2018年06月22日
アイデアよもやま話 No.4049 多くの用途を生み出す世界最細の繊維!

3月20日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で世界最細の繊維について取り上げていたのでご紹介します。 

 

今、8360本の“世界一細い”繊維からなる糸から次々と画期的な商品が生み出されています。

繊維大手の帝人グループ(東京都千代田区)の技術主幹、神山 三枝さんがこの“世界一細い”繊維、“ナノフロント”を開発しました。

ナノフロントの原料は、ペットボトルなどにも使われている普通のポリエステルです。

それを繊維を作る機械に流し込みます。

更にもう一つ、特殊なポリエステルも流し込み、熱で溶かします。

2種類のポリエステルは液体となり、独自に開発された金型を通ります。

この金型に帝人の技術が詰まっているため、詳しくは企業秘密ですが、実は金型の中には小さな穴があり、更にその穴の中に836のとても小さな穴が開いているといいます。

その836の穴をポリエステルの液体が通ると、金型から出てくる時には1本の糸となって出てくるのです。

この1本の中に836入って、その1本1本が“ナノフロント”なのです。

糸を断面図にすると、繊維となるポリエステルが特殊なポリエステルに覆われています。

その糸を10本分一つにまとめます。

そうすると、この1本の糸には8360本もの繊維が入っていることになるのです。

そして、それをアルカリ液に浸すと、特殊なポリエステルの部分だけが溶け出す、8360本の繊維だけが残ってくっつきます。

これが“ナノフロント”なのです。

帝人フロンティア 機能ファイバー工場の小西 正洋工場長は次のようにおっしゃっています。

「今までの細い糸だけですと糸の状態で細くしなければならなかったので、非常に難しかったですけども、それと比べると“ナノフロント”はこの中に細い糸を内在させるので、生産工場としては非常に工程が楽になりました。」

 

こうした製法によって、“世界一細い”繊維が簡単に出来るようになったといいます。

“ナノフロント”の感触はしっとり感があり、滑りにくい特徴があるといいます。

 

その滑りにくさに目を付けたのは、大手家具チェーンのニトリです。

掛け布団カバーに“ナノフロント”を採用しました。

それによって、カバーの中の掛け布団がずれにくくなるといいます。

 

更に、浜松医科大学(静岡県浜松市)の針山 孝彦教授は“ナノフロント”を使って画期的な手袋を開発しました。

手袋していても簡単に本がめくれます。

病気や仕事などで指紋が薄くなってしまった人たちのために、“ナノフロント”を使って滑りにくい手袋を開発したのです。

“ナノフロント”は、毎年3つ以上の商品を生み出し、ここ5年で売り上げは5倍に伸びました。

 

一方、大気汚染が深刻化する中国でも、この“ナノフロント”が活躍しています。

海南島のセメント工場(中国・海南省)では、毎日粉塵が舞い散っています。

この工場の屋上には“ナノフロント”を使ったフィルターが設置されています。

工場の中で排出された粉じんを“ナノフロント”を使ったフィルターでろ過して、外に漏れないようにしています。

フィルターを持ち上げてみると、外側に大量の粉塵が付いています。

つまり、それだけ粉塵が外に漏れるのを防いだとも言えます。

こちらの工場長、金 衛民さんは次のようにおっしゃっています。

「効果は抜群です。」

「我々のグループ会社全体が使っています。」

 

そして、今年2月に帝人が新たに発表したのが、従来の“ナノフロント”と比較すると700ナノメートルから3分の1以下の細さ、200ナノメートルの“ナノフロント”です。

それなのに、1本当たり数万本の繊維が入っているのです。

これまでより更に目の細かいフィルターが出来るので、より細かい粉塵やほこりなどを防ぐことが出来ます。

帝人グループの技術主幹、神山さんは次のようにおっしゃっています。

「繊維のメーカーにとって、細くて強い繊維を作っていくことは命題中の命題で、どこまでどんどん繊維を細くしていけるのか、やれるところまで突き詰めてみようと。」

 

この進化した“ナノフロント”は、ほこりの許されない半導体工場で空気清浄機のフィルターなどに使われる予定だということです。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

今回ご紹介した“世界一細い”繊維、“ナノフロント”のような製品を開発する先端技術こそ、今後とも日本企業の目指すべき一つの方向性だと思います。

簡単には国内外を通して他社に真似の出来ないような独創的な先端技術、そしてある用途においては他社の追随を許さないような効果を発揮するような製品づくりです。

 

一方、アメリカのグーグルやアマゾン、フェイスブック、ツイッター、ユーチューブなどのようなネット社会の世界的なインフラ・サービスにおいては、残念ながら日本企業は後塵を拝しています。

こうした分野においても独特な世界観を持った考え方に則り、独創的なサービスを展開する企業が出て来て欲しいと思います。

そのためには単に独創的なだけでなく、グローバルな展開を意識したサービスを目指すことがとても重要だと思います。

思えば、日本にもかつてソニーのウォークマンという世界を席巻するた画期的な商品がありました。

また、日本には昔から“三方良し”(参照:アイデアよもやま話 No.843 近江商人の教え!)という素晴らしい商道徳があります。

ですから、日本企業には卓越した技術力、商品力、そして共存共栄をベースに技術力、経済力で世界平和に率先して貢献していただきたいと思います。


 
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2018年06月21日
アイデアよもやま話 No.4048 健康診断の結果の提出だけで保険料が割引に!?

3月20日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で健康診断の結果の提出だけで保険料が割引になるというプランについて取り上げていたのでご紹介します。 

 

第一生命が3月20日に健康診断の結果の提出だけで保険料が割引になるというプランを発表しました。

一見、会社側が損をしそうですが、なぜこのような保険をつくったのでしょうか。

第一生命は、KSW(診をっかり受けて引に)という検診割を生命保険業界で初めて導入すると発表しました。

保険を契約する時に健康診断の結果を提示すると、保険料が割引きされるのです。

番組のディレクターが昨年秋の診断結果を見せたところ、2割程度保険料が割引になると第一生命に評価されました。

血圧や血糖値など3つの項目の結果が良い場合は最大2割引き、とここまでは不思議ではありません。

ところが、今回は基準ではメタボに該当してしまう検診結果が出た別のディレクターも基本割引が適用出来るので1割ほど保険料が割り引きされるといいます。

例えば45歳の男性では、月額でおよそ2100円、10%程度の割引になります。

健康診断の結果に係わらず保険料を割引するその理由について、第一生命保険 商品事業部の奥 知久さんは次のようにおっしゃっています。

「検診を受けていただくことによって、自分の数値を見て、良くなかったなとなれば、健康意識が変わっていって、日々の行動が良くなっていく。」

 

1千万件以上の過去の事例を分析したところ、検診を受けている人はいない人に比べ、病気や死亡により保険金が支払われる確率が1〜3割少ないことが分かったのです。

昨年から医療保険を始めとして運動や健康への取り組みを保険料に反映させる商品が次々と現れています。

4月から生命保険の保険料率を決める基となる死亡率が下がり、各会社が保険料を安く出来る環境になったことも背景にあります。

番組コメンテーターであるモルガン・スタンレーMUFG証券シニアアドバイザーのロバート・A・フェルドマンさんは次のようにおっしゃっています。

「どの国の医療制度を見てもやっぱり高齢化より単価と保険のインセンティブが問題になっているということが言えると思いますね。」

「日本の場合、国民1人当たりの単価は、2005年度の25.9万円から2015年度の33.3万円まで7.4万円上がっているんですよね。」

「これ結構大きいですよ。」

「28%上がって、物価上がっていないのにこれだけ上がっているんですよね。」

「理由はいろいろありますけど、大きいのは今の健康保険制度では特に個人が単価を抑制するインセンティブがかなり弱いんですね。」

「そうすると、今の新しいような保険、インセンティブが広がれば、予防の医療も広がり、健康寿命、労働寿命も長くなり、日本経済の持続性に貢献すると思いますので、嬉しいですね。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

今回ご紹介した、健康診断の結果の提出だけで保険料が割引になる健康保険のプラン誕生のきっかけは過去の事例の分析結果といいます。

1千万件以上の過去の事例を分析したところ、検診を受けている人はいない人に比べ、病気や死亡により保険金が支払われる確率が1〜3割少ないことが分かったことが新プラン誕生につながったのです。

まさにビッグデータの分析のお蔭なのです。

 

以前、アイデアよもやま話 No.3587 AIの活用事例(2) その5 AIのスポーツへの活用!でデータアナリストについて触れましたが、今後様々な業界でビッグデータをもとにAI(人工知能)を駆使したデータアナリストの分析結果を参考に、新しいビジネスが誕生してくると思われます。

 

そして、こうしたビッグデータ源として、今回ご紹介した健康診断の結果のようなデータはとても貴重になります。

このようにビッグデータの中には重要な個人情報も含まれるので、厳重なデータ管理が求められますが、一方で膨大なデータの集合体であるビッグデータの分析により、従来の勘や経験などに比べてはるかに正確な定量的なデータに基づく新規ビジネスのアイデアを考えることが出来るようになるのです。

 

ということで、ビッグデータの整備、および今後続々増えていくと思われる優秀なデータアナリストの誕生が企業にとっても私たち消費者にとってもメリットのあるサービスを生み出していくと大いに期待出来ます。


 
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2018年06月20日
アイデアよもやま話 No.4047 何でも真空パックが可能に!

3月19日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で画期的な真空パックについて取り上げていたのでご紹介します。 

 

スーパーやコンビニで並ぶ肉や魚などの陳列を変えるかも知れない真空パック技術が三井・デュポン ポリケミカル株式会社により開発されました。

どんなかたちのものでも真空パックに出来るというフィルム素材です。

この素材は「ハイミラン」と呼ばれるもので、通常真空パックで使うポリエチレンと違い、強度と収縮性を併せ持っています。

ちなみに、「ハイミラン」自体は1960年代から開発された樹脂といいます。

 

「ハイミラン」元々ゴルフボールなどのコーティングなどに使われていた素材なのですが、それを新たに食用品の真空パックに使うというのです。

その強度の凄さですが、通常使うポリエチレンでウニを密封してみると、ウニの刺が突き抜けて真空にはなりません。

ところが、今回ご紹介している新しい真空パックでは刺の先までフィルムに包まれていて、しっかりと真空パックに出来ています。

更に柔らかい豆腐では通常つぶれてしまうのですが、優しく包み込んでいます。

既にヨーロッパでは、食料品の陳列が“置く”から“つるす”に変わりつつあるといいます。

更にスーパーなどで使われているラップと比べると2週間ほど鮮度が長持ちするといいます。

この新しい真空パックのメリットについて、三井・デュポン ポリケミカルの服部 秀隆さんは次のようにおっしゃっています。

「例えば縦に陳列してもいいし、ヨーロッパではつるして陳列されたりしています。」

「鮮度保持が出来るのであれば、長期間、数日間はコンビニでも陳列出来るようになって。」

「そうすると、コンビニにも生肉が置かれる日が来るかも知れないなと思っております。」

 

これまではスーパーのバックヤードで肉を切ってパックしていたのですが、今回の真空パックだとセンター工場でパックしたものをスーパーに届けられるということで、流れが変わるので、スーパーのバックヤードの人手不足も解消出来ると期待されています。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

今回ご紹介した真空パックは、スーパーやコンビニなどで扱う肉などの生もの商品におけるバックヤードのプロセスの改善、および商品の賞味期限の延長をもたらすという点で“パック革命”をもたらすと期待出来ます。

更には、店頭や家庭内の冷蔵庫の“食品ロス(フードロス)”の改善にも貢献出来ますから、今後ともいろいろな分野から引き合いがあると思います。

 

それにしても不思議なのは、なぜ「ハイミラン」自体は1960年代から開発された樹脂なのに、開発から60年近くも経ってから食用品の真空パックに使われるようになったのでしょうか。


 
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2018年06月19日
アイデアよもやま話 No.4046 強力な手術用接着剤!

3月18日(日)放送の「未来の起源」(TBSテレビ)で強力な手術用接着剤について取り上げていたのでご紹介します。

 

物質・材料研究機構で医療用接着剤の研究をしている水田 亮さん(27歳)が今回開発したのは強度の高い生体組織の傷をふさぐ接着剤です。

この接着剤の原料はなんと魚のタラです。

タラのゼラチンは常温でもゼリー状にならないという特性があります。

豚の肺組織を使って従来のものとの接着能力を比較すると、開発した接着剤は4倍以上の圧力に耐えられることが分かりました。

水田さんは次のようにおっしゃっています。

「一番は医療現場の効率化という点で一番役に立つと思っています。」

 

今後、手術現場で糸を使わず、傷口をふさぐことが出来るようになり、時間の短縮が期待されます。

 

研究の原動力について、水田さんは次のようにおっしゃっています。

「特に医療用の材料を扱っているので、材料開発を通して人の命や人の役に立つことが一番の原動力になっています。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

現在の医療技術では、手術後の傷をふさぐために糸を使用したり、ケースによってはホッチキスで留めて、しばらく日にちを置いてからホッチキスの針を抜く場合も見受けられます。

しかし、こうした方法では、時間がかかったり、痛さの点で患者の負担になっています。

 

しかし、今回ご紹介した手術用接着剤が実用化されれば、こうした患者の負担が払しょくされます。

ですから、患者の負担軽減のためにも、医療現場の効率化のためにも出来るだけ早く手術用接着剤の実用化を目指していただきたいと思います。


 
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2018年06月18日
アイデアよもやま話 No.4045 ボストン・ダイナミックスに見るロボット開発最前線!

3月15日(木)放送の「おはよう日本」(NHK総合テレビ)でロボット開発の最前線 について取り上げていたのでご紹介します。 

 

身体の向きを変えると宙返りしてポーズを決める人型ロボット(こちらを参照)やドアを開ける犬型ロボット(こちらを参照)など、こうした常識を覆すようなロボットを生み出して世界に注目されているのがアメリカのベンチャー企業、Boston Dynamics(ボストン・ダイナミックス)です。

なぜこのようなロボットが作れたのか、ボストン・ダイナミックスCEOのマーク・レイバートさんは次のようにおっしゃっています。

「(最も大切にするキ−ワードについて、我々は)「Build it Break it Fix it(作って、壊して、直す)」という原則を掲げています。」

 

「別にロボットに意地悪をしているわけではありません。」

「テストの一環で、どこまで対応出来るか試しているだけです。」

「こうすることでロボットが想定外の事態にも対応出来るようになるのです。」

 

「長い目で見れば、人と係わり合う場面への応用が重要になります。」

「役に立つのがお年寄りや障害者の介助です。」

「ロボットで生活の手助けが出来ればと思います。」

「重要な分野だし、実現可能なはずです。」

 

この会社のロボット開発は常識に囚われません。

高額な人型ロボットは丁寧に扱うのが一般的ですが、想定外の経験をさせることで様々な環境に適用出来る頑丈さや器用さを追求しています。

こうした技術を生かして将来レイバートさんが目指しているのがロボットと人間の共生です。

人間に近づき、人間を超える能力を持ち始めたようにも見えるロボットたちですが、人に危害を加えるなど、悪用されることはないのでしょうか。

マーク・レイバートCEOは次のようにおっしゃっています。

「あらゆる技術と同じように、ロボット技術はよい目的にも悪い目的にも使われる可能性があります。」

「新しい技術は役立つと確信していますが、どう使うかは人間次第なのです。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

動画を見ても分かるように、恐らくボストン・ダイナミックスはロボット関連技術では世界の最先端を走っている企業ではないでしょうか。

そして、時代が進むとともにAI(人工知能)との組み合わせにより限りなく人間の動作に近づいていき、あらゆる分野で活用されるようになっていくことは間違いありません。

しかも、ロボットは人間と違って疲れを知りません。

ですから、24時間、365日働き続けることが出来ます。

しかも指示通り正確にです。

ですから、生産性、および品質の比較で言えば、圧倒的に人間よりも優れた存在になります。

 

しかし、マーク・レイバートCEもおっしゃっているように、よい目的にも悪い目的にも使われる可能性があり、どう使うかは人間次第なのです。

よい目的に使われれば、私たちの暮らしは格段に向上します。

しかし、殺人や戦争など悪い目的に使われれば、人間の手を煩わさずに簡単に人の命を奪ってしまうことが出来ます。

 

ですから、ロボットに限らずAIの活用の場が広がるとともに、それに合わせて人間のモラル向上や法律などで悪い目的での使用を抑制するような仕組みが求められるのです。

こうした取り組みをおろしかにしたまま、ロボットやAIの活用が進めば、豊かな社会の一方で、私たちの意に反して殺伐とした面を持つ社会の到来を招くことになってしまうのです。


 
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2018年06月17日
No.4044 ちょっと一休み その651 『SNSを通じて発覚した日大アメフト選手の“悪質タックル”!』

アメリカンフットボール(アメフト)の定期戦で、関西学院大学のクオーターバック(QB)が日本大学の選手から悪質なタックルを受けて負傷した問題では、その状況を捉えていた動画がいろいろなテレビ番組で繰り返し映し出されていました。

どんな理由であれ、誰が見てもこのタックルは悪質なものだと感じたと思います。

そして、このタックルはスポーツの域を超えて、明らかな傷害事件だと感じました。

また、無防備な状態で背後からタックルを受けて負傷した選手は再起不能になるのではと私もとても心配になりました。

しかし、その後の報道ではこの選手は既に練習に参加するほど回復したというので、さすがにアメフト選手の身体は日頃から頑丈に鍛えられているのだなと感心しました。

 

さて、このあり得ないような“悪質タックル”の動画ですが、この動画がSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)にアップされていなかったら闇に葬られていた可能性が高いというのです。(詳細はこちらを参照)

今や、SNSは世界中に普及し、有名人のみならず、多くの無名の人たちが身近に起きたこと、あるいはふと感じたことなどを文字だけでなく動画を交えて発信しています。

そして、既存のテレビ番組や新聞、週刊誌などのマスコミもこの情報を参考にするほど、無くてはならない存在となっています。

特に事故や事件の現場を捉えた動画などの場合は決定的な証拠として、あるいは容疑者の特定に大いに役立ちます。

 

今回の“悪質タックル”の場合も、5月17日に兵庫・西宮市内で鳥内秀晃監督(59)とともに“怒りの会見”を開いた関学大の小野宏ディレクター(57)は、夕刊フジの取材に「試合当日は、私もスタンドで見ていたが、視界から完全に離れたところで起こったので、誰1人気づかなかった」と明かしたといいます。

しかし、当該プレーの動画がSNSを通じて拡散し、夜には関学大アメフト部関係者の耳に入ったのです。

このことが発端となり、今回の“悪質タックル”が表面化し、動かぬ証拠となり、大きな社会問題として取り上げられるようになったわけです。

もし、この動画がなければ、「言った、言わない」の世界で終わってしまった可能性があります。

ひょっとしたら、この“悪質タックル”を指示した日大関係者はこうした動画の怖さを認識していなかったのかも知れません。

 

さて、もし私たち一人ひとりのあらゆる行動が監視カメラで監視されるようになったら、とても息苦しい社会になってしまいます。

また、個人のプライバシーに係わる内容がSNSに一旦投稿されてしまうと、どこまでその情報が拡散されてしまうか分からず、その内容を完全に消し去ることはほぼ不可能と言われています。

ですから、内容によっては、こうした情報に一生苦しめられる人も出てくるのです。

しかし、一方では障害事件や事故などに関する動画や音声があれば、動かぬ証拠となり得るのです。

ですから、SNS、およびカメラ機能を持つスマホ、監視カメラやドライブレコーダーの普及には多少なりとも犯罪行為の抑止効果が期待出来ます。

こうした抑止効果を期待して、一部の電車内では痴漢防止のために監視カメラを設置したと報じられています。

 

このように、様々な情報が集約されるSNSにはメリット、ディメリットがありますが、間違いなくSNSは“国民総記者社会”、あるいは“国民総監視社会”をもたらしたと思います。

SNSは誰もが報道記者、あるいは報道カメラマンになり得る時代をもたらしたのです。

そういう意味では、SNSは“報道革命”、あるいは“監視革命”をもたらしたとも言えます。


 
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2018年06月16日
プロジェクト管理と日常生活 No.545 『ファイスブックにおける個人情報の不正利用問題!』

個人情報の不正問題は、今や世界的な規模にまで広がっています。

そうした中、4月11日(水)放送の「おはよう日本」、および4月15日(日)放送の「サンデーモーニング」でファイスブックにおける個人情報の不正利用問題について取り上げていたのでご紹介します。

 

世界最大の交流サイト、フェイスブックを運営するフェイスブックのザッカーバーグCEOは、最大で8700万人分の個人データが流出した問題を巡ってアメリカ議会で初めて証言し、対応の不備を謝罪しました。

今回の流出をきっかけに、インターネットを介して集められた個人データの管理や使われ方が厳しく問われています。

 

フェイスブックは、最大で8700万人分の利用者の個人データが第三者のデータ分析会社に流出し、一昨年のアメリカ大統領選挙でトランプ陣営の選挙対策に使われたとされる問題を巡って批判を浴びています。

こうした中、ザッカーバーグCEOが4月10日、アメリカ議会上院の委員会で初めて証言しました。

また、ザッカーバーグCEOは、フェイスブックを悪用してフェイクニュースが拡散し、大統領選挙ではロシアによるとされる干渉を招いた問題についても対応が不十分だったと謝罪しました。

そのうえで、新たな対策として“偽のアカウントなどを調査する人員を2万人まで増やし、AIを使ってフェイクニュースの拡散を監視する”と説明しました。

また、不正に政治利用されるのを防ぐために、“選挙や政治的な問題などの広告”は、フェイスブック側の認証が必要とすること、広告の資金を出している組織の名前などを利用者に分かるように明示することなどを決めました。

そして、今後は利用者保護に重点を置く姿勢を強調しました。

 

アメリカで大きな問題となっている膨大な個人データの流出ですが、現地の報道によると氏名や学歴、投稿した写真のデータなどが流出した可能性があるということです。

いったいどのように起きたのでしょうか。

フェイスブックによると、イギリスのケンブリッジ大学教授が2013年にクイズ形式で性格診断するアプリを開発、フェイスブックの利用者約30万人がダウンロードしたということです。

当時、このアプリは利用者が同意していれば、本人だけでなくフェイスブックで「友達」として交流している利用者の友人のデータまで集める設定になっていました。

教授はこうして集めたデータをフェイスブックの規約に違反してイギリスのデータ分析会社に売却したのです。

 

データ流出に揺れるフェイスブックは、利用者21億3000万人もの個人データを保留しています。(2017年12月 世界の3.5人に1人)

こうしたデータはどのように集められ、利用されているのでしょうか。

フェイスブックでは、まず利用する際に、氏名、勤務先、出身校などを登録します。

こうした基本情報や利用者本人が投稿した内容、更には位置情報がフェイスブックに保存されます。

それだけではありません。

友人から旅行についての投稿があった場合、それを読んで利用者が「いいね」を押したことも記録に残るのです。

更に、スーツケースに興味があって、それをたびたびクリックすると、この人は“旅行好き”だと認識されて、そういった行動パターンや好みもデータとして保存されるのです。

 

さて、こうして集められたデータは主に広告を表示される際に利用されるのです。

データをもとに、広告主の要望に合った趣味、年齢などのターゲット層に向けてピンポイントに広告を発信しています。

その結果、これまでのデータから旅行好きの人とされていれば、こうしたスーツケースなど、自分に合った商品を勧める広告が表示され易くなるというわけです。

テレビコマーシャルのように不特定多数を対象にする広告よりも購入しそうな層を絞り込んでいるため、広告効果を高められるということです。

なお、フェイスブックに限らず、グーグルやツイッター、LINEなども本人の同意を得たうえで検索結果や投稿ツイート、利用者同士のやり取りなどのデータを収集しています。

こうした主な目的はやはり広告を出したい企業から広告収入を得るためです。

 

個人データなどをもとにネットを通じて行うデジタル広告の市場規模は世界で年間20兆円に上ると言われています。

その市場で圧倒的なシェアを握っているのがグーグルを傘下に持つアルファベットとフェイスブックで、2社にとって事業の柱は広告収入です。

 

今の個人データは利用範囲が拡大しており、有権者の投票行動の予測などにも使われるようになっています。

このため、“21世紀の資源”だとか“次世代の通貨”などと呼ばれています。

 

では私たち利用者は自分の個人データをどう管理していけばいいのか不安になります。

そこで、利用者として企業側にどんな情報を提供しているのかよく知っておく必要があります。

フェイスブックなど各社は、どういうデータを集めていて、どう使っているか、公開をしています。

また、利用者はそもそも個人データの収集に同意しないかぎり、サービスを使い始められません。

ただその結果、一部の企業が個人のプライバシーに係わる様々な情報を大量に保有するようになっています。

専門家は、例え匿名であったとしても、個人データの使い道を巡って規制が必要だと指摘しています。

カリフォルニア州バークレー校のディアドラ・マリガン准教授は、番組の取材に対して次のようにおっしゃっています。

「今のデータ主導社会で、フェイスブック1社の対策では不十分だ。」

「新たな法律や規制は不可欠だ。」

 

4月11日、ザッカーバーグCEOは、広告を一切表示しないという選択肢はないと述べて、現段階では利用者は個人データと引き換えに送られて来る広告を見て便利なサービスを無料で受けていると説明しました。

私たちはそれを踏まえて、サービスを使う必要があります。

アメリカでは、4月11日の議会証言をきっかけに規制についての議論が本格化します。

日本も個人データの使われ方や流出への備えについて、新たなルールを考える時期に来ていると思います。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

一方、3月20日(火)付け日本経済新聞 電子版(こちらを参照)でも同様の不正問題について取り上げていたのでご紹介します。

 

英国の欧州連合(EU)離脱を巡る国民投票で離脱派を支援し、成果を上げたケンブリッジ社は2016年の米大統領選でトランプ陣営につきました。

ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を利用し、陣営に有利なニュースや広告をネット上で効率的に流布するなどのアドバイスを手がけたとされます。

そして、トランプ陣営が大統領選で勢いをつけたのはケンブリッジ社を取り込んでからだといいます。

そのケンブリッジ社がフェイスブック上の5000万人を超すデータを活用していた実態が元社員によって告発されたのです。

 

今回の不正問題は、ケンブリッジ社がハッキングしたわけでもフェイスブックが情報を漏洩したわけでもありません。

フェイスブック上で通常やり取りされているデータを規則を超えて活用したのです。

これが問題視されると、個人のデータを分析し、効率的に広告出稿するビジネスモデルそのものが危機にさらされることになります。

 

以上、ネット記事の一部をご紹介してきました。

 

今やあらゆる情報がネット上にどんどん取り込まれつつあります。

その中でも個人情報は個々人にとっては最も大切な情報です。

しかも、こうした情報は一旦拡散されてしまえば、もとの状況に戻すことはいまのところほぼ不可能です。

一方、個人情報はネットビジネスにおいてとても貴重な情報です。

ですから、お金目当てに個人情報を入手する人たち、あるいは企業は後を絶ちません。

こうした状況を阻止することはネット社会の最大の課題だと思います。

 

しかし、ユーザーの立場からは、自分の趣味・嗜好を汲み取って自分の欲しいような情報を提供してくれることはありがたいことです。

なので、個人情報を提供することは個々人にとって自分の暮らしを豊かにしてくれる一方で、不正利用されればプライバシーの侵害、あるいは金銭的に大きな損害をもたらすリスクを秘めているのです。

 

こうしてみると、ネットビジネスは展開する事業者など、ネット上で個人情報を扱う企業には以下の要件を満たすような規制が必要だと思います。

・個人情報を必要とする目的の明示

・個人情報漏えいのリスク対応策の明示

・個人情報漏えいの際のコンティンジェンシープランの明示

 

いずれにしても、個人情報に金銭価値がある以上、不正利用でお金儲けをする個人や企業が後を絶つことは望めず、個人情報の不正利用のリスクをゼロにすることは出来ません。

ですから、私たち一人ひとりが主体的にネットの抱えるリスクをきちんと理解して、慎重にネット社会を生き抜くことがとても大切だと思うのです。


 
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2018年06月15日
アイデアよもやま話 No.4043 期待出来るダイソンのEV開発参入!

前回は国ぐるみの支援で躍進する中国のEVメーカーについてご紹介しました。

そうした中、3月20日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でダイソンのEV(電気自動車)開発参入について取り上げていたのでご紹介します。

 

独創的な家電を手掛けるイギリスのダイソンと言えば、昨年EVに参入することが明らかになり、業界に大きな衝撃が走りました。

その創業者でエンジニアでもあるジェームズ・ダイソンさんが当番組のインタビューに応じ、次のようにおっしゃっています。

「既存の自動車の技術がなく、ゼロから始めることが強みとなる。」

 

また、2021年にEVの量産化に踏み切ることを明言しました。

 

3月20日にダイソンが開いた掃除機の新製品の発表会で、ダイソンさんは次のようにおっしゃっています。

「本日、公開するのは「V10」で、従来とは違う新しいモ−ターです。」

 

ダイソンが披露したのは、掃除機に搭載する最新のデジタルモーター「V10」です。

従来品と比べて吸引力を向上させつつ、4割以上の軽量化に成功しました。

このモーターを搭載したコードレス掃除機「サイクロン V10」(想定店頭価格 約7万円〜約10万円)は、バッテリーが最長60分使えるといいます。

 

そのダイソンがEVに参入することが明らかになったのは昨年の秋、創業者のダイソンさんがWBSのインタビューに応じました。

「2020年に発表し、2021年に供給します。」

「長年「全固体バッテリー」を筆頭にバッテリーを開発してきました。」

「これらの技術はEVに必要なものです。」

 

「全固体バッテリー」と呼ぶ電解液を使わない次世代のバッテリーを自社で開発、またこれまで5千億円以上を投じて開発したデジタルモーターをはじめ、家電で培った技術を生かし、400人以上の技術者が開発に臨んでいます。

ただ、EVの新規参入で先行するアメリカのテスラは、本格的な量産に手間取っています。

こうした状況について、ダイソンさんは次のようにおっしゃっています。

「私は家電の製造に関わり、50年以上になります。」

「高度な技術を完全自動化の量産に用いる方法も熟知しています。」

「だから(EV量産は)可能だという自信があります。」

 

なお、ダイソンのEVが具体的にどんなものになるのか気になるところですが、2年後の2020年まで企業秘密だそうです。

 

番組コメンテーターであるモルガン・スタンレーMUFG証券シニアアドバイザーのロバート・A・フェルドマンさんは次のようにおっしゃっています。

「(ダイソンのEV参入で期待していることについて、)やはりバッテリーの発展に期待しています。」

「ダイソンさんはまさに新しい時代を実現しようとしている人ですし、ちょっと大きく考えると、資本主義は機能している例になると思いますね。」

「掃除機で儲かったお金を最先端の分野に投入して、従来の企業、あるいは独占企業に挑戦して、建設的な破壊をやろうとしているわけですね、」

「これこそ資本主義だということですので、やはり悪いニュースばっかりの中でこういう“一条の光”があるのは気持ちいいですね。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

EVに関しては、三菱自動車による「i-MiEV」や日産自動車による「リーフ」の登場が話題になった頃、株式会社SIM-DriveのEV開発参入(参照:アイデアよもやま話 No.2150 SIM-DriveのEV「Sim−Wil」は電力需給逼迫の救世主になりうる!)や街の小さな自動車関連業者による既存ガソリン車のEVへの改造(参照:アイデアよもやま話 No.1520 改造EVの事業化に向けた「スモールハンドレッド協会」が6月に設立!)が話題になり、“これからはEVの時代だ”と期待が高まり、EV事業の明るい未来が取りざたされました。

しかし、残念ながらこうした動きはほとんど立ち消えになってしまいました。

ちなみに、株式会社SIM-Driveは昨年6月26日に解散しております。

今にして思えば、EVや改造EV事業はそう甘くはなかったのです。

 

現在もアメリカのEV大手メーカー、テスラ(参照:アイデアよもやま話 No.3596 自動車をめぐる新たな動き その2 激化するEVメーカー間の航続距離競争!)も量産車「モデル3」の量産化が思うように進んでいない状況で、テスラの経営を圧迫していると報じられています。

テスラのEVはとても独創的で魅力的であり、「モデル3」には世界的にかなりの注文が入っているので、今後のEVの普及を本格化させるうえでも、是非この問題を乗り切っていただきたいと思っています。

 

さて、今回ご紹介したダイソンのEV事業への参入ですが、ダイソンには次のようなメリットがあります。

・家電の独創的な技術を持っていること

・400人以上の技術者をEV開発に投入していること

・独創的なモーターのみならず「全固体バッテリー」という次世代のバッテリーの自社開発を進めていること

・高度な技術を完全自動化の量産に用いる方法を熟知していること

 

こうしたメリットのあるダイソンは2021年にEVの量産化に踏み切るといい、2年後の2020年にはその姿が明らかになるということなので、どのようなスタイルや機能を持ち、価格はどのくらいかなど、今から気になるところです。

 

フェルドマンさんのおっしゃるように、資本主義のダイナミックさを生かして、EVに限らず様々な分野で先進的な技術を生かし、より多くの企業が“持続可能な社会の実現”に向けて新しい時代を切り開いていただきたいと思います。


 
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2018年06月14日
アイデアよもやま話 No.4042 国ぐるみの支援で躍進する中国のEVメーカー!

アイデアよもやま話 No.3622 中国独自のEV戦略!で中国におけるEV事情をご紹介しましたが、3月12日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で国ぐるみの支援で躍進する中国のEVメーカーについて取り上げていたのでご紹介します。

 

世界で急速な普及が見込まれているEV(電気自動車)ですが、日産自動車やアメリカのテスラなど国内外のメーカーが開発合戦を繰り広げている中、EVの販売については中国のメーカーが世界で頭角を現しています。

その裏には、政府があの手この手で投資をする驚きの実態がありました。

 

古都、京都にひと際目立つ赤い路線バスが走っています。

その乗客は、口をそろえて「とても静か」だと言います。

外から見ると、排気口もありません。

このバスはEVなのです。

導入したのは、京都市内で路線バスを運行するプリンセスラインです。

2015年にEVバスを導入し始め、今では保有する22台中7台がEVです。

導入したメリットについて、プリンセスラインの浅野 三佳社長は次のようにおっしゃっています。

「(1台当たりの)ランニングコストに関しましては、従来だいたい月20万円から25万円くらいの燃料費です。」

「それが今電気代にしますと、1台約7万円になっています。」

「コスト面では楽になっています。」

「世界的に全てが電気の方向に向かっていますので、うちは全部電気バスになるまでしていこうと思っています。」

 

プリンセスラインでは充電設備に約1000万円かかりましたが、ランニングコストは通常のバスの3分の1程度になりました。

購入価格は従来のバスの約2倍ですが、半分は国の補助金で賄いました。

 

気になる製造元は、中国のEVメーカー、BYDです。

BYDの本社のある中国の深圳では、街を歩くと歩道ではセグウェイのような乗り物を見かけます。

また、人ごみの真上にはドローンが飛んでいます。

ここは世界でも有数のハイテクの街なのです。

そして、もう一つの顔がEVの街です。

中国政府主導で普及が進んでいます。

路上を走るバスは2017年から全てEV化されました。

そして、そのすべてがBYD製なのです。

更に、タクシーも街を走る6割以上がEVです。

これらもBYD製です。

こうした状況について、以下のような街の人の声があります。

「空気がきれいになった。」

「排気ガスを最近感じない。」

 

大気汚染が深刻な中国ですが、深圳には連日青空が広がっています。

こうした追い風を受け、急成長したBYD、その本社の広さは東京ドーム43個分といいます。

社内の移動には、なんとモノレール、これもBYD製だといいます。

BYDブランド担当の李さんは次のようにおっしゃっています。

「中国をはじめ、世界の11都市で走る予定です。」

 

そしてEVの組み立て工場の生産ラインにはBYD製のバッテリーが見られます。

BYDはもともとバッテリーメーカーとして1995年に創業したので、EVのバッテリーを自社で作れる強みがあります。

今、バッテリーの原材料、リチウムの確保がメーカーの課題ですが、BYDは政府の支援で十分な量を確保しています。

李さんは次のようにおっしゃっています。

「EVの核になる能力は全部手に入っています。」

「BYDが世界の他のメーカーと違うところです。」

 

BYDはEVやプラグインハイブリッド車などの新エネルギー車の販売台数で、世界の自動車メーカーを抑え、3年連続で世界第一位となっています。

ちなみに、2位は同じく中国の北京汽車集団、3位はアメリカのテスラ、3位はドイツのBMWです。(2017年 BYD調べ)

 

その原動力の一つ、EVタクシーですが、中国政府はどのような普及の後押しをしたのでしょうか。

ガソリンタクシーは毎回2元(35円)、政府が昨年11月に特別税を導入したのです。

またEVと言えば充電が課題ですが、政府が充電スタンドを多く設けているので、2〜3km走ると見つかるといいます。

充電スタンドは中国全土で既に45万台も設置されています。

ただ充電にはどうしても時間がかかります。

あるEVタクシーでは充電に50分もかかるといいます。

また、急速な普及のためか、充電方法の間違いなどトラブルも少なくありません。

充電のため、2時間近く仕事が出来ない場合もあります。

しかし、ここにも政府の支援があります。

なんと充電で働けない間の賃金を一定額政府が補償しているのです。

政府の強力なEV推進政策のもと、中国で急成長したBYDが今その視線を向ける先について、BYDアジア太平洋担当の劉 学亮さんは次のようにおっしゃっています。

「今まさに中国がホットな市場です。」

「ただこれからの市場は世界です。」

 

海外進出の足掛かりとなっているのが京都にも進出したEVバスです。

バスはルートが決まっていて、充電スタンドが少なくても賄えるからです。

既に50ヵ国以上に進出、習近平国家主席自らトップセールスを行っており、2015年10月にはイギリスのウイリアム王子とEVバスを視察しました。

沖縄では、今春から観光EVバスが運航を開始するなど、日本市場への本格的な進出も始まっています。

劉さんは次のようにおっしゃっています。

「日本市場へEVをこれからも投入していくというような考えがあります。」

「100年に一度あるかないかの新たなチャンスを捉えているわけです。」

 

番組コメンテーターでA.T.カーニー日本法人会長の梅澤 高明さんは次のようにおっしゃっています。

「(BYDは中国国内では圧倒的に強いが、これから世界に出ていこうと思った時に強みを発揮出来るような状況にあるのかという問いに対して、)そう思います。」

「中国政府の自動車産業政策を考えますと、既に(中国は)世界最大の自動車市場、それを世界最先端のEVの市場にしてきたわけです。」

「現状では既に世界のEV市場の半分が中国、2030年までこの状況が続くと予測されています。」

「そうすると、最大のEV市場を持って、その規模を生かしてEVメーカーを育て、それから車載のバッテリーメーカーを育てると。」

「BYDはそもそもバッテリーメーカー発ですから、世界で2位のシェアを持っています。」

「ちなみに完成車メーカーで見ると、BYDを含めて(中国メーカー)3社が世界のEVメーカートップ10に既に入っています。」

「なので、規模を生かした価格競争力は既にあるわけですね。」

「そうすると、海外に出ていこうと考えた時に、乗用車よりは商用車の方が恐らく組み易い。」

「なぜならば、商用車は一番大事なのがある一定の性能と信頼性があれば、そこから先は価格競争力によって選ばれるので、そういう意味ではBYDはバッテリーから完成車まで垂直統合をして価格を抑えることの出来るメーカーなので、その価格競争力が一番生きるところで多分勝負を賭けてきているというふうに見えます。」

「(その先も見ているのかという問いに対して、)恐らくバスの次はタクシーを狙っているんじゃないかなと思います。」

「(その先は普通車もかという問いに対して、)普通車も考えていると思いますが、普通車になるとデザインやブランド力という別の要素が選択肢に入って来るので、そういう意味で商用車から攻めるのが極めて合理的だと思います。」

「(そうすると、日本メーカーがその辺りでどうやって勝てるかというのも問題になってくるかも知れないのではという問いに対して、)その通りですね。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

そもそもEVバスに限らず、一般的なEVにしても、普及させていくうえで以下のような観点があります。

・購入価格

京都のプリンセスラインの場合は従来のバスの約2倍

・購入時の国などからの補助金

京都のプリンセスラインの場合は購入価格の半分が国の補助

・ランニングコスト

京都のプリンセスラインの場合はガソリン車の約3分の1

・充電時間

・充電スタンドの設置費用

京都のプリンセスラインの場合は約1000万円

・バッテリーの寿命

・バッテリーの下取り価格

・国や自治体による支援(インフラ整備や補助金など)

 

このような観点で購入時から廃車までのライフサイクルを通して、従来のガソリン車との比較で優位であればあるほどEVの普及が望めるのです。

しかし、充電時間については、バスのように大量のバッテリー容量を搭載している場合は、どうしても充電時間が長くなってしまいます。

ですから、バスの場合だけでも、以前ベタープレイスで試みたようなバッテリー交換システムが有効だと思われます。(参照:アイデアよもやま話 No.1202 電気自動車普及の鍵 - スタンドでバッテリー交換!

 

さて、今回ご紹介したように、中国は新エネルギー車の販売台数で3年連続で世界第一位となっており、深圳では路上を走るバスは2017年から全てEV化されたといいますから、国を挙げてのEV普及の取り組みには中国政府の本気度が伺えます。

また、BYDのEV普及への取り組みに対する熱い想いが番組から感じられます。

 

日本においても、政府ならびにEVメーカー、バッテリーメーカー、あるいは再生可能エネルギー関連企業には、率先して世界を変革するくらいの気概も持って持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいただきたいと思います。

そうしななければ、このままの状況では、中国の圧倒的な勢いに押され、いずれ経済的に日本は中国の後塵を拝する立場に追いやられてしまいます。


 
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2018年06月13日
アイデアよもやま話 No.4041 日本でも国策で進む空飛ぶ自動車の開発!

前々回、前回と2回にわたって海外での空飛ぶ自動車に関する動きをご紹介してきましたが、3月16日(金)放送の「おはよう日本」(NHK総合テレビ)で日本でも国策で進む空飛ぶ自動車の開発について取り上げていたのでご紹介します。 

 

プロペラでドローンのように空中に浮かぶ”空飛ぶ車”、渋滞の解消や物流の効率化などにつながるとして、開発に向けた動きが世界で活発になっています。

実用化に向けて経済産業省は国内メーカーによる開発を後押しするとともに、必要な法整備などの検討に乗り出す方針です。

 

日本でもトヨタ自動車などが出資する団体、「Cartivator」が2020年の東京オリンピック・パラリンピックで聖火台に聖火をともそうと開発を進めています。(参照:アイデアよもやま話 No.3760 日本でも開発が進む”空飛ぶクルマ”

こうした動きを受け、経済産業省は新たな成長産業としての可能性があるとして、外部の有識者からなる審議会で議論を開始する方針です。

審議会では、国内メーカーによる開発を促進するため、基幹部品の技術開発に対する支援など、環境整備することや最大の課題となる安全確保に向けた運航ルールや車体の安全性を確保する制度のあり方などが重点的に議論される見通しです。

経済産業省は審議会の議論を踏まえて空飛ぶ自動車の実用化に向けた工程表をまとめる方針で、国土交通省などとも連携しながら、施策の具体化を図りたいとしています。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

空飛ぶ自動車のような新技術の実用化にあたっては、単に開発するだけでなく、安全対策や運航面での制度作りが必要となります。

また開発スピードを速めるためには、単独企業のみによるのではなく、個々のパーツ作りに秀でた企業同士の協業も有効です。

更に、こうした新技術開発においては、世界的な企業間競争が激しくなります。

中でも中国はこうした新技術に対しては国策として国を挙げて取り組んでいます。

ですから、日本も空飛ぶ自動車に限らず、全自動運転車の開発などにおいても国を挙げてより効果的、かつ効率的に取り組んでいただきたいと思います。

そういう意味で、「Cartivator」が2020年の東京オリンピック・パラリンピックで聖火台に聖火をともそうとする取り組みをその一里塚となるように成功させていただきたいと思います。


 
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2018年06月12日
アイデアよもやま話 No.4040 空飛ぶタクシーが2023年に実用化!

前回、空飛ぶ自動車の納車が来年に予定されているとご紹介しました。

そうした中、5月10日(木)放送の「サンデーモーニング」(TBSテレビ)で空飛ぶタクシーについて取り上げていたので関連ネットニュース(こちらを参照)も参考にご紹介します。

 

アメリカのウーバーテクノロジーズ(ウーバー)は5月8日、2023年の実用化を目指す「空飛ぶタクシー」の最新コンセプト機「eCRM」を公開しました。

ビルの屋上などから垂直離着陸が可能で、パイロットのほかに4人の乗客が乗り込めます。

時速およそ240km〜320kmで高度およそ300m〜600mを飛行出来ます。

また、1回の充電で97kmを飛行出来る性能があるといいます。

 

ウーバーは2020年にアメリカ・ダラス近郊などで試験飛行を実施し、2023年を目途に「空飛ぶタクシー」を使った都市航空輸送サービス「ウーバーエア」を米国内などで始める計画を表明しています。

 

以上、番組、および関連ネットニュースの内容をご紹介してきました。

 

そもそも「空飛ぶタクシー」のサービスが2023年を目途に計画されていることに驚きです。

あらためて今の時代の流れの速さを実感します。

また、この「空飛ぶタクシー」の動力源は電気なので、騒音はほとんど気にならないと思います。

しかも、今後は化石燃料から再生可能エネルギーへのシフトが期待されていますから、その流れにも沿っていると思います。

また、普及すれば、地上の道路の交通渋滞の緩和にも貢献出来そうです。

しかし、飛行高度は300m〜600mといいますから、航空機に飛行航路が決められているように、安全性の観点から飛行ルートを決める必要があると思います。

ですから、日本国内での営業開始を考えれば、特に都心部では住居が密集しているので安全性に不安があり、様々な規制もあるので、そう簡単にはいかないと思います。

 

いずれにしても自動車の世界は、全自動車、空飛ぶ自動車と革新的な技術による大きな変革期を迎え、目が離せません。


 
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2018年06月11日
アイデアよもやま話 No.4039 4千万円で買える空飛ぶ自動車!

これまで空飛ぶ自動車については何度となくお伝えしてきました。

そうした中、3月7日(水)放送の「ニュースチェック11」(NHK総合テレビ)で4千万円で買える空飛ぶ自動車について取り上げていたのでご紹介します。

 

スイスのジュネーブで3月6日に開催されたモーターショーでは世界各国からおよそ180のメーカーが出展し、新たな電気自動車(EV)が相次いで発表されました。

その一方で注目を集めたのが空飛ぶ車です。

オランダのベンチャー企業、PAL−Vが発表したPAL-V Libertyは折りたたんで車の屋根に載せた大きな羽を広げるとヘリコプターのようなかたちになり、約500kmの距離を飛行出来るということです。

価格は日本円でおよそ4千万円です。

世界各国から注文があり、来年から順次納車する予定だということです。

 

以上、番組、およびネット関連記事の内容をご紹介してきました。

 

来年から納車されるといいますから、いよいよ空飛ぶ自動車はSFの世界から現実のものになってきました。

なお、3月7日(水)付けネット記事(こちらを参照)によれば、飛ぶためにはパイロットの免許が必要で、離着陸には小さな飛行場と滑走路が必要です。

また、飛行モードとドライブモードの切り替えには5〜10分を要します。

 

ということで、実際に今回ご紹介した空飛ぶ自動車を自分で運転して飛行しようとするのはハードルが高そうです。

しかし、価格がおよそ4千万円といいますから、遊覧飛行など観光用の用途で活用すれば、比較的低料金で手軽に空からの風景を楽しむことが出来そうです。


 
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2018年06月10日
No.4038 ちょっと一休み その650 『 DNAから復元された「縄文時代の女性」の顔!』

3月13日(火)放送の「ワイド!スクランブル 第2部」でDNAから復元された「縄文時代の女性」の顔について取り上げていたのでご紹介します。

 

北海道の礼文島で発掘されたおよそ3800年前の縄文時代の女性の歯、0.2gから顔が復元されました。

なお、復元したのは国立科学博物館(東京・台東区)などの研究チームです。

まつ毛や肌のシミ、しわまでも再現されています。

これまで縄文時代の女性は、瞳の色は黒で、肌の色は薄いと思われていましたが、瞳は茶色で肌の色は濃く、更に髪の毛は細くて縮れていたことが分かりました。

また、身長は145cm程度、血液型はA型ということも分かっています。

更に今回の復元作業の中では、この女性はお酒に強かったことや両親の生活範囲も判明したということですが、なぜそんなことまで分かったのでしょうか。

 

これまでは骨格の特徴から顔を復元していたので、肌や目の色などは全く分からなかったのです。

今回復元された顔ですが、元々の頭蓋骨の奥歯、たった0.2gから抽出したDNAでここまで復元したということなのです。

国立科学博物館・人類研究部の篠田 謙一部長は次のようにおっしゃっているといいます。

「DNAの情報を使って、今まで知ることが出来なかった古代人の社会の在り方とか身体的特徴とかがより詳しく分かるようになるでしょう。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

縄文時代の女性の歯のたった0.2gから、そのDNAの情報により女性の様々な特徴のみならず両親の生活範囲までが判明したという事実にはとても驚きます。

今後とも、人類のみならずあらゆる生物のその時代、その時代のDNAさえ入手出来れば、その特徴を把握することが出来るというわけです。

更に、将来的にこうしたDNAの採取から元の固体を復元させる技術を完成させることが出来れば、映画「ジュラシックパーク」の実現も夢ではなくなるのではないでしょうか。

いよいよ人類は、神、すなわち生物の創造主の世界に立ち入ろうとしてるように思います。


 
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2018年06月09日
プロジェクト管理と日常生活 No.544 『改ざんデータを復元するデジタルフォレンジック!』

3月15日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で改ざんデータを復元するデジタルフォレンジックについて取り上げていたのでご紹介します。 

 

財務省内で森友学園問題などで、公文書の改ざんが注目されています。

こうした中、改ざんされたデータを改ざん前の状態まで復元する時に使われるのがデジタルフォレンジックという技術です。

森友学園の決裁文書の改ざん問題でも大阪地検特捜部が元のデータを復元するためにこの技術を使ったということがテレビ東京の取材で判明しています。

 

データの復元・調査を手掛けているAOSリーガルテック株式会社(東京都港区)では、電子鑑識が出来るデジタルフォレンジックソフトを開発しています。

AOSリーガルテックの執行役員、林 靖二さんは次のようにおっしゃっています。

「データそのものを完全に消去するのは非常に困難でもありますので、通常の消し方であれば、復旧出来る可能性は十分あるかなと思っています。」

 

ある文書を改ざんして、元の文書を消去しても、電子鑑識ソフトを開いてからわずか数十秒後には削除と表示された文書が復元されます。

このソフトを使うことで簡単に改ざん前の文書を復元することが出来ました。

AOSリーガルテックでは、約10年前から電子鑑識が出来るデジタルフォレンジックソフトを開発し、現在では警視庁や東京地検、大阪地検など全国の捜査機関など、約300ヵ所に納品しています。

価格は約70万円です。

そのソフトが捜査の最前線で果たしている役割について、林さんは次のようにおっしゃっています。

「捜査における期間が非常に短縮出来た。」

「捜査のプロの方でいらっしゃれば、約1日のトレーニングでご使用いただけるようになっています。」

 

最近ではスマホのメモリーを解析して、削除されたラインのやり取りなども復元可能です。

また、この技術は企業からの需要もあるといいます。

林さんは次のようにおっしゃっています。

「企業様ですと、やっぱり内部の不正、例えば情報漏えいであるとか、不正会計であるとか、最近言われていますような検査データの改ざんであるとか、そういったところの調査依頼も最近は増えております。」

 

裏に隠れている事実をいかに明らかにしていくか、デジタルフォレンジックの需要は今後も高まりそうです。

番組コメンテーターでA.T.カーニー日本法人会長の梅澤 高明さんは次のようにおっしゃっています。

「(デジタルフォレンジックという技術は改ざんの後に元のデータを復元するというものですが、そもそも改ざんされる前に改ざんを出来なくする技術も必要ではないかという問いに対して、)ブロックチェーンがまさにそれですね。」

「なので、公文書管理にブロックチェーンを使おうという議論も、今回の森友学園事件をきっかけにかなり高まっています。」

「で、電子政府の先進国であるエストニアは実は2011年から既にブロックチェーン技術を行政事務に活用していて、企業の登記とか税務とかというところで使っています。」

「それから、これから先ですけども医療分野への導入も決定しているということなので、政府の文書管理のあり方が問われて、社会的な要請も強くなっているので、逆にこれをきっかけにしてブロックチェーンの社会実装をどんどん進めると。」

「で、ブロックチェーン先進国に日本も一気に進化するということが出来たらいいと思います。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

財務省内での森友学園問題などで公文書の改ざんが国会内で長らく尾を引いていますが、今回ご紹介した番組でこうした公文書の改ざんの有効なリスク管理の対応策、およびコンティンジェンシープランが明らかになりました。

 

まず、改ざん防止のリスク対応策ですが、それは今話題のブロックチェーンです。

そして、万一改ざんされた場合のコンティンジェンシープランはデジタルフォレンジックです。

どの分野においてもテクノロジーの進歩は目まぐるしいのが今の時代の特徴です。

その成果を活用しない手はありません。

もし、政府が本気で公文書の改ざんや破棄問題に取り組んでおり、こうしたリスク対応策やコンティンジェンシープランを導入していれば、長い期間を要しても決着しない問題も防止出来るのです。

また、こうした問題は政治の世界だけでなく、企業においても同様です。

 

ということで、今回ご紹介したブロックチェーン、およびデジタルフォレンジックのようなツールを再発防止策として、速やかに政府や各自治体、および少なくとも上場企業において導入するように法制化すべきと考えます。

そうでなければ、公文書の改ざんや破棄などの問題はこれからも繰り返し起こり得るのです。

そして、そのために私たちの税金は無駄に使われることになるのです。

健全な民主主義、および健全な企業活動を維持するために是非法制化を進めていただきたいと思います。


 
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2018年06月08日
アイデアよもやま話 No.4037 “三方良し”の画期的な”野菜シート”!

3月15日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で画期的な”野菜シート”について取り上げていたのでご紹介します。 

 

フレンチレストラン、ビストロ イル・ド・レ(東京都渋谷区)は、日本を代表する有名シェフ、坂井 宏行さんがプロデュースするお店です。

ここでちょっと変わった食材を使い始めています。

料理を彩るオレンジや黄金のシート、食べてみると美味しいと評判です。

口の中で溶けるという、このシートの正体はニンジンや大根です。

エグゼクティブシェフの工藤 敏之さんは次のようにおっしゃっています。

「健康志向だし、非常に好きな食材に出会いました。」

 

これは野菜で出来たシート、その名も「ベジート」です。

長崎県平戸市に“野菜シート”を製造する株式会社アイルの本社があります。

社員6人のベンチャー企業、社長の早田 圭介さん(52歳)は父から食品卸の会社を引き継ぎ、3年前に“野菜シート”の開発に成功しました。

早田さんには“野菜シート”を開発したある想いがありました。

ある農家の畑では、大きさやかたちが揃っていないとスーパーには買い取ってもらえないため、そのまま畑に捨て置いてしまうのだそうです。

早田さんは、こうした不揃いのニンジンを仕入れています。

農家にとっては、ニンジンだけでも1ヵ月に約2万円の収入になるそうです。

早田さんが不揃いのニンジンを引き取れる理由がありました。

工場でニンジンは全て熱湯でゆで、そしてミキサーでどろどろに、ペーストにするのでどんなかたちのニンジンでも大丈夫なのです。

これを厚さ0.1mmに伸ばして乾燥させるのですが、乾燥させる技術は独自技術のため撮影NGです。

待つこと15分、“野菜シート”が出来上がってきました。

保存料や着色料を一切使わないので野菜そのものの味がするそうです。

 

早田さんは捨てられていた野菜を活用することで、農家たちを救いたいと考えていました。

早田さんは次のようにおっしゃっています。

「農業は非常に収益率が悪い産業だと思いますので、そこが少しでも収益率がアップしていくと魅力的な産業になる可能性は十分あるので、(“野菜シート”は)その一助になると思います。」

 

もう一つ、この“野菜シート”を作った狙いがありました。

早田さんが訪ねたのは小さな子どものいる友人のお宅、実はこの家の子どもはニンジンが嫌いなのです。

こんな子どもたちにこそ“野菜シート”を食べてもらいたいと早田さんは思っていました。

試しに、手巻き寿司に“野菜シート”を巻いてみると、4歳の男の子から「美味しい」という声が返ってきました。

こちらのお宅の奥様は次のようにおっしゃっています。

「便利ですよね。」

「こういうもので野菜が取れるならですね。」

 

生ニンジンと“野菜シート”、同じ100gに含まれる栄養素を比べてみると以下の通りです。

       生ニンジン  ニンジンシート

β-カロテン 9100μg  4150μg

タンパク質    0.6g    6.7g

植物繊維     2.7g   43.5g 

 

ニンジンシートは、β-カロテンは半分になるものの、タンパク質や植物繊維はかなり多く摂取出来ます。

水分を抜くことで凝縮されるのだそうです。

 

2月下旬、宮崎県三股町、早田さんは更に農業を助けようと動いていました。

ベーカリー梅茂登のカット野菜を作る工場、こちらのほうれん草にも捨ててしまう部分があるといいます。

根元に近い茎の赤い部分やほんの少し枯れてしまった葉、更に黄緑色の新芽まで捨てなければならないといいます。

これらは栄養価は変わらないといいます。

こちらの工場の捨ててしまうほうれん草の茎や葉は1日に軽トラック2台分、これも全て買い取ることにしました。

ほうれん草を会社に持ち帰り、早速“野菜シート”の試作に挑戦しました。

初めて扱うほうれん草はバラバラになり、うまく剥(は)がせません。

ペーストを均等に伸ばせなかったため、破れ易くなっていたのです。

そこで、更に細かく繊維を切ることにすると、色の感じも良く、うまく剥がれるようになりました。

他にもトマトやカボチャ、更には梅干しまで9種類の“野菜シート”の開発に成功しました。

これを持って早田さんが向かったのは、流通大手のイトーヨーカドー(東京都千代田区)です。

大根とニンジンのシートを使った料理を用意していました。

イトーヨーカドー加工食品部のマーチャンダイザー、越智 敏行さんは試食の結果について次のようにおっしゃっています。

「野菜嫌いのお子さんでも十分にいけますよね。」

「色鮮やかになるので、お子さんがお弁当が楽しくなるような、高揚するようなワクワク感が出るような気がします。」

 

イトーヨーカドーでのテスト販売が決定、早田さんは今後も農家やお客が喜ぶ商品を作っていきたいと考えています。

早田さんは次のようにおっしゃっています。

「売り手良し、買い手良し、世間良しという“三方良し”の原理、これをどんどん進めていきたい。」

 

この“野菜シート”は日本の食卓を変えるかもしれません。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

今回ご紹介した“野菜シート”の素晴らしさについて、以下にまとめてみました。

(現状の問題点)

・大きさやかたちが揃っていない不揃いの野菜は農家の畑に捨て置かれる

・カット野菜を作る工場などでも野菜を捨ててしまう部分がある

(メリット)

・保存料や着色料を一切使わないので野菜そのものの味がする

・生野菜に比べて、栄養素であるタンパク質や植物繊維をより多く摂取出来る

・収益率の悪い農家やカット野菜を作る工場などの収益率アップにつながる

・レストランなどの新たな食材になる

・野菜の嫌いな子どもなどが抵抗なく野菜を食べられるようになる

・生の野菜に比べて保存期間が長くなる

・国内外を問わず、世界中の農家に”野菜シート”の技術を展開出来るので新たな雇用機会を増やす

・”野菜シート”の世界展開により、野菜資源の有効活用が図られ、その分省エネや地球環境問題の解決に貢献出来る

 

ということで、”野菜シート”はまさに“三方良し”なのです。

早田さんには是非国内展開、更には世界展開を目指して”野菜シート”の普及に取り組んでいただきたいと思います。


 
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2018年06月07日
アイデアよもやま話 No.4036 ユーグレナが遺伝子解析サービスに参入!

遺伝子解析については、これまでアイデアよもやま話 No.2547 遺伝子解析で潜在的な才能が明らかに! などで何度かお伝えしてきました。

そうした中、3月1日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でユーグレナによる遺伝子解析サービスへの参入について取り上げていたのでご紹介します。 

 

ミドリムシの研究を行っている株式会社ユーグレナ(参照:アイデアよもやま話 No. 1916 ミドリムシからバイオ燃料!)は遺伝子解析サービスを行うと発表しました。

この遺伝子解析サービスは、自分の体質を知ることで生活習慣病などの予防が出来るのです。

様々な企業の参入が相次ぐ中、業界の抱える課題も見えてきています。

ユーグレナの出雲 充社長は次のようにおっしゃっています。

「生命科学とITを掛け合わせた新領域に当社は新しく参入させていただくと。」

「科学的であって、信頼出来るパーソナルな健康情報サービス産業としては世界一を目指して努力していきたいと。」

 

バイオベンチャーのユーグレナは、3月1日から個人向けの遺伝子解析サービスを始めたことを発表しました。

新サービスでは、唾液を専用キットで採取して郵送するだけで、がんや糖尿病にかかり易いかなど、約300項目を分析します。

ちなみに、このサービス、ユーグレナ・マイヘルスの価格は2万9800円(税抜き)といいます。

 

人によって異なる遺伝子の情報をもとに、個人個人に合った健康に関する様々なサービスを提供していきます。

実際に遺伝子の解析を行うのはユーグレナが昨年買収した株式会社ジーンクエストで、2013年に創業した東京大学発のベンチャーです。

一般の消費者に向けた遺伝子解析サービスやそこで蓄積したデータを分析する研究などを手掛けてきました。

ジーンクエストの高橋 祥子社長は次のようにおっしゃっています。

「技術はあっても知っている方というのは少ない領域ですので、それをより多くの方にお届け出来る顧客基盤ですとか、マーケティング力というところはユーグレナさんに期待しているところですね。」

 

遺伝子解析サービスは2014年にヤフーやDeNAなどIT大手企業の参入で一気に注目が高まりました。

ちょうどその頃、技術の進歩によって解析にかかるコストが劇的に下がったこともあり、サービスを提供する企業が一気に増えました。

 

多くの企業の参入に伴い、問題も表面化しました。

究極のプライバシー条項である遺伝子情報をずさんに扱う業者も現れました。

こうした中、2016年には業界団体である個人遺伝子情報取扱協議会が自主規制を設定、個人情報の取り扱いなどを定めた独自の規制に則って運営する事業者に認定書を交付する制度を設けました。

ただ、現在認定を受けている事業者は第一回の9社のみで増えていません。

こうした状況に街の声は不安感を隠せません。

 

また、昨年12月に厚生労働省が公表した調査では、本人の同意無しに個人データを第三者に譲渡してはいけないなど、「国のガイドラインに従っている」と答えた業者は56%に過ぎず、4割近くが従っていませんでした。

この調査を担当した北里大学の高田 史男教授は次のようにおっしゃっています。

「(管理がずさんな状況はあるかという問いに対して、)ありますね。」

「個人情報の中でも個人遺伝情報は究極の個人情報と言われてますけれども、医療の現場では遺伝子診断などの解析結果の取り扱いは非常に慎重に扱います。」

「残念ながら、日本の整備状況はかなり未成熟な段階にあると。」

「きちっとした体制のためには、国による規制が必要になるのかなと私は考えます。」

 

個人の遺伝子情報の取り扱いなど、普及につれて問題も露呈する遺伝子解析サービス、新規に参入するユーグレナの出雲 充社長は次のようにおっしゃっています。

「バイオテクノロジーというのは、皆さんが想像しているよりも非常に進歩が速いんです。」

「この速い分野で、技術の方が先に来ている部分もありますから、これを社会や行政がどう判断するのかというのをこれから皆でしっかり議論するということが求められると思います。」

 

このように新規に参入する企業がある一方で、撤退する企業も出て来ています。

2014年にこの市場に参入したファンケルは予定よりも利用者が少なかったということもあり、昨年撤退しています。

業界全体がより成長していくには、信頼性の向上が欠かせないのかも知れません。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

まず、国内の健康を取り巻く環境ですが、高齢化の進行とともに現状のままでは医療費の増大は避けられません。

そこで、高齢者に限らず国民全体が少しでも病気にならない身体をつくる未病対策(参照:アイデアよもやま話 No.3532 驚くべき古の東洋医学 その4 平安時代の未病対策!がとても重要になってきます。

同時に今回ご紹介した遺伝子解析サービスなどにより、個人個人がより多くの病気に対するかかり易さを把握することも重要です。

 

そこで今回ご紹介したように、遺伝子解析技術の進歩、およびこうした背景もあり、今後ともベンチャー企業も含めた多くの企業の参入が見込まれます。

そうした場合、ユーグレナがジーンクエストを買収したように、技術力、販売力、経営力などを併せ持った総合力を高めるための取り組みがなされます。

 

現在でも人間ドックや地方自治体から毎年送られてくる特定健康診査受診券などの検査制度がありますが、いずれも指定された病院まで行く必要があります。

なので、こうした制度があってもついつい検査をしない方もおられると思います。

しかし、今回ご紹介した遺伝子解析サービスは、唾液を専用キットで採取して郵送するだけなので誰でも検査を受けやすいというメリットがあります。

一方で、ユーグレナ・マイヘルスの価格は3万円を超える(税込み)ので、個人で検査を受けるには料金的にハードルが高過ぎます。

ですから、せめて個人の負担する検査料金が5000円くらいに収まるような状況が求められます。

 

同時に必要なのは、個人遺伝子情報取扱協議会による自主規制や本人の同意無しに個人データを第三者に譲渡してはいけないなどの「国のガイドライン」という単なるガイドラインではなく、一定の資格を持った業者の登録制です。

番組でも指摘されているように、個人情報の中でも個人遺伝子情報は究極の個人情報と言われております。

また、こうした個人情報は一旦流出すれば、拡散してしまう可能性が高いです。

ですから、最高レベルの個人情報保護が求められるのです。

また、こうした保護に対する信頼性が実感出来なければ、せっかくの遺伝子解析サービスも普及させることは難しいと思います。


 
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2018年06月06日
アイデアよもやま話 No.4035 パナソニックが新たに掲げる”脱・自前主義”!

以前、アイデアよもやま話 No.4018 パナソニックがシリコンバレーに秘密拠点!でパナソニックの事業展開の新たなスタイルをご紹介しました。

そうした中、3月1日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でパナソニックが新たに掲げる”脱・自前主義”について取り上げていたのでご紹介します。

 

今年、創業10周年を迎える家電業界大手のパナソニックが次の100年を占う家電事業の新戦略発表会を3月1日に開きました。

そこで発表されたのはこれまでの自前主義を一新する戦略でした。

パナソニックの本間 哲朗専務執行役員はこの場で次のようにおっしゃっています。

「幅広い領域のパートナーの皆さまと手を組み、イノベーションを加速させていきます。」

 

掲げたのは積極的な異業種とのコラボレーションです。

まずは寝具メーカーの西川産業です。

西川産業が持つ睡眠に関するデータとパナソニックの空調技術などを合わせ、個人に合わせた睡眠サポートの開発を目指します。

ドコモとは、細かい設定をしなくても電源を入れるだけでネットにつながる家電の開発を進めます。

コラボレーション(コラボ)の相手は企業だけに止まりません。

千葉工業大学とのコラボで開発中なのはロボット掃除機です。

これまでと違うのは、この掃除機の上部にはレーザーセンサーが出ていて、リアルタイムで自分の位置情報を把握して地図をつくりながら部屋を掃除してくれます。

突然現れた障害物も地図に反映し、すぐに対応して掃除を続けます。

 

パナソニックは2008年3月期にプラズマや液晶テレビ事業が好調で、過去最高となる2818億円の純利益を計上しました。

しかし、テレビパネルへの過剰投資が響いて業績が低迷、最高益から10年、2018年3月期には純利益が2100億円に回復する見通しです。

自前主義で成長してきたパナソニックですが、次の100年は外部とのコラボで成長を図ります。

本間さんは、番組の取材に対して次のようにおっしゃっています。

「やはりIoTの特徴はモノだけの価値ではなく、モノが集めるデータがコトに変化していく。」

「そのコトを作るパートナーと一緒にお客様に新しい家電のかたちを提案していきたい。」

「だから、一人で考えていてもこれ以上は難しいという危機感は数年前からありました。」

 

当然パナソニックでは現状でもネットにつながる家電は開発して市販化はしていますが、肝心のユーザーがネットにつなげて使ってくれないといいます。

なので魅力的なサービスが提供出来ていないということから、異業種と組んでいかなければならないという問題意識を持ったというのです。

本間さんは次のようにおっしゃっています。

「(これからの100年はコラボ重視の必要性があるのかという問いに対して、)最近の経営学の知見で分かってきたのが、イノベーションを起こすのはなるべく自分の専門分野から遠いところを学ぶというのが効果があることが分かってきた。」

「例えばトヨタの看板方式がありますけども、これ元々はアメリカのスーパーマーケットの流通システムですね。」

「要するに売り上げを見て必要な分だけを仕入れるという仕組みですけども、これを製造業に応用することによってトヨタの看板システムが生まれたとか、元々パナソニックは自前主義と言われていますが、松下幸之助さんが最も大事にしていたことは“衆知を集める経営”ということがあって、今回のこういうコラボは“衆知”の範囲が広がった。」

「自社だけではなく、他社も含めて“衆知”を集めてベストなものを作るということですから、ある意味で原点回帰しているところがあるんじゃないかと思います。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

アイデアは既存の要素の組み合わせであるとこれまで何度となく繰り返しお伝えしてきましたが、考えてみれば個々の企業も経済活動をする上では一つの要素と言えます。

そして、個々の特色を持った企業の協業が新たなビジネスのみならずイノベーションを生み出す可能性を秘めているのです。

特に現在のように目まぐるしくテクノロジーが進歩する時代は、既存のビジネスに軸足を置きがちな大企業に比べて、過去のテクノロジーに囚われないベンチャー企業の方が素早く動けるのが一般的です。

しかし、ベンチャー企業にはヒト・モノ・カネの制約があります。

そこで、基本的な技術力や販売力、経営力のある大企業とベンチャー企業が手を組むことにより、新たなアイデアが生まれる可能性があるのです。

 

ということで、テクノロジーの進歩をはじめビジネス環境の変化の速い状況においては、大企業、ベンチャー企業に限らず、企業の存続を賭けて将来的な事業の発展の可能性を考えれば、自ずと様々な企業間における、お互いを補完し合う協業が今後ともなされていくのです。


 
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2018年06月05日
アイデアよもやま話 No.4034 世界的な“核兵器廃絶”の流れを危うくするロシアによる新たな核兵器の開発!

3月1日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でロシアのプーチン大統領による年次教書を発表について取り上げていたのでご紹介します。

 

ロシアのプーチン大統領は3月1日(日本時間)、国内政治や外交政策について説明する年次教書を発表しました。

この年次教書、本来は前の年の12月に発表されるのですが、今回は異例の3ヵ月遅れでの発表となりました。

なぜ発表が遅れたのか、そしてプーチン大統領は何を語ったのでしょうか。

見えてきたのはロシアの抱えるジレンマでした。

 

プーチン大統領は壇上で次のようにおっしゃっています。

「この演説は特別で、画期的な意味合いを持っている。」

「なぜなら、今後何十年にもわたる我が国の運命を決めるからだ。」

 

ではなぜ発表が3ヵ月も遅れたのでしょうか。

内容にそのヒントがありました。

プーチン大統領は壇上で次のようにおっしゃっています。

「ロシアは今や強い経済・軍事力を保持し、世界をリードする国の一つだ。」

「しかし、国民の福祉や生活の質を確保するという点でまだ十分でない。」

「我々はそれを果たす義務があり、必ずやり遂げる。」

「約5年で国民一人当たりのGDPを1.5倍にする。」

 

訴えたのはロシアの経済状況の改善です。

失業率は約5%、更にクリミヤ併合で受けた欧米の経済制裁が今後足を引っ張ると見られています。

長引く経済停滞で溜まる国民の鬱屈をいかに解消するか、プーチン大統領は経済政策の内容を慎重に精査するため、年次教書の発表を遅らせたと見られています。

 

一方で、年次教書の中でもう一つ強調したのが新たな核兵器です。

プーチン大統領は次のようにおっしゃっています。

「目的地に着くまで弾道を使わない新たな核兵器を開発し始めた。」

「どんな防衛システムもその核兵器の前には無力だ。」

 

新たな核ミサイル開発に言及し、アメリカをけん制しました。

国内にはバラ色の未来、対外的には強硬な姿勢を見せたプーチン大統領ですが、軍事アナリストで、未来工学研究所の小泉 悠特別研究員は次のようにおっしゃっています。

「ロシアが本当に経済を回復させようと思ったら、いわゆる西側との関係改善が不可欠だと思うんですね。」

 

「今回、外交姿勢の話は全くしていないんですよね。」

「例えばシリアやウクライナの問題をどうするのか全く具体策が出てこなかったですよね。」

「ある程度ロシアのメンツを保ちながら(外交問題の)落し所をつけることに多分期待しているんだと思います。」

 

クリミア併合をきっかけに欧米から受ける経済制裁、しかし外交問題でロシアが譲歩すれば大国としてのメンツに傷がつくのです。

経済の回復か大国としてのメンツか、今後プーチン大統領はジレンマの中でどう判断するのでしょうか。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

No.4032 ちょっと一休み その649 『後退する世界の民主主義!』

 

でもお伝えしたように、国民の豊かさ、および国家の安全保障は国家を維持していくうえでの最重要課題です。

そうした意味で、今回ご紹介したロシアのプーチン大統領による年次教書の発表内容は、国民の豊かさにつながる経済状況の改善は理に適っています。

 

しかし一方で、どんな防衛システムも無力にする、目的地に着くまで弾道を使わない新たな核兵器の開発は、新たな核兵器の世界的な開発競争に火を点けてしまいました。

こうしたロシアにおける今回の新型核兵器の公表は、アメリカや中国を刺激し、当然両国とも同様の核兵器開発に邁進するはずです。

 

これまでの世界的な枠組みの中では、こうした軍拡競争を阻止することは出来ません。

また、こうした一部の限られた国のみによる新たな核兵器開発は、北朝鮮などによる核兵器開発を阻止するうえであまり説得力を持ちません。

既得権益を握っている一部の国による身勝手とも言えます。

また、新たな核兵器開発による世界的な核兵器保有数の拡大は、世界平和を危うくするものです。

ですから、やはり日本憲法で掲げる“専守防衛”の考え方を粘り強く世界に向けて訴え続けることこそが、世界平和、および各国の国民の豊かさの基本になると思うのです。

“専守防衛”に基づいた兵器であれば、少なくとも核兵器や長距離弾道ミサイルの開発は不要になります。

また、その分の資金を国民の豊かさに回せば、それだけ国民は豊かになれるのです。


 
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2018年06月04日
アイデアよもやま話 No.4033 ロシアが世界最大級の“仮想通貨鉱山”に!?

アイデアよもやま話 No.4025 大きな可能性を秘めるブロックチェーン!プロジェクト管理と日常生活 No.542 『進化するサイバー攻撃とそのリスク対応策!』で仮想通貨の可能性やリスクについてお伝えしてきました。

そうした中、2月28日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でロシアが世界最大級の“仮想通貨鉱山”になりつつある状況について取り上げていたのでご紹介します。

 

トラブルも起きていますが、存在感を増す仮想通貨は売買以外の方法で一山当てようという人たちにとっても魅力的な存在だといいます。

仮想通貨の取引は、セキュリティ対策として記録をする必要があります。

そのためには、非常に膨大な計算が必要となっております。

そこに大量のコンピューター作業で貢献する人たちがおります。

彼らの目的は、新たに発行される仮想通貨なのです。

これを計算の対価として得ることが出来るという仕組みになっています。

この作業は、鉱山から金を採掘するイメージから採掘、あるいはマイニングというように呼ばれていて、これが巨額の富を生む可能性を秘めていると考えている投資家も少なくないのです。

 

このマイニング作業が活発なのが中国ですが、中国は今政府の規制が強まっているために、このマイニング作業が新しい新天地に移転を始めているといいます。

採掘マシンのメーカーも中国での需要の先細りを危惧して動き出しています。

深圳に本社を置くパンダマイナーは2年前に創業したばかりです。

採掘マシンの製造・販売に特化したベンチャー企業です。

こちらの社長は次のようにおっしゃっています。

「我々はこれからスピードを速めて海外の連携パートナーを探し、海外市場を拡大しようと思います。」

「ロシアが政策で採掘を規制しなければ、ロシアは世界で重要な採掘基地になりますよ。」

 

社長が海外で最も期待を寄せる販売先がロシアですが、そのロシアで今何が起こっているのでしょうか。

モスクワ中心部からクルマで40分ほどの場所に行くと、かつて自動車工場の巨大な建物の中でビットコインが作られております。

ロシアン・マイナー・コインの経営するこの工場の中にはビットコインの採掘用の大量の機械が並んでいます。

ここは4000台の採掘マシンが稼働する、世界最大級の“ビットコイン鉱山”なのです。

工場の担当者は次のようにおっしゃっています。

「今は4000台ですが、今後は2倍の8000台に増やす計画です。」

「ロシアでは仮想通貨の“採掘”は禁止されていないんです。」

 

今後も投資を拡大するという強気になる一つの理由はロシアの気温です。

冬はマイナス10度以下で、夏も涼しいのです。

一般的に採掘工場では70℃以上の高温になる“採掘マシン”を冷却する必要がありますが、ロシアは気温が低いため、冷却費用がほとんどかからないのです。

他の国より低コストで仮想通貨を“採掘”出来るのです。

世界最大級のビットコイン工場を立ち上げたロシアン・マイナー・コインのドミトリー・マリニチェフ社長は、最近のビットコインの価格急落について次のようにおっしゃっています。

「確かにビットコインの価格は人々の期待や恐怖で乱高下しています。」

「ただ長期的には価格は上がるでしょう。」

「グローバルな価値の交換システムが大きな変革を遂げています。」

「このシステムに加わる人々はこれからも世界で増えるでしょう。」

 

見通しはあくまで強気です。

 

ロシア議会では独自の通貨、クリプトルーブルを公的な決済手段とする法案が審議中です。

この冬、モスクワ郊外で開かれた仮想通貨のイベント、クリプトカンファレンスには様々な年代の人々が集まりました。

次のような参加者の声があります。

「仮想通貨の“採掘”は、ロシアで有望なビジネスだよ。」

 

「システムは完全ではないけれど、実際のお金より仮想通貨の方が盗まれにくいのでは。」

 

仮想通貨にとって、ロシアは最後の楽園となるのでしょうか。

ロシアで“採掘”が盛んな理由はいくつかありますが、その一つとして、ロシアは自国通貨、ルーブルへの信頼が元々低いので仮想通貨にすがりたがる傾向があるといいます。

それから世界屈指の宇宙開発技術を支えるIT系の人材がロシアは豊富であるということです。

更に、モスクワの巨大“採掘場”には日本の投資家のマネーもかなり流れているといいます。

更に、寒いことがプラスになっているのです。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

仮想通貨については、これまで何度となくお伝えしてきましたが、便利さの反面、投機的なマネーゲームの側面も持ち合わせています。

ですから、借金をしても仮想通貨に投資し、一攫千金を手にした“億り人”がいる一方で、借金で首の回らなくなった人もいるといいます。

いずれにしても、仮想通貨は絶えず新たな投資先を求めてフロンティアを探し続ける資本主義の宿命の一つと言えます。

 

さて、この仮想通貨が思わぬかたちで、経済的な悩みを抱えているロシアの苦境を救う可能性が出てきました。

それが今回ご紹介した“仮想通貨鉱山”です。

新たな投資先を求める投資家に加えて、マイニングマシンの稼働に適した年間を通じて低い気温、そして世界屈指の宇宙開発技術を支える豊富なIT系の人材、更には自国通貨、ルーブルへの信頼の低さがこうした背景にあると番組では指摘しています。

ということで、“仮想通貨鉱山”の動向次第でロシア経済の復活に貢献出来る可能性が出てきました。

 

さて、仮想通貨はギャンブル的な要素を持っている反面、確かに様々な利便性があります。

ですから、今後仮想通貨が通貨の主流になるかどうかは分かりませんが、そのカギは各国通貨との変換レートの安定性と安全性だと思います。

いずれにしてもキャッシュレス化の流れは間違いなく加速していくと思います。

ですから、アイデアよもやま話 No.4010 変化の波に乗り遅れそうな銀行業界!でもお伝えしたように、銀行業界をはじめ、あらゆる業界は仮想通貨の動向に注視しつつ、キャッシュレスに向けた対応が求められると思います。


 
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2018年06月03日
No.4032 ちょっと一休み その649 『後退する世界の民主主義!』

2月2日(金)放送の「時論公論」(NHK総合テレビ)で後退する世界の民主主義について取り上げていたのでご紹介します。

なお、今回の論者はNHK解説委員の別府 正一郎さんでした。

 

欧米諸国で移民の排斥や既存の政治への反発を声高に叫ぶ政治家が台頭し、伝統的な自由や民主主義の価値観が揺らいでいるとされますが、民主主義の後退や劣化といえるような現象が、欧米に留まらず、世界各地に及んでいるという調査結果が、国際的な人権団体によってまとまりました。

 

各国の民主主義のレベルを評価するという難題にはいくつかの団体や研究所が取り組んでいますが、今回は、アメリカの首都ワシントンにある人権団体「フリーダムハウス」の調査を見ていきます。

この団体は、1941年に設立され、平和的なデモに対する弾圧や政治犯の処遇など、世界各地の人権問題を調べています。

 

活動の柱が、1973年から毎年発表している『世界の自由』と題した年次報告書で、190を超える国と地域を対象に、選挙が自由で公正に行われているか、思想信条の自由が保障されているのか、それに司法が独立して機能しているかなど、25項目について、専門家が評価し、各国・地域を、「自由」、「部分的に自由」、「自由でない」という3つのカテゴリーに分類してきました。

 

先月中旬(1月16日)に発表された最新の調査結果では、日本や欧米の先進国など世界の45%の国と地域が「自由」に分類されました。

30%が「部分的に自由」、そして、中国やロシアそれにシリアや北朝鮮など25%が「自由でない」とされました。

 

注目を集めているのが、この3つのカテゴリーの割合の変化です。

東西冷戦のころは、これら3つの割合は拮抗していましたが、冷戦の終結に伴い、東欧の国々で民主化が進んだこともあって、「自由」の割合が増えました。

反対に、「自由でない」が減りました。

この傾向は2000年代の半ばまで続き、「自由」とされる国は、世界の半分近くまで伸びました。

ところが、この頃を境に、状況が変わります。

「自由」が減り始めると共に「自由でない」が増えていき、ことしの報告書でもその傾向が続いていることが鮮明になりました。

 

それにしても、冷戦の終結後、世界はいずれ自由と民主主義に覆われるとの見通しすら語られていたにもかかわらず、なぜ、ここに来て、後退しているという結果が出てきたのでしょうか?

具体的な例として、まず、トルコがあります。

これまで「部分的に自由」でしたが、今回、「自由でない」に後退しました。

その理由として、おととしのクーデター未遂以降、非常事態宣言が延長され、多数の兵士や公務員、それにジャーナリストが拘束されていること、こうした状況の中で、去年、国民投票が実施され、国論が二分される中で憲法が改正され、大統領への権限の集中がいっそう進むことなど、エルドアン大統領の強権化が見られると指摘しています。

トルコは、混乱が続く中東にあって、民主化のモデルを自負しています。

こうした、新興国のいわば「優等生」とされた国々での後退が各地で見られた結果、いくつかの国の前進を打ち消す形で、全体で見ると、「自由」が減り、「自由でない」が増える傾向になっているのです。

 

しかも、問題は、こうした分類上の変化に留まりません。

「フリーダムハウス」は、3つのカテゴリーでの分類の他に、各国・地域の状況を100点満点で採点して、それを指数としていますが、分類の上では、「自由」とされる欧米諸国で、指数が下がるということが起きているのです。

 

たとえば、アメリカは、一昨年の90点から昨年は89点に下がったのに続いて、今年の報告書では86点とさらに3ポイント下がりました。

トランプ大統領のメディア攻撃や人種差別を容認するかのような姿勢、さらに、大統領就任後もビジネスとの関係を断ち切っていないことなどが理由として指摘されました。

アメリカは、民主主義のチャンピオンを公言していますが、実際には、大統領選挙で高額な献金が横行していることや、黒人に対する捜査当局の強圧的な対応など多くの問題を抱え、もともと日本やヨーロッパの先進国よりは低目の評価でしたが、さらなる落ち込みによっては、チャンピオンだと主張することすら難しくなるかもしれません。

 

また、ハンガリーとポーランドは、昨年から今年にかけてそれぞれ4ポイント下がりました。

理由としては、メディアや市民団体への規制が強まっていることが指摘されました。

冷戦終結後の東欧の民主化の、こちらもいわば「優等生」とされてきたような国々です。

 

更に、最も低い「自由でない」と分類された国の中でも、状況のいっそうの悪化が起きています。

カンボジアは、長期政権を続けるフン・セン首相の強権化が目立つ中で、指数は、一昨年の32から昨年の31、そして、今年は30点まで下がりました。

その理由として、昨年、政権批判で知られた有力な英字紙が廃刊に追い込まれた他、最大野党が解党を命じられ、その党首も国家反逆罪で逮捕・訴追されました。

今年7月に総選挙が予定されていますが、それを前に、最大野党が消滅してしまった状況です。

内戦終結を受けて、25年前、日本を含む国際社会の支援を受けた選挙を経て、新たに民主化への歩みを始めていたはずだっただけに、懸念が広がっています。

 

こうした状況について、「フリーダムハウス」は、「世界の自由と民主主義は、冷戦終結後、最も深刻な状況にある」としています。

 

その原因については、これまで経済的に繁栄してきた欧米で、経済格差の広がりから、市民レベルで、自由や民主主義の意義を実感しにくくなっていることがあるのではないかと分析しています。

また、中国の成長モデルに影響を受けるかたちで、新興国の政治指導者を中心に強権化のもとでの安定や経済成長を優先する意識の広がりがあるのではないかと指摘しています。

 

では、こうした現象に、私たちはどう向き合うべきなのでしょうか。

まずは、高いレベルの民主主義を達成した国でも、民主化に向けた歩みを始めた国でも、形骸化の危険をはらんでいることを直視することが必要です。

北アフリカのチュニジアは、「アラブの春」の発端になった国で、今ではアラブ諸国の中で唯一「自由」に分類されている国です。

しかし、ここに来て地方選挙が延期された他、生活苦を背景にしたデモ隊と治安機関の衝突も起きていて、後退が懸念されています。

また、政治の強権化が経済成長と安定をもたらすかも大いに議論があるところです。

南米のベネズエラでは野党への弾圧が続くなか、経済政策の失敗で豊かな産油国でありながら、子どもたちの間で栄養不良が広がっているような状況です。

更に、北朝鮮のように民主主義がなく、国民が政府に自由に異議申し立てが出来ない国は、自国民はもちろん他国にも脅威となることが懸念されます。

世界人権宣言が採択されて70年、国際社会は、若い民主主義を育てる努力を続けるとともに、日本のような民主国家であっても、後退の危険を抱えているということを肝に銘じ、民主主義の土壌を耕し続けることがますます重要になっています。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

そもそも民主主義も平和も自然に湧いてくるように何も努力しない状態で実現するものではありません。

国家としての理念、すなわち憲法を掲げ、それに基づいてあらゆる国家の枠組みを構築し、常に危機感を持って理念を現実の姿として維持出来るような取り組みがなされなければ、民主主義も平和も崩壊してしまうリスクをはらんでいるのです。

 

そこでまず、番組を通して、あらためて民主主義のみならずあらゆる国家が世界平和の実現・維持を図るための国家の理念として満たすべき要件について考え、以下に羅列してみました。

・発言の自由

・基本的人権の尊重

・(性別や学歴などによる)格差のない社会

・全ての国民による最低限のゆとりのある暮らし

・専守防衛

 

こうして並べてみると、日本国憲法は国家の理念として満たすべき要件を全て兼ね備えているように思えます。

問題は、これらを実現・維持するための具体的な取り組みです。

上記に掲げた国家の理念として満たすべき要件に対する国民の不満の高まりが沸点に近づくと、現状打破のために政権転覆、すなわち革命や独裁者の誕生、あるいは国民の不満を国外に向ける動きをもたらし、国内外の不安定につながります。

例えば、アメリカのトランプ政権を支えているのは、アメリカの繁栄から取り残された人たちと言われています。(参照:No.3546 ちょっと一休み その568 『アメリカ大統領選の結果から見えてくること』

そして、トランプ大統領の掲げる“アメリカファースト”は、様々な観点で世界的に対外的な摩擦を引き起こしつつあります。

一方、中国の習近平国家主席は、かつての中華圏の繁栄を取り戻すべく、世界的な経済のリーダーシップの掌握のみならず、軍事的にも領土拡大を目指していると見られています。

こうした動きの行き着く先は、民主主義圏国家と共産主義圏国家との軍事的な対立をもたらすという一部の専門家の見方もあります。

 

更に、北朝鮮のように、核兵器、および弾道ミサイル開発を主な外交政策の切り札として用いようとする国もあります。

このように隣国の核兵器保有は、日本の安全保障にとって大変な脅威です。

 

こうした世界情勢において、日本が積極的に取り組むべきは、国内においては経済の活発化、および格差の解消、対外的には核兵器の廃絶、あるいは専守防衛の考え方を世界的に浸透させるためのあらゆる活動が求められると思うのです。


 
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2018年06月02日
プロジェクト管理と日常生活 No.543 『労働時間の視覚化に向けて』

3月17日(土)放送の「おはよう日本」(NHK総合テレビ)で労働時間の視覚化について取り上げていたのでご紹介します。

 

長時間労働のよる過労死を防ぐため、厚生労働省は今の国会に提出する方針の“働き方改革”関連法案で企業が労働者の労働時間を客観的に把握するよう、初めて法律に盛り込む方針を固めました。

 

“働き方改革”関連法案では、裁量労働制を巡って厚生労働省の労働時間の調査に誤りと見られるケースが見つかり、適用業務の拡大の削除が決まりましたが、与党から裁量労働制で働く人たちの健康確保の対策を図るべきだといった意見が出されていました。

これを受けて厚生労働省は、長時間労働により労働者が健康を害することを防ぎ、医師との面談などの対策につなげるため、“働き方改革”関連法案で企業が労働時間を客観的に把握するよう、初めて法律に盛り込む方針を固めました。

厚生労働省は、昨年ガイドラインを作成し、企業が労働時間を適正に把握する責務を明記しましたが、その後も適切な労務管理が行われていないケースが少なくないということで、今後は省令でパソコンの使用履歴といった把握のための具体的な方法についても省令で定めるということです。

対象となる労働者は、一般の労働者や裁量労働制で働く人、それに法律上労働時間に制限のない管理職含む予定で、厚生労働省は与党内の調整を進めることにしています。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

そもそもプロジェクト管理を進めるうえで、現状把握はその第一歩です。

現状把握が適切に行われなければ、その後の適切なプロジェクト管理は期待出来ません。

同様に、働く人たちの健康管理を進めるうえで、労働時間の正確な把握なしには本来の健康管理は期待出来ません。

ですので、厚生労働省の考える労働時間把握のための具体的な方法、および対象となる労働者は妥当だと思います。

 

しかし、何事に取り組むにしても、現状把握はあくまでも出発点であって、例えば残業時間をゼロにするなどの目標を掲げ、そのための作業スケジュールを作成し、同時にリスク管理や課題管理の項目を検討し、実際の作業にあたっては進捗を管理し、必要に応じて問題に対応していくことが必要なのです。

こうした一連の労働管理がきちんとなされてこそ、本来の労働管理は機能するのです。

 

ですから、各企業においては、単に労働時間の把握に取り組むだけでなく、労働時間の把握により、何をどうしたいのかという目的なり目標を設定することが求められるのです。

そうでなければ、単にデータ収集という余分な作業が追加になり、その分生産性が下がるだけなのです。


 
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2018年06月01日
アイデアよもやま話 No.4031 電力の2019年問題!

2月28日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で電力の2019年問題について取り上げていたのでご紹介します。 

 

一般家庭で太陽光発電をして、余った電力を電力会社が高く買い取る制度が2019年に節目を迎えます。

この制度が始まったのは2009年のことでした。

そしてこの制度は10年間なので、始めからこの制度を利用していて、2019年に対象外となる世帯がおよそ37万世帯に上ります。

その後は電力を販売する企業を自ら探さなければならないとも言われています。

これが「2019年問題」なのです。

 

タイムリミットが迫って来る中、これを商機と捉えた企業が本格的に動き出しました。

2月28日から3月2日にかけて、世界最大級のエネルギー総合展、「スマートエネルギーWeek」が東京ビッグサイトで開催され、世界33ヵ国、1580社が参加しました。

次世代エネルギーが注目される中、風力発電設備や太陽光パネルなどの展示が多く見られました。

中には、太陽光パネルや風力発電設備を搭載した、自律型のエコハウスも展示されていました。

更に、バッテリーを搭載することで、外からの電力供給が無くても生活が可能だといいます。

ちなみに、この卵型のかたちをした建物を販売しているのは株式会社YBM JAPANです。

 

さて、今回の展示会で多くの企業が力を入れているのがバッテリーです。

その理由は「2019年問題」です。

2009年に始まった太陽光発電の余剰電力買取制度、FITですが、固定価格の買取期間は10年で、来年には契約切れの家庭も出始めます。

そこに目を付ける企業が余剰電力を蓄電するためのバッテリーの販売に力を入れているのです。

オムロンが2017年の夏から販売を始めたのが既にある太陽光発電システムに後付け出来るバッテリーです。

電気を売るのではなく、日中の発電で余った電力を充電し、夜間に自家消費します。

「2019年問題」の影響で、多くのユーザーから引き合いがあるといいます。

 

その「2019年問題」、一般の人はどのように考えているのでしょうか。

都内在住のTさんのお宅は4人家族です。

太陽光発電を導入する前の1ヵ月の電気代は2万円を超えていましたが、今年2月分はおよそ1万4000円でした。

昼間の電気はほとんどが自宅の太陽光発電を利用しています。

Tさん宅では、東京電力に余剰電力を48円(1kwh当たり)で売電していますが、今年2月分は6240円でした。

この48円は2009年から続いていますが、その期限が来年、2019年に終了してしまいます。

2019年以降の売電価格は決まっていませんが、10円ほどになるのではと言われています。

 

現在、Tさん宅では、家庭用の電気料金は24円(1kwh当たり)なので、48円(1kwh当たり)で売電した方が利益になります。

しかし、FIT制度が切れて、例えば売電価格が10円となった場合、売電するよりも自家消費した方が電気料金が安くなるので、バッテリーの購入を検討しています。

 

太陽光発電を取り巻く環境が急激に変化する中、企業は今後新たに設置する家庭向けの商品開発に力を注いでいます。

ハンファQセルズジャパン株式会社の東 洋一執行役員は次のようにおっしゃっています。

「太陽光発電の電力を高く買ってもらえなくなる時代がすぐそこまで来ています。」

「でも実は一番安いエネルギーになっていくのは太陽光だと思っています。」

 

「蓄電池(バッテリー)とセットにして上手に電気をためてコントロールしながら使ってく。」

「住宅用も大型発電システムも全部そういうふうになっていくと思います。」

 

ハンファQセルズジャパンは太陽光パネルのセルを従来の半分にすることで、電流の抵抗を減らし、高い発電量を実現しました。

このパネルとセットで販売したいのがバッテリーシステムです。

電力変換効率が96.5%と業界トップクラスのバッテリーシステムにより、太陽光から得られるエネルギーを最大限活用することが出来るのが特徴といいます。

 

新電力ベンチャー企業の株式会社Looopもバッテリーを売り込み、買い取り制度の期限切れのお客を取り込む狙いです。

Looopの蓄電池事業部の堤 教晁部長は次のようにおっしゃっています。

「こちらの蓄電池は業界初のAIを搭載した蓄電池になります。」

「ご家庭の電気の使用状況や電気代プランなどを家庭ごとにシミュレーションしまして最適な充放電を行います。」

 

実証実験では、AIを搭載したことで電気代を約10%削減出来たといいます。

「(更に、)我々は電気小売りもやっておりますので、当社の蓄電池を導入いただいたお客様には2〜3割、通常の電気代よりも削減する料金プラもご提案しております。」

 

「2019年問題」に向けて、企業の生き残り戦略が加速しています。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

太陽光など再生可能エネルギーによる発電量の余剰電力を通常の電力料金よりも高い金額で一定期間電力会社が買い取るという制度(FIT)は、割高の再生可能エネルギーによる発電装置を普及させるためには有効な手段の一つだと思います。

しかし、だからといって、FIT期間後は買い取り価格が10円程度というのは下げ過ぎで、せめて20円程度にならないかと思います。

 

なぜならば、余剰電力用のバッテリーの価格が4kwhの容量でも100万円を超える高額で、とても投資対効果の観点で割に合わないからです。

しかも、これだけの容量では到底余剰電力の受け皿としては不足です。

ですが、10kwh程度のバッテリー容量になると、300万円近くと更に高額になってしまいます。

このような状況では、バッテリーの購入を諦めて、せっかくの余剰電力が10円程度の安い価格で買い取られてしまいます。

 

ですから、関係省庁には、FIT期間後の買い取り価格をせめた20円程度に設定するか、あるいはバッテリー購入時の補助金制度などを設け、太陽光発電を設置してもトータルでマイナスにならないような枠組みを検討していただきたいと思います。

現状のままでは、再生可能エネルギーの普及のスピードが落ちてしまい、政府のエネルギー政策の目標を達成することもおぼつかなくなると思います。


 
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2018年05月31日
アイデアよもやま話 No.4030 AIの活用事例 (5) その4 開発が加速するAIを搭載した兵器!

これまでAI(人工知能)関連の動向について何度かお伝えしてきましたが、その第5弾として今回は4回にわたってご紹介します。

4回目は、4月19日(木)放送の「おはよう日本」(NHK総合テレビ)を通してのAIを搭載した兵器についてです。

 

急速に進化を続けるAIですが、その活用は兵器にまで広がろうとしています。

AIを搭載したターミネーターが次々と人間を抹殺するという、30年以上前の1984年の映画「ターミネーター」の世界が現実のものになろうとしています。

 

今、AIを活用した兵器の開発競争が加速しています。

火薬、そして核兵器に次いで第3の革命と呼ばれるAI兵器は人類の脅威となるのでしょうか。

また、AI兵器の出現は戦争をどのように変えるのでしょうか。

 

アメリカではAIを搭載したドローンなどの無人機、それに地上歩行型の戦闘用ロボットなどの開発が行われていると見られています。

それに対抗意識を燃やしているのが中国だと言われています。

更にロシア、イスラエル、あるいはイギリス、韓国なども開発に取り組んでいると見られています。

 

今後、より開発が進んでいくと実際にはどのような戦いが予想されるのでしょうか。

番組ではAI兵器に詳しい東京理科大学の平塚 三好教授に未来の戦場について取材し、その結果をNHK政治部の西井 健介記者は次のように伝えています。

「こうした戦いでまず最初に展開されるのがサイバー攻撃の応酬です。」

「戦いに使われるのはAIを搭載したパソコン、あるいは人工衛星などです。」

「これらが自ら敵のミサイルの迎撃システムや戦闘機の通信システムなどといった標的の弱い部分を判断して、コンピューターウイルスや電磁波などを使って攻撃していくのです。

「敵の攻撃機能の言わば頭脳となる部分を無力化させるわけです。」

「更に次に考えられるのが、無人機同士が空域で戦闘を行うというものです。」

「こうした戦闘では、人間の司令官は遠く離れた安全な場所で、全体の指揮を執るだけということになります。」

「(そうすると、戦闘で危険な現場には人間の兵士は行かなくなるということなのかという問いに対して、)そうですね。」

「例えば、偵察用ロボットは攻撃される恐れのある場所でも情報収集をすることが出来るロボットです。」

「そして、物資運搬用の馬型ロボットは、戦場で重い武器や弾薬を運ぶことが出来、兵士の負担を減らすことが出来ます。」

「(こうしたAI兵器は人間の肩代わりが出来るということなのかという問いに対して、)そうなんです。」

「実は、日本でも防衛省がこうした利点を防衛装備に転用出来るものはないかということで研究を始めています。」

「元防衛大臣で、現在政策参与を務めている森本 敏さんは、「今後人口が減っていき、自衛隊は現在の半分の隊員で倍のシステムを動かさざるを得なくなる。そうするとAIを用いた省力化は欠かせない。」というふうに話していました。」

「(ただAI兵器が進化し過ぎて、映画の「ターミネーター」のようになりますと怖い気がするという指摘に対して、)確かにそうなんですね。」

「実際に今、国際社会でもAI兵器の進化に対する懸念が高まっているんです。」

 

車から放たれた大量のドローンの群れ、自ら標的の居場所を察知すると。壁を破壊して建物の内部に侵入します。

そして、逃げ惑う人間を追いかけ、攻撃を繰り返します。

この映像はAI兵器の開発に反対する団体が作ったものです。

AI兵器が進化し、殺人に至る判断まで行うようになってしまうと、大量殺りくなど収拾のつかない事態に発展すると警鐘を鳴らしています。

西井記者は以下のようにおっしゃっています。

「今のようにAI兵器が更に進化が進んで人間の判断を一切挟まないという段階まで脱した自立型の兵器は“キラーロボット”と呼ばれています。」

「この“キラーロボット”に対して、世界では規制を求める動きが始まっています。」

「国連では昨年“キラーロボット”の規制について議論する、初めての公式会合が開かれました。」

「ただこの会合では、アメリカやロシアなどが開発前の予防的な規制は拙速だと反対して、議論は平行線となっています。」

「また、日本の国会でも動きがありました。」

「先月、与野党の議員が参加する勉強会が発足しました。」

「“キラーロボット”は倫理的に認められないとう考えのもと、議論を重ねていくことにしていて、参加者議員の中には一定の歯止めをかけるために、日本が国際社会の議論をリードしていくべきだという声もあります。」

「AIというと、生活を一変させる便利な技術というイメージがありますけど、兵器としての開発競争が今後行き過ぎれば、人間がAIに殺されるという時代が来ないとも限りません。」

「そういう危険性があることを忘れずにAIと向き合って行くことが必要だと思います。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

今でもサイバー攻撃により、個人情報や仮想通貨などが盗まれています。

そうした中、AIを搭載した兵器もネットでつながっているのでサイバー攻撃の対象になり得ます。

そうすると、サイバー攻撃隊により、コントロール機能を破壊されたり、更にはコントロール機能を奪われて、味方のAI兵器が味方に向かって攻撃をしかけてくるというリスクもあります。

 

また、AI兵器同士での戦争が主流になると、ゲーム感覚になってしまい、まるでゲームをやっているような戦争になり、実際AI兵器同士の戦場にはほとんど生身の兵士は皆無となり、敵味方の区別なく、生身の兵士の負傷した姿や死体を見ることもほとんどなくなります。

ですから、戦争の悲惨さを深く感じることもないままに戦争が続けられます。

やがてAI同士の戦闘に決着がつくと、次にはAI兵器による敵国の生身の人間の殺りくが始まります。

しかし、ここでも直接自分の手による殺りくではないので、罪悪感を感じることはこれまでの戦争に比べてはるかに軽くなります。

ですから、核兵器による大量殺りくとは別な意味で、AI兵器は非人道的な兵器と言えます。

 

ですから、番組でも指摘されているように、“キラーロボット”には何らかの一定の歯止めが求められると思います。

 

なお、番組では触れていませんでしたが、毒ガスや細菌などの化学兵器も非人道的な兵器として対処することが求められます。

 

今後ともテクノロジーの進歩は続き、それに伴い兵器も進化していきます。

ですから、絶えず新しく開発された兵器についてはチェック機能を働かせ、適切に対処するような国際機関が必要なのです。


 
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2018年05月30日
アイデアよもやま話 No.4029 AIの活用事例 (5) その3 アマゾンによる”AIレンタルサービス“!

これまでAI(人工知能)関連の動向について何度かお伝えしてきましたが、その第5弾として今回は4回にわたってご紹介します。

3回目は、4月19日(木)放送の「おはよう日本」(NHK総合テレビ)を通してのアマゾンによる”AIレンタルサービス“についてです。

 

アメリカのネット通販企業、アマゾンが今日本企業の間に別なかたちで入り込んでいます。

インターネット上のAI(人工知能)を企業に貸し出すというビジネスです。

この分野でも世界トップといいます。

アマゾンのAIはいろいろな場所で使われています。

和歌山市のFM局では、原稿を音声に変換してニュースや天気予報を読み上げます。

また、子どもの行事など多数の写真から、自分の子どもの顔だけをAIが選び出すシステムです。

企業が自前でAIを開発したり、維持したりするには莫大なコストがかかります。

しかし、アマゾンがネット上で貸し出しているAIを多くの企業で使えば、コストを大幅に削減出来ます。

 

アマゾンのAIを活用している企業の一つ、福岡市に本社を置くITベンチャー、スカイディスク株式会社が開発を進めているのは、生産設備の異常をスマホで簡単に診断出来るアプリです。

多くの企業は製造装置の異常を熟練工が機械の振動音を頼りに判断しています。

しかし、特に地方では熟練工の減少に悩まされています。

このアプリを使うと製造装置に異常があるかどうかをアマゾンのAIが音で瞬時に判断します。

製造装置に問題がない場合は正常と判断しますが、欠けた歯車を嚙合わせると、AIが異常があると知らせます。

このアプリに関心を持つ企業からの問い合わせは、九州地方を中心に10件寄せられていて、来年春までには実用化したいとしています。

スカイディスクの橋本 司社長は次のようにおっしゃっています。

「九州は工場が沢山ある地域なので、ニーズが更に広げていけるといいんじゃないかなと思います。」

 

今回、来日したアマゾンのAI事業の責任者、アマゾン ウェブサービスのスワミ・シヴァスブラマニアン副社長は、特に地方の中小企業にサービスの浸透を図りたいとしており、次のようにおっしゃっています。

「AIの活用法は無限です。」

「アマゾンはこの分野のリーダーの地位を確立していて、AIシステムは最大の事業分野になると考えています。」

 

これまでAIに手が出せなかった中小企業にとっては朗報かもしれません。

しかし、このようなサービスはクラウドサービスで実現出来たので、このサービスは自社の持っているデータを外のコンピューターに預けるので、セキュリティが生命線になります。

なので、これが確保されているかどうか、アマゾンに対するチェックも欠かせないと番組では指摘しています。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

これまで様々な分野でのAIの活用事例についてご紹介してきましたが、一つのアプリとしてのご紹介でした。

ところが今回ご紹介したのは、様々なAIアプリのレンタルサービスです。

以前、アイデアよもやま話 No.3943 ペッパーの新サービス 10の業種で使いやすく!でご紹介したのはソフトバンクの開発したロボット、ペッパーのアプリのレンタルサービスでしたが、アマゾンはAIにおける同様のサービスを提供するものです。

 

そもそもAIもロボットも本体だけではほとんど機能しません。

用途に即したアプリが搭載されてこそ機能を発揮するのです。

しかし、利用企業が単独でアプリを開発するにはそれなりのヒト・モノ・カネを要します。

そこで、AIやロボットとアプリというセットのレンタルサービスがAIやロボットの普及を促進させる方法として適しているのです。

また、安倍政権で進めている“働き方改革”でも生産性向上を図ることは大きなテーマの一つです。

ですから、AIやロボットのレンタルサービスは間違いなく普及していきます。

そのためにはそれぞれの用途に即したアプリが必須となります。

ですから、AIやロボットをハード面で提供する企業、およびソフト面で提供する企業の協業による、より多くの質の高いアプリを低料金で提供する企業にとっては当面ブルーオーシャン(競争のない未開拓市場)状態だと思います。

 

ということで、確かにAIやロボットの普及は労働市場全体としては縮小をもたらしますが、このことこそが全体として労働時間の短縮につながるのです。

一方で、特にアプリ開発の対象は無限に近いですから、データサイエンティスト(参照:アイデアよもやま話 No.2381 新たな職種「データサイエンティスト」の誕生!)やプログラマーなど、膨大な労働市場が誕生します。

ところが、こうした新しい職種はとても不足しています。

ですから、こうした労働市場の需要状況に応じた業種への供給シフトが求められるのです。

そのためには、学校教育も含めた様々な対応が早急に必要なのです。


 
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2018年05月29日
アイデアよもやま話 No.4028 AIの活用事例 (5) その2 AIが不動産物件の資産価値を予測!

これまでAI(人工知能)関連の動向について何度かお伝えしてきましたが、その第5弾として今回は4回にわたってご紹介します。

2回目は、2月27日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)を通してのAIによる不動産物件の資産価値の予測についてです。

 

不動産投資の分野向けにAIの開発を進めているLEEWAYS(リーウェイズ)株式会社(東京・渋谷区)は不動産の投資家向けに投資を検討している物件が将来どのくらいの価値を生むのかをAIが予測するシステムを開発、過去10年間の全国の賃料や空室率などの膨大なデータを集計し、それらをもとに物件の資産価値を9割の精度で導き出せるといいます。

LEEWAYSの巻口 成憲社長は、膨大なデータを処理する点では不動産も宿泊業界も共通しているといいます。

「ホテルのお部屋の話になってくると、大量のマーケットの分析をして、近隣のホテルの相場がどのくらいか時期によって刻々と変わるわけですよ。」

「そんなの全部を人手の作業でやってるよりもコンピューターや人工知能でやった方が圧倒的に速いスピードで分析出来ますから。」

 

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

 

不動産物件の投資家は、当然のことながら将来資産価値の上がる可能性のより高い物件に対しての投資を検討します。

また、それ以前に、どのような目的の不動産の建設をするにしても、どの地域にどの程度の規模でどの程度の資金を投じて建設するのが収益の最大化につながるかを見極めることは至難の業だと思います。

そうした時に、今回ご紹介したような高い精度で不動産物件の資産価値を予測するAIはとても頼りになります。

そして、こうしたAIは開発企業間における熾烈な競争を経て、精度がより高められていくのです。

その結果、より適切な不動産の建設、そしてより適切な不動産への投資が見込まれるのです。


 
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2018年05月28日
アイデアよもやま話 No.4027 AIの活用事例 (5) その1 AIが宿泊施設の需要を予測して“適正価格”を決定!

これまでAI(人工知能)関連の動向について何度かお伝えしてきましたが、その第5弾として今回は4回にわたってご紹介します。

1回目は、2月27日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)を通してのAIによる宿泊施設の“適正価格”の決定についてです。 

 

番組でも何度か取り上げていたように、これまでタクシーなどでAI(人工知能)に乗客の需要を予測させる活用の仕方が広がっています。

そして、今度は更にAIが需要を予測して“適正価格”を決めるという動きも出始めています。

 

東京・台東区にあるゲストハウス、IKIDANE HOUSE 浅草旅籠では簡易的なドミトリー(相部屋を前提とした部屋)を16室、また外国人好みの和風の個室を20室揃えています。

この施設、実はAIを活用しています。

ネット上で管理している日々の料金表に提示された金額のほとんどをAIに任せて出しています。

予約状況の画面を見ると、赤や水色で塗られた数字が並びます。

これらは全てAIが導き出した“適正価格”だといいます。

更に、赤色はもう少し金額を上げる必要があることを示し、水色はもう少し下げた方が稼働率が上がるとAIが自動的に提示しているのです。

AIが予約の埋まるペースを計算し、早く埋まりそうな部屋は価格を上げ、予約が入りにくい部屋は価格を下げるという提案をするのです。

近隣のイベント状況や競合ホテルの予約状況なども分析してAIが最適な料金を設定することで、このゲストハウスの稼働率は常に80%を超えているといいます。

 

このAIのシステムを開発したのは、AIベンチャー、メトロエンジン株式会社の田中 亮介社長です。

田中社長は、AIを使うことで人が価格設定をする手間を省くだけではなく、収益も伸ばせると話します。

「今まで人の手で行っていたが故に、大きな需要を見逃してしまったりだとか、知らない間に予約が埋まっていたりだとか、そういった大きな機会損失が発生していたんですね。」

「客室単価設定を適切に行うことで、収益そのものの向上が望めるんじゃないかと。」

 

一方、宿泊料金が閑散期には下がる、繁忙期には上がることで知られるビジネスホテルチェーンのアパホテルですが、フロントの裏側では支配人が真剣な表情でパソコンに向かっています。

アパホテルでは、各店の支配人が11ヵ月先までの稼働率を予測し、1日ごとに宿泊料金を決めます。

こちらでは、シングルルームの上限を3万2400円とし、24段階に細かく分けて設定します。

アパホテルの首都圏にある26のホテルを統括する首都圏地区第一ブロック総括支配人、村田絋詞さんは次のようにおっしゃっています。

「大規模なコンサートであったりとか、海外の祝日であったりとか、今は受験シーズンとか桜のシーズンだったりとか、支配人ごとに異なるかもしれませんが、私の場合は毎日2〜3時間かかります。」

 

支配人の負担を減らそうと、アパホテルでは料金設定を任せられるAIの開発に向けた検討が始まっているといいます。

 

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

 

そもそもホテルなどの宿泊業では、収益を最大化させるためには需要を予測して1日ごとの“適正価格”を決定することが求められます。

しかし、そのために近隣のイベント状況や海外の祝日、受験シーズン、あるいは競合ホテルの予約状況まで考慮して1日ごとに“適正価格”を決定する作業はかなりのハードワークになります。

そうした中、AIによる蓄積された過去の様々な観点からの分析データのフル活用で“適正価格”を決定することが出来ます。

 

しかし、なんでもかんでもAIに任せれば済むということではないのです。

どういうデータを収集してどのようなアルゴリズムで何を決めるのかを明確にし、それぞれのデータを実際に収集して分析することをAIに指示しなければ、AIを実際に活用することは出来ないのです。

そこで、AIのシステム開発が新たな業種として誕生しているのです。

そして、この新たな業種は今のところ無限の可能性を秘めていると思います。


 
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2018年05月27日
No.4026 ちょっと一休み その641 『蜷川 実花さんが23年間守ってきたルールとは!』

ご存知のように蜷川 実花さんは日本の女性写真家、映画監督です。

また家庭の主婦で二人の息子さんもいるので、日々の暮らしはまさに過密スケジュールです。

ちなみに、蜷川さんは演出家・映画監督の蜷川幸雄さんとキルト作家の真山知子(蜷川宏子)さん夫妻の間に娘さんです。

その蜷川さんが1月29日(月)放送の「人生が変わる1分間の深イイ話」(日本テレビ)で23年間守ってきたルールについてお話しされていたのでご紹介します。

 

蜷川さんは5年をかけてようやく上海個展(会期:20171111日〜2018110日)を実現させ、大盛況のうちに終わりました。

こうして夢をかなえた蜷川さんですが、今のポジションまで登りつめることが出来たのは、たった一つのルールをブレずに23年間守ってきたからだといいます。

そのルールとは、以下の通りです。

「これをしちゃいけないみたいな、自分にリミットをかけないようにしています。」

「「失敗したらどうしよう」って思ったりとかあるけど、それをなるべくする様にして一歩踏み出す勇気が持てるくらい普段努力をしておく。」

 

そんな蜷川さんは、忙しいスケジュールの合間を縫って、長編小説からビジュアル雑誌まで年間500冊以上の本を読み漁るといいます。

 

そして今、映画の開発中の脚本が6本もあるといいます。

ジャンル違いの映画を6作品も同時進行させているのです。

更に、蜷川さんは、王 貞治さんをはじめ日本で24人しか選ばれない、2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会理事も務めておられます。

 

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

 

家庭の主婦で二人の息子さんもいる中で、様々な分野で活躍されている蜷川さんの超多忙な日常の背景には、“自分にリミットをかけない”という23年間守ってきたルールがあることが番組を通して分かりました。

 

私たち一般人は何かやりたいことがあっても、ついつい忙しいとか、自分には出来そうもないとか、いろいろな理由を考えて新しいことに踏み込むことをしません。

しかし、自分のやりたいことに思いのままに取り組めば、いろいろな新しい世界を体験することが出来ます。

そこから、思わぬ自分の可能性を発見出来るかもしれません。

 

ということで、一つくらい“自分にリミットをかけない”で自分のやりたいことにチャレンジしてみたらいかがでしょうか。


 
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2018年05月26日
プロジェクト管理と日常生活 No.542 『進化するサイバー攻撃とそのリスク対応策!』

昨日、大きな可能性を秘めるブロックチェーンについてご紹介しましたが、一方でコインチェックから仮想通貨NEMが流出した事件では、安全を確保する重要性があらためて認識されました。

そこで、今回は5月8日(火)付け読売新聞の「追跡 仮想通貨」をテーマとした記事を通して、なぜ仮想通貨NEMが流出したのか、そしてそのリスク対応策についてお伝えします。

 

韓国では昨年、履歴書に貼られた美しい女性の写真を見た人事担当の男性社員がSNSでメッセージを送り、何度かのやり取りの末、添付ファイルを開くとパソコンがウイルスに感染し、社内ネットワークへの侵入を許しました。

これは韓国の交換業者から仮想通貨が流出した事件で使われた手口です。

韓国では他にも昨年複数の業者が被害を受け、イタリアでも今年、業者からの巨額流出が報じられました。

 

国内でも今年1月に約580億円相当の仮想通貨NEMが流出したコインチェックでは、社員に送られた英文メールがきっかけでウイルスに感染しました。

コインチェックは、顧客の資産をインターネットにつながった状態で管理するなど、安全対策を後回しにしたことが被害を招きました。

 

情報セキュリティ会社サイバーディフェンス研究所の名和 利男上級分析官は「金融機関に比べて管理が甘いと認識されている証拠」だと語っています。

 

コインチェック事件後、金融庁から資産管理体制の不備を指摘された業者らのうち、7社は廃業の道を選びました。

その理由について、ある業者は、金融機関並みの管理体制ではコストに見合う収益が上げられないからだといいます。

 

さて、交換業者だけでなく、利用者もサイバー攻撃の標的になっています。

複数の交換業者で口座を開設したばかりのある男性の元に今年3月、「アカウントの資金が凍結」という件名のメールが届きました。

差出人名は実在する業者で、本文に表示された接続先のサイトで口座のパスワードなどを入力すると盗み取られる手口でした。

この男性は自分の利用する業者ではないと気づいて被害を避けられましたが、「自分のメールアドレスがどこから漏れたのか」と不安がっています。

昨秋には、別の業者名の偽メールも不特定多数の人に送られています。

 

さて、情報セキュリティ会社パロアルトネットワークスは今年1月、新種のウイルス付きメールを検知しました。

添付ファイルを開くと感染し、仮想通貨の送金時に入力するアドレスを勝手にハッカーのものに書き換える手口です。

最初にアメリカで見つかりましたが、その後の検知件数は日本が最多だといいます。

 

こうした状況下において、記事では仮想通貨利用者が被害に遭わないためのリスク対応策として以下の3点を挙げています。

・仮想通貨の口座にログインする際のパスワードを別のサービスと同じにしない

・ログインの際、ID、パスワードに加え、認識コードを入力する2段階認証を利用する

・仮想通貨を業者に開設した口座に預けたままにせず、個人のパソコンなどで管理する

 

以上、記事の内容の一部をご紹介してきました。

 

いつの世も楽にお金を手に入れる方法として盗みを働く人は後を絶ちません。

そうした中、ネット社会では実社会に比べて、盗んでも容易には捕まりにくく、しかも短時間で何億円もの大金を手に入れる手口が散見されます。

ですから、楽に大金を手に入れたい人たちにとっては、ネット社会の現状はかき入れ時と言えなくもありません。

こうした背景はひとえにIT技術の進歩です。

サイバー攻撃を仕掛ける人たちの技術力がそれに対抗する人たちの技術力を上回っているのです。

そして、今回ご紹介したようなサイバー攻撃は、手を変え品を変えどんどん進化し、私たちが騙され易い方向へと進んでいます。

 

一方、記事にもあるように、コインチェックなど仮想通貨を扱う業者は利益を得るために安全対策はどうしても後回しになってしまいます。

ですから、サイバー攻撃による被害のリスク対応策として、政府による安全対策規制が必要不可欠となります。

 

同時に、私たち一般ユーザーは記事でも紹介されていたような対応策を取り、常にサイバー攻撃に対して注意を払うことが求められるのです。

 

さて、では具体的にどのようにリスク対応策の検討を進めるかですが、サイバー攻撃を仕掛ける側に対抗するためにはそれなりのヒト・モノ・カネが必要になります。

しかも、サイバー攻撃の被害に遭うのはどの国も例外ではありません。

そこで、思い付くのは個々の企業や国で対応するのではなく、サイバー攻撃対策を担う国際機関を設けることです。

そこに各国から優秀な専門家を結集させ、常に次世代技術を実用化した場合に生じる被害のリスク対応策を検討するのです。


 
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2018年05月25日
アイデアよもやま話 No.4025 大きな可能性を秘めるブロックチェーン!

ブロックチェーンについては以前アイデアよもやま話 No.3910 IoTの具体的なかたち ― ブロックチェーン!でご紹介しましたが、2月28日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で最新のブロックチェーン関連情報について取り上げていたのでご紹介します。 

 

ブロックチェーン業界は急速なスピードで成長しており、人材の獲得が急務といいます。

仮想通貨が急速に普及したことから、これを支える技術、ブロックチェーンを扱える人材が今求められています。

コインチェックから仮想通貨NEMが流出した事件では、安全を確保する重要性があらためて認識され、各社は今技術者の確保に躍起になっています。

 

さて、ブロックチェーンのニーズは増々高まっていきそうですが、そもそもどんな特徴があるのでしょうか。

番組コメンテーターで大和総研チーフエコノミスト、熊谷 亮丸さんは次のようにおっしゃっています。

「イメージとしては、仮想通貨のイメージが強いんですが、そもそもブロックチェーンというのはデータだとか取引の履歴を記録・管理する新しい技術のことなんですね。」

 

その特徴は以下の通りです。

1.障害に強いこと

2.改ざんされにくいこと

3.運用コストが低いこと

 

また、その活用方法は以下の通りです。

ブロックチェーン1.0 仮想通貨

ブロックチェーン2.0 送金や決済(金融の世界)

ブロックチェーン3.0 著作権保護

            流通経路の記録

            遺言・相続   など

 

「例えば、著作権の管理ですが、これはミュージシャンなどが使っていて、著作権だから改ざんされにくいということが非常に大きなメリットなんですね。」

「それから流通経路の記録はトレーサビリティなどと言いますが、例えばアメリカのウォールマートが中国に今400以上のお店を持っている。」

「その時に豚の子の流通経路を追跡したいということがあるんですが、これをブロックチェーンで試験的にやってみたら、それまで26日かかっていたのがわすか数秒で出来るようになったと。」

「そういうことがありますね。」

「更には、遺言だとか相続、これもまさに改ざんされたら大変なことになるんで、その辺りを含めてこれからは3.0のところがまだまだ拡大していくと。」

「(そうすると、まだまだ技術者も必要ではないかという指摘に対して、)日本はIT(情報技術)の技術者、更にはブロックチェーンの技術者が少ないので、これをどんどん育てることが必要だと思います。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

ブロックチェーンというと仮想通貨のイメージが強く、しかも仮想通貨NEMの流出事件に象徴されるように、安全性に問題があると一般的には思われているのではないでしょうか。

しかし、番組を通して感じることは、ブロックチェーンはいろいろな分野に適用出来、しかも生産性向上につながる大きな可能性を秘めているということです。

また、こうした新技術に伴い、新しい労働市場が生まれるのが世の常なのです。

実際に、ブロックチェーン関連の労働市場は需要過多で、企業間における人材の奪い合いが激しいといいます。

ですから、番組でも指摘されているように、今後ともブロックチェーン業界は急速なスピードで成長していき、それに関連した技術者もかなり生まれてくるはずです。

 

なお、ブロックチェーンの安全性については、明日の「プロジェクト管理と日常生活」のテーマとして取り上げます。


 
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2018年05月24日
アイデアよもやま話 No.4024 柔軟に遠隔操作出来る分身ロボット!

慶応義塾大学による遠隔操作出来る分身ロボットの開発については、以前アイデアよもやま話 No.2474 五感が伝わる遠隔操作の未来!でご紹介したことがあります。

そうした中、2月18日(日)放送の「未来の起源」(TBSテレビ)で遠隔操作出来る分身ロボットの最新状況について取り上げていたのでご紹介します。

 

慶応義塾大学大学院理工学研究科大西研究室所属の福島 聡さん(25歳)は人間と同じような柔軟な動きが遠隔地で出来るロボットを開発しています。

人の滑らかな動きをリアルタイムでロボットで再現出来ます。

でもそれだけではありません。

遠くでロボットが触ったモノの柔らかさや硬さの感触が操縦者にリアルに伝わるのです。

これにより、従来のロボットでは出来なかった、割れやすいモノでも掴むことが出来ます。

感触が伝わることで、より繊細な動きが可能になるのです。

将来的にはロボットを作業場所に配置すれば、人は距離を気にせずに繊細な作業が出来るようになります。

 

なお、福島さんは研究の原動力について以下のようにおっしゃっています。

「みんなでどういったロボットを作りたいか、考えたうえでそれを設計して、制御して、何かタスクを行った時の喜びというのは忘れられないので、そういったものが原動力になってやってきたと思いますね。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

様々な場面で柔軟に遠隔操作出来る分身ロボットがあれば、これまでのようにわざわざ作業のために現場に行かなくても、どこにいても遠隔操作で作業をこなすことが出来るようになります。

更に、これまでは不可能とされてきた原発事故現場など危険な場所での作業も可能になります。

ですから、こうした技術は今政府で進められている“働き方改革”を進めるうえでも大いに貢献出来ると思われます。


 
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