2017年07月20日
アイデアよもやま話 No.3760 日本でも開発が進む”空飛ぶクルマ”!

5月15日(月)放送の「はやドキ!」(TBSテレビ)で日本でも開発が進む”空飛ぶクルマ”について取り上げていたのでご紹介します。


れまで何度か“空飛ぶクルマ”についてご紹介してきましたが、日本国内でもトヨタグループ内外の若手メンバーでつくる団体「カーティベーター(CARTIVATOR)」が独自に開発を進めています。

トヨタ自動車などトヨタグループ15社は「カーティベーター」に今後3年間で4250万円を拠出することを決めました。

“空飛ぶクルマ”は複数のプロペラで機体を安定させる技術が確立出来るかが課題といいます。

「カーティベーター」は来年末までに有人飛行が可能な試作機を完成させ、東京オリンピック・パラリンピック開催の2020年の実用化を目指すといいます。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

番組で見た動画では、この“空飛ぶクルマ”はドローンのようなかたちをしていますが、来年末までに登場するという有人の試作機が実際にどのようなかたちをしているのか、何人乗ることが出来るのか、あるいは1回の充電でどのくらいの距離を飛行出来るのか、どのくらいの高さまで飛行出来るのかなどいろいろ知りたくなります。

 

実際に、“空飛ぶクルマ”が現在の自動車と同じように飛行出来るようになるまでにはかなり時間を要すると思いますが、少なくとも空での交通渋滞はなくなると思います。

ということで、まだまだ沢山の課題山積だと思いますが、“空飛ぶクルマ”には夢とロマンを感じてしまいます。


 
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2017年07月19日
アイデアよもやま話 No.3759 人気の”ちょい貸し”で副収入!

最近、シェアリングエコノミー、あるいはシェアリングサービスというモノやサービスの共有ビジネスにおける関心が高まっています。

そうした中、5月16日(火)放送の「あさチャン!」(TBSテレビ)で”ちょい貸し”について取り上げていたのでご紹介します。

                                            

住宅街にあるごく普通の3階建ての家に若い人たちが集まって来て、お酒を取り出しパーティの開始、しかしこの人たちはこの家の住民ではありません。

この家の持ち主の泉 美和さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「私たちがパーティルームとして使っていたんですよ。」

「その時に少しずつ家のいらない物とか、新しく買った物とか揃えていって・・・」

 

泉さんの自宅には使用していない部屋があったので、空きスペースを貸し借り出来る仲介サイト、スペースマーケットを利用しています。

貸し出し料金は2500円から(キッチン使用の場合)といい、その収入は1ヵ月5万円ぐらいといいます。

 

現在、一つのモノをみんなで共有する“シェアリング”の市場規模は年々拡大しており、2020年には200億円になると予測されています。

中でも注目されているのが“アイドルエコノミー”といいます。

“アイドル”とは「使われていない」という意味の英語です。

使われていないモノを利用し、利益を生む新たなビジネスが増えているというのです。

こうした状況について、一般社団法人シェアリングエコノミー協会の代表理事、重松 大輔さんは番組の中で次のようにおっしゃっています。

「今までは法人対個人の取り引きが多かったと思うんですけども、昨今やっぱりSNSとスマートフォン(スマホ)の普及のおかげで直接個人同士がつながって取り引きをするというビジネスが伸びていますね。」

 

誰でも気軽にお小遣いが得られるという“ちょい貸し”ですが、何をどう“ちょい貸し”出来るのでしょうか。

仲介サービス、ラクサスにバッグを預け、レンタルされるとその日数分のお金がお小遣いに、1ヵ月レンタルされた場合は約2000円の収入になります。

ですから、中には10個のバッグを預け、月に3万円を得ている人もいるといいます。

 

更に、自宅前の使っていない駐車場を好きな時間に1日単位で貸すサービス、軒先パーキングに登録するだけで借りたい人がインターネットで検索し、予約出来ます。

自動車を手放したため駐車場が“空きスペース”になった方などが登録しているといいます。

住宅街にはコインパーキングなどが少ないため、リフォーム業者が利用することもあります。

なお、番組で紹介されたお宅の収入は月1万〜2万円くらいといいます。

 

使っていないものを有効利用してお小遣いが手に入る“ちょい貸し”、その人気はモノだけに留まりません。

ある女性が“ちょい貸し”しているのは、犬を世話する能力です。

動物の飼育経験を生かしてペットを預かり、お世話をするのです。

この女性が登録しているのは、飼い主と犬を預かる人を仲介するサイト、ドッグハギーです。

なお、登録するには飼育経験が必要です。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

今や、いろいろなモノやサービスが“ちょい貸し”の対象になっているのです。

その基盤となっているのは今では当たり前のようになっているインターネット、およびその上でプロバイダーが提供している仲介サービスなのです。

そして、こうした仲介サービスは今後ともどんどんユーザーにとって使い易く、洗練されたものへと進化していくと思われます。

 

そして、こうした“ちょい貸し”やシェアハウスなどのシェアリングエコノミーの普及とともにモノの消費が減り、省エネ化が進んでいくと期待出来ます。

持続可能な社会は、電気などのエネルギーやその他の様々な資源の消費の削減に伴う省エネ化によって実現出来るのです。

ですから、シェアリングエコノミーも持続可能な社会実現のためには欠かせないものなのです。


 
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2017年07月18日
アイデアよもやま話 No.3758 驚くべき江戸時代の調味料!

5月15日(月)放送の「あさチャン!」(TBSテレビ)で驚くべき江戸時代の調味料について取り上げていたのでご紹介します。      

 

番組で紹介されていた、ある家庭の主婦は、がんもどきとインゲンの煮物を作りました。

フライパンに薄茶色の調味料を入れ、味を含ませていきますが、塩や醤油は使いません。

炊飯器にもこれと同じ調味料を入れ、アサリの炊き込みご飯を作りました。

更に、炒め物の味付けにも同じ調味料を入れました。

 

この調味料とは、「煎り酒」です。

「煎り酒」は、まだ醤油が高価だった江戸時代に庶民の間で広く使われていた調味料なのです。

これだけで何でも作れるので、現在でもとても便利だといいます。

370年以上前の1643年刊行の日本最古のレシピ本「料理物語」でも紹介されています。

その材料は、かつお節、梅干し、お酒でとってもシンプルなのです。

 

実は今、江戸時代の万能調味料、「煎り酒」が大人気、4月に専門のレシピ本「江戸のうまみ 「煎り酒」料理帖」(宝島社)も出版されるなど、話題となっています。

江戸の食文化を発信する「銀座・三河屋」では13年前から「煎り酒」を販売、1ヵ月におよそ1万本を売り上げるといいます。

更に、東京都内にある調味料のお店、「茅乃舎」(東京ミッドタウン)でも4年前に商品化し、売れ行きを伸ばしています。

 

この「煎り酒」、なんと自宅でも作れるのです。

教えてくれるのは、江戸料理・文化研究家の車 浮代さんで、江戸料理のレシピ本「江戸おかず」(講談社)などを出版しているエキスパートです。

 

「煎り酒」の材料は、以下の通りです。

日本酒        200ml

梅干し        大1

かつお節1/2パック(1.25g)

塩          少々(2つまみ)

(出来上がり 100ml)

 

そして、作り方は以下の通りです。

・鍋に梅干し、日本酒、塩を入れる

 (鍋は底の狭いものがお勧め 梅干しが日本酒にしっかり浸るため)

・弱火で半分の量になるまで煮詰る

・かつお節を加えて、更に5〜6分煮る

・火からおろし、祖熱を取って丁寧にこす

 

こうして、江戸の万能調味料「煎り酒」の完成です。

その魅力は、醤油の代わりになり、塩分が控えめなところです。

大さじ1杯当りで比べてみると、一般的な醤油が2.6gに対してこうして作った「煎り酒」は0.42gと圧倒的に塩分少な目なのです。

「煎り酒」は少ない塩分でもかつお節のうまみをしっかり感じられるので、醤油感覚で刺身につけても、茹でた野菜でおしたしを作っても、卵かけご飯にたらしてもおいしくいただけるのです。

また、野菜を一晩「煎り酒」に漬けるだけで、「煎り酒マリネ」の出来上がりです。

更に、「煎り酒」はオリーブオイルと相性がいいので、これらを混ぜればサッパリ味のドレッシングに、サラダやカルパッチョに使えてとても便利なのです。

更に、茹でたパスタとキャベツを「煎り酒」ドレッシングとよく混ぜ合わせ、シラス・卵黄・大葉をトッピング、最後に「煎り酒」(小さじ2杯程度)をかけると、素材の風味が引き立つ「しらすとキャベツの和風パスタ」の出来上がりです。

 

なお、「煎り酒」と言っても、アルコール分は飛んでしまうので子どももそのまま食べても問題ないといいます。

 

では、なぜこんなに便利な調味料「煎り酒」が江戸時代に廃れてしまったのでしょうか。

「銀座・三河屋」の神谷 修社長は、番組の中で次のような理由を挙げています。

・保存がきかない

・醤油が関東地区で造られるようになって、安く手に入るようになった

・江戸の町人は肉体労働者が多く、塩分の濃いものが好まれた

 

しかし、塩分が少なく素材を生かす「煎り酒」は近年のヘルシー志向にマッチし、あらためてその魅力が見直されているのだといいます。

 

さて、今人気の江戸時代の調味料は他にもあります。

それは「煮貫(にぬき)」(「煮貫汁」とも言う)です。

「煮貫」とは、みそ仕立ての麺つゆのことで、醤油が普及する前に江戸庶民がうどんやそばを食べる時に使っていました。

「煮貫」は、麺つゆとして意外にもいろんな煮付けにも入れるといいます。

「煮ぬき汁」の材料は以下の通りです。

八丁みそ 80g

かつお節 1/2パック(1.25g)

 水   240ml

砂糖   小さじ1杯分 

(出来上がり 200ml)

 

そして、その作り方は以下の通りです。

・八丁みそを水で溶いたものを弱火にかける

・沸騰する直前にかつお節を加える

・えぐ味が出ないように、このまま混ぜないで弱火で5〜6分煮る

・煮たものをざるでこす

・砂糖を加える(江戸のレシピでは砂糖は入れないが、現代人の好みに合わせて入れる)

 

こうしてしっかりと冷ませば、江戸の調味料「煮貫」の完成です。

そのお勧めの食べ方ですが、車さんは次のようにおっしゃっています。

「「煮貫」は油との相性がいいので、私はよく「煮貫」にツナ缶を混ぜるんです。」

「(煮貫は)日本の出汁文化を生かしたすばらしい万能調味料なので、是非シンプルな料理に使って下さい。」

 

水で薄めた「煮貫」とツナをよく混ぜ合わせたら、それを冷やしたうどんの上からかけます。

みょうが、しょうが、ねぎ、大葉、大根おろし、白ごま(お好みで)などの薬味を載せれば「煮貫ぶっかけツナ味うどん」の完成です。

 

「煮貫」は炒め物にも大活躍です。

豚肉とキャベツを痛めて「煮貫」を絡めるだけで、みその甘い香りが食欲をそそる「豚肉とキャベツの煮貫炒め」の完成です。

 

なお、今回ご紹介した江戸時代の2つ調味料、「煎り酒」と「煮貫」の保存方法の注意点は以下の通りです。

・煮沸消毒した容器に入れる

・冷蔵庫に保存(1週間以内に使う)

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

番組で紹介された江戸時代の調味料、「煎り酒」と「煮貫」のレシピがそれほど難しくなかったので、試しに「煎り酒」を作ってみました。

そうしたところ、確かにふだん使っている醤油に比べてまろやかな味で新鮮な感じがしました。

そこで卵かけご飯に使ったら、思った以上に美味しくいただくことが出来ました。

ですから、これからも気が向いた時には作ってみたいと思っています。

 

それにしても何がヒントで、江戸時代の人はこうした調味料を発見したのかとても興味が湧いてきました。


 
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2017年07月17日
アイデアよもやま話 No.3757 カラー手袋を使った手話認識システム!

5月14日(日)放送の「未来の起源」(TBSテレビ)でカラー手袋を使った手話認識システムについて取り上げていたのでご紹介します。

 

神奈川工科大学情報工学科で新たなコミュニケーションシステムの開発に取り組んでいる小澤 辰典さん(22歳)の研究に欠かせないのはカラー手袋です。

この白地の手袋では、5本の指先、手の平、そして手首それぞれに色が付いています。

 

市販のカメラを使い、指の形や手の動きを色で認識するのです。

その情報を事前に登録した手話のデータと照らし合わせることで、リアルタイムでの変換を可能にしました。

この研究の最終目的は、実際に手話を行っている内容を認識し、その内容をスマホに表示することだといいます。

 

現在は、右手だけを使う手話しか認識出来ませんが、将来的には両手を使った手話も認識出来るようなシステムの開発を目指しています。

実現すれば、手話を翻訳するアプリも夢ではありません。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

よくテレビのニュース番組などで、話し手の脇で手話で耳の不自由な方々にも話の内容を伝えている様子を見かけます。

でも、逆に私たちは耳の不自由な方々の手話を理解することは出来ません。

そうした中、今回ご紹介した手話認識システムはこうした問題を解決出来る可能性を秘めています。

 

なお、2006年度の国の調査では、およそ1000人に3人が聴覚障害者といいます。

ですから、こうした聴覚障碍者にとっては、健常者との会話によるコミュニケーションを取るうえでとても役立ちます。

一方、健常者が聴覚障碍者に伝えたいことを伝えるためには手話を学ぶ必要があります。

そうした時に、もし話の内容を手話に変換する装置があれば、相互のコミュニケーションをスムーズに取ることが出来ます。

また、聴覚障碍者は世界的にはかなりいらっしゃると思います。

 

ということで、まだまだ若い研究者の小澤さんには、手話認識システムだけでなく、話を手話に変換するシステムも開発していただきたいと思います。


 
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2017年07月16日
No.3756 ちょっと一休み その603 『大勢の人前で話すコツ!』

大勢の人前で話すのは、誰しも少なからず緊張するものです。

そうした中、4月22日(土)放送の「サワコの朝」(TBSテレビ)で、大勢の人前で話すコツについて、番組ゲストでフリーアナウンサーの夏目 三久さんがおっしゃっていたのでご紹介します。

                                                           

夏目さんは、日本テレビのアナウンサーになって1年目に、みのもんたさんの生番組「おもいっきりテレビ」のアシスタントに登用されました。

夏目さんは、その時のことについて次のようにおっしゃっています。

「みのさんからは、私がとっても緊張していてなんとか憶えたセリフをカメラの前でプレゼンするんですが、どうしても伝わっていなくって、空回りしていて。」

「でも、顔も引きつりながらなんとかプレゼンして、ああ終わったっていう自己満足の世界で。」

「そうしたら、みのさんが「あのカメラ見てごらん、あのカメラの前には今は誰もいないけど、その向こうには君のおじいちゃんがいる、あばあちゃんがいるんだよ。一人のために伝えなさい。大勢の人がいるって思うから君はとっても緊張しているんだよ。身近な大切な人に伝えなさい。」って言って下さって。」

「今でもそれは毎日のように思い出します。」

「(今は誰をレンズの向こう側に思い描いているのかという問いに対して、)今は母ですね。」

「(メインキャスターを務める番組「あさチャン!」で)今も的確なアドバイスをくれるんで。」

「(“ダメ出し”はあるのかという問いに対して、)毎朝“ダメ出し”です。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

みのもんたさんのおっしゃったという、大勢の人に向けて話すのではなく、誰か特定の一人をイメージしてその人に語りかけるという夏目さんへのアドバイスはとても参考になります。

 

また、この基本的な考え方はいろいろと応用出来そうです。

例えば、仕事などで沢山やることを抱えていると、その量に圧倒されて萎縮してしまうことがあります。

そうした場合、やるべきことを優先順位付けして計画を立て、一つ一つこなしていけばやるべきことが多くても淡々とこなしていくことが出来ます。

 

また、戦いにおける戦術でも実際にこうした考え方が昔から取られていることを思い出しました。

例えば、味方の兵力に比べて敵側が圧倒的に多い場合、狭い山道など敵の兵隊がわずかずつしか通れないような場所で待ち伏せをして対戦すれば、少数の敵を相手にするのと違わず、有利に戦うことが出来、勝利を収めることが出来るのです。

 

このように、何事においても、量の多さに圧倒されずに、やるべきことを細かく分けていくことによって、一つ一つのことに冷静に対処することが出来るのです。


 
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2017年07月15日
プロジェクト管理と日常生活 No.497 『”映りすぎ社会”のリスク その1 スマホのピース写真から指紋が盗まれる!』

4月5日(水)放送の「クローズアップ現代」(NHK総合テレビ)で“映りすぎ社会”のリスクについて取り上げていました。

そこで、リスク管理の観点から3回にわたってご紹介します。

1回目は、スマホのピース写真から指紋が盗まれるリスクについてです。

 

スマホで撮ったピース写真から指紋が盗み取られているかも知れません。

携帯電話にカメラが付いた当初の2000年、解像度はわずか10万画素でした。

ところが、それから10数年の2013年には2000万画素以上にまで増えました。

こうした鮮明な写真から私たちの指紋などのデータが読み取られ、悪用される恐れがあるのです。

そして、高精細映像を使った防犯システムは私たちの身近な場所にも広がっています。

万引き被害に悩むスーパーやコンビニなどでは私たちも毎日のように不審者かどうかチェックされているのです。

画像技術の凄まじい進歩、その便利さの陰に潜むリスクにどう向き合えばいいのでしょうか。

 

急速に進むスマホの高精細化、それが今犯罪捜査の現場を変えようとしています。

徳島で起きたある性犯罪事件、容疑者の男のスマホに収められていた写真が捜査で大きな役割を果たしたのです。

男はスマホで被害者を撮影、そこに決定的な証拠が映っていたといいます。

ごく普通の顔写真に見えますが、鑑識課が注目したのは被害者の瞳でした。

瞳の中に容疑者の姿が映っていたのでした。

髪の生え際のラインや顔の細い・太いとかの特徴が容疑者と酷似していることが分かったのです。

そして、背後の様子からその場所が犯行現場であることが特定出来たのです。

容疑者、場所、時刻、その全てが揃ったスマホ写真が動かぬ証拠となったのです。

 

一方、鮮明なスマホ写真には思わぬ落とし穴があることも明らかになって来ました。

各国の政府関係者などが出席した国際情報通信技術見本市(3月にドイツで開催)で、ある発表が注目を集めました。

自撮り写真をSNSに公開すると“なりすまし”の被害に遭うと国立情報学研究所の越前 功教授が発表したのです。

スマホのピース写真から盗まれた指紋で生体認証が破られ、パソコンや携帯電話を他人に乗っ取られるリスクがあるというのです。

 

そこで、番組では初の実験を試みることにしました

ピース写真の指先を見ると、確かにくっきりと指紋が映っています。

この画像に加工を施して指紋を強調、これを元に偽りの指、すなわち偽指を作りパソコンなどにログイン出来るか試してみることにしました。

防犯上、詳しい工程は明らかに出来ませんが、市販の機械と材料でわずか1時間ほどで偽指の完成です。

この偽指を使って、実際にパソコンでログインを試みると出来てしまいました。

このことについて、越前教授は番組の中で次のようにおっしゃっています。

「カメラで撮った写真からログイン出来てしまうということは、今回初めて見えました。」

「生体情報というのは、パスワードと違って終生不変の情報ですので、一旦漏れてしまうとパスワードのように変更することが出来ないということです。」

「取り扱いに非常に大きな注意が必要だと思います。」

 

更に、越前教授はより深刻なリスクについて警鐘を鳴らしています。

顔写真がSNSの投稿などと照合され、氏名、生年月日なども盗まれれば、更に重大な犯罪に遭う可能性が高まるといい、次のようにおっしゃっています。

「指紋情報に紐付いているのが私の顔であり、この顔をうまく分析すると顔だけでこの人が誰なのか、どこに勤めているのかが分かってしまう。」

「その「私の情報」と「生体情報」がペアになって取られてしまうのは非常に脅威だと思う。」

 

こうした状況について、番組ゲストの元LINE社長でC CHANNEL社長の森川 亮さんは、次のようにおっしゃっています。

「今のところ、指紋とか静脈を使った生体認証はあまり一般的ではなく、今はまだメールアドレスとパスワードでログインするというのが中心なんですが、今後生体認証が伸びてくると思いますので、業界としても注意が必要かなと思いました。」

「前職(LINE社長)でも、他社で漏れたIDとパスワードを使ってアカウントの乗っ取りみたいなことが起こりまして、結果的にパスワードを二重化することによって問題を解決したんですが、ただその分使いにくくなったという問題が起こりまして、やはり利用者の皆さんにもご理解が必要かなと思います。」

「(利用者の使い勝手と安全性)の両方のバランスが重要かなと思います。」

 

こうした“映りすぎ”社会の中で、私たちの身の守り方について、番組では以下の方法を挙げています。

・手や指のアップの撮影は避ける

・写真を共有する際は、画質を下げる

・特殊な樹脂で指紋を隠す

 

なお、特殊な樹脂で指紋を隠す方法については、現在開発中といいます。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

それにしても、性犯罪の被害者の瞳に映っている画像が犯罪の動かぬ証拠に結びついたという事実にはとても驚きです。

既にここまでスマホのカメラの画質が向上しているのです。

 

更には、スマホのピース写真から盗まれる指紋で”なりすまし”によるパソコンなどの乗っ取りが出来てしまうという事実は、スマホやPCのユーザーにとってはとても衝撃です。

なぜならば、パスワードは変更が出来ますが、指紋は変更が出来ません。

ですから、一旦指紋を盗まれてしまったら、そのユーザーは指紋認証を使うことが出来なくなってしまうのです。

 

このように、残念ながら無防備に自分のみならず友人などの顔写真をいろいろなSNSに投稿することは、顔写真と紐付けした氏名、住所、年齢、勤務先、交友関係などを合わせた個人情報としていろいろなかたちで悪用される可能性が既に出て来ているのです。

また、個人認証の方法として指紋を使用することは“なりすまし”のリスクを伴うのです。

 

このようにみてくると、いろいろなSNSの利用や個人認証の方法は、ユーザーの使い勝手と他人に悪用されないという安全性のバランスの両面から、リスク対応策としてどのようなかたちでの運用が最善かについてまだまだ検討の余地があります。

いずれにしても、常に不安を感じながらSNSなどに写真を投稿しなければならない状況は避けて欲しいものです。


 
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2017年07月14日
アイデアよもやま話 No.3755 ありそうでなかった”つえ用ショルダーベルト”!

5月12日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でありそうでなかった”つえ用ショルダーベルト”について取り上げていたのでご紹介します。

 

つえを使って歩く人にとっては、杖は第二の足とも言えます。

もっと使いやすくしようと、発明家と医薬品メーカーがタッグを組んで“つえ用ショルダーベルト”を開発しました。

なお、この発明家とは以前、No.6 女性発明家 スーパー・アイデア・レディ、なおちゃんのご紹介!でもご紹介した松本 奈緒美さんです。

松本さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「(つえは)落としてしまうと拾えなかったりするんですね。」

「そこで、私どもはつえ用のショルダーベルトを開発しました。」

 

つえを使う人によくあるのが、トイレで落としてしまって拾えないというようなことだといいます。

そうした不安を解消しようと作られたのが“つえ用ショルダーベルト”です。

ショルダーベルトをたすきのようにかけて、つえに付いているストラップをフックにつないで使います。

歩いても長さがあるので動きを制限されることもなく、つえが手から離れても床に落ちることを防げます。

また、胸元に枠があるので、ここに引っ掛ければ両手を空けることが出来るので階段で手すりを使う際などでは両手を使うことが出来るのです。

 

このショルダーベルト、完成までに1年半かかったといいます、

松本さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「(開発で)大変だったのは、安全面ですね。」

「きちんと作ることが私どもには分からない、お手上げ状態だった・・・」

 

カギとなる安全対策をアドバイスしたのが、湿布材を手掛ける医薬品メーカーのテイコクファルマケア株式会社でした。

つえは道路の隙間に挟まってしまったり、衝撃を受けたりすると、人も一緒に倒れてしまう可能性があります。

それを防止するために、5kg〜10kgの負担がかかるとつえがベルトから外れるという安全装置を付けました。

松本さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「この装置を付けることによって、自由に出かける場所を増やしていただきたいなと思っています。」

 

なお、このショルダーベルトは、5月15日から商品名「ARUKUTOMO(アルクトモ)」(9800円)で販売されるといいます。

また、国内だけでなく、将来は世界での販売も目指してします。

 

このショルダーベルト、元々は障害を持った方が、カメラのストラップを使っていたのを見て商品化しようと考えたそうですが、いざ作ってみたら安全面はどうなのかという指摘があり、ニーズはあるけれども限界を感じたといいます。

そこに、医薬品メーカーの方から声がかかったことによって、その医薬品メーカーのノウハウで補てんしたことによって商品化しようということになり、商品化までに1年半かかってしまったといいます。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

番組を通して感じたことは、“つえ用ショルダーベルト”のアイデアを思いついても、つえを落としてしまったりとか、いろいろな場面を想定した様々な対応策の検討が求められるのです。

ですから、アイデアは一瞬の閃きかもしれませんが、そのアイデアをかたちにするまでのプロセスはとても道のりが長いのです。

しかも、理論上は実用化出来ると思えても、いざ試作機を作ってみると製品化はとても難しいと判断されてしまったり、実用化されたとしてもそれほどの需要が期待出来ず、お蔵入りになってしまうこともあるのです。

更には、なかりの需要を藻込んでも、いざ販売を開始してみるとほとんど売れないということもあります。

 

ということで、アイデアをかたちにして購入者に便利さを提供しようとしても、実際に購入者に満足してもらえるような商品にまでこぎ着けることは並大抵なことではないのです。


 
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2017年07月13日
アイデアよもやま話 No.3754 大和証券による”生涯現役”への試み!

5月9日(火)放送のニュース(NHK総合テレビ)で大和証券による”生涯現役”への試みについて取り上げていたのでご紹介します。

 

大和証券グループ本社は、顧客の対応などに経験豊かな人材を生かそうと、60歳の定年後でも70歳を上限として営業社員の再雇用の年齢制限を撤廃する方針です。

 

大和証券グループ本社では、これまでも営業担当員を60歳の定年後も70歳までは再雇用する精度を設けておりました。

ところが、今夏にも70歳の年齢制限を撤廃し、健康に問題がなければ何歳でも働き続けられる制度に改めるといいます。

 

これは資産運用の相談などに高齢者のニーズが高まる中で、経験豊かなベテラン社員の力が重要になると判断したためです。

この制度は、働きたい側の“働く意欲”の一方で、年配の顧客の方も相談に乗ってもらうには“長年付き合いのある”証券マンの方がいいという背景もあるといいます。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

以前から指摘されているように、少子高齢化社会はどんどん進みつつあります。

そうした中で、その対応策として人工知能(AI)やロボットの活用、あるいは海外から優秀な技術者などに移住してもらうなどが検討されています。

そうした対応策に加えて、今回ご紹介したように60歳の定年後も顧客の要望に応えられるような優秀な人材には健康の許す限り、また本人の希望があるまで生涯現役で働ける制度を設けることはとても理に適っていると思います。

 

そもそも現在の60歳は昔と違ってまだまだ元気で働く意欲のある方々が多いのです。

そうした方々が定年後も働きたいのに働けない状況はとてももったいないと思います。

ですから、こうした方々が定年後も会社に残り、現役の邪魔にならないように顧客の要望に応え続け、あるいは若手社員の育成に勤めれば企業にとってもプラスに働くと思うのです。


 
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2017年07月12日
アイデアよもやま話 No.3753 ボール目線のカメラ!

5月8日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でボール目線のカメラについて取り上げていたのでご紹介します。

 

サッカーに野球にラグビーと様々なボールがありますが、東京工業大学の小池 英樹教授はカメラの入ったボールを開発しました。

その目的は、ボール視線でスポーツを観戦するためといいます。

ボールを転がしたり、投げたりしてもボールからの映像が見られるというのです。

ところが、このカメラ内蔵ボールで撮影した映像を再生してそのまま見ても速過ぎて目が回りそうになります。

そこで、小池教授はこの映像を見やすくするための技術を開発しました。

そして、ピッチャーが投げたこのボールをキャッチャーが受け取るまでの軌跡を修正後の映像で見ると、ボールがそのまま真っすぐ前に進む様子がよく分かります。

 

実は、ボールの中には2台のカメラが内蔵されており、回転させてももう一台のカメラで360度撮影出来るようにしているのです。

これを単純に再生すると訳の分からないような映像になりますが、画像処理を行い、ズレを修正することで分かり易い映像になるのです。

1秒間に30枚の画像を修正して、最終的に全部の画像をまとめて一つの映像にしているのです。

 

この技術を使えば、ボーリングや水球など、様々な球技に利用出来そうです。

小池教授は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「まずは2019年のラグビーワールドカップでのエキシビジョンマッチでの使用を目指してまして、例えばスクラムの中とか、普段見られないような映像が撮れる。」

 

今後、オリンピックも目指しているということですが、スポーツ以外にも例えば災害現場で人が入れないような場所にこのボールを投げて中の様子を観測するようなことにも応用したいといいます。

なお、この「ボールカメラ」ですが、価格・発売は未定といいます。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

実は小池教授については、以前アイデアよもやま話 No.1797 カメラ搭載ボールが完成すればスポーツ中継の革命!でもご紹介してきたようにとてもアイデアマンなのです。

 

さて、今やIoT(モノのインターネット)時代となってきつつありますが、ボールまでネットにつながるようになっているのです。

実際にこうしたボールを使って公式競技をするようなことはないと思いますが、趣味で球技を楽しむような場合には、「ボールカメラ」によって、普及しつつあるドローンとは違ったこれまで見たことのないような迫力ある映像を見ることが出来るようになると期待出来ます。


 
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2017年07月11日
アイデアよもやま話 No.3752 いよいよ脳とAIが接続される時代到来!?

5月2日(火)付け配信のネットニュース(こちらを参照)でアメリカのベンチャー企業家、イーロン・マスクさんによる新たな挑戦について取り上げていたのでご紹介します。

 

アメリカのベンチャー企業家、イーロン・マスクさんは人類の未来をより良いものにしようと、テスラでの自動運転開発やスペースXのロケット開発といった野心的な起業を続けています。

そうした中、今年3月、マスクさんが新たにCEOを務める新会社「Neuralink(ニューラリンク)」が発表されました。

ニューラリンクの目的は脳とコンピュータを接続することです。

人類よりも高い知性を持った人工知能(AI)と脳がリアルタイムに通信し、AIの高い処理能力を活用すると共に、AIが暴走する「シンギュラリティ」の危機を回避しようというビジョンを持つといいます。

 

以上、ネットニュースについてご紹介してきました。 

 

一昔前であれば、人の脳とAIをつなげるなんていう話はSFの世界でした。

しかし、そうしたことの実現に向けてマスクさんは挑戦を始めたのです。

もし、実際に人の脳とAIがつながり、人の思考力が飛躍的に向上すれば、どのような世界が広がるのか、その可能性は計り知れません。

それでも瞬間的には人の脳はAIの処理スピードにはとても追いつけません。

ですから、AIの活用においては、人がAIのサポートを得て活動する場面と完全にAIに任せる場面とに切り分けての活用が必要になります。

そうすると、完全にAIに判断を任せる場面に備えて、遅くともAIが全人類の知能を超える「シンギュラリティ」を迎える前までには、AIの暴走を食い止めるための手立てを準備しておくことが必要になるのです。

どんなに便利なものでも、そこから生じるリスクを洗い出し、その対応策を検討しておかなければ安心して活用することは出来ないのです。


 
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2017年07月10日
アイデアよもやま話 No.3751 ステンレスの板でかんざし作り!

5月8日(月)放送の「Oha!4 NEWS LIVE」(日本テレビ)でステンレスの板を使ったかんざし作りについて取り上げていたのでご紹介します。

 

株式会社山崎製作所(静岡県静岡市)で作られるかんざしはステンレスの1枚の板からできています。

まず精度の高い大型の機械でステンレスの板にレーザーで切り込みを入れると平面の状態のかんざしのかたちが出来ます。

それになめらかな立体感が出るように一つ一つに磨きをかけ、柄にはわざと細かな傷をつけて滑り止めにし、最後に角度をつけます。

こうして、板金加工技術の粋を集めたかんざしの出来上がりです。

 

このかんざしやインテリアなどのオリジナル商品は、インターネットを中心に販売していますが、全国各地から注文が入るそうです。

この道40年のベテラン職人、望月 正敏さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「全然違う仕事だから、どうなるのかと思った、本音はね。」

「でも、やってみなきゃ分からないから。」

 

同じく、この道40年の月見里 弘美さんは、次のようにおっしゃっています。

「若い子に付けてもらわないとね。」

「(かんざしに)色を付ければ、もっといいなと社長に言うんですよ。」

 

男性職人ばかりの町工場でこのステンレスのかんざしをデザインしている山崎 かおり社長の娘、山崎 瑠璃さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「他のデザイナーさんてかっこいいデザインをされる方が沢山いるんですけど、私はそういうことが出来るわけじゃないんですけど、その代わりに板金のことは他のデザイナーさんよりも知っていると思うので、その中で金属の可能性に挑戦出来ることを考えながらデザインしていますね。」

 

オリジナル商品を考える中で、ヘアアクセサリーを作りたいと声を上げた元美容師の従業員、内田 絵利子さんにかんざしでヘアアレンジをしてもらうと、なんと1分で完成しました。

内田さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「誰でも簡単にアレンジ出来るように丈夫に作られていまして、とてもおさまりがよく出来ています。」

「ここは職人の手で磨いて光らせているんですけども、ずっと輝きが変わらず長持ちします。」

 

次には、カジュアルラインの新しい感じのヘアアクセサリーに力を入れていきたいといいます。

職人の技と女性のアイデアが生み出したかんざしで町工場の加工技術や新しい挑戦をこれからも発信していくといいます。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

ヘアアクセサリーというアイデアと板金加工で培われた技術、それにステンレスという素材の組み合わせで出来るかんざしは、これまでのかんざしとは当然趣を異にします。

ですから、新たな需要を生む可能性が広がります。

こうした山崎製作所の取り組みのように、自社の持つ技術力、あるいは特色を生かした新商品開発の大きな流れが経済活性化の起爆剤となるのです。

 

ということで、経済活性化は飽くまでも個々の企業の新商品、あるいは新サービスの開発力に依存しているのです。

こうした動きが停滞してしまえば、国の経済力も大変危うい状況になってしまうのです。


 
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2017年07月09日
No.3750 ちょっと一休み その602 『最近の政界の不祥事などに見る再発防止策の必要性!』

ご存知のように7月2日投開票の東京都議選で、小池 百合子知事が代表の「都民ファーストの会」は擁立した50人の候補者のうち49人が当選したのに加え、推薦して当選した無所属の6人を追加公認し、併せて55議席を獲得し、都議会第1党となり、圧勝しました。

こうした自民党の歴史的惨敗の要因は、最近の自民党議員による度重なる不祥事や失言、あるいは安倍総理ご自身の森友学園問題や加計学園問題に対する野党からの説明責任の追及といったことが挙げられています。

更に、都議選直前の豊田 真由子衆議院議員の秘書に対する暴言・暴行や下村 博文都連会長に対する裏献金疑惑の報道、そして稲田 朋美防衛大臣の応援演説での不適切な発言が更なる追い打ちをかけました。

                                 

そうした中、7月2日(日)放送の「時事放談」(TBSテレビ)でゲストで自称「自民党良識派」の村上 誠一郎衆議院議員が次のようにとても気になる発言をされておりました。

「(豊田議員と同様に当選2回の自民党議員を巡る様々な不祥事が相次いでいる中、)豊田さんが非常にこれだけ注目を浴びているんですが、2回生議員の不祥事を見た時に実は一番心配しているのは、小選挙区になってから後5年、10年後の永田町や霞が関に人材が確保出来るのかと。」

「特に、公務員法の改正によってですね、中々公務員も先輩が入られた頃と違って霞が関も人材が確保しにくくあると。」

「そっちの方も非常に心配しております。」

 

「私が最近つくづく思うのは、小選挙区になってから小泉チルドレンが83人通って(当選して)次10人なんですね。」

「で、小沢チルドレン・ガールズがだいたい150人いて、次に通ったのは2人と言われて。」

「今、その安倍チルドレンが120〜130人いるんですが、次の戦いがいよいよ正念場なんですが、中選挙区の時は自分の二本足で立って、自分で組織を作らなきゃ通らなかったんですね。」

「たから、私なんかは最初落ちて、次に通るまで50人、100人の座談会を1000回やったんですが、最近は街頭演説が選挙運動みたく思っていて。」

「とにかくもっとひどいのは、秘書さんが回って、(議員本人は)感触のいいところだけしか回らないと。」

「つまり、本当の選挙とかそういうものに対して、今までははっきり言えば立候補するということはですね、身上を賭けるみたいなところがあったんですね。」

「へたしたら家が潰れるかもしれないと。」

「その中で命がけでやると。」

「だから私の東京のスタッフは、初当選以来31年間2人とも代わってないんですが、そういうふうにチームでやっていかないととてもじゃないけど続けて通れないんですね。」

「で、そういうことを今言われるように、最近の若い人たちはなんかちょっと公認とか上の方にうまく取り入れば、比例の順位だとかポストだとかいろんな面で優遇されるというか、それをなんかちょっと錯覚なさっているんじゃないかなと思って心配しています。」

 

なお、同じくゲストで元総務大臣の片山 善博早稲田大学教授は、次のようにおっしゃっています。

「ちょっと失礼な言葉ですけども、国会議員の政党が公認をする時に、やっぱり学歴とか職歴とかも一つの要素になるとは思いますけども、理念とか政策とか更には人となりとか、そういうところをしっかりと見て、それで有権者に提示するという役割が政党には求められると思うんですね。」

「ですから、本当に失礼な言い方ですが、品質管理というものがちゃんと出来ているんだろうかと。」

「これは政党の責任が大きいと思います。」

「勿論、個人で立候補出来ますけども、政党が政党交付金をもらって活動しながら、その中から候補を提示していくわけですから、言わば税金を使って候補を立てるわけですよね。」

「ですから、もうちょっと品質管理をするという責任を私は政党は自覚して欲しい。」

「あまりにもちょっと即席で候補を作られている、そういうことが目につきますね。」

 

以上、番組の内容を一部ご紹介してきました。

 

そもそも私たち有権者の立場からすると、選挙の投票に際して以下のような悩みがあります。

・特に支持政党がない場合、どの党に投票すべきか

・特に支持する候補者がいない場合、どの候補者に投票すべきか

 

こうした場合、以下のようなことに投票が左右されるケースが多いと思います。

・選挙直前のマスコミ報道によるイメージ

・候補者の街頭演説や候補者との握手などによる候補者への親近感

 

また、村上議員のおっしゃるように、その時々の選挙情勢で大きな変化が見られる時、小泉チルドレン、あるいは今回の都議選での小池チルドレンというように、大量の新人議員の誕生という結果をもたらします。

このような結果は、私たち有権者の民意の総意によるもので、コントロールしようがありません。

また、こうした結果、次の選挙で多くの新人議員が落選してしまうような状況は国にとっても国民にとっても望ましくありません。

 

では、こうした問題に対してどのような再発防止策が考えられるのでしょうか。

以下に私の思うところをまとめてみました。

(選挙関連情報の“見える化”)

・以下のような情報をネット上などで公開し、誰でも見られるようにすること

政党の掲げる理念や政策、およびこれまでの成果

個々の議員の掲げていた選挙公約、およびこれまでの成果

(政党について)

・選挙の候補者選びに際して、その対象者の掲げる政策や政治家として最低限必要な常識など、および掲げる政策を達成するプロセスの実現性にも留意すること

・当選後の新人議員向けの育成制度を確立し、確実に実施すること

・各議員の活動の進捗状況を把握し、しっかりとした進捗管理を実施すること

(議員について)

・選挙公約を掲げる際には、単に公約を掲げるだけでなく、実現に向けたプロセスをしっかりと検討すること

・当選後は公約の実現を目指して、あるいは与えられた任務の実現に向けてしっかりと取り組み、

・マスコミ報道で悪いイメージや不正行為を指摘されないように、議員としての行動を慎むこと

(有権者について)

・上記の“見える化”情報や日々の関連情報を元に、選挙の結果が国の行く末に大きな影響を与えることを踏まえて、投票に臨むこと

(マスコミ報道について)

・マスコミ関係者は、特に選挙前の政治関連報道においては、誤った報道でも与える影響は無視出来ないので選挙に真実に基づいた正確な報道を心がけること

 

以上ですが、特に安倍政権には今回の都議選での自民党の歴史的惨敗を契機に、結果をしっかりと受け止め、再発防止策に勤めていただきたいと思います。

一方、今回の都議選は、「都民ファーストの会」の掲げる政策による勝利というよりも自民党の自ら招いた不祥事や失言・暴言などによる勝利という側面が大きいといいます。

そうした中で、小池知事や「都民ファーストの会」におかれましては、次の都議選で今回の選挙で大量に誕生した新人議員がほとんど落選してしまうようなことのないようにしっかりとした議員の育成、および都民のための有意義な活動に努めていただきたいと思います。


 
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2017年07月08日
プロジェクト管理と日常生活 No.496 『広がる「フリーランス」に応じた課題対応策の必要性』

4月3日(月)放送のニュース(NHK総合テレビ)でフリーランスについて取り上げていました。

そこで、番組を通して、広がる「フリーランス」に応じた雇用のあり方の課題対応策の必要性についてお伝えします

 

特定の企業などから雇われない働き方、すなわちフリーランスが最近注目されています。

3月末に発表された最近の推計では国内でフリーランスとして働く人は副業を含めて約1122万人で、過去最多となりました。(ランサーズ調べ)

フリーランスというと、カメラマンやプログラマーなど一部の専門性の高い仕事が思い浮かぶと思いますが、最近は営業や企画、更には家事代行までその仕事のすそ野は広がっています。

このフリーランスはアルバイトと違って雇用契約や勤務時間・場所の指定がなく、報酬も時給・日給ではなく成果報酬なのです。

ですから、中には高収入を上げる人もいるといいます。

 

こうして私たちの社会に急速に広がるフリーランスですが落とし穴もあります。

フリーランスの実態を把握しようと国が開いた有識者会議で、副業としてフリーランスの仕事を始めた女性がかつての苦い経験を話しました。

「月8日の休みをほとんど充てて仕事をいたしましたが、それでも月の収入は3000円程度ということで、これでは多分生活の糧にはならないだろうと。」

 

この女性が担当したのはカード会社のデータ入力、雇用契約が無いフリーランスには最低賃金が適用されず、作業が長引くと時間当たりの報酬が低くなってしまうのです。

 

今年、フリーランスの人たちが設立した「フリーランス協会」には全国から様々な不安の声が相次いで寄せられています。

発注先から報酬が支払われない、社会的信用が低いためローンが組みにくいというような内容です。

フリーランスのすそ野が広がる中、今後協会では国に労働環境の整備を働きかけることにしています。

「フリーランス協会」の代表理事、平田 麻莉さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「フリーになりたい方は確実に増えていますし、それが可能な社会になっていますので、実態に合わせて不必要な不利益や不公平がないようにはしていただいた方がいいのかなと思っています。」

 

また、取材にあたったNHK報道局の影 圭太さんは、次のようにおっしゃっています。

「自分のペースでより自由に働いていきたいという働き手側と人件費やコストをなるべく抑えたいという企業の思惑が重なって増えていっているという面があります。」

「日本国内で1100万人を超えたという推計が出ましたが、これは働く人の6人に1人にあたる数です。」

「アメリカではもっと拡大していまして、既に5500万人、働く人の3人に1人にあたる数まで増えたという推計も出ています。」

「業種も様々なものに広がっていまして、日本でも今後更に広がっていくと予想されています。」

「特別な能力、スキルを持った人の中には年収1千万円を超えるような人も出ていまして能力次第で収入を上げていけるというメリットもあります。」

「ただその反面、スキル不足などもあって期待していたほどの収入を得られずに生活に支障が出始めているという人も出ています。」

「職種、すそ野が広がってある意味で多くの人が気軽に参入出来るようになっていることもあって、後になってリスクに気付いたという人も少なくないと思います。」

「フリーランスという働き方が急速に広がる中で、こうした人たちの労働環境をどう整備していくのかというのは、国も課題の一つに位置付けています。」

「今後、法制度のあり方も含めて検討が始まることになっています。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

取材にあたった報道局の影さんのおっしゃるように、フリーランスを目指したい方たちと企業の思惑が一致する限り、今後ともフリーランスは増えていくと思われます。

また、既に日本国内で6人に1人がフリーランスという割合も驚きです。

更に、アメリカではその割合が3人に1人と推計されているのです。

 

確かにフリーランスは自由な状態で働くことの出来る、一見究極の働き方のように見えますが、その実態は時給や日給ではなく、成果報酬なのです。

ですから、今、国は労働時間短縮の政策を進めていますが、フリーランスはこうした政策の“蚊帳の外”に置かれているのです。

しかも、特別なスキルがない限り、一般的には収入が不安定で、しかも低収入ですから、社会的信用度が低く、当然ローンなどは組みにくくなってしまいます。

ですから、これから少子高齢化時代が本格化する状況下で、フリーランスの人たちが増えていくと、今後お金のかかる子育てが増々しにくくなるので少子化に拍車がかかってしまいます。

一方、企業にとっては、以下の理由からフリーランスを雇うメリットはとても大きいのです。

・正社員として雇用するよりも低賃金で人材を確保出来る

・雇用契約がないので、正社員のように福利厚生などの面での管理が不要である

・必要に応じて必要な人材が確保出来、しかも成果報酬なので、雇用する人材のスキルに依存した成果の良し悪しに対するリスクを軽減出来る

 

そこで、今後とも広がる「フリーランス」に応じた雇用のあり方の課題対応策について、私の思うところを以下にまとめてみました。

・フリーランスを前提とした、最低賃金、労働環境、および年金、保険などの法制度の見直し

・低賃金のフリーランスでも無理なく結婚し、子育てが出来るような少子化対策を強化する

・大学をフリーランスの能力向上や新技術取得の場としても位置付ける(参照:アイデアよもやま話 No.3733 少子高齢化時代における大学の生き残り戦略!

                                                               

適切な対応策を実施せず、このまま低賃金のフリーランスが増え続ければ、消費は低迷し、少子化も一段と進み、日本国の未来はとても暗い、夢のないものとなってしまうのです。


 
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2017年07月07日
アイデアよもやま話 No.3749 藤井四段強さの秘密!

6月(27日火)放送のニュース(NHK総合テレビ)で藤井四段強さの秘密について取り上げていたのでご紹介します。

 

6月26日、プロ棋士の世界で、公式戦での最多連勝記録が30年ぶりに更新されました。

プロ棋士としてデビュー以来、この29連勝という前人未到の記録を打ち立てた中学3年生の藤井 聡太四段(14歳)、この快挙に日本各地が喜びに沸いています。

そして、将棋への関心が高まっています。

 

快進撃を続ける藤井四段、その強さ秘密にも注目が集まっています。

その秘密とは人工知能(AI)搭載の将棋ソフトといいます、

先輩の棋士に勧められ、昨年から使って技術を高めたといいます。

6月26日の対局でも観られた桂馬をの積極的に跳ねて攻める藤井四段の手法について、将棋ソフトの開発者はAIを搭載した将棋ソフト特有のものではないかといいます。

将棋ソフトを開発した石井 直樹プロデューサーは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「序盤から隙あらば速攻を仕掛けて、相手にちょっとでも隙があればひるまずに、先入観に囚われずに責めるチャンスを常にうかがっているという、一見無理に思えて、攻めの鋭さをうまくつないでいくといった、コンピューター将棋特有の差し手かなと。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

まず、注目を浴びている中学三年生の藤井四段のインタビューでの落ち着き払った、しかも中学生らしからぬ受け答えにビックリです。

どのように育ったらこのように前人未到の記録を達成するような子どもに成長するのかとても興味が湧きます。

 

それはともかく、藤井四段の強さの秘密がAI搭載の将棋ソフトにあるというところにも興味が湧きます。

そして、現在の最強のAI搭載将棋ソフトと藤井四段の戦いを見てみたくなります。

いずれそうした機会が訪れるのではないかと密かに期待しています。

 

いずれにしても、AI搭載の将棋ソフトによって藤井四段が格段の強さを手に入れたという事実は、これからの人類の進化を暗示しているように思います。

 

ビッグデータとディープラーニング(深層学習)との組み合わせによって、AIは人知を超えたような存在になりつつあります。

しかし、そのAIを活用することにより、人類は新たなパワーを手に入れることが出来ることを藤井四段は証明してくれたように思うのです。

 

ただし、膨大な量のビッグデータの蓄積と人間の持ち合わせない思考力とが相まって、とてつもないパワーを発揮するAIですから、それを人間がコントロール下に置いたうえでの活用が求められるのです。

考えてみれば、移動手段として便利な自動車もその気になれば殺人マシーンになりますし、病気になった時に飲む薬だって飲み過ぎれば死に至ることだってあるのです。

ですから、あくまでも人間の暮らしを便利にしたり、豊かにするためのツールという位置付けでAIに対しても接するという基本的な考えを見失わずに今後ともAIに取り組んでいくべきだと思います。

なお、このことはロボットやIoT(モノのインターネット)などにつても同じことが言えます。

 

なお、藤井4段は7月2日の公式対局戦で惜しくも佐々木 勇気5段に敗れ、連勝ストップとなりましたが、棋士としての実力の今後の伸びしろには大きな期待がかかっているといいます。

ですから、まだまだ藤井四段に対する世間の注目は当分の間は途切れることはないと思われます。


 
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2017年07月06日
アイデアよもやま話 No.3748 首の傾きだけで操作出来る電動車いす!

5月7日(日)放送の「未来の起源」(TBSテレビ)で首の傾きだけで操作出来る電動車いすについて取り上げていたのでご紹介します。

 

神奈川工科大学情報工学科でこれからのバリアフリー社会に欠かせない研究を行っている門倉 丈(たける)さん(21歳)が現在開発しているのが首の傾きだけで操作出来る電動車いすです。

それを可能にしたのがメガネ型デバイスです。

加速度センサーが入っていて、それで検知した首の傾きをパソコンで計測し、パソコンを経由してリアルタイムで車いすに命令を送信しているのです。

これにより、レバーやハンドルがなくても前進や停止も首の動きだけで操作出来ます。

門倉さんは、実用化に向け、パソコンの小型化などに取り組んでいます。

なお、門倉さんは研究の原動力について、次のようにおっしゃっています。

「人に使ってもらうものを作るっていうことですね。」

「その人の生活が便利になってくれたらと思います。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

病気や怪我で手足を思うように動かせない方々は少なからずいらっしゃると思います。

そうした方々にとって、首の傾きだけで自由に移動出来る電動車いすがあれば、生きる楽しさ、あるいは生きる望みを手に入れることにつながります。

一方で、門倉さんの研究の原動力もこうした体の不自由な方々に便利さを提供することだといいます。

ですから、何らかのかたちで人に役立つものの実用化は、それを使う人だけでなく、作る人をも幸せにする力があるのです。


 
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2017年07月05日
アイデアよもやま話 No.3747 リモコン不要のスマートドローンの持つ可能性!

5月5日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でリモコン不要のスマートドローンの持つ可能性について取り上げていたのでご紹介します。

 

KDDIは日本で初めて携帯電話の通信回線を使って完全な自立飛行が出来るスマートドローンの開発に成功しました。

新潟県山古志は棚田や柵池など昔ながらの原風景が広がっています。

こちらに暮らす酒井 幸二さん(67歳)は、地域が抱える課題について番組の中で次のようにおっしゃっています。

「高齢になると共に、一番ネックになるのが通常の生活が維持しにくくなるっていいますね。」

「自力で買い物が出来ない。」

 

山古志の人口の半数以上は65歳以上の高齢者、特に冬は高さ4m以上も雪が積もるため高齢者自らが運転して買い物に行くことも困難です。

こうした課題を解決すべく立ち上がったのがKDDIのスマートドローンプロダクトマネージャー、松木 友明さんです。

今回開発したのが携帯電話と同じ通信回線を使ったスマートドローンです。

LTE(高速通信)回線を使って、完全自立飛行を実現しています。

 

現在のドローンは、近くで人間がコントローラーを操作する必要があります。

それに対してスマートドローンは携帯電話の通信回線を使用するので、近くで人間が操作する必要がありません。

今回飛行するのは、山古志支所からおよそ2km離れた酒井さんの家です。

弁当を箱に入れてスマートドローンにセットします。

いよいよ日本初の挑戦が始まります。

離陸すると上空30mまで急上昇します。

KDDIの通信回線は日本の99%以上のエリアをカバーしているので、地図上で自在に飛行ルートを設定出来ます。

離陸から8分後、無事酒井さんの家に着陸しました。

着陸スポットから少しずれましたが、日本初の通信回線を使った自立飛行の成功です。

 

今回、実験の舞台となった山古志は2004年に起きた新潟県中越地震の被害が大きかった地域なのです。

スマートドローンは、災害時の被害状況の素早い把握につながると期待しています。

山古志支所の米山 力支社長は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「広範囲を迅速に情報収集する場合、非常にメリットがあると。」

「当時であれば、被害状況の収集を早く出来たということ、それから災害救助をどのように進められるかの判断が早めに出来ると。」

 

携帯電話料金の値下げ競争が熾烈を極める中、KDDIは新たなビジネスの柱としてドローンの可能性に賭けているのです。

山古志での実験の翌日、KDDIの松木さんが向かったのは、警備会社のセコム(東京都三鷹市)です。

早速スマートドローンの売り込みをかけます。

セコムは既に2015年からドローンを使った警備サービスを展開しています。

このドローンが自立飛行出来れば、警備でも威力を発揮すると考えています。

セコムの寺本 浩之さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「ドローンで自立飛行を実現することによって、必要な時に必要な場所へ行って、必要な画像を押さえることが実現出来るようになったと、これは大きいと思います。」

 

動き出したスマートドローンビジネス、商機を見出した松木さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「今まで人がやっていた作業を代替したりだとか、用途によって今までのコストを大幅に改善出来る可能性があるんですね。」

「そういった用途を見つけていくことで、採算も十分に取れる・・・」

 

KDDIは、2017年度中を目処にスマートドローンの事業化を目指していく方針です。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

今や、自動車業界では自動運転の実現に向けて、各メーカーが世界的にしのぎを削っています。

そうした中、今回ご紹介したスマートドローンの実用化に向けても、自動車の自動化と同様に単に目的地に達するだけでなく、衝突を回避するなどの技術が求められます。

ですから、自動車の自動運転技術を応用することによって、あるいは人工知能(AI)の技術を活用することによってスマートドローンの安全性は格段に向上するはずです。

そして、今後の課題としては他にも、より重量のある荷物の運搬、より遠くまでの運搬、および飛行中の騒音れ対策が考えらます。

 

更に、スマートドローンが飛行するための専用航路とも言うべき空間の確保など、新たな法令などの取り決めが求められます。

こうした要件を満たすためには、まだまだ沢山のハードルを乗り越える必要があります。

しかし、こうした要件が全て満たされれば、重量や大きさに制限はあるものの、以下のような作業が人手を介さずにスマートドローンで出来ると期待出来ます。

・スーパーやコンビニ、ファミリーレストラン、あるいは宅配便業者などからの荷物の配達

・災害時などの避難状況の把握、あるいは救急物資の運搬

 

更に、将来的には人も運搬出来るような大きなスマートドローンが実用化されれば、災害時の人命救助なども出来るようになると期待出来ます。

 

このようにスマートドローンは、まだまだ発展途上ですが、自動運転車との住み分けの中で、様々な用途が期待出来るのです。

その結果、今問題になっている宅配便のドライバー不足などもかなり解消されるはずです。

そればかりでなく、スマートドローンであれば、再配達も容易になり、交通渋滞の影響も受けなくなるので時間指定もより細かな設定が出来るようになります。

ということで、スマートドローンの進化により、運送業のマーケットはどんどん広がっていくと思われます。

ですから、自動運転車、およびスマートドローンの実用化は誰でも運転免許がなくても移動出来るようになったり、あるいは運送業など移動手段に革命をもたらす可能性を秘めているのです。


 
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2017年07月04日
アイデアよもやま話 No.3746 世界で急成長する”グリーンポンド”!

4月28日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で世界で急成長する”グリーンポンド”について取り上げていたのでご紹介します。

                                          

“グリーンボンド”と呼ばれる債権の発行額が2012年からの5年間で27倍にまで増加しています。

今、世界中で注目されているこの“グリーンボンド”は、個人投資家の関心も高まっています。

4月28日に都内で開催されたセミナーで、アジア開発銀行のピエール・ヴァン・ペテゲム財務局長は次のようにおっしゃっています。

「気候変動の影響に適用するための援助をする必要がある。」

 

また、番組の中では次のようにおっしゃっています。

「投資の際、アジア開発銀行としては必ず環境に配慮しなければならない。」

「アジア開発銀行は、気候変動対策に力を入れている。」

 

“グリーンボンド”とは、地球温暖化防止などの環境対策に必要な資金を集めるための債権のことです。

アジアの国々でインフラの建設などに融資しているアジア開発銀行では、5月に日本の個人投資家向けに初めて“グリーンボンド”を売り出します。

 

“グリーンボンド”の発行が急増しているきっかけは、2015年に採択されたパリ協定(参照:プロジェクト管理と日常生活 No.417 『COP21にみる地球温暖化対策のあり方 その3 問題点・リスク、COP21の成果、そして今後の課題』)です。

世界中で環境対策が進み、今年の秋には東京都も“グリーンボンド”を売り出します。

そして今、最も課題となっている地域がアジアの新興国です。

仮に何も対策がないままだと、2035年までにアジアのCO2排出量は世界シェアの46%も占めてしまう可能性があります。

 

発電所や交通網などのインフラ建設に必要な資金を調達するため、“グリーンボンド”を発行し、アジア開発銀行は2020年までに年間約6700億円の融資を目指します。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

前回はベンチャー投資の必要性についてお伝えしましたが、先進国、途上国を問わず世界各国の地球温暖化対策というように莫大な投資を必要とする対策においては、今回ご紹介した“グリーンボンド”のような仕組みが必要です。

 

一方、これまで何度となくお伝えしてきたように、世界的には“カネ余り”状態なのです。

ですから、アイデアよもやま話 No.2025 私のイメージする究極の発電装置とは・・・でもお伝えしたような、低コスト、安定供給、安全性、あるいはどこでも設置可能などの要件を満たす発電装置が実用化されれば、その余ったお金の使い道が出来るのです。

しかも、これまで繰り返しお伝えしているように、こうした再生可能エネルギーによる発電は、エネルギー、環境、経済と3つの大きな課題解決が出来てしまうことです。


 
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2017年07月03日
アイデアよもやま話 No.3745 日米中のベンチャー企業への投資額比較にみる日本経済の課題!

4月13日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で世界最大級のベンチャーコンテスト、「スタートアップワールドカップ」の模様について取り上げていました。

そこで、番組を通してベンチャー企業への投資額比較にみる日本経済の課題についてご紹介します。

 

今年のこのコンテストは、3月24日にアメリカのシリコンバレーで開催されました。

世界15の地域から勝ち上がってきた14社による決勝戦が行われました。

なんと優勝したのは、日本予選を勝ち抜いたベンチャー企業のユニファ株式会社でした。

ちなみに、優勝賞金は1万ドル(約1億円)でした。

土岐 泰之社長がプレゼンした内容は、ユニファが開発した子ども見守りロボット「ミーボ」についてでした。

保育園などで園児の相手をしながら写真や動画を撮影、保護者は専用サイトなどで見ることが出来ます。

既に1000以上の施設で導入されており、アメリカや中国、中東からも引き合いがあるといいます。

 

さて、このコンテストを主催したフェノックス・ベンチャーキャピタルのアニス・ウッザマンCEOは、日本のベンチャーを取り巻く環境について番組の中で次のようにおっしゃっています。

「日本のみなさんは、スタンスを変えないとはいけないですね。」

「大企業がリードする国から大企業とスタートアップが協力してリードする国・・・」

 

「日本の課題としては、企業家が生まれて、起業する時にいろいろな問題にぶつかっていくと思うんですね。」

「そこをちゃんと乗り越えるように、日本の国がサポートしていかなきゃいけない。」

 

なお、ベンチャー企業への投資額の比較は以下のとおりです。

 アメリカ 7.1兆円

 中国   2.5兆円

 日本   1300億円

 

このように、日本のベンチャーへの投資はアメリカや中国に大きな差を付けられているのです。

しかし、社会の課題解決型、プラス最初からグローバル展開を考えている企業だと国や企業、あるいは投資家も支援がし易いといいます。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

どんなに素晴らしいアイデアで大きな需要が期待出来るような製品開発でも、それなりの資金が必要です。

そういう意味で、米中に比べた日本のベンチャー投資の少なさは、将来的な経済の活性化を期待するうえで暗い気持ちになります。

 

では、日本のベンチャー投資の少なさの理由ですが、大きく2つあると思います。

一つは、先進国の中でも相対的に日本のベンチャー活動の少なさです。(こちらを参照)

その背景には、以前からよく言われているように学校教育などでの独創的な人材育成に対する配慮不足があると思われます。

もう一つは、ベンチャー企業や製品の将来性を見極める眼力を持ち、しっかりとした投資リスク管理の出来る投資家がとても少ないからではないかと思われます。

 

今は金利がかなり低く、どちらかと言えば金余り状況が続いています。

ですから、投資する側は資金的には投資し易い状況なのです。

一方、クラウドファンディング(参照;アイデアよもやま話 No.3568 拡大するクラウドファンディング!)が拡大しており、徐々に認知されつつあります。

ですから、日本の場合は、投資する側のリスクが少なくて済むクラウドファンディングがベンチャー企業活性化の一つの足掛かりになると期待出来ます。

 

一方、資金力があり、人材豊富だが、独創的な製品アイデアに乏しい大企業と資金も人材も不足しているが、独創的なアイデアに富むベンチャー企業とが結びつくことによって、素晴らしい製品の誕生が期待出来るのです。

ですから、こうした大企業とベンチャー企業との出会いの場を多くすることもとても重要だと思います。

国や自治体には、こうした役割の一翼を担うことが求められていると思います。


 
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2017年07月02日
No.3744 ちょっと一休み その601 『ある日本の資産家に見る望ましいお金の使い方』

以前、資産家がお金を貯め込むだけでは罪だとお伝えしました。(参照:No.2400 ちょっと一休み その375 『資産家がお金を貯め込むだけでは罪!』

そうした中、朝日新聞デジタルの4月20日(木)付け記事(こちらを参照)で日本のある資産家が億単位の寄付を次々に行っていることを知りましたのでご紹介します。

 

モーター大手・日本電産(京都市南区)の創業者、永守重信会長(72歳)による寄付金の行方に注目が集まっています。

ちなみに、永守会長については、一昨日、アイデアよもやま話 No.3743 日本電産に見るこれからの日本企業のあり方!でもお伝えしています。

永守会長は、数十億円単位の私財を大学に次々と投じ、資金難にあえぐ大学を支援しているといいます。

永守会長は、次のようにおっしゃっています。

「税金はどう使われるか分からんが、寄付なら使い道がはっきりする。全部使ってあの世に行くということや。教育が一番良い。」

 

なお、永守会長は、3月30日、京都学園大(右京区)で開いた記者会見後、2020年に工学部新設を目指す同大学を支援するため、100億円以上を私財でまかなう構想を発表しました。

 

以上、記事の一部をご紹介してきました。

 

永守会長のお考えのように、国作りの基本である教育支援に多くの私財を投じる資産家が沢山出て来れば、世の中は随分良くなってくると思います。

その他にも、少子化対策や地方活性化など、それぞれの資産家がご自身の関心のある問題解決のために資金援助をするのが一般的になればと思います。

 

いずれにしても、どんなに資産があっても、誰もあの世まで持っていくことは出来ないのです。

また、冒頭でもお伝えしたように、何百億円、あるいは何千億円も資産のあるような資産家が生きている間に使うお金には限りがあります。

一方で、社会をより良くするための資金は常に不足しています。

ですから、使いきれないほどのお金を持っている資産家のお金の一部でもが世の中に回っていけば、資金がネックの社会問題のいくつかはかなり解決出来るのではないかと思います。

 

ということで、永守会長による教育支援のための資産の提供は、資産家の望ましいお金の使い方の一つのお手本になると思います。


 
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2017年07月01日
プロジェクト管理と日常生活 No.495 『加計学園獣医学部新設問題の再発防止策!』

今回は、加計学園の獣医学部新設問題における再発防止策について、いくつかの報道記事を参考にしてお伝えします。

 

プロジェクト管理と日常生活 No.494 『政治の混乱に見る不十分な行政文書管理』でもお伝えしたように、加計学園の獣医学部新設を巡る問題で、「官邸の最高レベルが言っている」などと記された文書の存在について、その発端は前川前事務次官の発言でした。

 

そもそも政治家と官僚の関係は、政治家が国の方針や政策を決定し、官僚はその政治家の決定過程においてデータの提供をするなどして支援し、決定された政策を粛々と実行に移していくという役割分担だと思います。

 

問題は、政治家がある政策を決定する過程で、公正な方針から逸脱し、特定の企業の利益誘導をするなどの不正行為をし、官僚にそれに基づいた政策を押し付けるような行為に手を染めた場合です。

 

要するに、何事においても官僚は政治家の言う通りに動くべきなのか、それとも政治家の不正行為が明らかな場合に、身を挺して外部に告発すべきなのかという究極の選択です。

そこまで行かなくても、客観的にみて、明らかに政治家の検討結果よりも自分たちの検討結果の方が国にとって望ましい場合には、進言することが期待されます。

 

一方、2014年5月に「内閣人事局」が発足されたことにより、政務次官など約600人の省庁幹部の人事が官邸により一元管理されるようになりました。

これまで幹部人事は、各大臣が内定し、官邸が追認するかたちでしたが、官房長官の下で作成された候補者名簿を元に各大臣が総理や官房長官と協議して決めるかたちになるなど、官邸の意向が強く反映されるようになったのです。

ですから、一般論では官僚はどんな命令であれ、政治家の命令に背けば出世の道を閉ざされてしまうかもしれないことを常に意識せざるを得ません。

ですから、特に現役の官僚は、政治家の不正行為に対して直接政治家をたしなめるような行為に及ぶことはとても勇気が必要です。

そこで、現状では官僚がやむにやまれず外部に証拠となる情報を洩らすなどして、不正行為を摘発するという構図なのです。

 

そこで、こうした不正行為対策として、プロジェクト管理の観点から以下のようにまとめてみました。

(リスク対応策)

・政治決定に至る経緯を、誰がいつどのような理由で決定したかをきちんと文書化し、行政文書として残すこと

・適正な文書管理がなされているかどうかを定期的にチェックする第三者機関を設置すること

・問題が発覚した場合、問題を起こした部門を中心に再発防止策を検討すること

(コンティンジェンシープラン)

・無記名で不正行為を摘発出来る窓口を設置し、第三者機関がその調査に当たること

 

そもそも今回の加計学園の獣医学部新設を巡る問題も決定理由が明確に文書化され、行政文書として国民にも分かり易いかたちで残されるような制度になっていれば、それが抑止力となり問題化しなかった可能性が大きいのです。

やはり政治においても“見える化”がとても重要なのです。

そして、この“見える化”は民主主義の根幹を成すものだと思うのです。


 
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2017年06月30日
アイデアよもやま話 No.3743 日本電産に見るこれからの日本企業のあり方!

6月16日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で日本電産会長の記者会見の模様について取り上げていたのでご紹介します。

 

日本電産株式会社の永守 重信会長兼社長は、株主総会後の記者会見で連結売上高を2030年度に10兆円に引き上げる構想を明らかにしました。

企業買収や先進技術への投資を進めることで、電気自動車(EV)やロボット、ドローン向けのモーター事業を拡大します。

また、2020年度までに“残業ゼロ”を目指すとの目標については、生産性の向上で達成すると強調しました。

永守会長兼社長は、記者会見の場で次のようにおっしゃっています。

「全体の社員の能力を上げれば、残業は減るんですよ。」

「現に今ずっと減っていますけどね。」

「2020年に(残業は)ゼロにあるのは確実。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

以前から、日本は先進国の中でも残業が多いと言われ続けてきました。

働く時間が増えれば、その分国内総生産(GDP)などが増えるのは当たり前です。

また、家族との会話や趣味のための時間などプライベートタイムも減ってしまいます。

そうした中、安倍政権も残業時間短縮に向けた政策を打ち出しています。

しかし、政府の音頭取りだけでの労働時間短縮には無理があります。

やはり、基本は企業による生産性向上や魅力的な商品づくりによる利益の増大です。

 

こうした観点から、日本電産の目指す生産性の向上による“2020年度残業ゼロ”の取り組みはとても素晴らしいと思います。

また、日本電産で扱う主力商品は、今後とも成長が期待出来るEVやロボット、ドローン向けのモーターといいます。

 

ですから、規模に限らず、あらゆる企業においては、魅力的な商品づくりと生産性向上という両輪のレベル向上に邁進することにより、労働時間の短縮と適正な利益を実現させていただきたいと思います。

また、労働時間の短縮、および休暇の増加は、従業員にゆとりをもたらし、生産性向上にも効果があると最近言われ始めています。


 
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2017年06月29日
アイデアよもやま話 No.3742 防犯カメラの画像がより鮮明に!

4月11日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で防犯カメラの画像をより鮮明にする技術について取り上げていたのでご紹介します。

 

私たちの周辺に数多く存在する防犯カメラは、犯罪捜査などで犯人の特定につながることも少なくありません。

安心、安全への関心が高まる中、今その映像をより鮮明にする解析技術の開発が相次いでいます。

警視庁は、防犯カメラで捉えた映像をもとに強盗などの犯人を特定し、これまでの捜査方法に加えて、こうした映像をツイッターなどで一般公開し、情報提供を呼び掛けています。

 

防犯カメラの映像は、今や犯罪捜査には欠かせないといいます。

しかし、街中に設置された無数の防犯カメラの映像の中には、不鮮明で読み取ることが困難なものも多いといいます。

 

そうした中、パソコンのデータ復元などを手掛けるAOSリーガルテック株式会社では捜査を手助けする画期的な解析技術を開発しました。

走行中の自動車を撮影した画像は、上の方から撮った写真なので自動車のナンバーがうまく読み取れない状況です。

ところが、解析ソフトで読み取りが難しい画像のブレの回度や幅を補正すると、ナンバープレートがなんとか識別出来る程度までになります。

更に、ほとんど真横から撮った画像のナンバープレートに、正面から見たような補正をすると、数字の読み取りが可能になります。

最新の解析技術では防犯カメラの不鮮明な画像からここまで情報を読み取ることが出来るのです。

AOSリーガルテック・ツール販売事業部の隅野 晴雪営業部長は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「ナンバーが一つ見えるか見えないかで捜査の対象の範囲が非常に狭まるという・・・」

「犯人を逃がしている時間が短縮化するという大きな効果がもたらされる可能性があると思っております。」

 

AOSリーガルテックは、今年4月から主に警察など官公庁を対象にこの解析ソフトの販売を始めました。

 

一方、日立製作所中央研究所では、最新の映像解析でテロ事件の防止につながる技術を開発中です。

人工知能(AI)に特徴を覚えさせることで、群衆の中から特定の人物を見つけ出し、追跡出来るといいます。

日立製作所・システムイノベーションセンターの主任研究員、村上 智一さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「1万人ぐらい映っていても、その中でも1秒以内ぐらいで見つけることが出来る。」

「事件があった時、置き去りや下見など、こういった行動を一つの特徴として識別することが出来ます。」

「(東京)オリンピック・パラリンピックを契機に、非常に「安心・安全」のニーズが高まっている。」

「セキュリティが要求されるイベント会場・スタジアムだとか、あるいは空港・駅などをターゲットに考えています。」

 

性別・髪型・服装・装飾品など、100項目の選択肢から不審者の情報を入力、するとAIが複数のカメラ映像から条件に合う人物を抽出するのです。

そして、その人物の足取りをリアルタイムで追跡出来るのです。

モノを置いてそのまま立ち去るなどの動作から不審者を見つけ出すことも可能だといいます。

 

企業がしのぎを削る画像解析技術は、今後より一層の安心・安全が求められる中、大きな期待が寄せられています。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

どんなにAIを活用しても、肝心の画像データがぼやけていては宝の持ち腐れで、犯人などの捜索者を防犯カメラで探し出すことは出来ません。

そうした中で、AOSリーガルテックの開発した、読み取りが難しい画像のブレの回度や幅を補正する解析ソフトにより、既存の解析度の低い防犯カメラの画像データも活用出来るようになるのです。

一方、日立製作所に限らず、AIを活用しての人物を特定し、追跡出来る技術の開発もどんどん進んでいます。

 

こうした技術の進歩により、全国の防犯カメラをネットワーク化することにより犯罪捜査や迷子探しなどは格段に効率が上がるようになると期待出来ます。

一方で、こうした革新的な技術の活用は、個人情報が悪用されるリスクもはらんでいます。

ですから、個人情報保護の観点から、しっかりとした管理体制が確立される必要があります。

そうでなければ、とても便利な反面で息苦しい管理社会が出来上がってしまいます。


 
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2017年06月28日
アイデアよもやま話 No.3741 中国で受注を伸ばすVOCを無害化する装置!

最近、中国での環境汚染問題がよく報道されています。

そうした中、4月8日(土)放送のニュース(NHK総合テレビ)で中国で受注を伸ばすVOCを無害化する装置について取り上げていたのでご紹介します。

 

中国政府は今、環境規制を強めています。

そうした中、株式会社西部技研(福岡県古賀市)の技術が環境改善に一役買っています。

産業用の除湿機などを製造している、福岡県に本社がある株式会社西部技研の中国工場です。

この会社では、除湿機に使われている湿気を吸着させて取り除く独自の技術を応用してVOCと呼ばれる大気汚染物質を取り除く装置を開発しました。

VOCが含まれたガスは、燃やして無害化し、排出するのが一般的です。

しかし、燃やすにはコストがかかります。

一方、この会社の装置はVOCのほとんどをフィルターに吸着させて無害化し、排出します。

燃焼にかかるコストを抑えることが出来るため、中国での受注を伸ばしています。

 

この装置、よく見ると蜂の巣のようなかたちをしています。

表面積を増やし、より多くのVOCを吸着させるためです。

更に、ゼオライトと呼ばれる特殊な触媒を使うことで、より効果的に吸着出来るようにしました。

 

この装置を導入した上海市郊外にある包装紙を印刷する工場では、国の環境規制の強化に伴い、基準を満たすため導入を決めました。

この印刷会社の責任者は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「企業として発展し、生き残るためには、新たな排出ガスの処理装置を採用し、国の環境基準を満たしていかなければならない。」

「現在、順調に効果が得られている。」

 

規制を守れなければ操業停止などの厳しい措置が取られる中で、この装置の中国の売り上げは過去3年で約7倍に急増しています。

西部技研の現地法人の責任者、藤川 貴史さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「我々の製品を入れてもらうことで、排ガス規制を守って少しでも空がきれいになればと思っています。」

 

一方、規制を守っていない工場もまだ多い中国で、政府は企業に対してどう徹底させていくか、対応を迫られています。

こうした中、頼りにされているのが北九州市です。

中国各地から環境対策の担当者たちが訪れ、公害を克服した北九州市の経験とノウハウを学ぼうとしています。

この日、北九州市は工場がある地域の大気の状況をリアルタイムで公表することで工場を監視していることを説明しました。

中国の環境対策の責任者は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「日本では環境保護の考えが民間にも広がり、社会全体で良くしようとしている。」

「北九州市の経験を学び、空気の質や大気汚染の改善につなげたい。」

 

一方、国から九州北部への越境汚染も指摘されるPM2.5の濃度を抑えたいと考えている北九州市では上海市とも連携を進めています。

今年2月、上海市で行われた会合でどうすれば企業が前向きに環境対策に取り組むか、北九州市は以下のようにアドバイスをしました。

「規制による監視だけでは企業さんは中々やりたがらない。」

「しかし、そこに例えば生産性とかのメリットが付加出来れば、導入に意欲的になってくれるんですね。」

 

北九州市環境局の参事、内藤 英夫さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「改善し、解決にもっていかないといけない。」

「我々の地域の環境も良くなるし、日本から中国に来ている企業で働いている人々の健康を改善することにもなりますので、WinWinの関係になるんだと思います。」

 

北九州市はこの他にも上海市と共同で大気中に含まれる成分を分析し、大気汚染の原因特定につなげる研究をしています。

また、上海市以外の都市とも環境改善に向けた協力を進めていて、こうした国際協力をきっかけに北九州市の企業の環境ビジネスも後押ししたいとしています。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

中国のみならず、インドなどの新興国、更には途上国も含めて、これまで先進国が歩んできた経済成長のプロセスをそのままなぞったのでは、かつての日本における光化学スモッグによる被害や水俣病などの公害病をもたらしてしまいます。

そうした中で、先進国、日本には以下のような新興国や途上国に対する国際的な役割があると思います。

・環境汚染につながらない技術移転や資金提供

・環境汚染を解決する技術の移転

 

また、こうした役割を果たすことによって、隣国、中国から九州北部への越境汚染も指摘されるPM2.5問題も解決出来るのです。

 

こうした観点から、北九州市や西部技研のような取り組みはとても素晴らしいと思います。

このような環境ビジネスのみならず、エネルギー関連ビジネスも系統立てて、国を挙げての取り組みを進めることによって、地球規模での環境問題やエネルギー問題の解決に貢献出来るだけでなく、安倍政権の成長戦略の一役を担うことにもつながると思うのです。


 
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2017年06月27日
アイデアよもやま話 No.3740 便利なランドセルカバー!

4月4日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で便利なランドセルカバーについて取り上げていたのでご紹介します。

 

ウエットスーツメーカー、ヘルメット潜水株式会社の伊賀 正男社長が開発したのは「浮き浮きランドセルカバー」(商品名)です。

ちなみに、価格は9200円(税別)で4月10日より発売といいます。

外側はウエットスーツの素材、そして中には救命胴衣に使う素材が入っています。

装着するには、ランドセルの蓋をカバーの裏側に通すだけです。

身体の向きを反対にしても顔が沈まず、安定して浮いていられます。

なお、体重80kgの人まで浮くことが出来るのです。

 

このカバーの機能はこれだけではありません。

頭からかぶると、防災頭巾にもなるのです。

なお、頭巾の頭の部分には蛍光テープが入っているので、夜も見つけてもらい易く、誰かに知らせるための笛も付いています。

このようにかなり多機能ですが、重さは350gといいます。

 

浮力を持たせながら、強い衝撃にも耐えられるように素材を調整するのに一番苦労したといいます。

伊賀社長は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「普段使っているランドセルがいざという時に浮けるようなものがあったらいいんじゃないか。」

「地方自治体とか学校に売っていきたいと思います。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

今回ご紹介した多機能のランドセルカバーですが、いざという時のためにはとても便利で、少子化時代の子どもたちの命を救うものとして優れていると思います。

ただし、普及させるうえでは、もう少し低価格にする必要があると思います。

また、ランドセルカバーではなくて、ランドセルそのものにこうした機能を加えたらどうかという思いがしました。


 
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2017年06月26日
アイデアよもやま話 No.3739 最先端のクチコミ戦略、“企業アンバサダー”!

4月4日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で最先端のクチコミ戦略、“企業アンバサダー”について取り上げていたのでご紹介します。

 

日本マクドナルドが開催した4月3日の新メニュー、「グラン」シリーズの発表会では、報道陣に混じり、マクドナルドのファン、120人の姿がありました。

この人たちはスマホを片手に写真を撮ったり、文章を書いたりと、ツイッターやフェイスブックなどのSNSで発信していたのです。

 

今、企業はこうした自社商品のファンを自分の会社のアンバサダー、言わば大使として任命し、積極的にPRしてもらう“アンバサダー戦略”に力を入れています。

企業はアンバサダーに対し、お金を一切支払いませんが、その代わりにこうして発表会に招いたりする様々な特典を提供しています。

新商品をいち早く食べてもらうことも特典の一つです。

この時、アンバサダーは早速SNS上に書き込みます。

こうして情報が拡散していくのです。

日本マクドナルドは自社のメールマガジンに登録し、SNSをよく使うファンを優先的にイベントに招待しています。

今後もこうした一般人のアンバサダーを様々なイベントに招待していく考えです。

日本マクドナルドのコミュニケーション本部の長谷川マネージャーは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「自信のある商品を提供しておりますので、褒めていただければと。」

「ただ発信しなくても、恐らくお友達とかご家族の方には話もされるでしょうし、そういったところもプラスになるのかなと考えております。」

 

一方、コンビニ大手のセブンイレブンも4月4日に“アンバサダー戦略”を開始しました。

始めたのは、“セブンスイーツアンバサダー”です。

コンビニで販売しているケーキなどを広めるアンバサダーです。

セブンイレブンのホームページからこのアンバサダーに登録することが出来ます。

認定されると、自分専用のページにログインでき、顔写真も変更可能です。

セブンイレブン・ジャパン・販売促進部の宮地 正敏総括マネージャーは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「何も無しだとモチベーションが上がりませんから、例えば新商品の事前試食会であるだとか割引クーポンなどを定期的に発信していこうと思っています。」

 

まずはSNSをよく使う若者に、人気のスイーツから“アンバサダー戦略”を始めます。

1年間で20万人の登録を目指すというセブンイレブン、そこには更なる狙いがあります。

宮地統括マネージャーは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「これから先、もっともっと拡大していって、お客様からの声に基づいたマーケティングで、その次の商品につなげていく、そういったことも将来的に進めていけばと思っています。」

 

こうした企業から依頼を受けて、アンバサダーを募集し、プログラムを運営している会社があります。

アジャイルメディア・ネットワーク株式会社は、日本マクドナルドやマイクロソフトなど50社以上と契約を結び、20万人以上のアンバサダーを抱えてします。

例えば、うどん専門店の丸亀製麺では、季節限定の新商品「春のあさりうどん」をPRするため、アサリがいくつ入っていたかを消費者にSNSで投稿してもらう企画を実施しました。

個別のアンバサダーがいつどんなメディアに投稿したか、どれだけ拡散してPR効果があったかを独自のシステムで分析します。

社長の上田 怜史さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「アンバサダーがどんな発言をしているのかについては、我々が目でチェックして皆さんが一人一人どんな貢献をしてくれているのかを把握するように努めています。」

 

特にクチコミの影響力のある人には特典が当たり易くなるよう、企業側にフィードバックしています。

“アンバサダー戦略”についての著書もあるアジャイルネディア・ネットワークの取締役、徳力 基彦さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「ソーシャルメディアによってユーザー自身がメディア化している。」

「1000人の人たちがアンバサダーとして1人100人ずつ声をかけてくれたら10万人に届くかもしれないっていうのが新しいコミュニケーションのかたちとして見えてきている。」

 

他にも以下のように“アンバサダー戦略”を取り入れている企業があります。

ネッスル:コーヒーサーバーを無料て提供

カルビー:新商品開発に参加

マイクロソフト:コンテンツ制作に参加

 

どうしても企業からの情報発信は一方的になりがちですが、こうしたアンバサダーの本音の発信は消費者も求めているし、マーケティングにも利用出来るので企業にとってのメリットは大きいと見られています。

番組コメンテーターで、クレディ・スイス証券チーフ・マーケット・ストラテジストの市川 眞一さんは、次のようにコメントされています。

「スペインのアーリーン ロマノネス伯爵夫人が1991年に「伯爵夫人はスパイ」という自伝的小説を書かれているんですね。」

「その中にウィンザー公爵夫人という親友の方が「第三者による褒め言葉がいつでも最も効果的だ」というフレーズがあるんですね。」

「これは実は“ウィンザー効果”と一部で言われていて、クチコミの効果を示すものなんですね。」

「(第三者によるクチコミの課題について、)2つ課題があって、1つは企業が選定した、ないしは自分で手を挙げたアンバサダーの方が本当に第三者として一般の消費者に認められるかどうかという問題がありますね。」

「それと2つ目には、やはりネガティブな情報も重要になってくると思うんですけども、これも拡散していきますので、これをどうコントロールするかというのも企業にとっては大事な課題になってくると思いますね。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

一般のファンによりSNSを通して積極的に自社製品をPRしてもらう“アンバサダー戦略”を利用する企業が増えているということですが、これはまさにネット社会における新たしいマーケティング手法だと思います。

また、アジャイルメディア・ネットワークによる、個別のアンバサダーがいつどんなメディアに投稿したか、どれだけ拡散してPR効果があったかを独自のシステムで分析するサービスは、ネット上だからこそ容易に出来るものです。

アジャイルネディア・ネットワークの取締役、徳力さんがおっしゃっている「ソーシャルメディアによってユーザー自身がメディア化している」という言葉は今後のマーケティングの一つの大きな流れを言い当てていると思います。

そして、こうした流れの中で、人工知能(AI)を駆使した、より詳細な分析が出来るようになるはずです。

その結果、新商品開発にも大きな効果をもたらします。

同時に、個々のアンバサダーの数量的な評価も可能になりますから、優れたクチコミ効果をもたらすアンバサダーには正当な報酬が与えられるようになり、いずれプロのアンバサダーという職業が誕生するかもしれません。

 

 

 

一方、“アンバサダー戦略”はそれを進める企業にとっては、良きにつけ悪しきにつけ瞬く間にクチコミ情報が拡散していくので、自信のある製品を提供しなければ、かえってマイナス効果をもたらすリスクがあることに留意することが求められるのです。


 
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2017年06月25日
No.3738 ちょっと一休み その600 『加計学園の獣医学部新設問題に見る政治家に求められる公正な姿勢!』

今回は、加計(かけ)学園の獣医学部新設問題に見る政治家に求められる公正な姿勢について、いくつかの報道記事を参考にしてお伝えします。

加計学園の獣医学部新設を巡る問題で、「官邸の最高レベルが言っている」などと記された文書の存在について、その発端は文部科学省の前川前事務次官の発言でした。

一連の報道で報じられているように、前川前事務次官は次のようにおっしゃっています。

「あったものをなかったことには出来ないと。」

「公正公平であるべき行政のあり方がゆがめられたと。」

 

ところが以前にもお伝えしたように、文部科学省の現役職員の証言など新たなデータが次々に明らかになっているにも係わらず、政府はその出所が分からないとその存在をなかなか認めていませんでした。

 

しかし、6月15日(木)、文部科学省は一転してその存在を認めました。

民進党などが存在を指摘していた19の文書のうち14の文書が文部科学省内の共有フォルダーなどにあったというのです。

文書には“総理のご意向”と書かれたものや、昨年9月26日に内閣府の藤原審議官が文部科学省担当者に“官邸の最高レベルが言っている”などと、文部科学省の担当者に伝えたとされる文書もありました。

調査に対し、文部科学省の担当者は、「メモにあるとおり、この日に打ち合わせを行ったはずだ」と説明したということです。

 

これに対し、政府は、「この日に内閣府と文部科学省が協議した事実は確認出来ない」とする答弁書を6月6日に閣議決定しています。

 

更に、6月15日、内閣府の担当者とのメールのやり取りも公表されました。

ここに記されていたのが、萩生田官房副長官の名前です。

“獣医学部新設の条件を記した文書について、事前に萩生田官房副長官から文言を修正するよう指示があったようだ”と記されていました。

最終的な文書はこの修正が反映されました。

その結果、修正前は「現在、獣医系養成大学等のない地域において」から修正後は「現在、広域的に獣医系養成大学等の存在しない地域に限り」となりました。

獣医学部の新設は、愛媛県今治市の他に京都府も提案していました。

しかし、この修正により京都府は新設の条件を満たさなくなりました。

大阪府立大学に獣医師系学部があるためです。

メールの内容について、萩生田官房副長官は、「全く事実でない。修正の指示をしたことはない。」と否定していました。

 

そもそも、今回の騒動の本質は、加計学園1校に規制緩和が行われていく“忖度(そんたく)”が働いたのかどうかです。

また、この“忖度”が働いたのではないかと疑問を感じさせる背景には、加計学園理事長が安倍首相の「腹心の友」、であり昭恵夫人が「名誉園長」であるということです。

更に、安倍首相の最側近と萩生田官房副長官も加計学園の系列大学で名誉客員教授を務めているといいます。

このように安倍首相、昭恵夫人、萩生田官房副長官と、3人が加計学園との係わりを持っている状況の中で、今回のような問題が起きれば、誰でも何らかの官邸の意志が働いて加計学園1校に絞られたのではないかと勘ぐってしまいます。

もし、こうした背景がなければ、これほど問題化しなかったと思われます。

あるいは、そもそもこうした問題は起きなかったかもしれません。

 

安倍政権は成長戦略の一環として、戦略特区を駆使して岩盤規制に穴を開ける改革に取り組んで来ています。

その一つが、加計学園などを巡る獣医学部新設であり、この取り組みそのものは評価され、強化させるべきでものだと思います。

そうした中にあって、安倍首相や萩生田官房副長官が加計学園との癒着が疑われるような状況にあったことはとても残念です。

 

ということで、政治家、中でも特に総理大臣になられた方には、特定の企業との癒着を疑われないように、公正な姿勢を貫いていただきたいと思います


 
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2017年06月24日
プロジェクト管理と日常生活 No.494 『政治の混乱に見る不十分な行政文書管理』

No.3726 ちょっと一休み その598 『民主政治を危うくする最近の安倍政権の対応!』でもお伝えしたように、加計(かけ)学園の獣医学部新設を巡る問題で、「官邸の最高レベルが言っている」などと記された文書について、文部科学省の現役職員の証言など新たなデータが次々に明らかになっているにも係わらず、政府はその出所が分からないとその存在をなかなか認めていませんでした。

私はなぜこうしたギャップが起きるのか不思議でなりませんでした。

そうした中、6月7日(水)放送の「時論公論」(NHK総合テレビ)で「公文書や記録は誰のものか」をテーマに取り上げていました。

そこで、この番組を通して、文書管理の重要性についてお伝えします。

なお、今回の論者は清永 聡解説委員でした。

 

行政文書が短い期間で捨てられる、あるはずだという記録が見つからないと言われる、国の公文書や記録を巡って今、次々と問題が指摘されています。

南スーダンに派遣された自衛隊の活動報告書を去年、請求したものや森友学園を巡る交渉記録を、財務省と近畿財務局に求めたのですが、いずれも文書不存在とされ、 文書の保有が確認出来なかったなどとなっています。

 陸上自衛隊の日報は、後に見つかりましたが、財務省は文書を廃棄したと説明しています。

加計学園を巡り、内閣府と文部科学省のやり取りを記したとされる文書は、19人の職員にメールで送信され、今も個人のパソコンなどで保管されていることが、NHKの取材で明らかになっています。

しかし、文部科学省は今も確認出来ないとしています。(6月7日現在)

なぜ、こうしたことが起きるのでしょう。

 

日本で情報公開制度を求める声が強まったのは、ロッキード事件がきっかけといわれています。

 政府の情報を知るすべがないことに国民の不満が高まりました。

しかし、法律はなかなか出来ず、国よりも先に一部の自治体が情報公開の条例を作ります。

またオンブズマンなどが、各地で情報公開を求める裁判や運動を起こします。

さらに、薬害エイズ事件で文書ファイルが問題となり、2001年、情報公開法が施行されました。

さらに公文書管理法も2011年に施行されます。

このように、公開と管理という2つの法律は、長い時間をかけ、市民の活動や数々の事件を教訓に整備されました。

 今の制度では、 行政文書は、各行政機関が内容に応じて保存期間を30年などの期間に分けていきます。

そしてファイルを作り、管理簿にまとめます。

この管理簿はネットでも公開されています。

その後、歴史的な文書と判断されれば、国立公文書館に移されます。

また廃棄する時は、総理大臣の同意など、厳しい条件が付いています。

ところが、これにはいわば例外があります。

 各省庁は、規則や細則で、保存期間1年未満という、もう一つのルールを作っています。

 短期で目的を終えるものなどが対象とされています。

ここに大きな問題があります。

 公開の対象になる行政文書なのに、管理簿にも載せられず、公文書館にも移されず、審査を受けずに廃棄出来ます。

つまり、いつ、どういう文書が作られ、捨てられたのか、仕組み上、記録は残らないことになります。

 南スーダンに派遣された陸上自衛隊の日報の文書も、森友学園との国有地の交渉記録も、この1年未満という扱いでした。

そもそも、これらの文書が1年未満でよいのでしょうか。

さらに問題は、判断の妥当性も検証出来ないことです。

 1年未満の文書がどのくらいあるかも分からず、情報公開請求をしても、廃棄したと言われてしまいます。

 国有地を巡っては、会計検査院も経緯を調べています。

しかし、検査院も、財務省に文書がないと言われれば、強制的に調べることは出来ません。

 市民団体情報公開クリアリングハウスの三木由希子理事長は、この状態をブラックボックスと呼んでいます。

そしてこのままでは、国有財産の売却経緯はすべての省庁が1年未満になりかねないと、裁判を起こしました。

さらに、日弁連も公文書管理の徹底を求める会長声明を出しています。

 一方、政府は、その後の決済文書が保存されているから問題はないなどと説明しています。

しかし、細かな経緯が後から重要になることもあるはずです。

また例外が広がれば、制度は骨抜きにされてしまいます。

 1年未満という保存期間を、原則として廃止することや、少なくとも基準をもっと厳格にすることが必要ではないでしょうか。

もう一つ、今、問題になっているのが、加計学園を巡る文書です。

 文書は今も職員の業務で使われる個人のパソコンの中などで保管されていることがNHKの取材で明らかになっています。

しかし、文部科学省は、担当課の共有フォルダーなどを調査した結果、確認できなかったと説明しています。

 一方で文部科学省は、個人のパソコンは調べていません。

その背景には、行政文書は共有フォルダーに入っている、個人のパソコンに公開対象になる文書はないという考えがあるのではないでしょうか。

 確かに、個人のメモをすべて公表の対象にしてしまえば、文書が膨大になります。

また公務員がメモを作りにくくなり、活動への支障も指摘されます。

ただ今回のケースはどうでしょう。

 行政文書は、職員が職務上、作成し、組織的に用いるもので、行政機関が保有などと定義されています。

 一方で、今回の文書は、説明資料として作成された、メールで19人に送信されたなどとされています。

このため、複数の専門家は、行政文書に当たる可能性が高いと指摘しています。

 仮に、行政文書だが、開示できない理由があったとする場合は、今度は適切な管理だったのかが問われることになります。

 文部科学省は出所不明の文書だとして、再調査を行わない方針です。(6月7日現在)

しかし、本当に出所が不明なのかどうか、そして、公開対象の行政文書かどうかをはっきりさせるためにも、改めて調査を行うべきではないでしょうか。

 公文書管理法は、公文書を、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源と位置づけています。

その民主主義が損なわれていないか、国民の疑問を取り除くことが、まず求められるはずです。

 

 最後に、公文書にはもう一つ、大きな役割があることを指摘したいと思います。

 私は一昨年まで3年間、国立公文書館で、戦後に開かれた戦争裁判の記録、特にBC級戦犯の裁判記録を閲覧してきました。

こうした文書も、かつて法務省が収集し、移管したものです。

 残っているのは公的な文書だけではありません。

 被告が法廷で記した個人のメモや、弁護士の走り書きなども含まれています。

こうした詳しい記録があるからこそ、現在の私たちは、当時の戦争裁判の問題点や、被告とされた人たちの苦悩、そして戦争の悲惨な歴史を知ることができるのだと思います。

 公文書は、歴史の過程を次の世代に伝える役割も担っています。

つまり、公文書は今の私たちのものだけではなく、未来の国民への財産でもあるはずです。

 歴史を正しく伝え、法の理念を生かすためにも、制度を改善していくことがこれからも求められます。

そして担当者もどうか自分の利害だけにとらわれず、いつか歴史の検証を受けるという謙虚な気持ちで、文書の保存と公開に取り組んでもらいたいと思います。

時論公論、今夜は、公文書管理で指摘されている問題点と、知る権利や歴史の検証という、今後のあるべき姿を考えました。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

そもそも公文書管理法は、番組で解説されていたように、公文書を健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源と位置づけています。

その狙いに照らしてみると、どの文書を公文書管理の対象とし、保管期間を何年にするかなど、公文書管理規定が不十分と思わざるを得ません。

少なくとも以下の要件を満たすものは全て公文書として扱うべきだと思います。

・複数の関係者による会議の議事録

・何らかの決定に関連するメールなどのやり取り

 

更に、こうした文書については出席者を送付先に指定するだけでなく、それ以外の関係者全員に写しを入れておけば、その後の内閣府と文部科学省との調査結果の食い違いなど生じなくて済んだのです。

ここにも縦割り行政の弊害が見て取れます。

 

特に重要な決定事項については、誰がいつどのような過程を経て、あるいはどのような根拠で決定したかが分かるよう情報は全て公的文書として残すべきなのです。

ところが、文部科学省は、加計学園の獣医学部新設を巡る問題で、「官邸の最高レベルが言っている」などと記された文書について、公的文書の対象外としていたのです。

ですから、政府はこうした根拠を盾に、当初からその出所が分からないとその存在をなかなか認めていませんでした。

 

文部科学省は、公的文書における自身の曖昧な管理ルールを棚に上げて、公的文書としては存在しないとつい先日まで言い続けてきたのです。

更に、官邸も文部科学省の言い分をそのまま受けて、同様の主張をしてきたのです。

送付元も送付先も明らかなメール文書の存在が明らかであるにも係わらず、公的文書でないからといって、その存在は認められないという言い分は、世間の常識からあまりにかけ離れていると言わざるを得ません。

 

要するに、少なくとも文部科学省は公文書管理法に則った適切な管理ルールを作らず、国民への説明責任よりも自分たちにとって都合のいい管理ルールにしていたと指摘されても仕方ないのです。

なお、その後の報道によれば、内閣府においても同様の状態のようです。

また、内閣府と文部科学省とで同じ文書において、言い分が異なるという状況も明らかになっています。

このような状況は、一般企業ではあり得ないと思います。

 

今回の問題を契機に、是非政府全体として公文書管理の見直しをしていただきたいと思います。

こうした再発防止策を講じなければ、今後とも同様の問題が起きてしまうことは間違いありません。

また、再発防止策として、きちんとルール通りに各省庁が文書管理をしているかどうかを定期的にチェックする第三者機関を政府内に設けることが必要になります。

そうでなければ、文書管理全般の徹底は図れないのです。

 

そもそも、問題の文書が公的文書として管理されていれば、ここまで政治の混乱を巻き起こすことはなく、早期に収拾出来たはずなのです。

 

ドキュメント(文書)管理は、プロジェクト管理においてもとても重要です。

そもそもプロジェクト終了後も、開発されたシステムはシステムが稼働している限りは担当者により様々な面で保守されていきます。

そして、システム担当者は何年かで交替されるのが常です。

そうした時に、ドキュメントがきちんと整備されていなければ、まともなシステムの保守など出来ないのです。

例えば、ユーザー要件や設計書などがきちんと管理・保管されていなければ、システム稼働後の変更をきちんとシステムに反映することが出来なくなってしまいます。


 
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2017年06月23日
アイデアよもやま話 No.3737 “環境に優しい”ライブ!

5月30日(火)放送のニュース(NHK総合テレビ)で環境に優しいライブについて取り上げていたのでご紹介します。

 

水素と酸素によって発電し、CO2を発生しない、環境に優しい次世代のエネルギーとして注目されている燃料電池の普及を目指そうというライブが5月29日に武道館で行われました。

ライブを行ったのは、ロックバンドの「LUNA SEA」です。

電源の一部に燃料電池を取り入れ、環境に優しいエネルギーの大切さをアピールしました。

 

武道館の外に置かれた燃料電池車が水素を使って発電した電気をケーブルによりステージ脇の電源装置に送ったのです。

このライブは、環境問題に高い関心のある「LUNA SEA」のギタリスト、SUGIZOさんの発案で実現しました。

今回は2時間半のライブ全編にわたり、燃料電池車からSUGIZOさんが弾く全ての楽器に電気が供給されました。

SUGIZOさんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「バンド全員の音、ゆくゆくは照明も映像を含めたステージパフォーマンスにおける全ての電気を水素、または再生可能エネルギーで担うことが出来たら、それこそ本当にステージ表現とエネルギー文化においての新しい一歩になるのではないかと思います。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

いろいろな人たちが集まるライブの場で、一部の楽器でも燃料電池車が水素を使って発電した電気を使用したライブを行おうとするミュージシャンが出てきたという状況は、地球環境問題により多くの人たちに関心を持っていただくうえでとても素晴らしいことだと思います。

 

ただ、気になることがあります。

というのは、番組では燃料電池車の水素がどのように作られたかには触れられていませんでした。

もし、火力発電で発電した電気で水素を作って、その燃料タンクを載せた燃料電池車で発電した電気を使用していたのであれば、再生可能エネルギーを使用したとは言えません。

ですから、今回のライブを契機に、太陽光など再生可能エネルギーで発電した電気を大容量のバッテリーに蓄電し、その電気を使用するといったかたちでのライブをより多くのライブ関係者が目指すような流れが出来れば、持続可能な社会の実現に向けて、とても望ましい動きになると思います。


 
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2017年06月22日
アイデアよもやま話 No.3736 “味覚センサー”で食の未来を変える その2 “味覚センサー”の開発秘話と食の未来を切り拓く可能性!

“味覚センサー”については、アイデアよもやま話 No.2798 人を幸せにする味覚センサー!などで何度かお伝えしてきました。

そうした中、4月1日(土)放送の「ミライダネ」(テレビ東京)で食の未来を変える“味覚センサー”について取り上げていたのであらためて2回にわたってご紹介します。

2回目は、“味覚センサー”の開発秘話と食の未来を切り拓く可能性についてです。

 

世界初の画期的な“味覚センサー”を開発したのは大手計測器メーカー、アンリツ(神奈川県厚木市)の敷地に間借りしているベンチャー企業の株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー(略称:インセント)です。

“味覚センサー”を商品化した社長の池崎 秀和さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「人工の舌で味を分析するんですね。」

 

その仕組みは以下の通りです。

まず機械にミキサーなどで液状にした食品をセット、そして上下に動く部分に“味覚センサー”(人工の舌)があるのです。

うま味、塩味、酸味、苦味、甘味といった人間の舌が感じる5つの味覚を5本のセンサーで感知することが出来るのです。

センサーで感知した味の情報はコンピューターが解析、そして目に見えるかたちで数値化していきます。

例えば、ある美味しいどら焼きをセンサーにかけると、5つの味覚はグラフで表示され、もし違う原料で作ったどら焼きがあれば、味の違いが正確にわかるので、足りない部分の味を加えれば本物と同じ味のどら焼きを作ることが出来るのです。

 

番組では“味覚センサー”の実力を実際に実験してみました。

まずコーンクリームスープを“味覚センサー”で分析すると、5つの味覚が五角形で表示されます。

この五角形と同じ味を再現出来る食品の組み合わせがあるのです。

それは、牛乳とたくわんの組み合わせです。

更に、牛乳に砂糖と麦茶を加えるとコーヒー牛乳が再現出来るのです。

 

そんな“味覚センサー”の生みの親は九州大学(福岡市西区)の都甲潔(トコウ キヨシ)教授です。

世界で初めて味を数値化した人なのです。

実は、“味覚センサー”は都甲教授とインセントの池崎社長が二人三脚で生み出したものなのです。

お二人は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

都甲教授:

「“味覚センサー”を必要と思わなかった人が二十数年前はほとんどだった。」

「その中で若干の数名が“味覚センサー”があった方がいいと思っとった。」

池崎社長:

「同士という気がしてね、そういう人が一緒にいなければ多分僕は途中で止めていたと思うんですよね。」

 

都甲教授は、科学者の間では知らない人はいない、ちょっと有名人でこれまで数々の賞を手にしてきました。

都甲教授最大の功績は実現不可能と言われてきた味を測る技術を世界で初めて生み出したことです。

“味覚センサー”の開発を志したのは、生物物理学の研究をしていた30年ほど前でした。

きっかけは、奥さんが作ってくれた特性のハンバーグでした。

この時のことについて、都甲教授は番組の中で次のようにおっしゃっています。

「嫁さんが、僕はニンジン嫌いだから、ニンジンを摩り下ろしてハンバーグに入れて、僕が三十数年前に食べたら、「今日のハンバーグ違うね、美味しいね」と言ったら、うちの嫁さんが笑いながら「あなたの嫌いなニンジンを摩り下ろして入れたのよ」と言われて、「なんて味は不思議なんだ、人間の感覚は曖昧だ、よし、味の物差しを、“味覚センサー”を作ろう」と。」

 

以来、味覚の研究に没頭、味の数値化という壮大な挑戦が始まりました。

味覚は味を感じる人間がいて初めて存在するもので、数値化などは不可能だというのが当時主流の考え、それでも都甲教授は試行錯誤を繰り返し、遂に“味覚センサー”の核といえる薄い膜の開発に成功したのです。

この薄い膜が人間の舌の役割を果たしているのです。

人間の舌の表面には味細胞と呼ばれる味を感知する無数の細胞が埋め込まれています。

この味細胞は生体膜で覆われていて、その膜に食べ物が触れることで細胞内で電圧が変化し、電気信号となって脳へ味を伝えるのです。

都甲教授はこの味細胞と生体膜を人工的に作り出し、味を信号に変えることで成功したのです。

都甲教授は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「僕らも食品を口にすると、生体膜の電圧が変わる。」

「この電圧が味神経に伝わって脳に行って、どんな味か、酸味か苦味かを認識する。」

「これ(人工的な膜)も味物質が来ると両側の電圧が変化する。」

「これをコンピューターで味の分析をする。」

「人間は脳で味を解析する。」

 

味を電気信号に変える技術を確立したのは都甲教授が世界で初めて、その頃に知り合ったのが当時測定器メーカーに勤めていた池崎社長でした。

池崎社長は都甲教授の技術を“味覚センサー”として商品化し、インセントを創業したのです。

 

さて、都甲教授は、調味料メーカーの富士食品工業(横浜市港北区)からの依頼を受けました。

富士食品工業では、ニーズが高まっている減塩商品に力を入れています。

減塩商品を作るためには塩分をカットして塩味を感じさせる別の物質を加えます。

ところが、今の“味覚センサー”ではこの物質を測ることが出来ません。

そのため塩味がどこまで再現出来ているのか数値化出来ないのです。

都甲教授の研究者魂に火が付きました。

高齢化が進んでも、誰もが美味しいと思えるものを生み出し、役に立ちたい、広がる“味覚センサー”のニーズに応えるべく新たな膜の開発が始まりました。

 

番組の最後に、都甲教授は次のようにおっしゃっています。

「健康で長生き出来る社会を“味覚センサー”がつくる。」

「(都甲教授の考える10年後の未来について、)小麦アレルギーやそばアレルギーの人がいれば、別の食材なんだけども同じ味が“味覚センサー”なら作れますと。」

「全世界の人があまねく幸せになる、食に関して。」

「人類が幸せになる、それを可能にするのが“味覚センサー”。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

まず、久しぶりに発明誕生のプロセスについてざっと以下にまとめてみました。

そもそも“味覚センサー”開発のきっかけが都甲教授の奥様のハンバーグ作りにあったということから、新しい技術誕生のきっかけはほんのちょっとしたことにあります。

次にこうしたちょっとしたことに対する発明者の感受性、あるいは旺盛な好奇心です。

どんな状況に対してもこうした気持ちがなければ、見逃してしまうからです。

なお、発明には大きく問題解決型と課題解決型の2つがあります。

問題解決型の発明とは、困っていることを解決するための発明です。

そして、課題解決型の発明とは、こんなものがあったら役に立つというようなアイデアをかたちにする発明です。

次に、発明者と開発協力者の出会いです。

番組の中でも言われていたように、発明の内容が奇抜であればあるほど、より多くの人たちはその素晴らしさや可能性を理解出来ず、従って協力者が現れる可能性はとても少なくなります。

わずかにしかいない発明の理解者との運命的な出会いがなければ、どんなに素晴らしい発明もお蔵入りのままで終わってしまう運命にあるのです。

ですから、都甲教授とインセントの池崎社長との出会いがなければ、“味覚センサー”は理論だけに終わり、未だに製品化には結びついていないかもしれなかったのです。

 

さて、“味覚センサー”の持つ将来的な可能性として、次のようなことが思い浮かびます。

それは、味と食材を切り離した料理作りです。

“味覚センサー”によって、個々の人の好みの味と様々な栄養価を持つ食材を組み合わせた食べ物を人工的に作ることが出来るようになるのです。

ですから、番組で紹介されていた、アレルギーを持った人向けに別な食材で同じ味付けの食べ物を作れるだけでなく、将来的には様々な美味しい味とそれに対応した様々な栄養価の食材の味の数値データをデータベース化することにより、私たちは好みの味で好みの、あるいは望ましい栄養価を持った食べ物を食べられる時代を迎えることが出来るようになると大いに期待出来ます。


 
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2017年06月21日
アイデアよもやま話 No.3735 “味覚センサー”で食の未来を変える その1 食品メーカーの間で急速に普及する“味覚センサー”!

“味覚センサー”については、アイデアよもやま話 No.2798 人を幸せにする味覚センサー!などで何度かお伝えしてきました。

そうした中、4月1日(土)放送の「ミライダネ」(テレビ東京)で食の未来を変える“味覚センサー”について取り上げていたのであらためて2回にわたってご紹介します。

1回目は、食品メーカーの間で急速に普及する“味覚センサー”についてです。                                                         

 

今、コンビニなどで人気ラーメン店の味を再現した「名店カップ麺」がかなりの人気といいます。

中でも2008年の発売以来ロングセラーとなっているのが「蒙古タンメン中本」(税込み204円)です。

辛くて美味い、“辛美味”が癖になると評判です。

 

創業およそ50年の蒙古タンメン中本の上板橋本店で大勢のお客を魅了し続けてきたのが蒙古タンメン(税込み800円)です。

秘伝の美味辛味(うまから)噌で味付けした野菜と肉は特性の太麺との相性が抜群です。

実際に、こちらの2代目店長、白根 誠さんに開発に協力したカップ麺を久しぶりに食べてもらいましたが、良く出来ているとカップ麺の味を認めています。

 

しかし、開発までにはメーカーに度重なるダメ出しをしていました。

味を再現する難しさを痛快したといいます。

白根店長は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「味っていうのは算数じゃないですもん。」

「誰がやっても1+1は2になるわけじゃないんだ。」

「大変だった、これを作るのは。」

 

料理のプロも四苦八苦する味の再現、これを魔法のようにやってのける2人がおります。

そこには驚きの未来をつくる種がありました。

 

全国に480店舗を展開するお菓子メーカー、シャトレーゼの港北東急SC店(横浜市都築区)では、幅広い品揃えの洋菓子に和菓子も充実、売れ筋のどら焼きは北海道産のあずきを使った贅沢な味わいが楽しめると大人気です。

今売れに売れていると女性たちや糖尿病の方に大人気なのは糖質70%以上カットシリーズです。

 

そんな大人気のどら焼きの開発にはある秘密兵器、すなわち“味覚センサー”の存在がありました。

この“味覚センサー”が食の未来を大きく変えようとしているのです。

シャトレーゼ中道工場(山梨県甲府市)では、糖質の少ない食物繊維などでどら焼きの生地だけでなくあんこまで作っているのです。

今までとは全く異なる材料からどら焼きの味を再現する、そんな困難なミッションを可能にしたのが“味覚センサー”という味を測定する機械なのです。

この“味覚センサー”を使えば、あらゆる食品の味を数値化出来るので、そのデータをもとに本物のどら焼きの味を違った材料で再現出来るのです。

 

この“味覚センサー”は削り節にも使われています。

メーカーのマルトモの本社工場(愛媛県伊予市)では様々な魚で削り節を作っています。

マルトモでは数種類の削り節をブレンドすることで、カツオだけでは出せないうま味豊かな商品を開発しているのです。

その開発の立役者が“味覚センサー”なのです。

マルトモ 開発本部の土居 幹治本部長は、番組の中で次のようにおっしゃっています。

「センサーでいろいろブレンドを変えて、データでどのブレンドで一番良いポジションにいるかを検証出来て、最高の配合を組むことが出来ます。」

「“味覚センサー”なくては商品開発は成り立たない。」

 

様々なブレンドを“味覚センサー”で計測、その中からうま味とコクが従来品をはるかに上回るブレンドを選び、「マルトモ だしの力」として商品化したのです。

 

こうして味の味覚を数値化出来る“味覚センサー”は今日本中の食品メーカーに急速に広まり、販売台数は400を超えました。

 

島根県奥出雲町で“味覚センサー”がある悩みを解決していました。

老舗の森田醤油店では、国産の大豆にこだわり、昔ながらの製法で醤油を作り続けています。

“味覚センサー”により味を“見える化”出来、自社の商品の特徴を分かり易くアピールすることが出来るようになりました。

その結果、営業のツールとして非常に役立っているといいます。

 

島根県商工会連合会では「島根のおいしさ再発見!」という冊子を作成し、県内のメーカーが製造する60種類の商品を“味覚センサー”で分析し、その特徴を分かり易くまとめました。

この取り組みのきっかけについて、島根県商工会連合会の主事、齊藤 和博さんは番組の中で次のようにおっしゃっています。

「とにかく一口食べていただけるためにこういったもの(“味覚センサー”)を使いながら進めていくと。」

「使い方によっては秘密兵器になると思っていますね。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

“味覚センサー”は今や食品メーカーにとって、美味しい味を本来とは別な食材で再現したり、新たな商品開発をするうえでなくてはならない存在になるつつあるようです。

また、味を数値化出来ることによって、“味の見える化”が可能になり、商品の味を購入者に訴えるうえでの説得力ある強力なツールとしての利用も始まっています。

このように“味覚センサー”は、食の新しい世界の扉を開いた世界に誇る日本発の画期的な技術だと思います。

 

次回は、“味覚センサー”の開発秘話と食の未来を切り拓く可能性についてお伝えします。


 
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