出てくるんじゃないかなと思いますね。」
「(日本の良いところでもあるが、過剰なサービスだという時もあると言われるので消費者は意外と手間を受け入れるのではという指摘に対して、)はい。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

イオンスタイル幕張新都心で今導入が進んでいる”非接触レジ”の「レジゴー」というアプリを使ったお客の方が客単価が約2割高いことはとても意外です。
そこで「レジゴー」を使うメリットとデメリットについて以下にまとめてみました。
(メリット)
・商品の購入ごとに商品名と価格、そして商品の総額がスマホに表示されるのでお客は買い過ぎをしなくて済む
・一方、購入商品が全てスマホに表示されるのでお客の“買い忘れ”が減る
・また、「レジゴー」を使うこと自体がお客の楽しみになっており、一部のお客は“買い過ぎ”の傾向も出ている
・その結果、客単価が15〜20%伸びているので店の売り上げ増に貢献している
・店側の人手不足対策や混んでいる時でも従来のレジ係によるレジにお客が並ばなくて済む

(デメリット)
・お客は商品を選んで買うたびにいちいちバーコードを読み取る必要がある

ちなみに、私がよく行くスーパーでは、やはり一部のレジで”非接触レジ”を導入していますが、「レジゴー」とは異なり、従来のように買い物を済ませた後、レジで全ての商品をお客が自分でバーコードを読み取らせています。
これでは単純にお客が従来のレジ係の肩代わりをしていることになり、何となく割り切れなさが残ってしまいます。
それでも、一部のお客は従来のレジよりも並ぶ時間が少なくなる済むことから”非接触レジ”使用しています。
ちなみに、私は一度だけこの”非接触レジ”を使いましたが、やはり自分でいちいち商品を読み込ませるのが面倒に感じ、今でも従来のレジに並んでいます。

さて、ここで思い出すのはユニクロの”非接触レジ”です。
ユニクロでは6年ほど前から画期的な取り組みを進めていたのです。
全品に無線で商品情報を読み書き出来るICタグを付け、レジでの即時精算を可能にしているのです。
要するにいちいちお客がバーコードを読み取る必要がなく、一瞬で会計を済ますことが出来ます。
そして、今では恐らく全店舗でこのシステムが導入されていると思います。(参照:アイデアよもやま話 No.3131 ようやく無人レジで即時精算が可能になる時代到来!

ちなみに、私もよくユニクロを利用しており、最初にこのシステムを利用した時は手間取り、係の人にサポートしていただきましたが、今では快適に買い物を済ますことが出来ています。

一方、中華料理チェーン、ぎょうざの満洲でも一部店舗では自分のスマホで注文から決済までを“非接触”で行えるモバイルオーダーを導入しているのですが、モバイルオーダーを使用するお客は使わないお客と比べて100円ぐらい客単価が増えているといいます。
更にこちらのお店では店員に声をかけなくても自分のスマホからテークアウト商品の注文も出来るのでリピーターになってくれる確率が高く、コロナ禍の収束後もモバイルオーダーは増えていくと見込んでいます。

ということで、まさにコロナ禍で加速した“非接触レジ”はリアル店舗での消費に新たな効果を生み出しているのです。

アマゾンなどのネット通販がリアル店舗を脅かすと言われていますが、現実にその売り上げをリアル店舗と比べれば圧倒的に勝っています。
しかし、ネット通販も良い点ばかりではありません、
解説キャスターの原田さんも指摘されているように、ネット通販だと意外に買いたい商品を探すのに時間がかかる場合があります。
更に中には粗悪品を扱う業者もあり、その判断が付きにくい場合があります。
また、こうした業者と連絡を取る手段がメールだけに限られる場合があり、面倒で泣き寝入りしてしまいがちです。
ということで、リアル店舗もネット通販に取り組みつつありますから、今やネット通販とリアル店舗とが相互に入り乱れている状態と言えます。

しかし、バーコードやICタグなどの普及により、今や従来のビジネスを見直し、DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組むことが容易な状況になっています。
今回ご紹介した事例はその一例と言えます。

さて、小売業を念頭に置いた場合において、お客の視点から見た場合の望ましい買い物の要件を以下にまとめてみました。
・ネット通販でもリアル店舗でも状況に応じて自分の買いたいものが買うことが出来る
・買いたい商品、あるいは探している商品について、必要に応じてリモートで相談出来る
・信頼のおける業者から商品を購入出来る
・必要に応じて買い物代行サービスや宅配サービスを利用することが出来る
・アフターサービスにおいても丁寧な応対が期待出来る
・会計を速やかに済ますことが出来る
・必要に応じてカードや現金などでの支払いが選択出来る
・DXの導入などでコスト削減した分の一部は値下げに反映して欲しい

なお、今回ご紹介したような事例が増えていくと働く場が縮小していくと見られています。
しかし、一方でロボットと人とが融合した“分身ロボット”によるサービスも誕生していいます。(参照:アイデアよもやま話 No.5092 ”分身ロボット”の広がる活用!
こうしたサービスはこれまで雇用の機会に恵まれなかった人たちにも働く場を提供出来るのです。
ですから、DXへの取り組み方次第で逆に雇用機会の増大を期待出来るのです。

ということで、まだまだ小売業に限らず全ての業界において改善の余地は沢山あり、先ほどの要件を徹底的に追及していけば、ベンチャー企業と言えどもアマゾンなどに対抗出来る余地があるのです。

 
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2021年11月17日
アイデアよもやま話 No.5115 iPS細胞関連研究の最前線 ー その3 若返りの研究!
7月22日(木)放送の「あさチャン」(TBSテレビ)でiPS細胞関連研究の最前線について取り上げていました。
そこで3回にわたってご紹介します。 
3回目は若返りの研究についてです。

iPS細胞でがんを治せる病気に、iPS細胞の生みの親、京都大学iPS細胞研究所の所長でもある山中伸弥教授が目指すのはがんの治療法を確立することだけではありません。
新たに挑んでいるのが、人間が避けて通れない老化メカニズムの解明、すなわちiPS細胞を使った若返りの研究です。
山中教授は次のようにおっしゃっています。
「多くの病気は細胞の老化が原因で起こっています。」
「この細胞の老化をどう食い止めるか、出来れば老化した細胞を少しでも若返らせる、そういう技術が根本的な病気の治療という意味では非常に大切だと思います。」
「僕もランナーですけれども、やっぱり毎年毎年タイムをなかなか伸ばすのが大変になってきますね。」
「これやっぱり一つの原因は心臓の筋肉が少しずつ老化していく。」
「マラソンが遅くなるぐらいはいいんですけども、心臓の老化が心不全とかそういう病気につながっていくわけですから、なんとかそれを食い止める。」
「出来たら少しでも元に戻す。」
「そういったことが出来るんじゃないかと。」
「決して不老不死とかそういうのを目指しているんじゃなくて、健康寿命を延ばしたいと。」
「日本は世界で一番長い平均寿命の長寿国ですけれども、健康寿命をみると、平均寿命より10歳くらい短いんですね。」
「で、その10年には介護や看護が必要。」
「やはりその期間を少しでも短くする。」
「そのためには細胞レベルで老化をどう防ぐか。」
「少しでも食い止めて、あわよくば若返らせる。」
「そういうことが根本的には必要になると思います。」
「(そうすると私たちが年を重ねた時に高齢化社会という概念も変わってくるのではという問いに対して、)変わると思います。」
「(これからもiPS細胞に期待しているということについて、)一生懸命頑張ります。」
「決して平たんな道ではないんですけれども、いろんな失敗を乗り越えて患者さんに技術を届けられるようにこれからも頑張っていきたいと思います。」

私たちの未来を明るく照らしてくれるiPS細胞ですが、iPS細胞の「i」だけ小文字です。
どうしてかというと、iPhoneやiMACのように広く・多く・世界中の人に役に立つようにという山中教授の想いが込められているということでした。
番組コメンテーターの堤伸輔さんは次のようにおっしゃっています。
「(山中教授は、頭はクールに、心は熱く、世のため、人のためにと常に考えている方だと思いましたが、)本当にそうですよね。」
「山中教授の研究は実は個人や企業の多くの寄付によって成り立っている部分があるんですよね。」
「日本の科学研究費が必ずしも十分ではない中で、山中さんは「フルマラソンを走って3時間30分を切ったら寄付をお願いします」みたいなことも呼びかけていらっしゃいます。」
「そうやって集めた寄付であるだけに、今回は無償でiPS細胞を世界中に提供してコロナに立ち向かう、役に立ちたい、その想いが今のインタビューからひしひしと伝ってきました。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

若返りの研究の要旨を以下にまとめてみました。
・多くの病気は細胞の老化が原因で起きている。
・細胞の老化を食い止め、更に老化した細胞を少しでも若返らせるような技術が根本的な病気の治療において非常に大切である。
・例えば心臓の老化が心不全といった病気につながっていく。
・従って細胞の老化防止が健康寿命を延ばすことにつながり、高齢化社会という概念も変わってくる。

山中教授は現在iPS細胞を使った若返りの研究にも取り組んでおられるといいますが、そのキーポイントが細胞の老化防止であるとは、なるほどという思いです。
これまでiPS細胞については治療の必要な体の特定の部位をiPS細胞によって再生させるというのが私の理解でした。
ところが細胞の老化を防ぐことが出来れば、そもそも免疫力が衰えず、病気にかかりにくくなり、従って健康状態を維持出来るのです。
ですから、一般的な治療技術というよりも病気にかかるリスクを軽減出来るリスク対応策と言えます。

ということで細胞の老化防止は究極の医療技術と言えます。
この技術がいつ実用化されるのかは分かりませんが、もし実用化されればまさに歴史的な医療革命、あるいは健康革命と言えます。
ちなみに私もその一人ですが、世界中には髪の薄毛に悩んでいる人たちが大勢おります。
しかし、こうした再生医療技術により悩み抱える多くに人たちを解放出来るようになると期待出来ます。

なお、「山中教授の研究は個人や企業の多くの寄付によって成り立っている部分があり、日本の科学研究費が必ずしも十分ではない」という番組コメンテーターの堤さんの指摘がとても気になります。
iPS細胞などの再生医療技術は間違いなく今後の医療技術の中核をなすものです。
そうした分野で最先端を走っているノーベル賞受賞者である山中教授が研究資金の確保に悩まされているという事実は政治家の業務怠慢と言われても仕方ありません。

一方、10月27日(水)付けネット記事(こちらを参照)で、安倍晋三元首相の“肝入り”の新型コロナウイルス感染症対策として、政府が全世帯や介護施設などに配布した布マスクの現状について以下のように報じています。

政府が調達した布マスクのうち、アベノマスク(全世帯向け)約400万枚、福祉施設、妊婦向け布マスク約7900万枚の計約8300万枚が配布されず、倉庫に保管されていることを認めた。保管費用は昨年8月〜今年3月で約6億円という。

国民の多くはまさか未だにアベノマスクも含め、約8300万枚もの布マスクが倉庫に保管されているとは思っていないと思います。
しかも保管費用は昨年8月〜今年3月で約6億円というのです。
こうした様々な国の無駄使いを無くし、その分だけでも再生医療関連の研究機関向けに予算を配分出来れば研究の進展は随分異なってくると思うのです。

なお、優れたiPS細胞関連の技術の中でも、コロナワクチンや治療薬関連だけでも国として世界中に無償で提供すれば、間違いなく世界中の多くの国々から日本は世界に貢献する国として注目されるようになります。
そしてこうした世界的な貢献は多くの国々と良好な関係を築き、間違いなく国家安全保障にも寄与するはずです。

 
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2021年11月16日
アイデアよもやま話 No.5114 iPS細胞関連研究の最前線 ー その2 世界初のがんワクチンの開発が加速!
7月22日(木)放送の「あさチャン」(TBSテレビ)でiPS細胞関連研究の最前線について取り上げていました。
そこで3回にわたってご紹介します。 
2回目は加速する世界初のがんワクチンの開発についてです。

1回目では「コロナと闘う時代からコロナと共存する時代へ」とお伝えしましたが、光が見えているのはコロナの治療薬だけではありません。
ワクチンでがんを治す、そんな夢のようなプロジェクトが進展するきっかけとなったのが新型コロナワクチンだったといいます。
iPS細胞の生みの親、京都大学iPS細胞研究所の所長でもある山中伸弥教授は次のようにおっしゃっています。
「今まで人類に使われたことがなかったmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンが「こんなに有効なんだ」ということが世界中で実証されたわけですから、これは非常に大きいと思います。」
「また、ワクチンというのは感染症だけでなく、今はがんに対する「予防」というよりは「治療」としてがんワクチンを使う研究も進んでいるんですが、今回のことによってがんワクチンの研究開発もかなり加速するんじゃないかなと期待しています。」

日本でも承認された新型コロナワクチンの開発メーカー、ビオンテック社が6月18日にホームページで以下の内容を公表しています。

コロナで脚光を浴びたコロナワクチンの技術を使って、次に目指しているのはがんを治すワクチンで、臨床試験の第2段階へと進み、初期段階で既に有望な結果が出ている。

山中教授は次のようにおっしゃっています。
「(iPS細胞も今、がん治療の研究に大いに役立てられていますが、)ものすごく研究が進んでいます。」
「iPS細胞から免疫系の細胞を作り出して、いろんながんを攻撃する細胞を作り出して、それを患者さん(の体内)に戻してがんをやっつけてもらうと。」
「一部もう臨床試験に入っている研究もありますので、少しずつですが、もう始まっています。」
「がんは日本だけでも国民の2人に1人、言ってみたら将来、私か夏目さん(番組MC)か、どっちかはがんになるということです。」
「夏目さんがもし将来がんになったとしたら、その時には絶対間に合うようなスピードで、多くの人が一生懸命研究をしています。」
「(それは10年、20年よりもっと早いスピードの可能性があるということなのかという問いに対して、)なかなか予想は出来ないんですけれども、ただもう数年後に今言ったような治療法が実用化されても全然不思議ではないと思っています。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組の要旨を以下にまとめてみました。
・ワクチンでがんを治す、そんな夢のようなプロジェクトが進展するきっかけとなったのが新型コロナワクチンだった。
・今まで人類に使われたことがなかったmRNAワクチンの有効性が世界中で実証されたことにより、がんワクチンの研究開発もかなり加速すると期待出来る。
・コロナで脚光を浴びたコロナワクチンの技術を使ったがんを治すワクチンは臨床試験の第2段階へと進み、初期段階で既に有望な結果が出ている。
・iPS細胞も今、がん治療の研究に大いに役立てられており、ものすごく研究が進んでいる。
・具体的にはiPS細胞から免疫系の細胞を作り出して、いろんながんに対峙する細胞を作り出し、それを患者の体内に戻してがんを攻撃してもらうという方法で、既に一部は臨床試験に入っている研究もある。
・日本だけでも国民の2人に1人ががんにかかっているが、数年後にはがんワクチンによる治療法が実用化される可能性がある。

それにしても数年後にはがんワクチンによる治療法が実用化されるかもしれないというのはがん治療技術として大変な朗報と言えます。
なお、mRNAについて、また数年以内にがんワクチンが開発される見込みについてはアイデアよもやま話 No.5011 数年以内にガンのワクチンが開発される!?でお伝えしました、
このがんワクチンによって、世界中でどれだけ多くのがん患者の命が救われるでしょうか。
まさに世紀の大発見です。
そして、iPS細胞もがん治療の研究に大いに役立てられているのです。

さて、ワクチンについて、またmRNAについてとても分かり易く伝えているネット記事(こちらを参照)を見つけたので以下にその一部をご紹介します。

そもそもワクチンとは、悪いウイルスが体に入ってきたら、免疫システムがそれを認識してやっつけることができるように、やっつける相手を免疫システムに事前に教える薬だ。

そのために、従来は病原性を弱めたウイルス(生ワクチン)や、ウイルスを構成するタンパク質を精製したもの(組み換えタンパク質ワクチン)が使われてきた。

mRNAワクチンは、ウイルスタンパク質そのものではなく、それを組み立てる設計図を体内に届けて、自分でウイルスタンパク質を作ってもらう仕組みを取る。この設計図がmRNAと呼ばれる遺伝物質で、上腕に注射されると筋肉細胞がそれを「翻訳」して、ウイルスタンパク質を作る。このプロセスは注射後24〜48時間に最も活発になるという。

この設計図は、ウイルスの特徴的な部分しかカバーしていないから、それによって組み立てられたタンパク質は、本物の新型コロナウイルスがどんなものかを免疫システムに大まかに教えるだけで、感染症の症状を引き起こすことはない。また、mRNAは構造的にすぐに分解されてしまうため、注射された人の遺伝子に組み込まれることもない。

その一方で、新型コロナウイルスについて重要情報を得た免疫システムは、強力な抗体づくりに着手して、実際のウイルスが入ってきたとき、発症や重症化を防ぐ。

以上、ネット記事の一部をご紹介してきました。

こうして見てくると、mRNAもiPS細胞に負けず劣らず世紀の大発見とも言える医療技術のインフラとも言える素晴らしい発見だと思います。
そして、mRNAワクチンによって、世界中の多くの人たちが新型コロナウイルスに感染しても軽症で済んだり、不幸にして亡くなることも回避出来ているのです。
こうしたことからiPS細胞とmRNAという2つの技術は今後も医療の様々な分野で大いに活躍が期待出来るのです。

 
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2021年11月15日
アイデアよもやま話 No.5113 iPS細胞関連研究の最前線 ー その1 iPS細胞を使った日本発のコロナ治療薬の開発!
7月22日(木)放送の「あさチャン」(TBSテレビ)でiPS細胞関連研究の最前線について取り上げていました。
そこで3回にわたってご紹介します。 
1回目はiPS細胞を使った日本発のコロナ治療薬の開発についてです。

コロナを治す薬は今どこまで研究が進んでいるのでしょうか。
京都大学ウイルス・再生医科学研究所と共同開発している藤田医科大学、治療薬のカギを握っていたのは京都大学iPS細胞研究所の所長でもある山中伸弥教授の発見したiPS細胞でした。
京都大学ウイルス・再生医科学研究所の河本宏副所長は次のようにおっしゃっています。
「iPS細胞を材料にして、そこから再生したキラーT細胞を新型コロナウイルスの治療薬として使おうということを考えています。」
「キラーT細胞というのはウイルス感染細胞を殺すためにいる細胞なんです。」
「最終的には(コロナを)治してしまう切り札となる細胞なんですね。」

緑色に光るのが人が誰でも持っているキラーT細胞です。
悪性の細胞にへばりつくとくっつかれた細胞が赤色に変わります。
これがその細胞が死にかけている証拠です。
キラーT細胞は新型コロナウイルスに感染した細胞を探し出して破壊する力を持っているのです。

この治療薬の作り方ですが、まず新型コロナウイルスから回復した感染者からキラーT細胞を取り出します。
これをiPS細胞で人工的に増やして患者に点滴液として投与することを目指しています。
3年後に実用化を目指すといいます。
河本副所長は次のようにおっしゃっています。
「人類にとってこんな大事なキラーT細胞がiPS細胞から作れるというのは、これは使わない手はないというような、キラーT細胞療法というのが(コロナ治療薬の)一つの大きな一画を占めるようになると確信しております。」

また山中教授は次のようにおっしゃっています。
「(無限の可能性を秘めているiPS細胞について、)(コロナに)感染して回復した人の血液をいただいて、そこからiPS細胞を作っています。」
「僕たちだけでは出来ることは限られていますから、世界中の方に無償で提供していますので。」
「普通、研究というのは競争なのですけれども、新型コロナウイルスに対しては競争というよりは協力が一番大切ですので、それぞれの研究者が得意分野で貢献して、みんなが力を合わせると一人では出来ないようなスピードで、一人では出来ないようなブレイクスルー(突破口)が出来ると思いますので。」
「(ワクチン、そして治療薬が確立されれば、新型コロナウイルスと私たちとの付き合い方はどのように変わっていくのかという問いに対して、)今までは「ウイルスと闘う」という感じが強かったのですが、ワクチン・治療薬が揃ってくると、ある意味「(コロナと)共存」と言いますか、そういうふうに考え方を変えることが出来るかもしれないです。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組の要旨を以下にまとめてみました。
・iPS細胞を使ったコロナ治療薬のキーポイントはキラーT細胞である。
・キラーT細胞は新型コロナウイルスに感染した細胞を探し出して破壊する力を持っている。
・この治療薬の製法は、新型コロナウイルスから回復した感染者からキラーT細胞を取り出して、これをiPS細胞で人工的に増やして患者に点滴液として投与することで3年後の実用化を目指している。
・現在、この治療薬の研究に取り組んでいる研究者だけでは出来ることは限られているので、世界中の研究者に無償で提供することにより、それぞれの研究者が得意分野で貢献して、みんなが力を合わせることによるブレイクスルーを期待している。
・今までは「ウイルスと闘う」という感じが強かったが、ワクチン・治療薬が揃ってくると、「コロナとの共存」というような考え方に変わるかもしれない。

こうしてまとめてみると、キラーT細胞はコロナ治療薬だけでなくワクチンとしての可能性を秘めていることが分かります。
あらかじめ人の体内にキラーT細胞を含んだワクチンを投与しておけば、新型コロナウイルスに感染してもこのウイルスを死滅させることが出来るので軽症にも至らないほどの書状で済むと期待出来るからです。

更にこうした基本的な考え方は他の病気への対応策にも適用出来そうです。
そういう意味ではiPS細胞は医療革命をもたらす画期的なアイデアと言えます。

なお、山中教授が志向している、新型コロナウイルスの感染に立ち向かう国際的な取り組み方として、研究成果を世界中の研究者に無償で提供すること、そしてそれぞれの研究者が得意分野で貢献するという基本的な考え方は世界各国共通の大きな問題や課題に取り組むうえでとても効率的、かつ効果的だと思います。

なお、こうした基本的な考え方は、かつての近江商人の教訓である“三方良し”(参照:アイデアよもやま話 No.843 近江商人の教え!)につながり、アメリカのトランプ前大統領の唱えた「アメリカファースト(アメリカ第一主義)」とは真逆な考え方であり、日本の外交方針における国是、あるいは企業の事業への取り組み方における社是とすべきだと思います。

 
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2021年11月14日
No.5112 ちょっと一休み その800 『富裕層の人たちは十分に幸せとは言えない!?』
10月25日(月)付けネット記事(こちらを参照)で富裕層の人たちの満足度について取り上げていたのでその要旨をご紹介します。

・お金はあればあるだけいいに決まっているが、実際はお金を持ちすぎるがゆえの不幸がある。
・例えば、宝くじの高額当せん者は、当せんした直後は幸福度が急上昇するが、多くが3か月ほどで幸福度が下がるという。アメリカの追跡調査では、宝くじの高額当せん者は、その後多くが破産しているという。
・内閣府の最新の調査でも、最も満足度が高いのは年収2000万〜3000万円の層で、それ以上になると満足度はゆっくりと下降する。満足度が最も低い年収100万円未満の“貧困層”ほどではないにしろ、年収1億円以上の“最富裕層”の満足度は、世帯年収を10段階に分けた中で、下から5番目だった。
・お金持ちには、お金目当てに有象無象の輩が集まってくる。その結果、人間不信に陥るケースも少なくない。
・もともと資産家であっても、お金だけを心のよりどころにしていれば不幸になる。
・コロナの影響で株価が乱高下し、大きな損失を出したある高齢女性は、損失を差し引いても多額の資産を持っていたにもかかわらず、“損した”ということに囚われて、心の病で入院した。一方、あるベンチャー企業の元社長は、スマホのアプリを開発して巨額の富を得たが、現在は会社を売却して、コンビニでアルバイトをしているという。コロナ禍で人に会えない孤独に耐えられず、今はいろいろな背景を持つバイト仲間と仕事終わりにお茶するのが、日々の楽しみになっているという。
・お金や住宅、地位や名誉など、人と比較できる財産を『地位財』といい、これによって実感できる幸せは長続きしないことがわかっている。

以上、ネット記事の要旨をご紹介してきました。

そもそも一生涯かかっても使い切れないほどお金を持っている富裕層の人たちはそれほどいないと思います。
こうした人たちを別にすれば、この記事でも指摘しているように、遺産相続で膨大な資産を受け継いだり、宝くじに当選したりして多額のお金を手にしてもぜいたくな暮らしを始めたり、無駄遣いに走ったりすればいずれお金は底をついてしまいます。
また、億単位のお金を持っていることが世間に知られれば、お金を目当てに近寄ってくる人たちも出てきます。
しかし、お金が底をついたと分かれば、こうした人たちは潮が引くように離れていきます。
要するに“金の切れ目が縁の切れ目”なのです。

また、“人はパンのみにて生きるにあらず”という言葉がありますが、“人はお金のみにて幸せに生きるにあらず”とも言えます。
要するに、毎日3食が確保されても、そして普段の暮らしに十分なお金があっても、『地位財』だけでは精神的に満たされた暮らしは望めないのです。
家族や友人、知人、あるいは仕事の関係者など、日々の暮らしの中で関わる人たちとの良好な関係が必要なのです。
しかし、何よりも大切なのは自分なりの生きる上での確たる価値観、あるいは自分らしい生き方に基づいて、例えこの世で自分一人だけが生存してもしぶとく生き抜くことが出来るような精神的な強さを持つことだと思います。

なお、実際の暮らしでは社会という枠組みの中で暮らしているのですから、自分なりのやり方で社会に貢献することも大切だと思います。
社会に貢献することは、単に社会に役立つだけでなく、貢献する側の人も充実感を得ることが出来るからです。

 
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2021年11月13日
プロジェクト管理と日常生活 No.719 『身近にある土砂災害リスク』
7月5日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で災害に不利な日本の国土について取り上げていたのでその一部をご紹介します。 

静岡県熱海市で発生した土石流ですが、今回、造成のために斜面に盛った土が崩れ、土石流の被害が大きくなった可能性が出てきています。
また、全国的にも土砂災害を警戒すべき区域で開発が進み、多くの住宅が建てられていることが分かりました。
建物の被害は約130棟に上り、所在不明者は64人となっています。
7月4日に現地入りして調査した、開発の環境への影響を研究している高田造園設計事務所の高田宏臣代表は次のようにおっしゃっています。
「豪雨は盛った土ともともとあった斜面との境目から水がどんどん湧き出すはずなんですね。」
「盛り土の状態がどんどん脆弱に弱くなってくれば、一気にいつか崩壊する。」

高田さんは、大雨により盛り土ともとからあった地盤の間に大量の雨水が染み込んだためめ、盛り土の強度が弱くなったことが崩落のきっかけと見ています。
政府も土砂災害への盛り土の影響を静岡県と連携して調査を進める方針です。
高田さんは次のようにおっしゃっています。
「あれだけの街が集中している谷の上部を(盛り土で)埋めるということは考えられない。」

大きな被害となった今回の土石流、そのリスクは都市部にもあります。
神奈川県が特別警戒区域に指定した横浜市のある区域では、木が積まれた箇所が最上部に当たりますが。その脇に深い谷が広がっています。
土石流が発生する恐れがある土石流特別警戒区域が横浜市にも3ヵ所あります。
横浜市はハザードマップの整備などを進めていますが、告知はホームページなど一部の媒体に限られています。
そのため自分の住んでいる所が土石災害警戒区域であることを知らない住民も多いといいます。

日本経済新聞の調査によると、市街地にある住宅92万戸が土砂災害警戒区域に建設されていることが分かりました。
横浜市では全国で2番目に多い、7万3479戸が該当し、土砂災害のリスクは住宅街のすぐそばに潜んでいるのです。
なお、1位は広島市で7万6141戸、3位は神戸市で4万9735戸です。

専門家は土砂災害で亡くなる人の8割以上はこうした警戒区域に住んでいると分析しています。
自分が住む土地にどんな災害リスクがあるか、普段から関心を持つことが大事だと指摘します。
静岡大学  防災総合センターの牛山素行教授は次のようにおっしゃっています。
「砂防ダムのようにハード対策も行われてはいるんですけども、(整備率は)せいぜい危険個所の2〜3割くらいと、ごく身近なところにも多数(危険箇所が)あることは認識していただきたいなと思っています。」

今年も土砂災害が起こってしまいましたが、解説キャスターで日本経済新聞 編集委員の滝田洋一さんは次のようにおっしゃっています。
「ここできちっと認識したいのは、日本の国土というのは本当に脆弱だということをあらためて認識したいと思うんです。」
「いくつかのポイントをあげたいと思うんですけども、一つは平地面積なんですよね。」
「日本とドイツ、国土面積はほぼ同じなんですけども平地面積はドイツの半分なんです。」
「あと雨がよく降るんですよね。」
「年間降水量は世界平均の2倍です。」
「しかも温暖化で豪雨が襲い易くなっているというところも重要なポイントですよね。」
「もう一つあるんです。」
「(開発の進行が環境負荷を高めており、水害や土砂災害のリスクを高めているということについて、)簡単にいいますと、森が伐採されると保水力が弱るというのが大きいと思うんですよね。」
「ですから、是非テレビの前の皆様もハザードマップをもう一度確認してもらいたいと思うんです。」
「他人事だと思うのは絶対止めていただきたいということを今日は申し上げたいと思います。」

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

この番組の内容、および7月16日付けネット記事(こちらを参照)を参考に、以下に土石流のみならず土砂災害全般の被害リスクについてまとめてみました。
(土砂災害の発生リスク)
・静岡県熱海市伊豆山地区で7月3日に発生した土石流は造成のために斜面に盛った土が崩れ、土石流の被害が大きくなった可能性が出てきた。
・NHK静岡の報道によると、この土石流災害により住宅など約130棟が被害を受け、7月16日時点で死者は計12人、行方不明者は16人、避難者は521人に上っている。
・全国的にも土砂災害を警戒すべき区域で開発が進み、多くの住宅が建てられていることが分かった。
・街が集中している谷の上部を盛り土で埋めるということは考えられないというのが専門家の見方である。
・大きな被害となった今回の土石流のリスクは都市部にもある。
・土石流が発生する恐れがある土石流特別警戒区域が横浜市にも3ヵ所あり、横浜市はハザードマップの整備などを進めているが、告知はホームページなど一部の媒体に限られているので自分の住んでいる所が土石災害警戒区域であることを知らない住民も多い。
・日本経済新聞の調査によると、市街地にある住宅92万戸が土砂災害警戒区域に建設されていることが分かった。
・専門家は土砂災害で亡くなる人の8割以上はこうした警戒区域に住んでいると分析している。
・日本は平地面積が少なく、年間降水量は世界平均の2倍で温暖化で豪雨が襲い易くなっており、従って開発の進行が環境負荷を高めており、水害や土砂災害のリスクを高めている。
・九州を襲った豪雨から1年、2021年も災害級の豪雨が多発している。
・世界各地で、異常気象が「異常」でなくなりつつある中、スーパーコンピューターによる分析で、地球温暖化と豪雨の増加との関係もより明確になってきた。
・今回の大雨は、停滞していた前線によってもたらされ、7月1日から3日にかけての熱海の降水量は411.5ミリに達し、この3日間の降雨量は7月の歴史的な月平均値226ミリを上回るものだった。
・今回は短期間の集中豪雨というよりは、それなりの強さの雨が長時間降り続け、大量の雨が地中に浸み込んで地盤が少しずつ緩み、土砂崩れにつながったというのも特徴である。地盤が緩んだ状態では、少しの雨でも、弱くなった斜面が突然崩れ落ち、今回のような土砂災害につながることがある。
・要因とされる大雨、長雨の強さや異常さは、人為的な気候変動の影響を受けていると考えられる。
・長雨が要因である一方、難波静岡県副知事の会見によると、土石流の起点の不適切に造成された「違法な盛り土」が被害をさらに拡大させたという指摘もあり、静岡県は専門家による調査を進めるとしている。
・空気中の水分量は気温によって変化し、暖かい空気は大量の水蒸気を運ぶことができるため、地球温暖化の影響で降水量も増加すると考えられている。
・雨は、大気に含まれる水蒸気が水となって地上に降るものある。
・気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書は、気温が1度上がるごとに、大気が保持できる水蒸気は約7%増加し、世界の多くの地域ですでに大雨が増加していると結論づけている。
・気象庁も一般的に大気中の水蒸気量は、気温上昇とともに特定の変化率で増加する性質を持っていて、強雨が増加しているのは、気温上昇に伴って大気中の水蒸気量が増加するためであるとしている。
・また、地表の気温上昇だけでなく、海水温の上昇も海水を蒸発させるので、海面から莫大な量の水蒸気が空気中に分散し、雲をつくり、雨となり降り注ぐ。
・気象庁のスーパーコンピューターによるシミュレーションでは、積極的な温暖化対策をとらず温室効果ガスの排出が高いレベルで続いた場合、ほぼすべての地域・季節において1日の降水量が200ミリ以上という大雨や、1時間当たり50ミリ以上の短時間の強い雨の頻度が増え、ともに全国平均で20世紀末の2倍以上になるという結果が出ている。
・つまり、温暖化が進めば大雨の強度・頻度はさらに増加し、今後更なる大雨リスクの増加が懸念される。
・温暖化によって異常気象が増えると、経済・社会活動全体に大きな影響を及ぼすだけでなく、将来的には全国で多くの人々が住まいを失うことにもなりかねない。
・グリーンピース・ジャパンでは海面上昇シミュレーションマップ(こちらを参照)を提供しており、地域ごとにどれくらい浸水や冠水などの水害リスクがあるかが分かる。
・気候危機は既に世界中で深刻な影響を及ぼしている。気候の不可逆的な変化を防ぐために残された時間はあとわずかである。

煎じ詰めると、以下のことが言えます。
・気温が1度上がるごとに、大気が保持出来る水蒸気は約7%増加する
・温暖化が進めば大雨の強度・頻度は更に増加し、今後更なる大雨リスクの増加が懸念される。
・温暖化によって異常気象が増えると、経済・社会活動全体に大きな影響を及ぼすだけでなく、将来的には全国で多くの人々が住まいを失うことにもなりかねない。

(リスク対応策)
・自分が住む土地にどんな災害リスクがあるか、普段から関心を持つことが大事である。
・砂防ダムのようにハード対策も行われているが、整備率は危険個所の2〜3割くらいと専門家は指摘している。
・大雨による水害から命や住宅を守るためには、雨が降ってから行動するのではなく、避難行動のシミュレーション、居住エリアのハザードマップや災害対策、情報収集手段を確立しておくなど、被害への備えをしっかり整えておくことが大切である。堤防や防潮堤だけでは守れない。
・今回の大雨や今後も多発すると考えられる気象災害の被害を軽減するためには、温室効果ガス排出量を出来る限り早く・大幅に削減しつつ、自然エネルギーへ転換するなど、長期的な視点に立った気候危機対策が不可欠である。
・また、政府は、気候変動の影響を受ける可能性の高い地域を特定し、災害・気候リスクの分析やモデリングを再評価してインフラ整備を進めるなど、気候変動に適応していくことも必要である。
・自然エネルギーへの転換は地球温暖化対策として有効なだけでなく、分散型のエネルギーインフラを構築することになり、災害緊急時にもそれぞれの地域でエネルギーを確保することができるため、防災性の観点からも重要である。

こうしてまとめてみると、現在の地球温暖化の進行の大きな要因は私たち人類の諸活動にあるということをあらためて感じます。
そして、地球温暖化の進行は今や人類のみならず地球上に生息するあらゆる生物の存続を脅かしつつあるのです。

なお、人類は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、健康上、あるいは経済活動など様々な点において大きな被害を被っています・
しかし、このような見方からすると、以前にもお伝えしたように人類は地球そのものにとってその環境を脅かすウイルスのような存在に思えてきます。
私たち人類は技術の進歩などにより暮らしの豊かさを手に入れています。
そして、こうした欲望が絶えることはなく、永遠に続いていきます。
しかし、一方で人類の諸活動は人類自らの生活環境を脅かしつつあることが現実のものとして、ようやく世界的に地球温暖化阻止に向けた取り組みに真剣に向き合いつつあるのです。

 
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2021年11月12日
アイデアよもやま話 No.5111 追い詰められるガソリン車!
7月24日(土)付けネット記事(こちらを参照)で追い詰められるガソリン車について取り上げていたのでその要旨をご紹介します。 
なお、日付は全て記事掲載時のものです。

・脱ガソリン・脱ディーゼルの流れがはっきりしてきた。欧州を「震源地」に、中国や米国そして日本でも電気自動車(EV)化へ向けた動きが加速している。
・しかし、まだ不透明な部分もあり、自動車メーカーのEVへの対応に温度差があるのも事実。実は「EVシフト」に消極的なメーカーが好んで使う三つの「キーワード」がある。
(1) 燃料電池車(FCV)
FCVに搭載する燃料電池の進化は、EVの車載電池よりも遅い。さらには水素ステーションのような燃料供給インフラは、EVの充電スタンドよりもはるかに少ない。
しかし、同一ルートを走行する大型のバス・トラックは車両基地に水素ステーションがあればいいので、早期の実用化も可能だろう。ただ、現時点での水素価格はディーゼルエンジン用の軽油よりも高いのが難点だ。
(2) 全固体電池
全固体電池はリチウムイオン電池に比べて航続距離が最大2倍、わずか15分で全容量の80%を充電できるという。しかも、発火事故や電池の劣化も起こりにくい。
まさに「理想の電池」だが、抜群の性能も「実験室レベル」。量産時に同様の性能を実現できるかどうかは未知数だ。
EVを動かすような大型全固体電池の量産は当分先だ。
(3) ライフサイクルアセスメント(LCA)
ライフサイクルアセスメント(LCA)とは、製品に必要な原料の採取から生産、製品が使用され、廃棄されるまでの全過程での環境負荷を定量的に評価する手法のこと。
EV自体は走行中に二酸化炭素(CO2)を排出しないが、車載電池の生産や充電用電力の発電などで大量に排出するから、LCAで見れば環境にやさしいわけではないという主張がある。
しかし、CO2を排出しない太陽光や風力といった再生可能エネルギー発電は、量産化による設置コスト低下で総電力に占めるシェアが上がりつつあり、EVのLCAでのCO2排出量は低下する見通しだ。
一方、ガソリン車やディーゼル車がLCAでEVを上回るためには、エネルギー変換効率を50%以上に引き上げる必要がある。現状ではディーゼル車が40%、ガソリン車が30%程度であり、実現は容易ではない。
・技術革新に乗り遅れると「致命傷」に
HVを含むガソリン車・ディーゼル車が、現在も自動車産業の根幹を支えていることは間違いない。だが、技術革新の波はあっという間に押し寄せる。液晶テレビで世界を席巻した日本のテレビ産業も、世界に先駆けて開発した有機ELテレビでは量産化に出遅れて国産メーカーは全て撤退してしまった。HVで独走する国産車メーカーも、EVに乗り遅れると存亡にかかわる可能性がある。油断は禁物だ。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

更にこうした状況を以下にまとめてみました。
(現状の問題点)
・“脱炭素”社会、あるいは“持続可能な社会”の実現に向けて、多くの国々は2050年までにCO2排出量を実質ゼロにするという目標を掲げている(中国とロシアは2060年を目標設定している)
・こうした中、CO2排出量の多いガソリン車も“脱炭素”に向けた取り組みを迫られている
・現在、大きくEVと燃料電池車の2つがその候補としてあげられているが、現状ではそれぞれ解決すべきいくつかの課題がある
・しかし、欧米、および中国の自動車メーカーはEVへのシフトに向けて、国をあげて取り組んでいる
・一方、日本は当面ハイブリッド車に軸足を置き、完全なEV化、あるいは燃料電池車へのシフトに向けては欧米や中国の自動車メーカーに出遅れている

なお、こうした情況に加えてEUでは国境と国境の間を輸出される時の国境炭素税を導入する動きがあります。(参照:アイデアよもやま話 No.5049 EVを巡る世界的潮流!
こうした動きからEU各国におけるEVへのシフトの本気度が伺えます。

ではこうした欧米各国のEVシフトに対して、日本はどのような戦略で立ち向かうかですが、そこで参考になるのはかつてのホンダの取り組みです。
以下はホンダがマスキー法をクリアするために取り組んだ新しいエンジン、CVCCに関するホンダのホームページ(こちらを参照)からの抜粋です。

従来の大気清浄法を大幅に修正した1970年大気清浄法(通称、マスキー法)案がアメリカ連邦議会で1970年に提出され、同年12月31日に発効しました。
しかし、同法案の内容は非常に厳しく、世界中の自動車メーカーは、この規制内容を達成することはほとんど不可能であると主張していました。
ところがホンダ創始者の本田宗一郎は「4輪の最後発メーカーであるHondaにとって、他社と技術的に同一ラインに立つ絶好のチャンスである」として、果断にこの法案をクリアすべく新たなエンジンの開発にチャレンジしたのです。
そして、1975年の排出ガス規制値を満足させるレシプロエンジン(CVCC・複合渦流調速燃焼方式)を開発しました。
しかもホンダは、かねてから公害対策技術は公開する方針を表明しており、CVCC技術は他の自動車メーカーにも公開しました。
そして、これがだめだったら、4輪市場からの撤退も考えなければならないという背水の陣で開発されたシビック・CVCCエンジン搭載車が1972年7月12日に国内で発売されました。
同車の市場評価は高く、1973年度モーターファン誌主催のカー・オブ・ザ・イヤーに輝きました。
なお、CVCCエンジンには、現在も追求されている希薄燃焼方式の考え方がいち早く採り入れられていた。その考え方は今もLEV(Low emission vehicle 低排ガス車)エンジンなどに脈々と受け継がれております。

以上、CVCCに関するホンダのホームページからの抜粋でした、

今は日本の自動車メーカーは“脱ガソリン車”の市販化において、総じて欧米、および中国の自動車メーカーに比べて立ち遅れ気味です。
こうした状況において、日本の自動車メーカーは優れた技術力を駆使して猛スピードでこうした海外の自動車メーカーに立ち向かい、自動車のボディやバッテリーのみならずカーライフ全般においてライフサイクルを通して、すなわち全過程での環境負荷をゼロにするという目標を掲げ、個々の企業が単独ではなく全ての関連企業が協業して圧倒的な競争力を持つ製品を国内外を問わず、世界中に展開すべきなのです。
その際、当然企業だけで解決出来ない課題も出てきますが、それについては国、あるいは地方自治体が一体となって支援するのです。
ですから、政治家、中でも総理大臣が“脱ガソリン車”の重要性を十分に理解し、自らその実現に向けた構想を練るくらいの力量が求められるのです。
こうした一連の取り組みをスムーズに、そして素早く進めるためにはDX(デジタルトランスフォーメーション)の観点からのアイデアも求められます。
こうした取り組みで“ジャパン・アズ・ナンバーワン”が実現出来れば、関連技術の世界展開、および国境炭素税が世界的に導入されても日本は経済的に優位に立つことが出来るようになるのです。
逆に、このまま“脱ガソリン車”の取り組みに立ち遅れたままであれば、自動車産業は日本の主力産業ですから、日本は経済的に沈没してしまうリスクが大きくなってしまうのです。

 
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2021年11月11日
アイデアよもやま話 No.5110 メルセデス、2030年まで全車EVに!
7月22日(木)付けネット記事(こちらを参照)で2030年まで全車EVを目標に掲げるメルセデスについて取り上げていたのでその一部をご紹介します。 

ドイツ自動車大手ダイムラーは7月22日、2030年までに高級車部門「メルセデス・ベンツ」の新車全てを電気自動車(EV)にする計画だと発表しました。
実現に向け、22〜30年に400億ユーロ(約5兆2千億円)以上を投資するといいます。
メルセデスは1回の充電で千キロ以上走る新型車を開発中で、2022年にも発表の予定です。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

世界的な“脱炭素化”、あるいはSDGs(参照:No.4578 ちょっと一休み その710 『日本も国家としてSDGsに真剣に取り組むべき!』)への取り組みの流れの中で、今やドイツの自動車メーカー大手、ダイムラーがEVの開発に向けて積極的に取り組んでいるというのです。
しかも、EVの普及における高いハードルの一つ、フル充電での航続距離を千キロ以上とする新型車を開発中で2022年にも発表の予定といいます。

こうしたEV普及の大きな課題には低価格化、および充電インフラの整備、そしてEVの充電に伴う電力需給のバランスの維持といったものがありますが、今や“脱ガソリン車革命”、あるいは完全自動運転車の実現といった自動車の大変革の時代を迎えつつあります。
一方で、全個体電池に代表される、EVの低価格化に大きく貢献すると見られる様々な技術革新が進んでいます。
ですから、今後10年足らずのうちに自動車業界は大きく変わっていると思います。
それに伴い、私たちのカーラーフも今とは随分変わっているはずです。

 
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2021年11月10日
アイデアよもやま話 No.5109 米欧の財政支出は脱炭素・ITに集中 一方日本は・・・
7月15日(木)付けネット記事(こちらを参照)で脱炭素・ITに集中する米欧の財政支出の一方で日本の対応について取り上げていたのでその要旨をご紹介します。 

・米国や欧州が新型コロナウイルス危機の出口を見据え、環境やデジタルの分野で数十兆円規模の巨額の財政支出に動き始めた。
・税財源の計画も打ち出し、数年単位の持続的な成長戦略と位置づける。
・明らかになっているメニューの比較で日本は支出が実質的に10分の1に及ばず、メリハリも効いていない。
・長期構想に基づいて予算を無駄なく戦略的に配分する仕組みを整えなければ国際競争で劣後する恐れがある。
・米欧はもともと産業振興に巨額の補助金などを投じることには慎重だった。ただ脱炭素などの新技術の開発では政府がインフラ開発などで旗を振らなければ、民間の投資が伸びにくい。国家を挙げて技術覇権の確立を狙う中国に後れを取りかねないとの危機感も米欧政府の背中を押す。
・政策を実現する財源確保の一環で法人税率の引き上げや富裕層への課税強化策も表明している。
・欧州連合(EU)は気候変動分野に集中投資する。21年から7年間の中期予算と「コロナ復興基金」の計約1兆8千億ユーロ(230兆円)のうち3割を気候変動対策にあてる。目玉は水素戦略だ。30年までに日本の目標の3倍超にあたる年1千万トンの生産体制を整える。
・EUは14日、国境炭素税の案を公表した(2026年から世界に先駆けて全面的に導入する方針)。環境対策が不十分な国・地域からの輸入品に欧州の排出枠価格と同程度の税を課す。事実上の関税として年100億ユーロ近くの収入を想定し、環境投資の新たなサイクルを回す。
・中国は2014年から基金を作り、半導体関連技術に5兆円超の大規模投資を進めている。上海に二酸化炭素排出枠の取引所を設け、気候変動対策にも本腰を入れる。
・日本もコロナによる経済への打撃を和らげるため、予算は大幅に増やしている。しかし規模ありきの編成の結果、約30兆円を使い残した。無駄な部分を大胆に見直しつつ、民間の投資を促すような戦略的配分が求められる。
・政府は22年度予算編成ではデジタルや脱炭素などに充てる特別枠を2年ぶりに設けた。実際は各省庁のばらばらの要求の受け皿という面がある。経済成長がないまま政府債務ばかり膨らむ危うい状態に陥る恐れがある。
・経済協力開発機構(OECD)の見通しによると日本の21年と22年の実質成長率は主要7カ国(G7)で最も低い。長期展望や柔軟性に乏しい予算や政策の仕組みのままでは米欧の背中がますます遠のきかねない。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

こうしてみてくると、日本政府の政策に関する問題点が浮き彫りになってきます。
そこで記事を通して問題点を以下にまとめてみました。
・長期構想に基づいて予算を無駄なく戦略的に配分する仕組みがない
・予算の裏付けとなる財源確保の有効な手段が曖昧である
・脱炭素などの新技術の開発ではインフラ開発などで政府がリーダーシップを発揮しなければ民間の投資が伸びにくいが、十分に発揮出来ていない
・日本もコロナ禍での経済対策として予算は大幅に増やしているが、規模ありきの編成になっている
・日本は環境やデジタルの分野において財政支出が米欧に比べて実質的に10分の1に及ばず、メリハリも効いていない
・こうした結果、OECDの見通しによると日本の21年と22年の実質成長率は主要7カ国(G7)で最も低い
・このまま長期展望や柔軟性に乏しい予算や政策の仕組みが続けば増々米欧との差がついてしまう

次にSDGs(参照:No.4578 ちょっと一休み その710 『日本も国家としてSDGsに真剣に取り組むべき!』)やDX(デジタルトランスフォーメーション)への国家的な取り組み、あるいはコロナ禍といった突発的な問題発生に対する政府としての取り組みにおける要件について以下にまとめてみました。
・総理大臣のリーダーシップ
・縦割り行政の打破
・しっかりした長期構想の構築
  政権が交代しても大筋は変わらない
・長期構想に基づいた、“ジャパン・アズ・ナンバーワン”を目標とした挑戦的な施策の展開
  欧米の動きは飽くまでも参考にし、欧米の動きに追随するのではなく、独自の施策を展開する
・施策の展開を裏付ける資金調達、および予算の確保
・リスクを恐れない積極的な対応
・コロナ禍のような非常事態における柔軟な対応
・過去の歴史を教訓にすること
  ホンコン風邪など過去の事例を真摯に参考にしていれば、コロナ禍への対応はより的確に実施出来ていた

このようにみてくると、時代の大きな変革期、あるいは非常事態においては、政治家、中でも総理大臣のリーダーシップがいかに重要であるかを再認識します。

ということで、政治・経済の低迷する日本において、岸田総理の率いる現政権においてはリーダーシップを発揮して“ジャパン・アズ・ナンバーワン”を目標とした施策を展開していただきたいと切に願います。

 
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